かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

人工光合成が自然の10倍近い効率を発揮できるようになったそうです。

2016-08-29 20:42:57 | Weblog
 今日の最高気温は28.1℃。なんとも久しぶりに30℃を割り込みましたが、朝からずっと曇りで昼からは本格的な雨ともなれば、気温が上がらなくて当然です。一方その雨も、20時現在までで総雨量が40mmを突破、大雨警報が出ている県東部の山間地では100mmに達しようかという、久々に本格的な雨になっています。これも昨日中国・四国地方で大雨を降らせた雲の帯が近畿に届き、台風からのエネルギーも得ているようすなためですが、この雲の帯の移動速度が異様に遅く、どうやら明日の朝まで降り続くらしいです。久しぶりの雨はそれなりにほっとするところもあって悪くはないのですが、あまり降り過ぎるのも困りモノで、明日はできれば晴れてもらいたいと思います。

 さて、アメリカ・ハーバード大学で、植物の光合成能を超える人工光合成を達成したと発表、論文は、6月3日付けの Scienceに掲載されています
 それによると、まず太陽電池で水を電気分解し、得られた水素と炭酸ガスを、電気分解用の電極に仕込んだ水素酸化細菌の働きでアルコールを合成するというものです。同様の方法で、バイオプラスチックの前駆体ポリヒドロキシ酪酸の合成もできるとのことです。同様のアイデアは以前からありましたが、電極の素材の合金が電気分解時に活性酸素を発生させ、最近の遺伝子を傷つけてしまう欠点がありました。そこでハーバード大の研究チームは活性酸素種の発生を抑制できる合金の研究に取り組み、コバルト-リン合金触媒という電極を見出しました。これを用いることで、太陽光のエネルギーから化学物質への変換効率10%を達成、植物の光合成の1%程度を大きく上回る成果を上げました。

 人工光合成なんてまだまだ夢の話、と思っておりましたが、案外早くできそうなのに驚かされました。もちろん実用化にはまだ程遠い実験室レベルの話なのでしょうし、電極の耐久性とか他にも色々と課題がありそうな気もしますが、ブレイクスルーがなったからには、いずれコスト的にもみあうものになり、実用化への道も開けることでしょう。地球の炭酸ガス濃度抑制による温暖化防止は、案外もうすぐそこまで来ているのかもしれません。

コメント
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