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農福連携

2018-03-19 06:33:24 | 社会

毎日新聞より。

 農業の現場で障害者が働く「農福連携」が広がっている。担い手不足に悩む農家と、働く場を求める障害者側の双方に利点があり、国も連携を後押しする。農家と障害者施設をつなぐ窓口を設けた香川県では、農作業に携わった障害者が5年間で7倍に増加。マッチングが奏功した「先進県」として全国各地から視察が相次いでいる。

 ◇先進・香川に熱視線

 香川県は2011年度に地元JAとの連携を始め、NPO法人「香川県社会就労センター協議会」(高松市)に農家と施設をつなぐ窓口役を依頼。割り振る仕事は、ニンニクやネギなど20種類の苗を植えたり、収穫したりする作業だ。

 2月中旬、同県観音寺市のタマネギ畑で、市内の障害者施設「やまもも」に通う男性5人が苗を1本ずつ植えていた。1日約5時間、週3回ほど作業するという男性は「農業は楽しい。これからも続けたい」と話した。

 協議会によると、16年度は25施設から延べ1万1738人が参加し、農家や農業法人から依頼された4756アールで作業した。総額約1320万円の工賃(賃金)を得たという。

 厚生労働省によると、同県の「就労継続支援B型事業所」の15年度1人あたりの平均月額工賃は1万4432円。「やまもも」の工賃もかつてはほぼ県の平均額だったが、農福連携によって月5000円ほど増えた。

 農家側の反応も上々だ。5年前から連携を始めた農業法人「グローブル農人(のうびと)」(観音寺市)は、レタスなどの苗植え作業をほぼ任せている。近藤芳臣社長は「求人を出しても人が集まりにくい中、ありがたい」と話す。従業員が品質管理などに集中でき、約5年で作付面積は10倍、売り上げは2倍に増えた。

 今年1月には北海道北見市の「JAきたみらい」が香川の現場を視察した。全国一のタマネギ産地でも人手が足りず、4月にも農福連携を試験的に導入するという。河田大輔営農振興部長は「現場を見て私たちができることがあると思った。機械化が進んでも人の手は必要。地域にある潜在的な労働力を活用し、農家の働き方改革につながればいい」と期待を寄せる。

 農林水産省によると、15年の全国農業就業人口は210万人。20年前から半減し、平均年齢も66.8歳まで上昇した。香川県でも1995年の5万7641人から2015年には3万383人まで減少している。<了>

人手不足の深刻さは年々増していくだろう。とくに地方(農村部)では潜在的な労働力の確保のために、いろんな施策が行われるに違いない。政府は働き方改革としきりに言うが、実情に伴うものでないと、ただの掛け声やスローガンで終わる。抜本的な施策は急務だよ!