【金口木舌・11.30】:発揮すべき力
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌・11.30】:発揮すべき力
県庁が設置した米ワシントン事務所を巡り、県議会で自民を中心とした野党・中立会派が手続きの不備や設置の意義を問い、県政を追及している。険しい表情の玉城デニー知事を見ると、石破茂首相の顔が思い浮かぶ
▼2人は似たような境遇にあえぐ。選ばれ方や議会との関係が異なるため単純比較できないが、どちらも直近の選挙で少数与党となった。これまでになく緊張感が漂っている
▼玉城県政は追及の果てに、2023年度決算を不認定にされた。事業への影響はほとんどないが、知事は責任を突きつけられた。「速やかに必要な措置を講じていきたい」。議会後の知事は神妙な面持ちで言葉を選んだ
▼人は緊張状態になると心拍数や体温が上昇し、体は臨戦態勢になる。集中力や判断力、思考力が向上し、本来以上の力を発揮するという。さて、組織としての県庁は緊張感をもって県政を運営してきたか
▼県議会の11月定例会、臨時国会が始まった。存在感を増す野党、与党との丁寧な議論が期待される。だが忘れてはいけない。これは民主主義では当たり前のこと。議会は本来の力を発揮するだけでいい。
元稿:琉球新報社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2024年11月30日 04:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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