ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

サティの音楽にのせて、Ken様による詩の朗読(フランス語)、どうぞお楽しみください。

2011年01月05日 | 芸術
Satie Poesie.wmv


Ken様がフランスの2つの詩を朗読されています。
もちろん、フランス語です。

背景の音楽はサティの曲、「時の流れ」が感じられます。
詩の和訳と解説もKen様です。

皆様もパリの雰囲気をどうぞ、・・・コニャックを紅茶に少し香らせて、ゆっくりお楽しみください。



このブログのタイトルのもとになったプレヴェールの詩、Paris at nightと、ボードレールの「恋人たちの死La mort des amants」を朗読し、サティの音楽に重ねてみました。

「夜のパリ」(ジャック・プレヴェール)

三本のマッチ 一本ずつ擦ってゆく 

夜の中で

はじめはきみの顔を見るため

つぎにきみの目をみるため

最後はきみの唇をみるため

そして暗闇はこれらのすべてを思い出すため

私の腕の中で



「恋人たちの死(シャルル・ボードレール)」

ほのかな香りに満ちた ベッドと、
墓石のような ソファを われわれのために 用意しよう

そして棚には、
異国の空の下で われわれのために咲いた花を 飾ろう



最後の情を かわしながら

われわれの二つの心は 二つの炎となり、

われわれの魂をてらしあう 二つの鏡と なるだろう



夕暮れが薔薇色と 神秘的な青色に染まるなか

われわれは 永遠の別れが定められたかのように、

長いすすり泣きのような

たった一度の 稲妻を 交わすだろう



そのあとには天使が、ドアを半分だけ開けて

入ってきて甦らせるのだ、誠実に、そして楽しそうに

曇ってしまった鏡と、消えてしまった炎を

(訳 渡辺健一)

コメント
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