その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

METライブビューイング プッチーニ 《マノン・レスコー》

2016-05-09 21:10:00 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)


 先月観たライブ・ビューイング。時間もたってしまっているので、備忘録的メモ。

 「マノン・レスコー」は昨年の新国立劇場のチケットを持っていたのにもかかわらず、休日出勤となり行けなくなってしまった(涙)ので、今回のライブ・ビューイングで埋め合わせ。

 サプライズは、急きょキャンセルとなったヨナス・カウフマンに代わって出演したロベルト・アラーニャ。なんと「マノン・レスコー」への出演は初めてで、METで公演中の「道化師」を降板して準備にあてたとか。(アラーニャ目当てで「道化師」のチケット買った人の暴動は起こらなかったのかな?)

 そして、この舞台、私にはデ・グリューを演じたアラーニャの独壇場に見えました。アラーニャは、ロンドンで何度か観てますが、相変わらず思いっきり気持ちの入った演技と歌唱で、まったく初めての役柄とは感じさせません。私から見ると、このグリュー、情けないただのストーカー男なはずですが、このダメ男に感情移入してしまうほど、素晴らしかった。

 題名役のクリスティーヌ・オポライスは美人ソプラノ。不満はまったくありませんが、今回はアラーニャに持ってかれた感じ。

 ルイージは、一昨年のN響で初めて聞いて以来、気に入ってます。今回も、過度に甘すぎず、素直に耳に入ってくるルイージが振るオケの音色を堪能しました。

 しかし、いつ観てもMETはキャスティングが豪華絢爛だなあ。最後に行ったのは、1995年だったからあれから20年以上も経ったのか。とほほ・・・。




指揮:ファビオ・ルイージ 演出:リチャード・エア

出演:クリスティーヌ・オポライス、ロベルト・アラーニャ、マッシモ・カヴァレッティ、ブリンドリー・シェラット

上映時間:3時間16分(休憩2回)[ MET上演日 2016年3月5日 ].言語:イタリア語

Conductor: Fabio Luisi

Production: Sir Richard Eyre

Cast: Kristine Opolais (Manon Lescaut), Roberto Alagna (Des Grieux), Massimo Cavalletti (Lescaut), Brindley Sherratt (Geronte)

コメント
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