その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

バッハ・コレギウム・ジャパンのオール・モーツァルト・プログラム @調布国際音楽祭

2017-06-20 07:00:00 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)


3年連続で足を運んでいるバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)による調布国際音楽祭のフィナーレ・コンサート。これまでのバッハプログラムから今年はモーツァルト・プログラムへ変身。交響曲40番,41番を柱に、ドン・ジョバンニの序曲、ヴァイオリン協奏曲第3番を交えた豪華プログラムです。

 通常のオーケストラの半分以下の30名弱の編成ですが、ホールも大きくないので、2階席後段の私にも十分、聴こえてきます。一人一人の奏者がどんな音を出しているのかが個別にわかるのが嬉しいです。古楽器の響きは、何とも優雅で良いですね。きっと、モーツァルトの時代は、このぐらいの規模で音楽を演奏をしていたのだろうなと、数百年前の演奏会場を想像しながら聴いてました。

 ヴァイオリン協奏曲はソリストの寺神戸亮さんの美しく、安定した音色が印象的。うっとりします。圧巻は、最後のジュピター。鈴木さんの熱い指揮に応えた、情熱一杯の演奏でした。古楽器の優雅さとビブラートを効かせないキビキビとした切れの良い演奏がバランス良く組み合わさって、通常のオーケストラで聴くのとは異なった、繊細だけど、深い宇宙を感じる演奏でした。

 BCJの演奏会でいつも感じることですが、指揮者の鈴木雅明氏とメンバーの間に深い信頼関係のオーラが出てますね。演奏レベルはまさに国際レベルなのですが、鈴木家の一族郎党による合奏ですとでも言うような、内輪の雰囲気を感じるのも独特の魅力の一つだと思います。

 音楽祭の幕切れに相応しい勢いで終わり、万雷の拍手に覆われて、今年の調布国際音楽祭をしっかり締めてもらいました。


日時:6月18日(日)17:00
場所:グリーンホール 大ホール
出演:
鈴木 雅明(指揮)
寺神戸 亮(ヴァイオリン)
バッハ・コレギウム・ジャパン(管弦楽)

曲目
モーツァルト:歌劇《ドン・ジョヴァンニ》より序曲 KV 527
交響曲 第40番 ト短調 KV 550
ヴァイオリン協奏曲 第3番 ト長調 KV 216
交響曲 第41番 ハ長調「ジュピター」KV 551

Masaaki Suzuki & Bach Collegium Japan play the best of Mozart

Date & Time: 18th, June (Sun) 17:00
Place: Green Hall – Large Hall

Performers
Masaaki Suzuki (Conductor)
Ryo Terakado (Violin)
Bach Collegium Japan (Orchestra)

Set list
Mozart: Don Giovanni, KV 527, Overture
Mozart: Symphony No. 40 in G minor, KV 550
Mozart: Violin Concerto No. 3 in G major, KV 216
Mozart: Symphony No. 41 in C major, KV 551 “Jupiter”
コメント
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