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かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

アレルギー緩和米、遂に動物実験に成功!

2005-11-01 22:43:58 | Weblog
 とうとう11月ですね。今年も残すところ後2ヶ月、などと思うと、急にせわしなく感じられてしまいますが、取りあえず5日には冬コミの当落発表、中下旬には関西オフ・カラオケ大会、冬コミ対応や来年の夏コミのための計画推進など、やることもいろいろあって、なかなか賑やかな晩秋となりそうな予感です。取りあえず風邪など引かぬように注意しながら、元気に2005年を締めくくりたいものですね。

 さて、茨城県つくば市にある農業生物資源研究所と言うところが中心になって、花粉症緩和米、という米の品種改良をしております。花粉症を完全に治すには、スギ花粉に含まれるアレルギーの原因となるタンパク質を少しずつ注射して体を慣れさせる、減感作療法が一般的ですが、この米は遺伝子組み替え技術でその原因タンパク質を作る遺伝子を米に導入し、米の中にタンパク質を作らせることを目的としています。この米を食べることで、体内に少しずつ原因タンパク質を取り込み、減感作療法と同じ効果を得ようと言う訳です。理屈としては割と簡単で、既にスギ花粉入りキャンデーとかあり、一定の効果が期待できるそうです。そこで更に自然と摂取できるよう、主食である米で試みられたわけです。私のような花粉症持ちにはもっとも成果が期待される研究の一つなのですが、このほど、この遺伝子組み替え米による花粉症予防効果が、ネズミを使った実験で、明らかになったんだそうです。この米を毎日10粒づつネズミに食べさせること4週間、花粉をネズミに与えたときのアレルギー反応を見てみると、この米を食べていないネズミよりもスギ花粉に反応して出来る抗体の量が4分の1以下になったと言います。花粉をネズミに吹き付け、5分間にくしゃみを何回したかを計測すると、普通のマウスが25回くしゃみしたのに対し、この米を食べた方は8回と少なくなり、予防効果が認められた、とか。多分白衣に身を包んだ研究員の方々が、寄ってたかってストップウオッチやカウンタを持ってネズミを取り巻いてその鼻に花粉を振りかけ、くしゃみの回数を真剣な表情で数えていたのでしょう。想像するだに微笑ましい光景ですが、その努力が回り回って我々の明るい未来に繋がるのですから、微笑んでばかりもいられません。ネズミの次はサルで実験して効果の程や食べ物としての安全性をチェックした後、ヒトを使って実際の効果を確かめるそうです。かなうことなら是体実験に志願したいところですが、まずはその結果が早く出るようお祈りすることにします。
 でも、最大のハードルはその後にあるかも知れませんね。遺伝子組み替えに対する中世暗黒時代の魔女狩りのごとき我が国民の抜きがたい不安と不信が、せっかく出来た夢の米を栽培できないようにしてしまうかも知れません。そんなことにならないよう、今からでも遺伝子組み替え植物に対する正しい知識を啓蒙すると共に、栽培のための条件を明確にして、安心して作って食べられるものになるよう、農林水産省には頑張ってもらいたいものです。

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