私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

昨シーズンの鳥の海は3月まで終了、4月からチュウシャクシギの大群とオオソリハシシギの群れ、春の渡りの記事。

2007年9月24日(月)石巻雲雀野地区

2007年10月01日 | 石巻雲雀地区
■2007/9/24(月)12:30-14:00【天気】曇り,晴れ
【場所】石巻雲雀野地区
【種名】カイツブリ,ウミウ,ダイサギ,アオサギ,マガモ,カルガモ,コガモ,ヒドリガモ,オナガガモ,ハシビロガモ,キンクロハジロ,スズガモ,ミサゴ,トビ,ノスリ,ハヤブサ,チョウゲンボウ,キジ♀,コチドリ,ムナグロ2,トウネン28(うちおそらくヨーロッパトウネン1),オオハシシギ幼羽1,ツルシギ幼羽9,アオアシシギ幼羽3,キアシシギ幼羽6,ソリハシシギ幼羽3,オオソリハシシギ幼羽3,ユリカモメ,オオセグロカモメ,ウミネコ,ヒバリ,ハクセキレイ,ノビタキ3,スズメ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(15科37種)
【備考】蕪栗沼から石巻に行った。けっこう先着の方々がいて,オオソリやヨロネン,トウネンなんかを見ていたようだ。例によってハヤブサがそれらを見る前に飛ばしてしまい,トウネン島は何もいない。しかたがないので,池の方に行くと,シギチが何種類かいた。オオハシシギはこちらにもいた。ノビタキは今日は3カ所。石巻は何が出るかわからないおもしろさがある。冬もまた変なのが時々くる。カモメも来るといいのだが。とりあえず,今シーズンの石巻はこれでおしまいにすることにした。とは言ってもまた来るのは間違いないが。
【写真】
  
■アオアシシギ幼羽,何となくひょうきんな鴫。蹼がある。
 
■ツルシギ幼羽,オオハシシギ,後ろはソリハシか?/ツルシギ幼羽とかわいいムナグロ幼羽
  
■ノビタキ,背景にパルプ工場の赤白の煙突と白い煙を入れてみた。


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2007年9月24日(月)白鳥地区・蕪栗沼

2007年10月01日 | 蕪栗沼・白鳥地区
■2007/9/24(月)11:00-11:30【天気】曇り,晴れ
【場所】蕪栗沼・白鳥地区
【種名】カイツブリ,ヨシゴイ,ゴイサギ,アマサギ,亜種ダイサギ,チュウサギ,コサギ,アオサギ,マガン50+,マガモ,カルガモ,コガモ,ヒドリガモ,オナガガモ,ハシビロガモ,ヒクイナ2,イカルチドリ2,オオハシシギ1,ツルシギ8,コアオアシシギ3,アオアシシギs1,タカブシギ12,オグロシギ12,セイタカシギ1,ミサゴ,トビ,ノスリ,キジ,キジバト,ヒバリ,ショウドウツバメ,ヒヨドリ,ノビタキ+,ホオジロ,カワラヒワ,スズメ,ムクドリ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(20科38種)
【備考】蕪栗はちょうどいい具合に干潟が出ていて,シギチが多かったが,例によって遠かった。土手の近くあたりを飛んでくれるとありがたいのだがそうもいかない。白鳥地区の細道を歩いていたら,ヨシゴイがふわふわ前を飛んでいって,横の葦原にそれた。そのすぐ近くを今度はヒクイナが2羽が急ぎ足で歩いて,これも葦原にそれた。何とも都合のいい道だ。バンディングでは殊勝にもわざわざ網にかかったアリスイもいたそうで,とても奇特なアリスイであると思った。蕪栗沼のガンのシーズンももうすぐだろう。
【写真】
 
■ツルシギ,オグロシギ,オオハシシギ-蕪栗沼/白鳥地区に降りたマガン50+の群れ


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2007年9月24日(月)伊豆沼・内沼

2007年10月01日 | 伊豆沼・内沼
■2007/9/24(月)9:20-10:30【天気】曇り,晴れ
【場所】伊豆沼・内沼
【種名】カイツブリ,ゴイサギ,アマサギ,亜種ダイサギ,チュウサギ,コサギ,アオサギ,マガン三工区59・伊豆沼中20+,マガモ,カルガモ,コガモ,ヒドリガモ,オナガガモ,ハシビロガモ,ミサゴ1,トビ,ノスリ,ハヤブサ若鳥,キジ,ウミネコ,キジバト,ヒバリ,ショウドウツバメ,ヒヨドリ,モズ,ノビタキ3(内沼北土手),ホオジロ,カワラヒワ,スズメ,ムクドリ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(18科32種)
【備考】今シーズン最初のガンを見に行った。獅子鼻からはガンが見えなかったが,内沼に行くとIさんが先着していた。内沼浄土にはマガンが3羽いた。いずれも成鳥だが2羽は風切り羽にダメージがあって飛べるかどうかわからなかったが,漕艇場脇の土手でハクチョウと草を食べていたので,のこのこ追いかけていくと一羽はきちんと飛べた。しかし,後で写真を見ると風切り羽の内側の1枚の羽の先端が凹になっていたので,人為的に切られたものだろう。マガンの羽は裏側の羽の付き方もさることながら灰色に反射する色がとても美しく,「天の眷属」という感じがする。また近くでマガンを見るといつも宮沢賢治の『雁の童子』(かりのどうじ)を思い出す。
「須利耶さまは、その大きな黒い雁の列を、じっと眺めて立たれました。そのとき俄かに向うから、黒い尖った弾丸が昇って、まっ先きの雁の胸を射ました。雁は二、三べん揺らぎました。見る見るからだに火が燃え出し、世にも悲しく叫びながら、落ちて参ったのでございます。弾丸がまた昇って次の雁の胸をつらぬきました。それでもどの雁も、遁げはいたしませんでした。却って泣き叫びながらも、落ちて来る雁に随いました。第三の弾丸が昇り、第四の弾丸がまた昇りました。六発の弾丸が六疋の雁を傷つけまして、一ばんしまいの小さな一疋だけが、傷つかずに残っていたのでございます。燃え叫ぶ六疋は、悶えながら空を沈み、しまいの一疋は泣いて随い、それでも雁の正しい列は、決して乱れはいたしません。そのとき須利耶さまの愕ろきには、いつか雁がみな空を飛ぶ人の形に変っておりました。赤い焔に包まれて、歎き叫んで手足をもだえ、落ちて参る五人、それからしまいに只一人、完いものは可愛らしい天の子でございました。」
年に数回,落陽の赤い光を背景に落雁を見ることがあるが,きりもみで降下してくるガンの姿がこのシーンに重なって見える。
 さて,そこから内沼を一周すると,北側の堤防にノビタキがいた。この日は,蕪栗沼でも,石巻でもノビタキを見た。渡りのシーズンなのだろう。三工区にいくとマガンが30羽くらいいたがあとで数えると59羽だった。伊豆沼中にもいたので,合計は80羽前後か?あとは伊豆沼と内沼を一周し,蕪栗沼に向かった。2周目の獅子鼻でハヤブサ若鳥がコガモを襲うシーンを見た。狙いを定められたコガモは群れの他のカモが飛んで逃げたのに対し,まるで,腰が抜けたかのように飛び立つことができず,何度も水平飛行でやってくるハヤブサに爪を立てられていたが,何度目かの攻撃を前に突然泳ぎだして葦原に隠れた。ハヤブサは惜しそうに何度も上空を旋回していたが,写真はその時のものだ。
【写真】
  
■内沼浄土のマガン。人が近づくと逃げることは逃げるが,ハクチョウ並に人慣れしていた。
  
■三工区のマガンの群れ。幼鳥がヒシクイなみに頭が流線型のがいる。
  
■コガモを襲うハヤブサ若鳥だが,尾羽はカラスに何回も突かれてきたか,ぼろぼろになっている。


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