古代ギリシャ人と今のギリシャ人って、同じ人種なのだろうか?方や、西洋文明の発祥ともいえるギリシャ文明を築いた古代のギリシャ人と、経済的に破たんしながら開き直っているとしか見えない現代ギリシャ人。最近は、中東・アフリカからの移民問題で陰に隠れているが、昨今のEUトラブルの震源地でもあった。これほどの素晴らしい文明を持っていたギリシャ人と今のギリシャ人が、どこでどう連続していているのか?私にはさっぱりわからない。
本展は、エーゲ海文明からギリシャ本土のアルカイック時代、クラシック時代、アレクサンドロス大王のマケドニア、ヘレニズム時代、そしてローマ時代まで、まさにギリシャの最盛期に光をあてる。展示品も、彫像、陶器、装身具などなど、まばゆいばかりの歴史的遺産だ。時代区分による表現の違いなどは私には分からないが、どの展示品も個性的で魅力にあふれている。私は彫像が好きなので、アルテミス像やクーロス像、競技者像など見入ってしまった。特にクーロス像やアルテミス像の美しさには惚れ惚れと見とれてしまうばかり。
《JIJI.comから借用》
会場はそこそこ混んでいたが、導線が柔軟に設定してあって、じっくりと鑑賞することができた。これほどの規模と質のギリシャ展はそうはないと思うので、お勧め。
第1章 古代ギリシャ世界のはじまり(前6800年紀~前1100年頃)
第2章 ミノス文明(前3200年頃~前1100年頃)
第3章 ミュケナイ文明(前1600年頃~前1100年頃)
第4章 幾何学様式~アルカイック時代(前900年頃~前480年)
第5章 クラシック時代(前480年~前323年)
第6章 古代オリンピック
第7章 マケドニア王国
第8章 ヘレニズムとローマ(前323年~)