【政界地獄耳・01.30】:世界の悩みの種、SNSで偽情報拡散 対策はまずガイドラインを
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・01.30】:世界の悩みの種、SNSで偽情報拡散 対策はまずガイドラインを
★あまりにもタイムリーな公開なので驚くが、つまりは世界的に同様な現象が起きているのだろう。世界の悩みの種を扱った映画がこの春公開される。韓国映画「コメント部隊」(配給クロックワークス=2月14日公開)はまさにタイトル通りの話だ。事件は2010年以降、大統領の指示の下、大統領直属の国家情報院、韓国軍サイバー司令部と軍機務司令部、警察庁が関わった「国家情報院・国防部世論操作事件」を題材にした元東亜日報記者・チャン・ガンミョンの小説の映画化。ネットを使い金で真実をうそに、またうそを真実する世論操作チームの存在が明らかになっていく話だ。
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★そしてドイツが戦後80年の節目に製作した「ゲッベルス ヒトラーをプロデュースした男」(配給アットエンタテインメント=4月11日公開)はヒトラーを演出しプロパガンダを続けた宣伝相・ゲッベルスを描くが、中身は現代のすべての社会に当てはまる話ばかりだ。「真実は私が決める」はどこかの大統領の発言と通ずるだけでなく扇動者は今でも社会にあふれ、ネットが加わり加速した。映画ではセリフひとつひとつにも歴史の検証を重ねフィクションを排したという。
★一連のSNSにおける偽情報拡散などについて、立憲民主党幹事長・小川淳也は21日の会見で「フェイクニュース、虚偽・誇大広告、これは公職選挙法でも禁じられているはず」「悪意に満ちた虚偽情報を流布は認定の問題とかを含めて難しいが、何らかルールなりある種の規律がないと、ますます人権侵害及び社会不安が増長されるのではないか」と問題提起。26日には同党代表・野田佳彦が党の会議で「明らかに行き過ぎた偽情報が拡散し、民意に大きく影響して投票率を上げる実情は看過できない」「議論を始めなければいけない時期が来ている。人命に関わるような事態になっている」と対策に意欲を見せた。だが表現の自由がある中、法整備は極めて難しい。まず党内でガイドラインを作って襟を正し、国民のリテラシーを上げるための活動を始めるのが政党の役割ではないか。世界で知恵を出す時だ。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2025年01月30日 07:42:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。