虹色仮面 通信

神出鬼没なオッサンが毎日感じたことを取り留めなく書き連ねます

見えないものの怖さ

2020-05-11 06:10:10 | 社会
2月中旬頃から日本国内では連日新型コロナウイルスの話題ばかりとなり、早3カ月になります。
あっという間だった気もしますが、まだまだこんな状況が続きそうなので、やや気が重いのも正直なところです。

コロナ騒動が世界的な問題になり、連日ニュースなどでその話題ばかりになったころ、JR常磐線が9年ぶりに全線開通(復旧)となり、3月14日から東京都内から仙台まで特急1本で行けるようになりました。

途中、福島第一原発事故により、放射性物質で汚染され、地域住民ですら立ち入りが禁止されている区間(帰還困難区域)があります。
最も近いところでは、原発から2㎞弱の場所に線路が通っています。

事故から来年で10年になりますが、立ち入り禁止の解除がなされる見込みは極めて少ないと言わざるを得ない状況です。

そこを列車が走っているのだ。
開通(全面復旧)することは喜ばしいことだが、安全性の確認はしっかりしたのだろうか?
見えないものだけに慎重にすべきだと思い、この判断には懐疑的な印象を持っていました。

以前、その区間を走っていた代行バスに数回乗車しましたが、車両前方に示されたモニターで、線量計の数値が上昇すると、何とも言えない緊張感が車内を充満したのを、昨日のことのように覚えています。
呑気に居眠りしている乗客はいなかった(はずだ)。

どうやら線量計の数値(空中の放射線量)はほとんど改善してないらしい。
当該地域である大熊町、双葉町、富岡町などでは、今でも事故前の200~300倍の放射線量を記録しているという。
そこを列車が走るのは、とても危険なことであり、乗員・乗客はリスクを背負って乗車しなくてはならない。

ウイルスも目には見えないものであるが、放射性物質も然りである。
東京オリパラの招致の際に、時の首相(=歴史に名を残す大馬鹿者)が「アンダーコントロール」という言葉を発したが、何の裏付けもない噓八百であるばかりか、今もなお、殆んど放置されたまま10年が経とうとしている。
福島の人たちには全く非がないだけに、気の毒では片付けられない。

今はどうしてもコロナの話題ばかりになっているが、福島(原発事故後の復旧・復興支援)の問題も棚上げにしてはならないと思います。
そのまま放置されたまま、時間が過ぎゆくのは罷りならんと思っています。

㎰、今の政治家やメディア、そしてジャーナリストで、真摯にフクシマと向き合っている人がどれだけいるのだろうか?
  喉元過ぎれば…では済まされませんよ!