Prince Igor Alexander Pirogov Maxim Mikhailov Golovanov Bolshoi (Extended excerpts) 1951
・・・16分からイーゴリ公のアリア、そのあと草原の覇王コンチャーク・ハン、27分30秒から有名なバレエと合唱「韃靼人の踊り」
★ この映像の輸入盤ビデオを持っていたので、毎日見ていた。当時「ワルツ堂」で買った古いもので「掘り出し物」であった。
1951年の舞台装置がソ連崩壊まで用いられ、登場人物の動きも同じ演出で行われた。
最近はすっかり新しい演出や舞台装置になったが、このころの歌手の力量や演技力はさすがだった。
草原の覇王コンチャーク・ハンはイーゴリ公を捕虜にするが、勇敢に戦ったイーゴリ公に敬意を払う。
「私に背かないと誓えば解放してやろう」とコンチャーク・ハン、「いや、何度でも戦う」と答えるイーゴリ公。
ロシアオペラの最高峰のひとつである。
アレキサンドル・ピロゴフのイーゴリ公(バリトン)とマキシム・ミハイロフの歌うコンチャーク・ハン(バス)のところは
忘れられない名場面だった。そのビデオではイーゴリの凱旋まであった。
バレエはボリショイのプリマバレリーナによる、見事で気品ある優雅な舞で魅せられた。
(今、現役で同名のマキシム・ミハイロフがいるが、この公演で歌った偉大なバス歌手のマキシム・ミハイロフの孫らしい。)
これは旧ソ連が国威掲揚のためにボリショイで制作した映像で、客席の女優がプーシキンの一節を暗誦してきかせるところ、
戦場の様子を語る原文の日本語訳を確かめたくて、文庫本でプーシキンの叙事詩「イーゴリ」を買って読んだ学生時代だった。