「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          小浜市とオバマ氏

2008-02-09 06:55:48 | Weblog
NHKの朝の連続ドラマ「チリトテチン」の舞台、福井県小浜市が”Obama"”おば
ま”のよしみで米国の民主党候補、バラク・オバマ氏にエールを送っているそう
だ。政治的にはどうということはないが、宮崎県の東国原知事流で、地元の名
前を売るPRとしては面白い。

バラク・オバマ氏は、ヒラリー・クリントン上院議員と今、民主党大統領予備選挙
で”一騎打ち”の戦いを展開、どちらが勝つかわからない。海の向こうの話で、中
国の毒入り餃子ほどのインパクトはないが、僕が前から気にしていたのは、彼の
独特の名前と容姿であった。

10年間ほど途上国の研修に携わった経験から、名前や容姿から、僕はある程
度、どこの地方や国の出身かがわかる。が、オバマ氏については最初、名前や
容姿から判断できなかった。調べてみると、彼のおとうさんは東アフリカのケニア
の出、おかあさんは北欧のスウェデン人、わからないはずだ。彼のミドルネーム
にはフセインというイスラム名まである。

その昔、第35代大統領J.F.ケネディが選挙に出た頃、WASP(White Anglo-saxon
Protestant)という言葉がよく聞かれた。アメリカの大統領は、白人、アングロサク
ソン人種でプロテスタントでなければという意味だが、ケネディはカトリック教徒で
このジンクスは破れた。

時代は移り変わっている。黒人ハーフで、イスラム名を持つオバマ氏が大統領予
備選に出ても、だれもWASPなど話題にしない。半世紀前には、この国ではキング
牧師による黒人差別反対運動の嵐が吹きまくっていた。オバマ大統領が小浜市で
”われわれの時がきた”と演説するのも夢ではない。