迷ったけど二回観劇してほんとによかったと思う作品。『ファントム』や『CASANOVA』のような大掛かりな派手さはないけれど、魂と魂がこだまし響きあう、静かな余韻をいつまでも残す作品。トップコンビ退団発表後の東京宝塚劇場公演は、『エストレージャス』、三回目のデュエットダンスに、ブラボーの声が客席からあがるほどに熱くもりあがっているようで飛んでいきたい気持ちです。あの場面、燕尾服の男役群舞を終え、大階段をおりてくる妃咲愛里さんを銀橋で迎える紅ゆずるさんの背中がカールでした。吐息はきこえなかったですが吐息がきこえそうなほどにカールでした。思い出すと胸あつ。
『霧深きエルベのほとり』の中でひときわ静かに存在感をはなっていたのがロンバルト。台詞も出番も少なく、シュラック家の舞踏会の場面ではいても全く台詞はないのにすごく舞台にいたような感覚のあるロンバルト。湖上のレストランの場面、カールとアンゼリカが恋人同士だったことを咄嗟に知ったロンバルトは「船乗りと同席するわけにはいかん」とアンゼリカを連れて席を離れていきます。これだけなんですけど、身分の低い船乗りが自分たち上流階級と同じテラス席で食事をすることなど認められという意味と同時に妻の恋人だったカールへの優しさがどこか感じられる船乗りという響き。水夫ではなく船乗り。水夫ということばには侮蔑的な響きがあるけれど船乗りという響きには相手への尊敬の念があるということを感想で書いている方がいらっしゃるのを読んでなるほどと思いました。船乗りって言っているの、あとヨーニー少年とヴェロニカだけなんですよね。ひとつひとつの言葉が深い脚本。ロンバルトを演じているのは輝咲玲央さん。2006年入団、蘭乃はなちゃんと同期のベテラン男役。アンゼリカの音波みのりさんも静かに光っていました。2005年入団、すごく可愛らしいので15年目と知りびっくり。宝塚ですごくいい芝居をみたっていう満足感。
いい舞台との出会いは生きる喜び、自分、この世に生まれてきた意味あるのかなとか生まれてきてよかったのかなとか時々思うんですけど、いい舞台と出会うと生きていてよかったなあって心の底から思います。
次回の星組トップコンビの作品の先行画像が出ました。『鎌足-夢のまぼろし、大和し器美し-』、主人公は中臣鎌足。なんとも麗しい。日本物、しかも飛鳥時代が似合うこと、似合うこと、観劇はかなわないと思うのでシアタードラマシティ公演だけどライブビューイングやってくれないかなあ。『アンナ・カレーニナ』、バウホール公演であったからせめてせめてライブビューイングでみたい。生田先生、脚本たのみますよ。すっかり紅さん率いる星組に気持ちもってかれ中です。
『AnotherWorld』『キラールージュ』
歌劇の殿堂から何枚かアップ。東京宝塚劇場と千穐楽ライブビューイングで二回観劇。
楽しい公演でした。
康次郎さんの「いっぺん死んだ気になってやってみなはれ、生きてさえいりゃ、なんとかなる、この世は極楽、命に感謝や。あーそれそれありがたや、あーそれそれなんまいだー♪」。紅さんが言うと沁みます。つらい時心のエネルギーを回復できます。
いっぱい撮ったのでチャンネルに集めました。よかったらのぞいてください。、
余談ですが、私の父はマドロスさんでした。結婚前のことなので私はその姿を知りません。次男坊で母親に可愛がってもらえなかった、丁稚奉公に出て、海外で一旗あげてやろうと思って船に乗ったと子どもの頃聞いた記憶だけあります。父方の年が一回りぐらい上の従妹たちによると船から帰ってきたときの父の姿はカバンを肩にかついですごくかっこよかったそうです。写真をみるとたしかにかっこいい。ギリシャの港に寄った時知り合ったとおぼしき女性からのラブレターが何通も残っています。英語なのでわかりませんがLOVELOVEっていう感じ。私が知っている父の姿からは想像できない青春時代がありましたとさ。ちとせつない。
『霧深きエルベのほとり』の中でひときわ静かに存在感をはなっていたのがロンバルト。台詞も出番も少なく、シュラック家の舞踏会の場面ではいても全く台詞はないのにすごく舞台にいたような感覚のあるロンバルト。湖上のレストランの場面、カールとアンゼリカが恋人同士だったことを咄嗟に知ったロンバルトは「船乗りと同席するわけにはいかん」とアンゼリカを連れて席を離れていきます。これだけなんですけど、身分の低い船乗りが自分たち上流階級と同じテラス席で食事をすることなど認められという意味と同時に妻の恋人だったカールへの優しさがどこか感じられる船乗りという響き。水夫ではなく船乗り。水夫ということばには侮蔑的な響きがあるけれど船乗りという響きには相手への尊敬の念があるということを感想で書いている方がいらっしゃるのを読んでなるほどと思いました。船乗りって言っているの、あとヨーニー少年とヴェロニカだけなんですよね。ひとつひとつの言葉が深い脚本。ロンバルトを演じているのは輝咲玲央さん。2006年入団、蘭乃はなちゃんと同期のベテラン男役。アンゼリカの音波みのりさんも静かに光っていました。2005年入団、すごく可愛らしいので15年目と知りびっくり。宝塚ですごくいい芝居をみたっていう満足感。
いい舞台との出会いは生きる喜び、自分、この世に生まれてきた意味あるのかなとか生まれてきてよかったのかなとか時々思うんですけど、いい舞台と出会うと生きていてよかったなあって心の底から思います。
次回の星組トップコンビの作品の先行画像が出ました。『鎌足-夢のまぼろし、大和し器美し-』、主人公は中臣鎌足。なんとも麗しい。日本物、しかも飛鳥時代が似合うこと、似合うこと、観劇はかなわないと思うのでシアタードラマシティ公演だけどライブビューイングやってくれないかなあ。『アンナ・カレーニナ』、バウホール公演であったからせめてせめてライブビューイングでみたい。生田先生、脚本たのみますよ。すっかり紅さん率いる星組に気持ちもってかれ中です。
『AnotherWorld』『キラールージュ』
歌劇の殿堂から何枚かアップ。東京宝塚劇場と千穐楽ライブビューイングで二回観劇。
楽しい公演でした。
康次郎さんの「いっぺん死んだ気になってやってみなはれ、生きてさえいりゃ、なんとかなる、この世は極楽、命に感謝や。あーそれそれありがたや、あーそれそれなんまいだー♪」。紅さんが言うと沁みます。つらい時心のエネルギーを回復できます。
いっぱい撮ったのでチャンネルに集めました。よかったらのぞいてください。、
余談ですが、私の父はマドロスさんでした。結婚前のことなので私はその姿を知りません。次男坊で母親に可愛がってもらえなかった、丁稚奉公に出て、海外で一旗あげてやろうと思って船に乗ったと子どもの頃聞いた記憶だけあります。父方の年が一回りぐらい上の従妹たちによると船から帰ってきたときの父の姿はカバンを肩にかついですごくかっこよかったそうです。写真をみるとたしかにかっこいい。ギリシャの港に寄った時知り合ったとおぼしき女性からのラブレターが何通も残っています。英語なのでわかりませんがLOVELOVEっていう感じ。私が知っている父の姿からは想像できない青春時代がありましたとさ。ちとせつない。