なんだろうなあ、切ないのにおもいものが残らない、宝塚ならではの優しく美しい世界、いちばん気になるのは花組なのですが、星組公演のこともう少し語ります。何度も同じこと書いていますが芝居とショーを通して、紅ゆざるさんの優しさとあったかさと涙が大劇場に沁みこむ2時間半。『エストレージャス』、賛否両論あるみたいですがわたしは『サジタリウス』の面影を感じるショーで楽しいです。劇場でみたら星空のもとにいるようで綺麗だったし、なによりトップコンビが組んでいる場面がものすごく多くて、『エルベ』の哀しい涙をあったかい涙に変換してくれるようなデュエットダンスはみている人が幸せな気持ちにならないではいられなような素敵なシーン。娘役さんの群舞の場面が二回もあるし、男役さんの燕尾服ダンスは星組さん、久しぶりなのかな。美しさとかっこよさの極み。素敵でした。この場面で使わている楽曲が情熱大陸のテーマソングなんですね。初日映像を繰り返してみていてやっと気づきました。男役さんが女役をやる場面がないのがいいという声も。なるほど・・・。
繰り返し思い返すのは、カールがふわふわの白いドレスを着たマルギットの背中を札束で叩く場面の痛々しさ。身分が違いすぎる自分といてはマルギットは幸せになれないと気づいたカールが、マルギットの気持ちを自分から引き離すために気持ちはためらいながらも本気で叩いている。フロリアンともしかしたらマルギットの父親はカールの本心に気づいていたのかもしれません。観客はカールの気持ちが痛いほどにわかる。でもマルギットは全く気づいていない。でも観客はマルギットに対して苛立ちも怒りも感じない。カールが惹かれたマルギットだから、妃咲愛里さんのマルギットだから許せてしまう。きっとカールはマルギットの、こんな残酷な無知と背中合わせの、純粋無垢でまっすぐなところに惹かれたから、だからマルギット幸せになれよって心の中で泣きながらマルギットの背中を札束で叩いていることがわかる。こんな繊細な心を描く場面、紅カール、唯一無二。たぶん愛里さんマルギットとのコンビも唯一無二。フロリアンもアンゼリカもアンゼリカの夫ロンバルトもマルギットの父親も安宿の主人もみんな心優しき人々。激しく憎しみあうことも罵り合うこともなく、登場人物たちの繊細な心が描かれる物語。自分のことよりも人のことを思う。深く静かに考えさせられる世界観。紅カールの涙をオジサンたちにもみてほしいなあ。
マルギットの父親を一樹千尋さん、ヴェロニカを英真なおきさんが演じているの、まさに星組っていう感じで嬉しいです。ヴェロニカがカールを捜しにきたマルギットにカールの本心をすべては語らない。愛想なく言葉少なにしか言わないところも、その後マルギットはどう生きていくのだろうと観客の想像力に余白を残してくれているようなところがあっていいなあと思います。ヴェロニカもまた心優しき人。英真さん、こんな素敵な女役もやれるとはさすがです。
大劇場の楽はライブビューイングないですね、東京宝塚劇場の千穐楽はライブビューイングあるだろうけれど、それまで待てなくって、もう一度紅カールに出会いたくって、より郷里に近いところから出発する日帰りバスツアーに申し込んでしまいました。一期一会の出会いだから、この世にいる間だけだから、っと。
全てのことが無事にすんでいきますように・・・。
台湾公演展より、『サンダーボルト・ファンタジー』の衣装と布袋人形。
繰り返し思い返すのは、カールがふわふわの白いドレスを着たマルギットの背中を札束で叩く場面の痛々しさ。身分が違いすぎる自分といてはマルギットは幸せになれないと気づいたカールが、マルギットの気持ちを自分から引き離すために気持ちはためらいながらも本気で叩いている。フロリアンともしかしたらマルギットの父親はカールの本心に気づいていたのかもしれません。観客はカールの気持ちが痛いほどにわかる。でもマルギットは全く気づいていない。でも観客はマルギットに対して苛立ちも怒りも感じない。カールが惹かれたマルギットだから、妃咲愛里さんのマルギットだから許せてしまう。きっとカールはマルギットの、こんな残酷な無知と背中合わせの、純粋無垢でまっすぐなところに惹かれたから、だからマルギット幸せになれよって心の中で泣きながらマルギットの背中を札束で叩いていることがわかる。こんな繊細な心を描く場面、紅カール、唯一無二。たぶん愛里さんマルギットとのコンビも唯一無二。フロリアンもアンゼリカもアンゼリカの夫ロンバルトもマルギットの父親も安宿の主人もみんな心優しき人々。激しく憎しみあうことも罵り合うこともなく、登場人物たちの繊細な心が描かれる物語。自分のことよりも人のことを思う。深く静かに考えさせられる世界観。紅カールの涙をオジサンたちにもみてほしいなあ。
マルギットの父親を一樹千尋さん、ヴェロニカを英真なおきさんが演じているの、まさに星組っていう感じで嬉しいです。ヴェロニカがカールを捜しにきたマルギットにカールの本心をすべては語らない。愛想なく言葉少なにしか言わないところも、その後マルギットはどう生きていくのだろうと観客の想像力に余白を残してくれているようなところがあっていいなあと思います。ヴェロニカもまた心優しき人。英真さん、こんな素敵な女役もやれるとはさすがです。
大劇場の楽はライブビューイングないですね、東京宝塚劇場の千穐楽はライブビューイングあるだろうけれど、それまで待てなくって、もう一度紅カールに出会いたくって、より郷里に近いところから出発する日帰りバスツアーに申し込んでしまいました。一期一会の出会いだから、この世にいる間だけだから、っと。
全てのことが無事にすんでいきますように・・・。
台湾公演展より、『サンダーボルト・ファンタジー』の衣装と布袋人形。