名前あれこれ

2006年11月11日 | Weblog

ある人がロンドンで、West Kensington という所に行くために切符を買おうとして、「ウェスト・ケンシントン」と言うと「はぁ~?」と聞かれたので、もう一回ゆっくり発音しました。それでもまだ通じないそうです。 その時に、ある話を思い出して、「上杉謙信」と言うと、ハイッっと切符を切ってくれたとか。

嘘だかどうだか分からない話ですが、おそらく現地での発音は上杉謙信という発音に、ごく近い音で言われているんでしょうね。アメリカの進駐軍が日本にいた頃、朝になるとみんながある兵士の古里のことを言います。どうしてオレの古里が分かるんだろうと思っていたら、彼はオハイオ州出身で、朝の挨拶はオハヨーだったので、これまた聞き違え。

         

NHKの番組で知ったのですが、司馬遼太郎は学生の頃、ニューヨークって、どういう意味ですかと先生に聞いたところ、ニューヨークはニューヨークだ。と言われたそうで、納得行かなかったので、帰りに図書館でしらべたら、ヨーク公に因む名前だということを知ったと言います。いくら先生でも、何でも知っておくということは不可能なので、地名の意味などまで知っている先生は、そうはいないと思います。私なら「お風呂に入るという意味だ。」とでも答えたか知れません。

そのヨークってのは、どういう意味なのかまで司馬さんは調べたでしょうかね。そうやって遡っていくと、どこかで行き止まりになります。たぶん「これをこう名付けよう」という所ででしょうか。そこまで行かないうちに分からなくなってしまう言葉もたくさんあります。由来が後世に伝わらなかったからでしょうね。

京都などは、二重に付けた名前ですね。「京」は都で「都」も都ですからね。「みやこ・みやこ」ですよ。考えてみればずいぶんしつこい名前です。東京の方がまともな名前ですね。

クリスマス島という島がハワイとオーストラリアとの間あたりにあります。キリバス共和国の島で、世界で一番早い朝日の拝めるところだそうです。日付変更線近くだということが分かります。このクリスマス島というのは、もう一つあります。オーストラリア領で、これはインドネシアのちょっと南のインド洋にあります。この二つの島は、どちらも偶然クリスマスの時期に発見されたので、そういう名前が付いたとか。キリバスの方はキャプテン・クックが発見したそうです。インド洋の方は命名者は分かっていますが、発見者は諸説があるとか。

それにしても、いい加減な西洋人主体の命名だと思います。原住民の意向が反映されなかったんですね。もっともインド洋の方は無人島だったらしいですが、どこかの国に所属していたのなら、その人たちが呼んでいた名前を尊重すべきだと思うのですが。身勝手なものだ。人ごとながら腹立たしいものです。

今日はこのあたりで。