Elena Obraztsova as Marina in Boris Godunov
ムソルグスキーのオペラは独特である。これは「ボリス・ゴドゥノフ」、ロシア最高のオペラと讃えられた。
オペラの中に、権力争い、偽りの愛をうたう美女、酔っ払いのロシア正教の坊さん、
偽王子、そしてロシア正教を滅ぼし、ローマカトリックの勢いを伸ばそうとする宗教勢力、などなど。
この場面は、ポーランドの貴族の娘マリーナはローマカトリックの「工作員」(現代風にいえば)ロシア正教を廃し、ローマカトリックを広めるため、ロシアの皇帝を狙う偽王子グリゴリーをそそのかし、皇帝ボリスを倒して皇位につくようにすすめる。
絶世の美女マリーナは史実によると、偽王子が無事皇位につくと皇后になり、彼が偽とばれて滅ぼされると、次のシュイスキー公が皇帝になり、彼女はその美貌から皇后になる、
これは「史記」「三国志」に出てくる美女たちよりこわい!
則天武后みたいなものか・・・。
やがてこの王朝も滅び、ロマノフ家が皇帝になるのはずっと後のことだけど。エレーナ・オブラスツオーヴァはロシア最高のメッゾ・ソプラノで西側で活躍、若い時はロストロポーヴィッチの夫人、ヴィシネフスカヤに師事したが、師をはるかに超える弟子で、「藍より青く」とは彼女のことである。
(ボチボチ様は彼女の歌に感動、今でも涙が浮かぶと言われる。)
なお「ガリーナ自伝」では、この弟子が師匠夫妻であるロストロポーヴィッチ夫妻をソ連共産党に訴えたとあるが、彼女はこのころ、ソ連にいない。
すでに西側で活躍しており、彼女もKGBに陥れられたのである。
現在は70歳をこえ、ぐらっぱ亭様が東京でその貫録ある声をお聴きになった。
☆日本初演は、マーラーの弟子、マンフレッド・グルリットが指揮、日本のメッゾ、永井智子先生が歌われた。
☆☆グルリットはユダヤ系でありながらナチスに入党、やがて飛び出して亡命、日本の指揮者、近衛秀麿の招きで東京音楽学校(今の東京芸術大学)で教える。
日本の音楽界を大きくリードしたことで政府から表彰されたが、永井智子とは決定的な意見の衝突から以後は共演していない。
ムソルグスキーのオペラは独特である。これは「ボリス・ゴドゥノフ」、ロシア最高のオペラと讃えられた。
オペラの中に、権力争い、偽りの愛をうたう美女、酔っ払いのロシア正教の坊さん、
偽王子、そしてロシア正教を滅ぼし、ローマカトリックの勢いを伸ばそうとする宗教勢力、などなど。
この場面は、ポーランドの貴族の娘マリーナはローマカトリックの「工作員」(現代風にいえば)ロシア正教を廃し、ローマカトリックを広めるため、ロシアの皇帝を狙う偽王子グリゴリーをそそのかし、皇帝ボリスを倒して皇位につくようにすすめる。
絶世の美女マリーナは史実によると、偽王子が無事皇位につくと皇后になり、彼が偽とばれて滅ぼされると、次のシュイスキー公が皇帝になり、彼女はその美貌から皇后になる、
これは「史記」「三国志」に出てくる美女たちよりこわい!
則天武后みたいなものか・・・。
やがてこの王朝も滅び、ロマノフ家が皇帝になるのはずっと後のことだけど。エレーナ・オブラスツオーヴァはロシア最高のメッゾ・ソプラノで西側で活躍、若い時はロストロポーヴィッチの夫人、ヴィシネフスカヤに師事したが、師をはるかに超える弟子で、「藍より青く」とは彼女のことである。
(ボチボチ様は彼女の歌に感動、今でも涙が浮かぶと言われる。)
なお「ガリーナ自伝」では、この弟子が師匠夫妻であるロストロポーヴィッチ夫妻をソ連共産党に訴えたとあるが、彼女はこのころ、ソ連にいない。
すでに西側で活躍しており、彼女もKGBに陥れられたのである。
現在は70歳をこえ、ぐらっぱ亭様が東京でその貫録ある声をお聴きになった。
☆日本初演は、マーラーの弟子、マンフレッド・グルリットが指揮、日本のメッゾ、永井智子先生が歌われた。
☆☆グルリットはユダヤ系でありながらナチスに入党、やがて飛び出して亡命、日本の指揮者、近衛秀麿の招きで東京音楽学校(今の東京芸術大学)で教える。
日本の音楽界を大きくリードしたことで政府から表彰されたが、永井智子とは決定的な意見の衝突から以後は共演していない。