かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

石原都知事の戦争観は旧帝国陸軍が基本?

2005-11-10 08:38:47 | Weblog
 ただ今朝の8時。訳あって今日は夜に日記更新ができない可能性が高いので、今のうちに更新してみようと思いました。
 とはいえ、朝一と言うのは、日記として何を書いたものやら、改めて考えてみるとちょっと戸惑います。まあこの日記は日記といいながら思いつきで言いたいことを言いっぱなしにしている戯れ文ですので、それほど気を張ることもないとは言えるのですけどね。
 
 というわけで、今日のための新鮮なネタも特にないので、数日前に小耳にはさんで以来、ちょっと考えていたことなど、忘れてしまわぬうちに書き留めておきましょう。
 石原東京都知事がアメリカで、「米国は戦争しても絶対中国に勝てない」とおっしゃったとか。イラクで2000人米兵が死んだだけで騒ぎになるアメリカでは、人命など掃いて捨てても気にとめない中国相手に戦っても勝ち目はない、という話だったそうです。なるほど、人海戦術はかの国のお家芸で、朝鮮戦争では見事に足元すくわれた事もありますし、一見その意見は妥当なように思えました。でも、戦争というのは単に最前線で人が殺しあうだけで決着がつくものでもないでしょう。私などから見れば、中国はすでにアメリカに首根っこ押さえ込まれつつあるようにも見えます。いつもの言い草ですが、それは食料です。国民一人あたり、耕地面積で世界平均の4分の1しか持っていない中国では、水不足もあり、これ以上農地が増えることは考えにくいです。一方で、経済成長は必ず食料消費の増大を招きます。食料といっても、直接人が口にする米や小麦ではありません。生活が豊かになって増加するのは、肉の消費です。カロリーベースで考えると、米などの基幹作物にくらべ、牛や豚の肉を生産するには、耕地面積で数倍の穀物をえさとして用意してやらねばなりません。そのえさ用の穀物を供給できるのがアメリカです。すでに中国は日本と並ぶ世界最大の食糧輸入国のひとつになりつつありますが、この先その輸入量は一段と増加し、いずれ日本を抜く日もやってくるでしょう。もちろんブラジルやオーストラリアなど、アメリカ以外の国からの輸入を増やしてリスク分散を図るでしょうが、それでもアメリカの比重は相当にでかいはずです。しかも、穀物は船で渡ってきます。世界最大の海軍力を誇るアメリカがその気になれば、もし戦争状態になれば、なりふりかまわずそれらの船を中国に行かないように実力行使するかもしれません。つまり、戦争するのに戦意旺盛な人民軍の待ち構える広大な中国大陸へ、わざわざ緒戦段階から軍を派遣しなくても、石油や食料が大陸に流れ込むのを妨害してやれば、12億以上の人間の胃袋を満たしてやらねばならない中国政府は、程なく窮地に立たされるでしょう。毛沢東健在なかつての共産党ならひもじい思いもものともせず戦う姿勢を見せてくれるでしょうが、今の共産党政権に果たしてそれだけの求心力と結束力があるのでしょうか? もともとあの国は飢える国民が反乱を起こしては新しい王朝を建て直してきた歴史を持つ国です。今でも各地に地方勢力といえるだけのものがありそうですし、それらが国の混乱を目の当たりにしたら、いらぬ野心を抱かぬとも限りません。まあそれは想像以上のものではないのでいいとして、エネルギーと食料を海外に依存せざるを得ない今の中国が、本気でアメリカに楯突けるとは思えないのです。確かに「北京を陥とせ!」とばかりに攻め込めば石原都知事の言うとおりになるかもしれませんが、そんなことをしなくても、最終的に中国政府に手を挙げさせるのは、アメリカにとっては実はそれほど難しくないのではないでしょうか?

コメント
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