本日は日本一の金魚の産地、大和郡山市にあるやまと郡山城ホールに、室内楽団による演奏会を聴きに行きました。ちなみに郡山城と言うのは、豊臣秀吉の弟、大納言秀長が住んだ城で、今もこじんまりとしてはおりますが、なかなか風情のあるたたずまいを残しております。その隣にホールが建っていると言うわけです。
今日の公演は、ドイツのマンハイムで『宮廷楽師』の称号を持つといわれる朝枝信彦氏率いる室内楽団アマデウス。朝枝信彦氏は1999年まで、19年間に渡りマンハイム国立歌劇場のコンサートマスターをつとめた、我が国を代表するヴァイオリン奏者だそうです。そんなヒトを中心にヴァイオリン8人、ヴィオラ2人、チェロ2人、コントラバス1人、チェンバロ1人の計14人のオーケストラの奏でる音楽を楽しんで参りました。会場が小ホールという比較的こじんまりしたところで前から4列目に陣取ったため、もう手の届くばかりな所に演奏者が並んでいるのが圧巻でした。
曲目は、バッハのヴァイオリン協奏曲を4つ。皆耳になじんだ曲ばかりで、安心して、魂にしみ通る名演奏に浸って参りました。中でも「ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 BWV1042」は、私が学生の頃好んで聴いていた曲で、確か当時NHKーFMで早朝にやっていたバロック音楽の番組で流していたのをカセットテープに録音し、繰り返し聴いたのを覚えています。当時の記憶や様々な思いがヴァイオリンの音色と共に頭に去来して、大変満足いたしました。
私は基本的に蘊蓄については無知蒙昧な似非クラシックファンですが、こうして奏者が実に気持ちよさそうに見事な演奏を披露しているのを見ていますと、自分もああいう風に楽器を操れたらいいのにな、と夢想してしまいます。もっとも私は幼稚園以来楽器演奏が大嫌いでして、楽譜はまるで読めませんし、一つとしてまともに操れた楽器はございません。こんな事になるのなら、もう少し音楽の授業も真剣にやっておくべきだったか、などと思ったりもいたしましたが、そんな考え、恐らく当時の私が聞けば、とんでもないこと! と怒り出したことでしょう。それくらい音楽の授業は大嫌いでした。
それにしても室内楽団というのは、指揮者もいないのに皆呼吸を合わせて見事にオーケストラを成立させているのには驚かされます。月並みな言い方ではありますが、本当に14人がまるで一つの生き物であるかのように、各自の演奏を調和させるのです。旋律を主導するヴァイオリン、それに低音の味付けをするチェロやコントラバス、そしてヴァイオリンの影に隠れるようにして、その実本当に個性的な音を重ね合わせてくるチェンバロ。特にこのチェンバロは生で聴くのは初めてで、その「キン!」と「チン!」の間の音が鳴っているような独特の金属音が、このバロック音楽には欠かせないスパイスになっていることを目の当たりにいたしました。私は単に自分が聴いて面白い、心地よい、と言った音楽を楽しんでいるだけなのですが、こういう楽器と出会うと、もう少しちゃんと勉強してみるのもいいな、と思います。
今日の公演は、ドイツのマンハイムで『宮廷楽師』の称号を持つといわれる朝枝信彦氏率いる室内楽団アマデウス。朝枝信彦氏は1999年まで、19年間に渡りマンハイム国立歌劇場のコンサートマスターをつとめた、我が国を代表するヴァイオリン奏者だそうです。そんなヒトを中心にヴァイオリン8人、ヴィオラ2人、チェロ2人、コントラバス1人、チェンバロ1人の計14人のオーケストラの奏でる音楽を楽しんで参りました。会場が小ホールという比較的こじんまりしたところで前から4列目に陣取ったため、もう手の届くばかりな所に演奏者が並んでいるのが圧巻でした。
曲目は、バッハのヴァイオリン協奏曲を4つ。皆耳になじんだ曲ばかりで、安心して、魂にしみ通る名演奏に浸って参りました。中でも「ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 BWV1042」は、私が学生の頃好んで聴いていた曲で、確か当時NHKーFMで早朝にやっていたバロック音楽の番組で流していたのをカセットテープに録音し、繰り返し聴いたのを覚えています。当時の記憶や様々な思いがヴァイオリンの音色と共に頭に去来して、大変満足いたしました。
私は基本的に蘊蓄については無知蒙昧な似非クラシックファンですが、こうして奏者が実に気持ちよさそうに見事な演奏を披露しているのを見ていますと、自分もああいう風に楽器を操れたらいいのにな、と夢想してしまいます。もっとも私は幼稚園以来楽器演奏が大嫌いでして、楽譜はまるで読めませんし、一つとしてまともに操れた楽器はございません。こんな事になるのなら、もう少し音楽の授業も真剣にやっておくべきだったか、などと思ったりもいたしましたが、そんな考え、恐らく当時の私が聞けば、とんでもないこと! と怒り出したことでしょう。それくらい音楽の授業は大嫌いでした。
それにしても室内楽団というのは、指揮者もいないのに皆呼吸を合わせて見事にオーケストラを成立させているのには驚かされます。月並みな言い方ではありますが、本当に14人がまるで一つの生き物であるかのように、各自の演奏を調和させるのです。旋律を主導するヴァイオリン、それに低音の味付けをするチェロやコントラバス、そしてヴァイオリンの影に隠れるようにして、その実本当に個性的な音を重ね合わせてくるチェンバロ。特にこのチェンバロは生で聴くのは初めてで、その「キン!」と「チン!」の間の音が鳴っているような独特の金属音が、このバロック音楽には欠かせないスパイスになっていることを目の当たりにいたしました。私は単に自分が聴いて面白い、心地よい、と言った音楽を楽しんでいるだけなのですが、こういう楽器と出会うと、もう少しちゃんと勉強してみるのもいいな、と思います。