【大谷昭宏のフラッシュアップ・12.05】:私たちの「切る力」が問われている 群馬の小さな村で第31回講演会
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【大谷昭宏のフラッシュアップ・12.05】:私たちの「切る力」が問われている 群馬の小さな村で第31回講演会
「シクラメンのかほりに誘われて~31th講演会」が11月26日、無事終わった。群馬県の小さな村、旧粕川村(現・前橋市)で1992年から30回続けてきた講演会。昨年でひと区切りと思っていたところ、いつも控室を訪ねてこられた女性から「お疲れさまでした」とわが家にきれいなシクラメンが届いて、このコラムに「来年も続けるべきか…」と書かせてもらった。
うれしいことに、これからもぜひ続けてという声があがって、第31回はコロナ禍の下、粕川の会場と視聴希望の方々を大阪の私の事務所とつないでのオンライン講演会。
いつものようにこの年を振り返りつつ、1972年は連合赤軍事件、沖縄の本土復帰、公害企業を断罪した四日市判決。そして札幌五輪からちょうど50年。過去に目を向けながら、今年は旧統一教会問題に円安、物価高騰。元首相銃撃に戦争。悪政や暴力の連鎖をどう断ち切るか。いわば私たちの「切る力」が問われている。そんなことをお話しした。
会場でいつも司会をしてくれる元村教委の木島定幸さんが「話を聞いて眼鏡の度数が合ってくるようでした」と言ってくださったのをはじめ、3日と置かず、みなさんの感想が届いた。
〈まさに私、1972年生まれの50歳。一度振り返り自分の考え、あり方を見直すときかと思いました〉〈元首相の事件は悼むべきですが、それと政権がしてきたことは相殺されるべきではないと強く思いました〉〈だれがロシアのトップをつけ上がらせてしまったのか。私たちも考えるべきだと思いました〉
さて、来年は-。鬼に笑われることを覚悟で、早くもそんなことを考えている。

◆大谷昭宏(おおたに・あきひろ)
ジャーナリスト。TBS系「ひるおび!」東海テレビ「NEWS ONE」などに出演中。
■大谷昭宏のフラッシュアップ
元読売新聞記者で、87年に退社後、ジャーナリストとして活動する大谷昭宏氏は、鋭くも柔らかみ、温かみのある切り口、目線で取材を重ねている。日刊スポーツ紙面には、00年10月6日から「NIKKAN熱血サイト」メンバーとして初登場。02年11月6日~03年9月24日まで「大谷昭宏ニッポン社会学」としてコラムを執筆。現在、連載中の本コラムは03年10月7日にスタート。悲惨な事件から、体制への憤りも率直につづり、読者の心をとらえ続けている。
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・連載・「大谷昭宏のフラッシュアップ」】 2022年12月05日 08:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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