たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

2013年『アンナ・カレーニナ』_思い出し日記(2)

2019年01月28日 22時00分30秒 | ミュージカル・舞台・映画
 一路真輝さん主演、2013年『アンナ・カレーニナ』、三度目の上演。

「生まれ変わる日を、待ち焦がれてた・・・ずっと・・・」

 プログラムの扉にはこんな言葉が書かれています。貞淑の誉れ高かったアンナがはじめて本当に人を好きなって内なる情熱にめざめた、心のどこかでアンナはこんな日が訪れることを待ち望んでいた、心のどこかで生まれ変わりたいと待ち焦がれていた、っという意味なのかな。

「この作品に携わらせていただいて以来、自分の人生においても、どうすれば最終的に幸せな形を作れるか、真剣に考えるようになりました。」ヴロンスキー役の伊礼彼方さんはプログラムでこう語っています。

 破滅への道をたどったアンナとヴロンスキー、対照的に描かれたコンスタンティン・レイヴィンとキティ、キティは自分の本当の気持ちに気づきコンスタンティンとキティは祝福されて結婚します。

 久しぶりにプログラムを読み返しました。エルベが深く心に響いている今これを書いていて、幸せな形はそれぞれの心の中にあるものなのかな、などなど、長く生きてきても明快な答えのない問いかけを人は生きている限り続けていくのかな、などなど考えています。

 もう少しきちんとしたかたちで観劇記録を書きたいと思っていますが今日のところはこれにて。後日また書き足すと思います。

 ヴロンスキーのささやく言葉に拒絶しながらもしだいに惹かれていってしまう、自分の気持ちに気づきおののきながらも素直に自分の気持ちにしたがう道を歩み始める一路さんのアンナ、すごく綺麗でした。
 

 


2008年『フェルメール展-光の天才画家とデルフトの巨匠たち-』_「オルガン・ロフトの下から見たデルフト新教会の内部」

2019年01月28日 19時52分34秒 | 美術館めぐり
イヤホンガイド6の絵のお話、公式カタログからの引用です。ご興味があれば・・・。


ヘンドリック・コルネリスゾーン・ファン・フリート
(デルフト 1611/12-1675 デルフト)

《オルガン・ロフトの下から見たデルフト新教会の内部》
 1662年頃、個人蔵

「本作品に描かれているのは、教会西側正面にあるオルガン・ロフトの真下から聖歌隊用仕切り壁の入口に向かって中央に延びる新教会の身廊である。赤いドレスを着た婦人と紳士と犬が右側から近づき、左側では数名の来訪者が信者席の背もたれに寄りかかって気軽に会話をしている。左には立ち去ろうとする老紳士の姿、身廊の奥にはその他の人物や犬が見える。蓋の開いた墓が最前景左側の影のところにあり、その周りには墓堀り人夫の道具がちらばる。

 ファン・フリートは、本作品を制作する以前の10年間にも新教会を何度か描いていたが、身廊の中央を眺め渡した正面観よりも、たいていは斜めの角度からの構図を選んでいた。本作品もまた非常に特異な作品である。というのも、1662年の年記のある作品、《オルガン・ロフトの下から見たデルフト旧教会の内部》の対作品と思われていたからである。両者の構図は、それぞれの教会の身廊中央の眺め、梁がわたる頭上のオルガン・ロフトの暗い影のみならず、建物に加えられた巧みな操作という点でも、互いに補完し合う。たとえば、本作品では情景の高さと奥行きがわずかに誇張されている。この一対の作品は、ファン・フリートの全作品の中でも非凡なもので、特定の依頼主による注文だったかもしれない。」