アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

ソナチネの効用「和声と楽式のアナリーゼ」

2016年08月26日 | ピアノ
昨日某所で「わかりやすい楽典の本を紹介してください」って言われたら~というような話題があり、そこで
「和声と楽式のアナリーゼ」
に言及されてたんです。

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んで、「そういやその本持ってる」と引っ張り出してみたんですが…

この本を買ったのは6年前のことですが(もちろんそんなこと記憶してるわけはなく、自分のブログを検索した-笑)、買ってみて「いい本だ」と思ったけれどその割にたいして活用してなく、

というのも決してめっちゃ楽しいとかウケるとかそういう本ではなくて、ただ必要なことがたんたんと書いてある本で、そっけない本ともいえる(地味)。それと、豊富な譜例が出てくるのはいいけれど、ピアノを目の前にしてればちょちょっと弾いてみて確認できるところ、電車の中で読もうとすれば頭の中で鳴らさなければいけないわけで、それができないとわかりにくいでしょ? かといって、ピアノを目の前にしてたらそりゃ、こんな本読むんじゃなくて好きな曲弾くじゃないですか。

それに、この本は「バイエル」「ソナチネアルバム1, 2」「ソナタアルバム1, 2」を適宜参照するように作られているのですが、当時このどれも持ってなかったという…

ところが今や、「ソナチネアルバム1, 2」「ソナタアルバム1」を所有しているうえに、ソナチネもいくつか実際に弾いてしまったわけですよ。バージョンアップした私(その六年間に楽譜棚がどんだけ太ったか)。

それで、今日は会社へ来る電車の中でこれを頭から読み直してみてたのですが、そのわかりやすさに感激しました。

譜例や練習用課題も豊富で親切設計。解説は簡潔にして明瞭。

当たり前ですが、変わったのはこの本ではなくて私です。

この本に説明されているような事柄(言葉)に、いろんな曲の実例を通して、あるいは先生や先生類似の方々(shigさんとか)の話を通して触れた、ということもありますし、あとね。

譜面を見て、頭の中で(ピアノなしで)響きを確認できる範囲もかなり拡大したようです。前は知ってる曲以外の譜例は飛ばし読みしてたけど(要するに、譜例を読むのではなくて「あぁ、あの曲」と判別したら記憶で鳴らしてただけ)、今は「フーゴー ラインホルト ハンガリア舞曲」みたいなナニソレな曲が来てもいちおう譜面みれば鳴らせるようになりました。

ソナチネアルバム1を片端から弾いてみたのとか、ソナチネ9番一楽章を暗譜しようと格闘したのとかも、この本の理解を助けているようです。

…今回は最後まで読めそうだ…
(前は拾い読みして終わり)

と思うので全部読んでみようと思いますが、さてここで問題です。

こういう本を読む意図ってのは、別に試験とか受けようとしているのでない限り、知っておくと何がしか演奏向上に役立つであろうかというほのかな期待なわけですが、実際のところどうなんでしょうね?

その某所の話題でも「アナリーゼの本には、どうアナリーゼをやるかは書いてあっても、それをどう演奏で表現するかは書いてないのですよ。」と書かれていたように、この本を読めば演奏がよくなるってことは別に自明じゃありません。

自明ではないけれど、でも感覚としてはたぶん知っていたほうが「何か」微妙によくなるというか少なくともよくなるための手掛かりをつかみやすいんじゃないかなとは思うんです。あとたぶん「大人の暗譜」には役に立つと思うよ。

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コメント (9)
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