「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          意味のない自転車の”臨検”

2008-02-13 06:58:19 | Weblog
先週の金曜日、自転車で駅前のコンビニの横の道を通ったら、いきなり屈強のお
まわりさん2人に停車を命じられた。”臨検です”という。”臨検」”には「行政機関
の職員がその職務執行のため他人の住所、事務所などの中に入る」(広辞苑)と
いう意味もある。それ以上に戦前の警察制度を多少知っている世代には威圧的
な響きを持っている。何も悪いことをしていないのにと不審に思い尋ねると、自転
車の鑑札が古くて読めないという。

今どき自転車の「鑑札」は機能しているのだろうか?だいぶ前のことだが、自転車
を盗まれ、控えていた鑑札の番号を交番に届けたが、その後盗難自転車があった
のかどうか通知はない。昭和33年まで「自転車税」があり、新車を買うと、年間2百
円、税金を支払い、それと引き換えに鑑札を貰った。当時は鑑札があれば、警察も
盗難車を探してくれた。

警察庁は最近の自転車による交通事故の増加に対処して毎月8日を「自転車安全の
日」に制定しているらしい。僕が臨検にあったのも、そういえば2月8日だった。老人に
とってケイタイ電話をしながらの運転や、母親の子供を乗せた二人乗り(時には三人乗)
は恐くてみていられない。自転車の交通安全を喚起するために特別の日を設定する
のは結構だ。しかし鑑札をチェックするという目的で、やたらに不審尋問をやられたら
善良な市民には迷惑だ。やるなら事故の原因になるブレーキなどの無料修理コーナー
を設けたほうが好い。