路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【社説②】:みずほ新体制 悪弊断ち信頼の回復を

2022-01-21 05:05:50 | 【金融・金融庁・日銀・株式・為替・投資・投機・FRB・「ドル円」・マーケット】

【社説②】:みずほ新体制 悪弊断ち信頼の回復を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:みずほ新体制 悪弊断ち信頼の回復を 

 システム障害を繰り返したみずほ銀行と親会社のみずほフィナンシャルグループ(FG)が、業務改善計画を金融庁に提出した。

 首脳陣を刷新し、FGの社長に木原正裕執行役(56)が来月就任する。異例の若返りとなる。

 みずほは昨年受けた業務改善命令で、金融庁から問題の背景には「言うべきことを言わない、言われたことだけしかしない」という企業風土があると批判された。

 こうした事なかれ主義、縦割り意識は以前から指摘されていたが変わらなかった。デジタル化や脱炭素など銀行を取り巻く環境は激変している。旧態依然の経営を続けている余裕はなかろう。

 組織を再生し、顧客の信頼を回復する最後の機会ととらえ、抜本改革に取り組んでもらいたい。

 現行の基幹システムの本格稼働後に担当者を約6割削減した経営陣の現場軽視の姿勢が、障害頻発の主因とされる。まずはシステム部門の立て直しが最優先だ。

 計画では安定稼働に必要なシステム要員を確保する。みずほ銀の社外取締役に日本IBMの元副社長を招き、体制の強化を図る。

 だが相次いだ障害のシステム面の根本的な原因は、いまも分かっていない。再発を防ぐために究明を急ぐべきである。

 一連の障害でみずほに欠けていたのは、顧客への影響を最小限にとどめる迅速な対応だ。近年は優待サービスを縮小するなど、経営効率化の動きが目立っていた。

 グループ全体で顧客第一の姿勢をいま一度徹底させてほしい。

 企業風土の改革は第一勧業、富士、日本興業の旧3行が統合して以来、約20年続く課題である。

 新体制でもFGの社長と会長、みずほ銀頭取を旧3行出身者で分け合った。統合後に入社した社員が増え、旧行意識は薄らいでいるというものの、幹部にその意識が残っていれば現場にも影響する。

 計画には経営陣と社員の座談会や、社員が経営陣に直接意見を伝える仕組みづくりを盛り込んだ。

 木原新社長らは、幹部の意識改革を促す具体的な手だてを示すことも必要となろう。

 歴代の経営陣選びを主導してきた社外取締役の責任も問われている。みずほFGは取締役13人のうち6人を社外が占めるが、取締役会が経営の監視機能を十分に発揮してきたとは言いがたい。

 金融庁も改善命令を計4回出しながら、みずほの体質を改めることができていない。監督のあり方を改めて検証すべきだ。

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2022年01月21日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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