1970年ごろ東京には青空がなかった。大気汚染で空はどんよりと曇り、光化学
スモッグ警報が毎日のように出ていた。当時、東京と横浜を結ぶ東横線の多摩
川鉄橋横の調布水道取水口の堰の水は不気味に泡立っていたのを想い出す。
40年近く前の公害ピーク時の東京の姿である。
中国湖北省を流れる漢口の支流の水道取水口の水が真っ赤に染まり、泡立っ
ている写真をネット上でみた。そのキャップションには、この汚染で20万人の流域
住民に被害が出たとある。そして関連記事には今年1月、遼寧省の阜新で硫酸
工場の排水が水道に流れ込み1000人以上が中毒、59人が入院したとあった。
40年前の東京の姿どころではない。テレビで北京など大都会の写真をみると、黄
砂かスモッグか不明だが、視界が悪いのがはっきり解る。多摩川の堰の水は1970
年、飲料に適さず水道用から工業用水に切り替えられている。
中国の環境保護基準は、日本より甘く水路の70%、地下水の90%は汚染されて
いるという報道もある。現地の新聞報道によれば、北京の水道局は来る五輪に
むけて「供水保護班」をつくり会期中300人の水道管理員を会場周辺を巡視させる
計画だという。しかし、こんな枝葉の問題ではないように思われる。
メンツの国であることは解るが、環境対策面においては、わが国と40年近くの開き
がある。今回のギョーザの中毒問題についても、農薬が中国産であるのはまちがい
ないことだ。孔子の時代は礼の国だったはずだ。素直に過ちは謝り、教えを乞うべ
きである。
スモッグ警報が毎日のように出ていた。当時、東京と横浜を結ぶ東横線の多摩
川鉄橋横の調布水道取水口の堰の水は不気味に泡立っていたのを想い出す。
40年近く前の公害ピーク時の東京の姿である。
中国湖北省を流れる漢口の支流の水道取水口の水が真っ赤に染まり、泡立っ
ている写真をネット上でみた。そのキャップションには、この汚染で20万人の流域
住民に被害が出たとある。そして関連記事には今年1月、遼寧省の阜新で硫酸
工場の排水が水道に流れ込み1000人以上が中毒、59人が入院したとあった。
40年前の東京の姿どころではない。テレビで北京など大都会の写真をみると、黄
砂かスモッグか不明だが、視界が悪いのがはっきり解る。多摩川の堰の水は1970
年、飲料に適さず水道用から工業用水に切り替えられている。
中国の環境保護基準は、日本より甘く水路の70%、地下水の90%は汚染されて
いるという報道もある。現地の新聞報道によれば、北京の水道局は来る五輪に
むけて「供水保護班」をつくり会期中300人の水道管理員を会場周辺を巡視させる
計画だという。しかし、こんな枝葉の問題ではないように思われる。
メンツの国であることは解るが、環境対策面においては、わが国と40年近くの開き
がある。今回のギョーザの中毒問題についても、農薬が中国産であるのはまちがい
ないことだ。孔子の時代は礼の国だったはずだ。素直に過ちは謝り、教えを乞うべ
きである。