Lugansky Scriabin Etude op.8-12
ルガンスキーの円熟の予感のするスクリャービンのエチュード、
彼の演奏は左手が和音を激しく奏でながら、その中にもくっきりと重要な旋律を浮かび上がらせて右手の輝かしいカンタービレの隙間にそれを表し、聴いていてドキッとさせることだ。
ところが、「上には上があるものだ」(先日の道場六三郎氏の言葉ではないが)
今は亡き、ホロヴィッツの「直感」の鋭さ、たっぷりと演奏していて、さっと引く、瞬間に見事な場面転換に天才の中の天才、神のなせる業に近い。
しかし、ルガンスキーは毅然たる演奏の姿勢があり、今の40歳の彼はそれでいいと思う。
演奏のスタイルも違う・・・ただ同じなのは、表面の華麗な音楽の内側に「怖れ」を感じること。
これはロシア革命の前、タタールの血を引く軍人の家柄に育ったスクリャービンの本能か・・・
では、20世紀最大の巨匠、ホロヴィッツの演奏を。ベルカントだ・・・。
Horowitz Plays Scriabin Etude Op. 8 No. 12
ルガンスキーの円熟の予感のするスクリャービンのエチュード、
彼の演奏は左手が和音を激しく奏でながら、その中にもくっきりと重要な旋律を浮かび上がらせて右手の輝かしいカンタービレの隙間にそれを表し、聴いていてドキッとさせることだ。
ところが、「上には上があるものだ」(先日の道場六三郎氏の言葉ではないが)
今は亡き、ホロヴィッツの「直感」の鋭さ、たっぷりと演奏していて、さっと引く、瞬間に見事な場面転換に天才の中の天才、神のなせる業に近い。
しかし、ルガンスキーは毅然たる演奏の姿勢があり、今の40歳の彼はそれでいいと思う。
演奏のスタイルも違う・・・ただ同じなのは、表面の華麗な音楽の内側に「怖れ」を感じること。
これはロシア革命の前、タタールの血を引く軍人の家柄に育ったスクリャービンの本能か・・・
では、20世紀最大の巨匠、ホロヴィッツの演奏を。ベルカントだ・・・。
Horowitz Plays Scriabin Etude Op. 8 No. 12