「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

    中高年の海外旅行と若者の留学嫌い

2010-07-26 05:29:35 | Weblog
スイス南部で起きた「氷河特急」列車の脱線事故は痛ましい。時速30㌔という
世界一遅い特急列車に乗り雄大なアルプスのパノラマ風景が満喫できるという
ので、この観光コースは日本人の中高年の間でとくに人気があったそうである。
その証拠のように、脱線した3車両に乗っていた観光客のほとんどが日本人で
あった。

経済の停滞で一時足踏みしていた日本人の海外観光もここにきての円高ユーロ
安でヨーロッパへの観光に人気が集まっているそうである。観光庁のアウトバウン
ド政策(日本人の海外旅行振興策)は2010年までに年間2000万人を海外へ送り
こもうというものだが、達成できる勢いだ。

毎日配られてくる新聞の広告欄には必ず1面か2面海外旅行の全面広告が載って
いる。また、わが家には毎月、大手旅行社からの立派な雑誌が送られてくる。
まだ行ったことがない魅力的な観光地ばかりである。しかし、後期高齢者の夫婦
にとっては、もう団体旅行にはついて行けない。タイトなスケジュールに対応できる
自信がないのだ。

海外旅行はやはり若いうちだと思うのだが、最近、日本の若者の海外旅行熱が冷
めてきているという。とくに海外留学の数が減ってきているというのだ。例えば米国
への留学数はインド、中国が10万人、韓国7万人なのに対して日本からは3万人だ
という。これは何を意味しているのだろうか。まさか若者の心のなかに引きこもりな
気持ちが出てきたのであろうか。気になることだ。