【岩手県】：予算案、8100億円 「わんこきょうだい」一家に例えると…

【岩手県】：予算案、8100億円　「わんこきょうだい」一家に例えると…

　『漂流する日本の羅針盤を目指して』：【岩手県】：予算案、8100億円　「わんこきょうだい」一家に例えると…

　岩手県は８日、総額８１０４億７７００万円の２０２１年度一般会計当初予算案を発表した。前年度比で１３・１％減となる。通常分は、新型コロナウイルス感染症対策分９５９億円を含む７４３７億３８００万円で、前年度比１０・８％増。一方、東日本大震災関連分は復興道路や防潮堤などのハード整備が完了に近付き、前年度から７４・４％の大幅減となる過去最少の６６７億３９００万円だった。１７日開会の県議会２月定例会に提出される。【日向米華、安藤いく子】

　　　　　　　　　岩手県庁＝盛岡市内丸で2019年2月19日、滝沢修撮影

　◆歳入

　歳入では、県税収入が前年度比７・４％減の１２１６億７２００万円で、リーマン・ショック後の０９年度（１９・２％減）に次ぐ下げ幅となった。新型コロナウイルスの影響で、企業の経営悪化や所得の減少を見込む。県の借金にあたる県債の発行額は震災分を含め、前年度比６・５％増の７８０億６８００万円だった。

　◆歳出

　歳出では、通常分の普通建設事業が、国土強靱（きょうじん）化対策の前倒しで前年度比１１・１％減の８０２億６１００万円だった。コロナの病床確保などで、市町村などへの補助費等は前年度比１２・３％増の２０５７億３２００万円となった。

　財政健全化の指標となる基礎的財政収支（プライマリーバランス）は７１億円の黒字だった。一方、貯金に当たる財政調整基金の残高は２０１１年度をピークに減少傾向で、２１年度は５７億円取り崩し、１３３億円の見込み。

　８日の記者会見で達増拓也知事は「震災分が減ったことは、それだけ復興が進んだとも言える。しかしやはり復興は最重要課題。被災地に背を向けることなく、末永く丁寧に対応したい」と述べた。

　◆コロナ対策

　約９５９億円を確保した。中小企業が事業を継続するために必要な資金の貸し付けで約３７３億円、感染者専用の病床確保に約１３５億円を計上。このほか、軽症者用の宿泊施設確保やワクチン接種の円滑化など、医療体制の強化を、引き続き支援する。

　新たな事業では、認定こども園での分散保育に必要な費用を補助するほか、介護施設でのゾーニングや面会室でのアクリル板設置にかかる費用も計上する。中小企業向けには、経営支援スタッフや専門家の派遣などにかかる費用を盛り込んだ。

　◆震災関連

　震災から１０年となる２１年度は約６６７億円。がれき処理など復旧事業でピークだった１３年度当初予算（約５１７３億円）と比べ、１３％に縮小した。

　２１年度は特に道路や防潮堤建設工事が大幅に減り、前年度と比べても約１９４５億円の減となった。県の担当者は「復興が進んでいる」と強調する。

　被災地の災害公営住宅などで見守り活動をする生活支援相談員の事業（３億７９００万円）は、相談員を前年度より約２０人減らし、８７人とする計画だ。相談員は１２年度の１９７人をピークに年々減少が続いている。県の担当者は「地域包括支援センターにつなげるものは、そちらにつなげる」と説明するが、従来通りの見守り機能を維持できるかが課題だ。

　◆移住・定住促進

　コロナ禍で地方への関心が高まっていることを受け、若者をターゲットに取り組む。

　県産木材を使用した住宅の購入やリフォームを支援する「いわて木づかい住宅普及促進事業費」に８９８０万円を盛り込んだ。主な対象は若い新婚世帯で、最大で１００万円の支援が受けられる。

　県によると、県が管理する県営公営住宅の入居率は８２％で、特に山間部など利便性が低い場所で空き室が目立つ。「県営住宅活用促進モデル事業」では１８０万円を計上し、盛岡市や北上市、奥州市の３０室にネット環境を試験的に整備し、若者向けの住宅確保を目指す。

　◆「わんこきょうだい」一家に例えると…

　２０２１年度の県予算案を１０万分の１にして、県ＰＲキャラクター「わんこきょうだい」の一家の家計に例えてみると――…、

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　元稿：毎日新聞社　主要ニュース　政治　【地方自治・岩手県・総額８１０４億７７００万円の２０２１年度一般会計当初予算案を発表】　 ２０２１年０２月０９日 　１１：５５：００ これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。