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時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

宮崎正弘~中国軍、テヘランへ・欧米はロシアの軍事力を甘くみていた

2015年10月16日 | 政治

★ このエントリの終わりにユリアンナ・アヴデーエワが弾くワーグナーのオペラ『タンホイザー』序曲、(リストの編曲によるピアノ版)をUPしています。

宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)10月16日(金曜日)弐
        通算第4687号  
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 シリア内戦に中国はどうでるか
  中国軍幹部がテヘランを訪問し、協力関係強化を謳った

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 いま過去のパスポートが手元にないので、いつのことか正確な日時を思い出せないでいる。
ともかく筆者が搭乗したテヘランへ向かうイラン航空機は北京経由だった。成田から北京へ飛んで乗客の半分が入れ替わった。日本人客の多くは北京でおり、かわりに中国人がどやどやとテヘラン行きに乗り込んできた。
その大半が軍服着用の中国人民解放軍の兵士だったのには驚かされた。

 1990年代後半だった。テヘラン空港に降り立つとイラン軍人が出迎えにきていて、「おや、中国とイランの軍事交流はここまで進歩しているのか」と印象が深かった。
80年代のイラン・イラク戦争のおり、中国はイランとイラク両方にスカッド・ミサイルを大量に供与していて「死の商人」といわれた。

 2015年10月15日、テヘランで中国とイランの軍幹部による軍事交流イベントが開催された。
中国側の代表は孫建国(海軍大将、副参謀総長)、イラン側はホセイン・デグハン国防相である。孫建国は「ミスター潜水艦」という異名をとる海軍のライジングスター。習近平の覚えめでたく、習訪米前の軍人訪米(団長は氾長龍)に随行しており、米国側はカーター国防長官と会見した。
次期軍事委員会人事をにらむとき、もっとも注目される中国軍人の一人である。

 席上、孫建国提督は「イランとの軍事交流をふかめ、お互いの立場を尊重しながら地域の安定と平和に貢献したい」等と述べ、また米国のイラン制裁解除に中国が裏で調停役として、動いたなどと協調した。

 昨年、中国の海軍艦船が補給と修理のためイランのバンダル・アッバス港に寄港しており、またイラン海軍幹部は中国の潜水艦などに試乗した。
 中国はイランとロシアがシリアのアサド政権にテコ入れしているのを横目に、シリア内戦への介入には消極的姿勢に終始している。

しかしながらイランからの原油輸入ではダントツの一位を確保しており、引き替えに武器供与はますます増大している模様である。(以上)




「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)10月16日(金曜日)
       通算第4686号  
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 欧米はロシアの軍事力を甘くみていた
  シリアで登場したスホイ34と巡航ミサイルの威力に専門家が瞠目

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 米国のハイテク兵器はどの国も、もはや追いつけないと考えられてきた。米軍の油断もあった。
 冷戦終結後、ソ連が崩壊し十五の共和国に分裂して、その大混乱に乗じて旧東欧の殆どがNATO、EU入りし、ロシアは孤立した。経済的困窮のなか、ロシアは軍事力の再建どころではなかった。

 ところが、9月30日から開始されたロシア空軍のシリア反体制派への空爆は、米国の専門家が驚愕・瞠目し、ロシアの軍事力の評価替えを行う結果となった。

 第一にスホイ34戦闘機の初登場と、その正確精密な打撃能力、しかも爆撃後、無人機ドローンをとばして、戦果の確認を行っていた。シリアのラトキア基地にはいつの間にかロシア海兵隊700名が上陸していた(もともと同港にはロシア軍が駐留している)。

 第二に巡航ミサイルの威力である。
 黒海にロシア艦隊は弐隻の軍艦を遊弋させているが、これはNATO海軍の監視下にある。
ところが900マイルをこえて、カスピ海から巡航ミサイルが打ち上げられ、シリアの攻撃対象を正確に撃った。
これは米軍の巡航ミサイルに勝るとも劣らないと外交筋、軍事専門家らの一致した見方である。

 第三にそのロジェスティック(兵站)の充実ぶりだという。
ロシアは戦闘の長期化にそなえ、野外キッチンのほか、ダンサー、シンガーも引き連れてきており、兵士のエンターティンメントを用意している。この点で米国は艦船の長期作戦や潜水艦の乗組員の25%が女性兵士となり、帰航すると多くの女性兵士は妊娠しているという。米海軍の士気の低下、モラルの乱れは統率が取れないレベルに墜ちているといわれる。

 クリミア戦争は隠密な軍事作戦だったし、ウクライナ東部の戦闘は傭兵だった。2008年のグルジア戦争では南オセチアにロシア軍が配備されたが、戦闘結果は芳しくなく、欧米軍事筋はロシア軍はたいしたことはない、と高をくくっていたフシがある。

 シリアにおけるロシア軍の急速な展開、その急襲ぶりとハイテク兵器の性能を西側は目の前に目撃することとなり、はからずもロシア軍の復活ぶりをしることとなった。





「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)10月16日(金曜日)
       通算第4685号   <前日発行>
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 イランから戦闘部隊が大挙シリアへ向かっている
  ロシアの制空権の保護の下、シリア政権を擁護する目的か

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 トルコの『ヒュリエット・ディリー』(10月15日)が伝えた。
 ヒズボラなど既存の戦闘集団にくわえて、イランからシリア支援に向かう戦闘員およそ数百がロシアの制空権確保という新状況下に、シリアの空港に到着し始めた。大挙しての戦闘部隊の移動は初めてである。

 シリアの反政府軍スポークスマンによれば、ヒズボラなど地上軍の存在は珍しいことではないが、ロシアの参戦以降、イランからつぎつぎと戦闘員が空路シリア入りし、アレッポなどの戦闘現場へ移動していることはこれまでに無かったという。

 いま、なぜこのタイミングでロシアが本格介入したかについてはウクライナ問題を反らず為、中東で主導権を握るためとか、様々な解釈があるが、ワシントンタイムズは、[ITIS OIL,STUPID]と論じた。
 ロシアの石油戦略は、原油値上げによる景気回復である。だからプーチンの戦略は、石油に立脚しているとの指摘である。

 ロシアはイランのガスパイプラインがシリアを経由しているルートの安全を確保し、さらにトルコ経由のガスパイプラインの欧州向け拠点つくりを本格化させる。露西亜空軍が空爆している地域はガスパイプラインの通り道でもあるという。




宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)10月15日(木曜日)
       通算第4683号   <前日発行>
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 シリア難民400万人、欧米はこの難題をいかに解決するのか?
   オバマの無作為が、事態を最悪なものにしたと共和党、ペンタゴン

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 じっさいにシリアがここまでの泥沼に陥ったのはオバマの泥縄式対応という無作為が遠因の一つであろう。空爆するゾと行って空爆せず、オバマは「狼少年」といわれた。
シリア難民は国内に800万人、トルコに190万、レバノンに70万、そしてヨルダンに110万。すでに欧州へ渡ったシリア系難民は63万人ともいわれる。

 ことし既に63万人の難民が欧州へ到達したのだ。かれらは収容先で給食にありつき、難民申請の列についている。難民の半数近くが子供である。
スエーデンは申請者の75%を難民と認めるが、ドイツは25%という。
 ならばあぶれた人はどうするのか、それが問題だ。

 救命ボートにすがってギリシアの島々へ脱出し、中欧を経由してドイツなどへ向かう難民はまだ恵まれている方である。
 ISISの支配地区を通過して西へ向かう難民はISISに相当額の「通過料」(関所)を支払いながら絶望の旅を続けている。


 ▲世界的難民の元祖は華僑ではないのか?

 すでに合法難民は何をしているか。難民と移民、亡命者は峻別されるべきだが、欧米でみるとすでに出世頭は、その国に溶け込み、政治への進出も果たしているのである。
英国政界に中国系議員がひとり誕生している。米国は中国系、韓国系それぞれが議席を得た。

 華僑の合法移民はすでに5500万人。コソボ難民の200倍、シリア難民の15倍もの中国人が世界中にすでに散った計算になる。
 しかも、このうちの四千万人の華僑は移民先の市民権か国籍を取得している。

 ことしの世界華僑大会はインドネシアのバリ島で開催されたが、インドネシア政府は歓迎し、メガワティ元大統領が祝辞をのべたほど。
先にもジョコ新政権は日本の新幹線プロジェクトを蹴飛ばして中国に決めたが、ジャカルタのチャイナタウンはみごとに復活し、インドネシアの金融と流通は華僑が抑えた。

 カナダでも異変が起きている。
すでに中国系の移民は150万人で、カナダ全体の人口3500万の5・25%も占める。何が起きるかと言えば、中国によって国政が左右されかねない事態となることである。

 10月19日におこなわれるカナダ衆議院議員選挙(定員338名)に対して、中国系移民が17名、国政の議席をえるために立候補している。
 このうち三名は当選確実と言われ、トップの余昌波はすでに三回生のベテランでモントリオールから。二期目を目指すのは女性で劉叙雲、そして期待の新人は寇鴻久である。これは日本政治の明日の姿かも。
 

 ▲難民は明日の日本の問題である。
 
けっして対岸の火事ではない。すでに小誌でも半島、大陸で危機が発生した場合、悪徳業者による難民斡旋、しかも在日の業者がやくざと組んで密航船を仕立てるケースも考えておかなければならないと指摘した。

 対馬、壱岐、五島列島などは欧州のおける難民のたどりつくシチリア、サルジニア、マルタ、クレタに似ているが、いまの日本には対策どころか備えもない。
 
 すでに次のようなケースが日本ではおきている。
 不法移民の中国人が永住許可をえるケースが増えている。日本人との便宜的結婚や養子縁組、残留孤児の「育ての親」のなりすまし、偽造書類による縁戚という触れ込みの不法移民も日本当局は強制送還をためらい、しかも司法界にはびこる悪徳弁護士らの「暗躍」によって、永住権を取得するケースが激増している。
 在日中国人は、日本人との結婚をのぞきとうに百万人を越えている。(以上)




★ 宮崎正弘氏のメールマガジンの記事を新しいものから並べてみました。
世界は「激動」です。
日本は「ユネスコ」の件で筋を通し、おカネを出さない、そして脱退も視野に入れるべきです。
なんと共産党だけが今のところ「ユネスコ擁護」しています。
全くどこの国の政党なんでしょうね。
こういう時に叩くべきなのに。正体をあらわしました。

河野洋平もそうです。http://blogos.com/article/139359/?p=1
こんなことを好き放題言わせていて「言論の自由」とでもいうのでしょうか?

河野洋平の前では麻生太郎も『直立不動』なんですってね。
倉山満氏がそう書いていましたよ。
(『自民党の正体』22ページ~麻生太郎は河野洋平から派閥を禅譲してもらっている)
もし事実なら「安倍政権内」で息子の河野太郎を抑えることは難しいですね。
青山さんが言うには「麻生さんは財務省が後押ししていて次の総理に安倍さんのように返り咲きたい」
ということですが。

もうこのような人材では難しい、乗り切るのは「保身」抜きの覚悟が必要です。
「世界遺産」まだ「東洋のアウシュビッツ」とされたままなんですよ。
いつもこうした時「民間」が闘っている。都合の悪い?党は壊滅させられているし・・・。

このごろずっと神社に参拝をしています。
日本を思い、ボロボロな気持ちになりそうでそれと戦いながら・・・。


Wagner=Liszt: Tannhauser Overture - Yulianna Avdeeva ピア二ストはユリアンナ・アヴデーエワ

・・・ワーグナー『タンホイザー』序曲ピアノ版(リスト編曲)ローマ巡礼


コメント (8)
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