「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          おかしいぞ各地の豪雨被害

2010-07-17 05:45:24 | Weblog
記録的な豪雨で各地で河川が氾濫したり土砂崩れが発生して大きな被害ガでている。
毎年、梅雨のこの時期には起こる宿命的な現象だが、今年は少し変である。テレビの
画面でみると、巨石が木をなぎ倒して家を直撃したり、小川がいっぺんに急流と化して
何台もの車を流し去ったりしている。昔はなかった事故である。

戦前、旧制中学で習った源実朝(1192-1219)の和歌に「時によりすぐれば民の嘆きな
り八大竜王雨やめたまえ」というのがあった。実朝から日蓮上人が法華経を布教した鎌
倉時代は、大地震、洪水、旱魃、飢饉、疫病が毎年のように流行、世の中が不安だった、
といわれている。八大竜王はもともとヒンズーの雨乞いの神さまだが、続く長雨の被害に
対して、実朝はこんな和歌をつくった。

今月の14日から始まった豪雨は、まるでゲリラのように全国各地で被害をもたらしている。
そして、犠牲者の年齢をみると、ほとんどが70歳以上の老人と子どもである。幸い大地震
は起きていないが、宮崎県では家畜の口てき疫が発生、未曾有の被害を出している。絶
対にそんなことがあっては困るのだが、鎌倉時代の様相に似てきた。

自然だけではない。政治の世界もそうである。さきの参院選の結果、国会のねじれ現象が
起きてきて、この先日本の政治がどうなるのか混沌としている。景気の動向も今ひとつ判ら
ない。”日本丸”が沈没しないよう、政治家たちは変な我を捨て、しっかりとした舵取りをお願
いしたい。