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【社説②】:外貨建て保険 短期乗り換えは適切な販売か

2024-04-16 05:01:40 | 【金融・株式・為替・投資・投機・FRB・「ドル円」・マーケット】

【社説②】:外貨建て保険 短期乗り換えは適切な販売か

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:外貨建て保険 短期乗り換えは適切な販売か

 顧客の利益より、手数料収入を目当てにした金融商品の販売が横行していたとすれば、問題は大きい。各金融機関は「顧客本位」の営業姿勢を改めて確認せねばならない。 

 金融庁は、利回りの良さから人気を集めている外貨建て一時払い保険の販売について、短期間での解約と乗り換え販売が多発していることを疑問視し、金融機関に改善を求める報告書を公表した。

 短期間に商品を乗り換えると、保険の販売を担う銀行などが多くの手数料を受け取れる。金融庁は、手数料偏重の営業が行われていないか、検証するよう要請した。

 外貨建て一時払い保険は、契約時に保険料を一括で払い、保険会社がドルなどの外貨で運用する。貯蓄目的の購入が目立つ。

 欧米の利上げに伴い、超低金利が続く円建てより高い利回りが期待できる。最近の円安で、円換算した利益が大きくなっていることも人気の理由なのだろう。

 業界の推計では、2022年度の販売額は前年度の2倍近くに増え、4兆円を超えたという。

 ただ、金融庁の調査では、購入後の4年間に約6割が解約していた。その後、顧客に同じ商品を販売する事例が多数あった。

 運用成績が一定の目標に達した場合に利益を確定し、自動的に円建ての運用に切り替わる「ターゲット型保険」が多いことが理由だと指摘されている。

 円建てでは利回りが低いことから、金融機関がいったん解約した上で、再び外貨建て商品の購入を促している可能性がある。

 短期間で乗り換えると、金融機関には有利だが、顧客は手数料を二重にとられるほか、解約費用も発生し、利益が目減りする。

 ターゲット型の場合、目標を途中で引き上げることもできるが、金融機関側が顧客に十分説明していなかったとみられている。

 外貨建て一時払い保険は、契約初年度の手数料が高い商品がほとんどで、これが短期の乗り換え販売を誘発したとの見方もある。

 以前から、金融機関が手数料を稼ぐため、投資信託などの商品を頻繁に売買するよう誘導する「回転売買」が問題視されてきた。

 顧客軽視の販売が繰り返されていないか、各金融機関は実態を精査する必要がある。保険会社は商品設計を再点検してほしい。

 政府は、個人の資産運用を支援する施策を重視している。金融機関が信頼を損なえば、そうした取り組みを妨げかねない。金融機関は責任の重さを自覚すべきだ。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年04月14日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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