3月に府中美術館を訪れて4カ月半ぶりに美術展に足を運びました。長い今年の梅雨が明けて、水草で水面が一杯に覆われた緑のお濠、夏の雲、夏の青空の組み合わせが、本格的な夏の訪れを感じさせてくれます。
東京の美術館は、どこも感染防止に注意しながら開館しているようですが、事前予約のみのところが多く、当日飛び込み可能で、ポスターの絵に魅かれた東京国立近代美術館のピーター・ドイグ展に足をはこびました。
ピーター・ドイグは現代の画家で、スコットランド生まれですが、トリニダード・トバゴとカナダで育ち、今もトリニダード・トバゴを活動の拠点としているとのことです。ホームページでは「画家の中の画家」と評されていることや、「現代アートのフロントランナー」として紹介されています。恥ずかしながら私には名前からして全く初めてです。
会場は人も少なくとってもゆっくりと落ちていて鑑賞できました。時期により作風は大きく違っています。中でも初期の風景画は、広い展示空間に大型の絵が並び、魅惑的で不思議な幻想的世界に連れられている気にさせられ、とても好みでした。
また、第3章のコーナーでは彼が仲間と企画した映画の上映会のポスターが展示されており、これらも個性に富み楽しめます。日本映画では「東京物語」「羅生門」「座と一」などがありました。
美術館での美術鑑賞は、普段とは違う脳が刺激されるのがよくわかります。リラックスして、思い思いに絵を眺める。久しく忘れていたこの感覚が蘇り、幸せ気分一杯で解消を後にしました。
本展は会期が10月11迄延長されています。是非、足を運ばれてはいかがでしょうか。写真撮影も可です。
Chapter1森の奥へ 1986年〜2002年
Chapter2海辺で 2002年〜
Chapter3スタジオフィルムクラブ
─コミュニティとしてのスタジオフィルムクラブ 2003年〜