路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【社説①】:マクロン氏再選 欧州の結束へ指導力を

2022-04-26 05:05:55 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・G7サミット・G20】

【社説①】:マクロン氏再選 欧州の結束へ指導力を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:マクロン氏再選 欧州の結束へ指導力を 

 フランス大統領選の決選投票で、マクロン大統領が再選した。

 親欧州連合(EU)のマクロン氏が、EUと距離を置く極右・国民連合のルペン氏を破ったことで、欧州の結束を重視する路線が維持される。

 ウクライナ情勢を巡り、マクロン氏はロシアのプーチン大統領と対話を続ける一方で、経済制裁を主導してきた。

 欧州ではロシアへの警戒感が高まる中、融和を模索する動きもある。長年欧州をけん引したメルケル前独首相の引退や英国のEU離脱などで結束が緩み、対ロシアでの協調には課題も多い。

 マクロン氏は欧州主要国のリーダーとして各国と協力し、国際秩序の安定に尽力してもらいたい。

 そのためにも、極右の台頭につながった国内の格差と分断の解消に取り組むことが欠かせない。

 エリート校出身のマクロン氏は5年前の前回大統領選で、既成政党に属さず「右でも左でもない中道の政治」を掲げ、史上最年少の39歳で大統領に就任した。

 今回の決選投票の構図は前回と同じだった。

 10日の第1回投票でマクロン氏はルペン氏と僅差だった。決選投票では、ルペン氏がプーチン氏と親しく制裁にも反対し、所属政党がロシアの銀行から融資を受けたことが改めて問題視された。

 侵攻が選挙の勝敗を左右したと言える。ロシアの暴挙に対しては国際社会が結束して一刻も早く戦闘終結につなげる必要がある。

 前回はマクロン氏が圧勝したが、今回ルペン氏は極右で過去最多の得票率となり、マクロン氏との差を縮めた。

 1期目のマクロン氏は富裕層に有利な政策を進めて「金持ち優遇」と批判され、反政権デモ「黄色いベスト運動」などが起きた。

 ロシアへの経済制裁を受けた物価高騰も、マクロン氏には逆風となった。選挙結果は政権への強い不満の表れだろう。

 ルペン氏は移民排斥発言を控えて極右色を薄め、消費税減税など低中所得層の支持拡大に力を入れたことが一定の成果を上げた。

 ただ極右への不安は根強い。ルペン氏の当選を阻むために、やむなくマクロン氏に投票した有権者も少なくないとの分析がある。

 マクロン氏は勝利宣言で「極右に投票した人々の怒りにも対応しなければならない」と反省を口にした。国内の安定が図れなければ、目指す欧州の結束もおぼつかないことを忘れてはならない。

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2022年04月26日  05:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 


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