路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:⑦1月20日、米国から世界は壊れていく

2025-01-05 07:11:20 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:⑦1月20日、米国から世界は壊れていく

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:⑦1月20日、米国から世界は壊れていく

 年が明けた25年、何事もなければ1月20日に米国で大統領就任式が執り行われる。

 返り咲きを決めたトランプ前大統領は、8年前とは打って変わって主要人事をスピード決定し、「お仲間」を重用。

<picture>無事に第2次政権をスタートさせられるか(右は、ロシアのプーチン大統領)/(C)ロイター</picture>

 対中強硬派がズラリ顔をそろえる。トランプの個人商店化する米国に世界は戦々恐々。混迷の深まりは避け…、

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 元稿:日刊ゲンダイDIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載「2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感」】  2025年01月04日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:⑥世界の混乱の中、「投資するなら日本」は本当か

2025-01-05 07:11:10 | 【金融・金融庁・日銀・株式・為替・投資・投機・FRB・「ドル円」・マーケット】

【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:⑥世界の混乱の中、「投資するなら日本」は本当か

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:⑥世界の混乱の中、「投資するなら日本」は本当か

 25年の日本経済はどうなるのか──。兜町からは「米中両国の対立が激しくなれば、漁夫の利が日本にめぐって来る」といった楽観論が聞こえてくる。24年7月、株価4万2224円と史上最高値をつけた株式市場はイケイケだ。

<picture>2025年は、日本経済が抱える問題が一気に…(C)日刊ゲンダイ</picture>

 しかし、これだけ国際リスクが高まっているのに、日本株だけは…、

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 元稿:日刊ゲンダイDIGITAL 主要ニュース マネー 【株・FXニュース・連載「2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感」】  2025年01月03日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:⑤何起こるか、怖いもの見たさの大阪万博

2025-01-05 07:10:50 | 【偽政者による愚策・失策、官民ファンド、マイナカード、大阪・関西万博】

【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:⑤何起こるか、怖いもの見たさの大阪万博

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:⑤何起こるか、怖いもの見たさの大阪万博

 「2025年は万博イヤーになる」──。

 正月明け1月3日は 大阪・関西万博の開催まで100日の節目。準備を進める大阪府の吉村知事は機運醸成に期待を寄せるが、盛り上がるどころか、盛り下がるばかりだ。

<picture>わずか半年で更地になる万博に国費だけで1649億円つぎ込まれ…(大阪の吉村洋文府知事)/(C)共同通信社</picture>

わずか半年で更地になる万博に国費だけで1649億円つぎ込まれ…(大阪の吉村洋文府知事)/(C)共同通信社

 三菱総合研究所が12月末に公表した万博に関する意識調査によると、万博に「行きたい」と答えた人は10月時点で24%。前回4月から3ポイント減少した。一方、認知度は93%と高水準。「知ってはいるが、行かない」が大多数を占めている。

 この結果に、吉村は「万博の中身をより具体的に発信していきたい」と意欲を見せたが、そもそも開催から半年で更地になるイベントに国費だけで1649億円がつぎ込まれること自体、バカバカしい。中身や広報の充実以前の問題だ。

 廃棄物の最終処分場である万博会場の地下からは、いまだにメタンガスが噴出している。国や万博協会はガス抜き管の設置など安全対策はバッチリと強調するが、24年3月にガス爆発事故が発生して以降、8月にガス測定した19回のうち爆発基準値超えが16回、退避基準値超えが19回も検出された。

 何が起きるか分からないのに、万博協会は約2820万人の来場を見込む能天気ぶり。怖いもの見たさの人がそんなにいるとは思えないが、その証拠に前売りチケットの販売状況は企業割り当て分の700万枚を超えてからサッパリ振るわない。目標1400万枚には程遠い状況だ。

 万博関連の著作がある建築エコノミストの森山高至氏が言う。

 「赤字の場合にどう補填するのかといった目の前の課題をウヤムヤにして、どうして未来社会の在り方を提示できるのでしょうか。現実から目を背け『きっとうまくいく』と唱えているだけです。問題を積み残して開催にヒタ走るあたり、『現実逃避万博』ですよ」

 ドッチラケで当然である。

 元稿:日刊ゲンダイDIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載「2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感」】  2025年01月02日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:④石破政権唯一の目玉、防災省は次の震災に間に合うか

2025-01-05 07:10:40 | 【災害列島・減災と防災・防災庁・社会インフラの整備・上下水道・道路・河川

【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:④石破政権唯一の目玉、防災省は次の震災に間に合うか

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:④石破政権唯一の目玉、防災省は次の震災に間に合うか

 有言不実行の変節首相が自民党総裁選時に掲げた政策のうち、具体的な動きがあるのは「防災庁」ぐらいだろう。

<picture>能登半島地震から1年、悠長過ぎないか?(代表撮影)</picture>

 衆院選直後の24年11月1日に「設置準備室」が発足し、石破と赤沢担当相が看板掛けを行った。12月20日には「防災立国推進閣僚会議」の初会合が開かれ、内閣府防災部局の定…、

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 元稿:日刊ゲンダイDIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載「2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感」】  2025年01月02日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:③SNSがもたらす分断と選挙危機、国民民主の賞味期限

2025-01-05 07:10:30 | 【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】

【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:③SNSがもたらす分断と選挙危機、国民民主の賞味期限

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:③SNSがもたらす分断と選挙危機、国民民主の賞味期限 

 24年は SNS選挙が騒がれた。都知事選の「石丸現象」や、出直し選の斎藤知事「まさか」の返り咲き。20代に限れば平日のネット利用時間はテレビ視聴の約4倍だ。SNS効果で国民民主党が若者の支持を集めるのも納得だが、ネット動画の再生回数に応じて票が伸びる現象は危うい。

<picture>できるだけ存在感を長持ちさせたい(C)日刊ゲンダイ</picture>

 アルゴリズムによって特定候補の露出が増えるフィルターバブル。閉じた情報空間に毒された人々が猛拡散すれば、各陣営の「虚像」が独り歩き。右も左も異論を排し「実像」度外視の熱狂を生み出していく。SNSは偏狭な分断社会を増幅させ、SNSウケを狙うほどポピュリズム傾向は強まる。「103万円の壁」をめぐり、国民民主が自公との年内合意を蹴ったのも、SNS上の賞味期限を延ばす意図が透ける。

 しかしSNSを過剰に恐れてもいけない。投票率56%の県知事選で斎藤の獲得票111万に対し、兵庫の総有権者は446万人。約200万人の棄権が4人に1人の支持を「SNSの勝利」に押し上げた。都知事選における石丸氏支持は総有権者の14%に過ぎず、衆院選比例代表で国民民主に投じた人は総有権者の1割にも満たない。

 ◆SNS発信はマンパワーがモノをいう


石丸伸二氏 日刊ゲンダイ Interview(C)日刊ゲンダイ

 極端な主張や陰謀論にハマる人は昔からいる。SNSは数人に1人の信じやすい人を投票に向かわせるには有効だが、それ以上でも以下でもない。いわゆるオールドメディアはSNSの「亡霊」におびえすぎではないか。

 「石丸氏は計228回もの街頭演説をこなし、斎藤知事はNHK党の立花党首との“2馬力”選挙と『地上戦』の効果もバカにできない。むしろ、ロシアが暗躍したルーマニア大統領選のように他国の介入を許すリスクや、動画の収益目当てで選挙がカネになる仕組みこそ、SNSがもたらす選挙の危機です」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=国際政治学)

 選挙のSNS発信は、マンパワーがモノをいう。25年夏の参院選と都議選は組織力に勝る巨大政党もSNSに本腰を入れるだろう。都議選に向け新党結成を表明した石丸氏や、国民民主はどう立ち回るのか。

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【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:②目をそむけたくなるような凶悪事件が続く世相はさらに壊れる

2025-01-05 07:10:20 | 【事件・未解決事件・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・旧統一教会を巡る事件他】

【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:②目をそむけたくなるような凶悪事件が続く世相はさらに壊れる

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:②目をそむけたくなるような凶悪事件が続く世相はさらに壊れる

 24年は目をそむけたくなるような凶悪事件が相次いだ。

<picture>景には日本社会の格差と貧困の拡大の可能性が…(横浜の闇バイト強盗殺人の現場付近を捜査する警察官ら)/(C)共同通信社</picture>

 福岡・北九州市のファストフード店で12月中旬、市立中3年の男女が突然、男に刺され死傷。この数日後には神戸・三宮駅でも40代の女が高齢女性を刺す事件が発生した。

 高収入をうたった闇バイトに応募した若者らが民家に…、

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【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:①世界中で政変、政権交代が相次いでいるが次は日本か

2025-01-05 07:10:10 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:①世界中で政変、政権交代が相次いでいるが次は日本か

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感】:①世界中で政変、政権交代が相次いでいるが次は日本か 

 想像だにしなかった激動が世界中に広がっている。

 米国はまもなく再びのトランプ大統領就任。民主党はわずか4年で共和党に政権を明け渡す。欧州ではドイツで連立政権が崩壊。ショルツ首相が不信任となり、2025年2月に総選挙だ。最大野党が支持率トップで政権交代の可能性が高い。


「2024年報道写真展」を訪れ、自身の写真の前で(C)日刊ゲンダイ


いつまで椅子に座っていられるか(C)日刊ゲンダイ

 少数与党のフランスでは1年で3回も首相が交代。中東シリアでアサド政権が崩壊し、お隣の韓国では、戒厳令を出した尹大統領が弾劾可決で職務停止である。

 日本も他人事ではない。少数与党の石破政権は、臨時国会で補正予算ひとつ通すにも野党に譲歩しまくった。「年収103万円の壁」の引き上げを求めた国民民主党には、協議が決裂するたびに「ならば、通常国会で新年度予算案に賛成できない」と揺さぶられた。少数与党は短命が常。次は日本が政権交代の順番となるのか。

 25年夏には参院選がある。衆院に続き、参院で非改選議席を合わせても与党が過半数に達しなければ、自公政権は持たない。ある選挙関係者のシミュレーションでは、3年前の参院選で与党の28勝4敗だった1人区は、「野党が候補者を一本化したら10勝22敗」だという。

「通常国会は前半は新年度予算案、後半は参院選を見据えた攻防になる。予算成立と引き換えに石破首相退陣があるのかどうか。もっとも、石破首相は抵抗するでしょうし、現状、参院は自公が過半数ですから、参院選までは自公政権で行く。しかし、参院選後はわかりませんよ。内閣支持率が大きく跳ねない限り、1人区は与野党逆転でしょう。参院でも自公の過半数割れは、十分あり得ると思います」(政治評論家・野上忠興氏)

 野党で政権? だが、国民民主は自公と手を組み、名実ともに与党入りするかもしれない。日本維新の会は参院選でも負ければ分裂必至だ。すんなり政権交代となるのかどうか。

 野党のベテラン議員は「もう一度、ガラガラポンした方がいい」と言った。前出の野上忠興氏も「歴史の転換点のような世界情勢に対応するには、自民も野党も割れて、政策が一致する連中で政界再編した方がいいのではないか」と言う。

 前例踏襲は通用しない。国民も覚悟が必要だ。

 元稿:日刊ゲンダイDIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載「2025年はあらゆる意味で歴史の転換点になる予感」】  2025年01月01日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【永田町番外地】:公明党は政権内で存在感薄れるばかり…高木陽介前政調会長を切った創価学会副会長に批判の目

2025-01-05 07:09:50 | 【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】

【永田町番外地】:公明党は政権内で存在感薄れるばかり…高木陽介前政調会長を切った創価学会副会長に批判の目

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【永田町番外地】:公明党は政権内で存在感薄れるばかり…高木陽介前政調会長を切った創価学会副会長に批判の目

 「敗戦の混乱は目を覆うばかりです。やることなすこと、すべて裏目のまさに踏んだり蹴ったりの1年でしたよ」

 年の瀬迫る永田町──。公明党のベテラン職員のひとりは結党60年の節目となった今年1年を振り返り、創価学会本部のある東京・信濃町方向にそのとがったあごを突き出した。

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総選挙では石井代表まで落選(C)共同通信社

 惨敗を喫した先の衆院選で事実上の選挙責任者として差配した創価学会の“ラスプーチン”と呼ばれる佐藤浩副会長(64)を指してのことだ。

「彼は何の権限もないのに会長(原田稔=83)の威光をかさに着て、長年にわたり公認候補の選定や他党との選挙協力、幹部人事を取り仕切ってきましたが、結果は石井代表まで落選するまさかのありさま。選挙直後には学会女性部から責任を問う声が上がっていましたが、会長は彼の言動を黙認しているようです」(前出の職員)

 佐藤は安倍政権以降、二階俊博元幹事長や菅義偉元首相ら自民党実力者との太いパイプをウリにして創価学会─公明党内で政治的地歩を固めた。4年前に創価学会を定年退職も、今もって原田会長の覚えはめでたい。

 とはいえ、自公過半数割れの臨時国会で公明党は、“手取りを増やす”として圧勝した国民民主党に政策協議の主役の座を奪われてしまった。佐藤が頼りにしていた二階は引退に追い込まれ、菅には四肢の異常が見て取れ政治生命が危ぶまれている。

 ◆存在感は薄れるばかり

 「佐藤は国民民主、立憲民主幹部はもちろん、今の自民党執行部とも近くはない。公明党にとって痛いのは、衆院選の公認候補だった高木陽介政調会長(65)を彼が出馬断念に追い込んだことでしょうね。高木は太田昭宏元代表の秘蔵っ子として、若い頃から国会対策や選挙対策など党務に汗をかき、今の与野党幹部連中とも携帯一本で話ができる貴重な存在でした。しかし、同世代の佐藤にとっては立場は違えども邪魔な存在だったんでしょう。高木は淡々として身を引きましたが、後で知って激怒していましたよ」(与党番記者)

 臨時国会で公明党の数少ない手柄といえば、政治資金を監査するための“第三者機関設置法”の成立であろうか。しかしながら、執行部は所属議員の5人が政府要職にあることを忘れ、法案の単独提出に必要な21人の要件を満たせず、結局、玉木雄一郎と親しい高木を通じて国民民主党に共同提出を頼むハメに。

 怪僧ラスプーチンはロシア帝国崩壊を招いた。存在感が薄れるばかりの創価学会-公明党も似たような道をたどることになるかもしれない。(特命記者X)

 元稿:日刊ゲンダイDIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・公明党・連載「永田町番外地」】  2024年12月29日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政局】:来年はいい年にしたいものだが…暗澹たる事件ばかりの世相に政治の無策

2025-01-05 07:09:40 | 【金融・金融庁・日銀・株式・為替・投資・投機・FRB・「ドル円」・マーケット】

【政局】:来年はいい年にしたいものだが…暗澹たる事件ばかりの世相に政治の無策

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政局】:来年はいい年にしたいものだが…暗澹たる事件ばかりの世相に政治の無策

 今年は目を覆うような事件の連続ではなかったか、闇バイト、自殺強制逮捕、動機なき殺人、大企業のモラルも地に落ちた世相に無策の政治、2025年はさらに社会の底が抜けるような嫌な予感。

<picture>かくて荒んだ世相は誰のせいなのか(C)日刊ゲンダイ</picture>

       かくて荒んだ世相は誰のせいなのか(C)日刊ゲンダイ

              ◇  ◇  ◇

 2024年が暮れようとしているが、なんだか、社会の底が抜けたような一年ではなかったか。裏金問題で始まった一年は政治家の身勝手と堕落を見せつけ、それと並行して、これまでの理解を超えるような凄惨な事件、あり得ないような不正が横行した。

 北九州市の中学生刺殺が生々しいが、そのちょっと前には、東京都板橋区で会社の仲間(56)を踏切内で自死させた(23年12月)として、会社の代表取締役(39)や同僚3人が殺人容疑で逮捕された。報道によれば、4人は被害者に日頃から虐待や暴力、嫌がらせを続けていたというから絶句である。

 闇バイト事件では今年10月、横浜市青葉区で発生した強盗殺人事件に驚いた。75歳の男性が自宅で手足、顔を粘着テープで縛られたうえ、全身を鈍器で殴られ、失血死したのだが、よほどの恨みかと思いきや、現金20万円を奪う強盗殺人だった。実行犯は22歳。動機は「数十万円の税金滞納」でSNS上の「ホワイト案件」という言葉に釣られたという。他にも協力者がいて、30歳の女性も捕まっている。

 柏市では12月、自宅の敷地内で50代の会社役員夫婦が殺害され、直後に付近の住宅8棟が放火で全焼。この夫婦と金銭トラブルを抱え、やけどを負っていた男が公務執行妨害で捕まっている。

 ◆今や日本は汚職横行の「犯罪天国」

 かと思えば、野村証券の元社員が7月、広島市に住む80代女性に睡眠薬を飲ませ、現金1780万円余りを奪って、放火。強盗殺人未遂と放火で逮捕、起訴されたし、三菱UFJ銀行では女性行員が顧客の貸金庫を勝手に開けて少なくとも十数億円の金品を窃取していたことが発覚した。他にも金融庁に出向していた裁判官や東証職員のインサイダー取引など、理解を超える事件は枚挙にいとまがないほどだ。

 そこに共通した因果関係をこじつけるのは危険だろうが、少なくとも、「2024年は、ついに社会が完全にぶっ壊れた年」──と言えるのではないか。

 かつて、日本人は「東南アジアでは1万円で人を殺せるらしいよ」などと言って、揶揄していたものだ。今や、「日本は10万円で強盗殺人をやってくれる国」である。「政治家は裏金で私腹を肥やし、裁判官はインサイダーで儲ける汚職国家」と言われてもぐうの音も出ない。

 一体、なぜ、こうなってしまったのか。その背景に何があるのか。こうした考察は必要だろう。

 ◆黒くて厚い雲に覆われたような閉塞感


貸金庫から現金など十数億円相当が盗まれた問題で頭を下げる半沢淳一三菱UFJ頭取ら(C)日刊ゲンダイ

 評論家の佐高信さんは城山三郎さんの言葉を思い出した、とこう言った。

 「城山さんは『終戦の8月15日の空は青く、すごく高かった』と振り返っています。つまり、それまでの空は暗いものに覆われて、何も見えなかった。でも、戦争が終わって、希望が見えた。そういう意味ですが、今の世相は戦前のように空が覆われているんですよ。だから、先が見えない。みんなが希望を持てない。だから、刹那に生きる。公(パブリック)がなくなっている。自分さえよければいい、今さえよければいい、となる。政治家は劣化し、非正規社員は4割、5人に1人が年収200万円以下。こんな社会では103万円の壁なんて、目先の慰めにもなりゃしません。小泉政権の新自由主義路線以降、ジワジワたまっていた不満の底が抜けたのではないか。それが異様な犯罪の増加につながっているような気がします」

 10万~20万円で人を殺すのは不可解だが、裏を返せば、10万円にそれだけ切羽詰まっているということだ。まさしく、戦前のような混沌だ。

 厚労省が3年ごとに発表している相対的貧困率(世帯所得が全世帯の中央値の半分未満である人の割合)の最新データによると、日本は15.4%で、米国、韓国にも抜かれ、先進国で最悪だった。ひとり親世帯だと、これが44.5%にも跳ね上がる。奨学金の受給者の割合は2000年代初頭は40%程度だったが、今や、55%だ(日本学生支援機構調査22年)。収入別に見ると、年収300万円未満世帯の受給率は8割になる。

 そこに空前の物価高が押し寄せている。11月の消費者物価指数は2.7%上昇だったが、コメは63.6%(前年同期比)も上がっている。野菜なんて、軒並み前年比の1.5~2倍である。その結果、無料の食料配布を続けているNPO法人などから、この年の瀬に「もっと寄付を」という悲鳴も上がっている。

 戦後、一時的に広がった青く抜けるような空は再び、黒く厚い雲に覆われている。目先の金欲しさに刹那の犯罪が増えるのもわかるのだ。

 ◆政治が主導したモラル崩壊と歪んだ価値観

 とはいえ、異様な犯罪がかくも増えた背景を貧困だけに求めるのも早計だ。

 「警察庁幹部も昨今の犯罪の異常さに首をかしげているんです。確かに、金欲しさもある。でも、闇バイトに応募した学生のなかには、ふつうの家の子どももいる。貧困だけではないんです。そこで、トクリュウ(SNSなどを利用した分担型犯罪)を『治安上の最大の脅威』と位置づけた。警察庁挙げて本腰を入れるようになったのです」(大手紙社会部記者)

 貧困だけではないとしたら、背景に見え隠れするのは政治が主導したモラル崩壊と「今だけ、金だけ」という新自由主義の歪んだ価値観なのではないか。

 メガバンクの行員が客の貸金庫に手を付けるなんて、あり得ない話だが、「返すつもりだった」という。派閥の裏金を引き出しに入れておいて、私的に使っていないとスットボけている輩に似ている。「ごまかせればいい」「バレなきゃいい」という発想だ。モリカケサクラの安倍政権を見ていれば、社会がかくも荒むのも道理である。

 「機会不平等」などの著書があり、格差をウオッチし続けているジャーナリストの斎藤貴男氏にも聞いてみた。

 「とにかく、金がなさすぎるという層がいることと、もうひとつはネット社会の病巣という気がします。スマホというツールは便利な半面、闇バイトのような犯罪の可能性も無限に広げてしまった。僕はスマホが登場して以来、人間の価値観が変わってしまったような気すらしています。自分や自分が居心地のいい相手だけが関心のすべてで、他者を思いやる気持ちがまったくない。それどころか、排除する。邪魔だと思う。そんな人が増えているように見える。そこに持ってきて、新自由主義的な価値観がもはや、修復できないほど、社会に定着してしまった。ちょっと前までは格差拡大などが問題視されたものです。でも今や、見向きもされない。自分のことしか眼中になく、自分の価値観は金で決まる。落ちこぼれ、落伍者は見向きもされない。つくづく品性が歪んだ社会になってしまったと思いますね」

 ◆小手先の対症療法ではどうにもならない

 この社会をマトモに戻すには、こうした歪んだ価値観、常識から見直すことが必要なのだが、石破政権は相変わらず、安倍、菅、岸田路線を継承している。

 だから、闇バイト対策といっても、「潜入捜査」みたいな話になる。社会の歪みを是正せず、禁じ手を使って監視を強化。ヘタしたら、思想犯取り締まりに流用されかねない手法を進めようとしている。

 103万円の壁にしたってそうで、根本は物価高の是正であり、景気の底上げなのに、雀の涙減税で「やってるふり」の繰り返しだ。

 「潜入捜査で闇バイトを摘発し、助かる若者が1人2人いるかもしれない。でも、今、この社会で暮らしている人は角度の急な坂の上で暮らしているようなものです。その勾配は年々きつくなり、どんどん、滑り落ちていく。1人2人、たまたま、突起物を掴んで下落を免れる人がいても、全体の解決にはならない。坂を元に戻さなければどうにもならない。まっとうな人間社会とは何か。地道にそれを追い求めていくしかありません」(斎藤貴男氏=前出)

 来年こそはいい年にしたいものだが、空が抜ける日は再び来るのか。

 元稿:日刊ゲンダイDIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・石破政権】  2024年12月28日  17:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【適菜収「それでもバカとは戦え」】:毎年恒例の「2024年のバカ」(後編)全員政治家(もどき含む)の快挙…じゃあ第1位は誰だ?

2025-01-05 07:09:20 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【適菜収「それでもバカとは戦え」】:毎年恒例の「2024年のバカ」(後編)全員政治家(もどき含む)の快挙…じゃあ第1位は誰だ?

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【適菜収「それでもバカとは戦え」】:毎年恒例の「2024年のバカ」(後編)全員政治家(もどき含む)の快挙…じゃあ第1位は誰だ? 「ぴい~っすう!」/(C)日刊ゲンダイ

 「ぴい~っすう!」/(C)日刊ゲンダイ

 年末恒例企画「今年のバカ」の後編。今年は全員が政治家(もどきも含む)という快挙。いいんですかね。こんな国で。

【第5位】岸田文雄

 8月14日、自民党総裁選への立候補を見送る意向を明らかにし、「自民党が変わることを示す、分かりやすい一歩は私が身を引くこと」と発言。総裁選で勝つ見込みはないし、追い詰められて辞めるだけなのに、なぜか主体的に選択したかのように胸を張るのが“岸田しぐさ”。

 すべてがこの調子。2022年11月28日、27年度に防衛費と関連経費を国内総生産(GDP)比2%とするよう指示したが、防衛費増額はもともとトランプ政権が安倍晋三に押し付けたもの。アメリカに首根っこを押さえられているだけなのに、独自に動いているように見せかけるのも、惨めというか、恥ずかしい。

【第4位】萩生田光一

 統一教会(現・世界平和統一家庭連合)問題と裏金問題の中心にいた萩生田。東京地検特捜部は立証困難としていきなり裏金事件の捜査を打ち切ったが、萩生田は大はしゃぎ。某演説会では「東京地検に連れていかれることはございません」とネタにしていたという。

【第3位】小泉進次郎

 バカのふりをしているのか、本物のバカなのか、いずれにせよ日々バカの境界を突破する進次郎。

 総裁選の公開討論会で「来年のカナダのG7首脳会議で、総理としてどのようなメッセージを発信するのか」と質問されると「カナダのトルドー首相は就任時43歳。私も今43歳」と答えた。私は「きんは100歳、ぎんも100歳」を思い出した。古いか。

【第2位】百田尚樹

 ユーチューブの番組で少子化対策を議論した際、「小説家のSFと考えてください」「女性は18歳から大学に行かさない」「25歳を超えて独身の場合は、生涯結婚できない法律にするとかね」「30超えたら子宮を摘出とか」と発言。こんなゲスが国政政党の代表って、日本も終わっているね。

【第1位】吉村洋文

 兵庫県知事の斎藤元彦問題などを含め、今の日本の腐敗を象徴するのが吉村。大阪市環境局は万博用地のどこでメタンガスが発生するか分からないことを事実上認めているが、そこに遠足や校外学習を名目に子供が集められるという。“令和の学徒動員”と呼ばれるゆえんである。


 適菜収 作家

 近著に「安倍晋三の正体」「ニッポンを蝕む全体主義」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も発行。本紙連載を書籍化した「それでもバカとは戦え」も好評発売中。6月28日には第2弾「続 それでもバカとは戦え」が発売予定。

 元稿:日刊ゲンダイDIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載「適菜収「それでもバカとは戦え」」】  2024年12月27日  17:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【適菜収「それでもバカとは戦え」】:毎年恒例「「2024年のバカ」トップ10(前編)

2025-01-05 07:09:10 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【適菜収「それでもバカとは戦え」】:毎年恒例「「2024年のバカ」トップ10(前編)

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【適菜収「それでもバカとは戦え」】:毎年恒例「「2024年のバカ」トップ10(前編) 

<picture>ふふ、それでも勝っちゃうのよね(C)日刊ゲンダイ</picture>

 ふふ、それでも勝っちゃうのよね(C)日刊ゲンダイ

 統一教会問題、裏金問題などの影響もあり、安倍周辺一味の勢いも衰え、少しはマシな国になるかと思いきや、なかなか簡単にはいかない。石を投げればバカに当たる。アジアの貧国へまっしぐらの日本を彩る「今年のバカ」トップ10(前編)。

【第10位】菅義偉

 今年の元日、石川県能登半島で発生した最大震度7の大地震は今年1年を象徴している。それは、国家の機能不全と自己責任社会の完全到来である。自民党に結集した新自由主義勢力と財界の手下がこの30年かけて目指してきた国家の否定と「自分の身は自分で守れ」という社会が完成したわけだ。1月6日、菅のXアカウントはこう投稿した。

〈スタッフから報告です。本日、能登半島地震被災地への救援募金活動を実施しました。皆様から156、280円お預かりしました。自民党県連を通じて早急に被災地へお届けします〉

 国会で税金の使い道を議論する政治家が、民間人から小銭を集めるって悪い冗談にも程がある。

【第9位】野田佳彦

 かつて民主党政権崩壊の引き金を引いたオウンゴールの名手。やっていることは今も同じ。8月23日、維新が企画した勉強会に講師として参加。12月8日、維新の吉村洋文とテレビ番組に出演し、来年の参院選の1人区で野党の候補者を一本化する意向を一致して示したとのこと。アホ。

【第8位】高市早苗

 自民党総裁選に出馬。推薦人には裏金議員が13人も名前を連ねていた。総裁どころか議員辞職が求められる人物。安倍政権時代に作成された総務省の内部文書に対し、「全くの捏造文書だ」と主張。捏造でなかった場合は閣僚や議員を辞職するかと問われると「結構だ」と答えた。その後、捏造ではないことが判明したが、いつ辞めるの?

【第7位】馬場伸幸

 維新おなじみの内紛で、代表から降ろされた馬場。選挙のたびに、デマを流す“維新しぐさ”も板についてきたのにね。党大会では「腐敗した政治を浄化し、今こそ日本大改革を!」などとお茶の間に苦い笑いを届けてきた。

【第6位】小池百合子

 嘘をつくのは相変わらずだが、今年は側近に刑事告発されたり、エジプト留学時代に銀食器を盗んでいたエピソードを蒸し返されたり。それでも都知事選で圧勝してしまうのだから、日本も相変わらずそんな国。 =後編につづく


 ■適菜収 作家

 近著に「安倍晋三の正体」「ニッポンを蝕む全体主義」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も発行。本紙連載を書籍化した「それでもバカとは戦え」も好評発売中。6月28日には第2弾「続 それでもバカとは戦え」が発売予定。

 元稿:日刊ゲンダイDIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載「適菜収「それでもバカとは戦え」」】  2024年12月13日  17:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【主張①・01.05】:国民常識との乖離 「法律、バカじゃない?」

2025-01-05 05:03:50 | 【裁判(最高裁・高裁・地裁、裁判員制度・控訴・冤罪・再審請求、刑法39条】

【主張①・01.05】:国民常識との乖離 「法律、バカじゃない?」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【主張①・01.05】:国民常識との乖離 「法律、バカじゃない?」 

 見出しは、昨年12月16日付本紙、シンガー・ソングライターのさだまさしさんの「月曜コラム」からの転用である。

 さださんは、一般道を194キロで走行して衝突事故を起こし、相手を死亡させた事故の大分地裁判決を論じ、当初は「過失運転致死罪」として起訴され、後に「危険運転致死罪」に訴因変更された経緯や判決が同罪としては短い部類の懲役刑だったニュースに、スタッフがついたため息の言葉を見出しとしたものだ。

時速194キロの乗用車による死亡事故を巡る判決が言い渡された大分地裁の法廷=昨年11月28日(代表撮影)

 弁護側の「真っ直ぐの道路を走ることが出来(でき)たのだから自動車を『制御』出来ていて、危険運転ではない」との主張に対して「制御出来ないから事故を起こしたのだろうに」というさださんの疑義は、まさに国民的常識にかなうものである。

 社会秩序を維持するための規範である法律だが、同様の齟齬(そご)は方々に散見される。

 例えば「ストーカー規制法」は「つきまとい行為」に電子メールやSNSが想定されていなかったとして、悲惨な事件の発生ごとに法改正を重ねている。時代の変遷に追いつけず、人を守るための条文が訴えや捜査をしばり、改正を繰り返す姿は情けなくさえ映る。

 国の基本となる最高法規の憲法も同様だ。福岡高裁は同性婚を認めない民法などの規定について「違憲」とした。法の下の平等を定めた憲法14条や幸福追求権を保障した13条に違反するとの判断だが、一方で婚姻の自由を定めた憲法24条1項で、婚姻は「両性の合意のみに基いて成立」すると規定している。

 国語辞典を引けば「両性」は「男性と女性。雄性と雌性」と出てくる。同性の2人との解釈は日本語にない。適用対象が広い一般法より対象が特定される特別法が優先されるのは法の常識であり、この場合、24条が優先される。福岡高裁の判決は、24条を違憲としたに等しい。憲法の自己矛盾である。

 憲法の制定時に同性による婚姻は想定外だったとするなら、事情はストーカー規制法と同じだ。時代への適合を言うのであれば、改憲を唱えればいい。

 《平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した》とある憲法の前文が誤りであることも明らかだ。憲法で議論すべき点はたくさんある。

 元稿:産経新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【主張】  2025年01月05日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【主張②・01.05】:日鉄の計画阻止 米大統領の判断は疑問だ

2025-01-05 05:03:40 | 【経済・産業・企業・起業・関税・IT・ベンチャー・クラウドファンティング

【主張②・01.05】:日鉄の計画阻止 米大統領の判断は疑問だ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【主張②・01.05】:日鉄の計画阻止 米大統領の判断は疑問だ

 米国にとって、同盟国とはどんな存在なのだろう。そんな疑問を強く抱かせる判断となった。

 日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画について、バイデン米大統領が買収を阻止する決定を下した。極めて残念な判断である。

USスチールの工場=米ペンシルベニア州(AP=共同)

 日鉄は買収後も工場を閉鎖せず雇用を守ると訴えてきた。USスチールの製鉄所に27億ドル(約4200億円)の設備投資を行う計画も示していた。買収が実現すれば、日鉄の先端技術を共有しUSスチールの競争力を高める効果が期待できた。

 世界の粗鋼生産の過半を占める中国企業に対抗する手段でもある。バイデン氏は買収が「安全保障と重要な供給網にリスクをもたらす」としたが、日鉄の計画は経済や軍事の基盤となる鉄鋼を米国内で安定的に生産することにも資する。今回の判断は中国を利するだけである。

 これまで米大統領が外国企業による買収阻止を命じたケースの多くは中国企業だった。同盟国である日本の企業では例がない。日米両政府は中国を念頭に、半導体など幅広い分野で経済安保上の協力を進めている。鉄鋼分野では連携できないという判断は整合性を欠く。

 日鉄は「法的権利を守るためにあらゆる措置を追求する」とし、訴訟も辞さない構えだ。同盟国という関係も、買収を求める地元自治体の意向も無視した今回の判断に納得がいかないのは当然である。

 USスチールに対する買収計画を巡っては、全米鉄鋼労働組合(USW)が一貫して反対してきた。米大統領選を控え、労組票を取り込みたい民主、共和両党の大統領候補とも買収に否定的な考えを示してきた。

 このため、日鉄は政治的な影響を避けようと、いったん買収計画を取り下げ、昨年9月に対米外国投資委員会(CFIUS)に対し再申請を行った。CFIUSは買収に安全保障上の懸念があるかどうか審査していたが結論を得られず、バイデン氏に判断を委ねていた。

 合理的な根拠がないまま、日本企業による買収計画が阻止されたことで、日米の信頼関係への影響も懸念される。米国ではトランプ次期大統領が1月20日に就任する。日米両政府には、改めて強固な同盟関係を構築することが求められよう。

 元稿:産経新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【主張】  2025年01月05日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【産経抄・01.05】:混迷の時代の教育は

2025-01-05 05:03:30 | 【文科省・教育制度、現場の実態把握・教員の資質・不登校・文化庁・

【産経抄・01.05】:混迷の時代の教育は

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【産経抄・01.05】:混迷の時代の教育は 

 最近、子供の話題についていけない―。出版社の講談社が、書店などで「煩悩(ぼんのう)ブックフェア」と題したコーナーを設け、冒頭のような悩みに応じた本を紹介していた。足を止めた人もいるだろう。

生成AIを活用した授業=東京都江戸川区の都立小岩高

 ▼仏教の108の煩悩は除夜の鐘が払ってくれるが、こちらは身近なテーマで解決のヒントとなる本や漫画を挙げていた。悩み多い小欄はつい何冊も買い込んだが、寝正月で読み切れず。

 ▼同フェアでは「やる気だけでは通用しない年次になった」など仕事のほか、教育に関する悩みや迷いも目立った。子供たちがSNS(交流サイト)でつながるネット時代に学校の先生たちの悩みもつきないだろう。

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 元稿:産経新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【産経抄】  2025年01月05日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①・01.05】:USスチール 日米関係に禍根残す買収阻止

2025-01-05 05:00:50 | 【経済・産業・企業・起業・関税・IT・ベンチャー・クラウドファンティング

【社説①・01.05】:USスチール 日米関係に禍根残す買収阻止

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①・01.05】:USスチール 日米関係に禍根残す買収阻止

 同盟国である日本の企業による買収計画を、米国の大統領が権限を行使して阻止するという極めて異例の事態である。日米関係に禍根を残す容認しがたい判断だ。

 バイデン米大統領は、日本製鉄による鉄鋼大手USスチールの買収計画について、禁止命令を出した。声明で「国内で所有・運営される強固な鉄鋼産業は、国家安全保障に不可欠だ」と説明した。

 こうした禁止命令は、これまで中国企業が対象となることが多く日本企業は初めてだという。

 米政府の対米外国投資委員会(CFIUS)の審査の過程では、買収を認めれば米国内の鉄鋼生産量が減少し、安保上、重要な産業へ供給が不足する可能性があるとの見解が示されたとされる。

 だが、安保上のリスクを巡り委員間で合意に至らず、最終判断はバイデン氏に委ねられていた。

 バイデン氏は安保リスクを命令の根拠にするものの、実際は選挙の支持基盤である全米鉄鋼労働組合が、雇用不安を理由に強く反対しているのが大きいのだろう。

 戦後、ともに協力しながら発展してきた日米関係の重要性を十分に顧みないままに、最終判断に至ったことはあまりにも残念だ。

 「米国第一」を掲げ、保護主義的な関税政策を推進しようとするトランプ次期大統領も買収計画に反対してきた。バイデン氏までが保護主義に傾く内向き姿勢とは。事態を憂慮せざるを得ない。

 1901年創業のUSスチールは、かつて世界最大の鉄鋼メーカーであり、米製造業を象徴する「名門企業」だ。外資の傘下に入ることは、国民の間に抵抗感が強いとも指摘されてきた。

 しかし、今では国際競争力を落としており、粗鋼生産量は世界で20位以下に沈んでいる。

 日本製鉄の先端技術や資金の活用で、生産基盤を強化しなければ立ちゆかないのが実情だ。このままでは工場の閉鎖やリストラが避けられないとの見方は強い。

 中国の鉄鋼メーカーが安価な製品の輸出攻勢をかける中で、日米の製造業を代表する企業が連携し、対抗する象徴的な枠組みになり得ただけに、損失は大きい。

 日本は米国への直接投資残高が2023年まで5年連続首位で、米経済の発展に貢献してきた。理不尽な決定は、対米投資にも悪影響を及ぼすのではないか。

 日本政府は、今回の判断に対する具体的な説明を米政府側に求めるとともに、あらゆる打開策を探っていってもらいたい。

 元稿:読売新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2025年01月05日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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