1月のソヒエフ祭り第2弾のCプログラム。今回はロシアプログラムです。振替で金曜夜の初日に。
もういろんな方のポストで触れられているので今更ですが、メインのプロコフィエフの〈ロミオとジュリエット〉が抜群に素晴らしかった。ソヒエフ自身が組曲版から抜粋し、組み立て直しての演奏です。
なので、曲自体は既知のものですが、ソヒエフの濃淡、強弱のメリハリがついて、切れ味が抜群。加えて、色つやまでを感じる音に魅惑されます。ロシアっぽいって言うのかどうかはわかりませんが、とっても奥行きと深さがあって、噛みしめて聴きたい演奏です。
N響の弦や管の個人技と合奏の絶妙なバランスも見事です。技術的な素晴らしさはもちろんなのですが、音楽が生きているとでも言うのでしょうか。うねって、切れて、跳ねる。生演奏の醍醐味を味わいました。何度も聴いてみたい。地上波での放送が楽しみです。
冒頭はリャードフの交響詩「キキモラ」。初めて聴く曲です。冒頭のイングリッシュホルンの柔らかな調べにうっとり。ただ、個人的に鬼門の金曜夜の演奏会とあって、その後は自分との闘い。集中しきれなかった自分が残念でした。
都響等とのバッティングのせいか、こんな素晴らしい演奏会なのに会場はそれなりに空席もあったのは残念でしたが、会場からは暖かく大きな拍手とブラボーの声が飛んでいました。ソヒエフさんは、オーケストラのメンバーからも大きなリスペクトを受けているのが良く分かって、良い雰囲気ですね。いよいよ残すは、来週のドイツ・オーストリアプロ。大詰めです。
第2002回 定期公演 Cプログラム
2024年1月19日(金)NHKホール
指揮 : トゥガン・ソヒエフ
リャードフ/交響詩「キキモラ」作品63
プロコフィエフ(ソヒエフ編)/バレエ組曲「ロメオとジュリエット」
Subscription Concerts 2023-2024Program C
No. 2002 Subscription (Program C)
Friday, January 19, 2024 7:30pm [ Doors Open 6:30pm ]
NHK Hall
Liadov / Kikimora, légende Op. 63
Prokofiev / Sokhiev / Romeo and Juliet, ballet suite
Conductor Tugan Sokhiev