日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本。国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

人口減少を肯定的に捉える識者が見逃していること

2016-05-11 11:46:42 | 社会
日本の人口減少については危機として捉える見方が
主流ではあるが、一部には人口減をむしろ良いことだ
と肯定的に評価する識者も多い。

現代ビジネスに
「経済成長」幻想が日本を滅ぼす! 人口減少社会を
「希望」に変えていく確かな方法もう過去の“成功体験”
は捨てよ。という文書を載せている広井良典氏なども
そんな一人である。

数年前、日本の人口はもっと少ない方が良いと持論
を展開していた80代後半の識者と意見を闘わせてい
たとき、「あなたのような年代の人が死んで人口が減
るのなら、あなたの主張は正しい」と心の中で考えて
いたことを思い出す。

人口構成が現状で変化がないなら、日本の人口は
確かに5000万人程度になっても、日本はそれなり
に豊かに存在できる。

しかし、我々が迎えようとしている人口減社会はそ
んなものではない。65歳以上の高齢者が人口の40%
を超える人口減社会である。

このまま何の手もうたなければ、年金制度や健康保険
制度は崩壊し、仕事も無く、生活保護の受けられない
無職の高齢者が街に溢れる社会となる。

また、低賃金で働く高齢者や女性労働者が増えるため、
若者の多くも学校を出た後仕事につくことができず、低
賃金の非正規労働者の職を奪い合うことになるだろう。

このような社会で心の豊かさや幸福感を感じることは
相当に困難である。

また、人口減は日本や一部の先進国の特殊問題にす
ぎないことを忘れてはいけない。

確かに、新興国も成長するにつれ人口の伸びが鈍化
する傾向はある。

しかし、世界全体を見ると人口は依然として増加し続け
ている。特にイスラム諸国やアフリカにおいてその傾向
は顕著である。

世界全体で人口が拡大している中、日本だけが人口減
と高齢による国力低下に甘んじていれば、いずれ地上
から日本という国が消滅することは避けられない。
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SNSへの中傷コメントの多発は、貧困者の増加による日本人の韓国人化を示す。

2016-04-28 09:43:56 | 社会
熊本地震への芸能人の支援やブログ等の呼びかけ
に対し、聞くに堪えない中傷コメントが相次いでいる。

平子理沙がブログ内で熊本地震の被災者へ向けて
「被害に遭われた地区の皆様の一日も早い復興を心
の底からお祈りしています」とつづったところ、自殺し
ろというような大量のネガティブなコメントが寄せられた
そうだ。

日本よりインターネット先進国であった韓国では以前
からネットを通じた中傷がひどく、これにより自殺に追
い込まれるタレントが続出したことが問題となっていた。

当時、韓国人らしいな、と偏見に満ちた感想を抱いた
ものだが、現在では日本人も決して韓国人に負けて
はいないようだ。

韓国社会でのネットによる中傷が問題視され始めた
当時大学を出ても就職ができず、一旦就職を逃すと
二度と浮かびあがれない、という社会階層の固定化
による無力感と絶望がその原因として指摘された。

現在の日本でも貧困化と階層の固定化は以前より
進行している。

長期化した不況と労働の非正規化により、非正規労
働者のまま30代、40代に突入し、不安定な生活をお
くり、上昇の望みを絶たれ、先行きに絶望感しか抱け
ない者が増加している。

彼らの不満のはけ口として匿名のネットが利用されて
いる。

上昇への希望を失っていない限り、現在の貧困その
ものは決して悪いことではない。

しかし、上昇への希望を失い、絶望に陥った貧困は
社会に大きな禍をもたらす。

政府がすべきことは、彼らが希望を見出せるようなき
め細かい政策を実施することである。

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所得格差は否定しないが貧困の増加は許容できない。

2016-04-25 13:03:13 | 社会
一時期、能力主義・自己責任という言葉がさかんに
使われ、社会的にもそれが良いこととして認識され
ていた。

しかし、能力主義を標榜していた富士通等の企業の
失敗事例が明らかになったり、自己責任という言葉
が結局政府等の責任逃れに利用されるだけ、という
ことが明らかになるにつれ、これらの言葉の正当性
に疑問を持たれるようになってきた。

今日本では格差の拡大が指摘され、肯定する立場
や否定する立場から様々な議論がなされている。

ここではまだ、能力がなければ貧困でもやむをえない。
貧困は本人の責任である。というような能力主義や自
己責任主義の亡霊が幅を利かせている。

少し観察眼があればわかることだが、能力不足や自己
責任に帰すことのできない貧困は社会には多く存在する。

地震で家と職を失い、貧困に陥ったなどというのはその
典型であるが、他にも会社が倒産したり、会社都合で解
雇されたり、親の介護で会社を辞めざるをえなかったり、
病気になる等、本人の責任に帰すことのできない貧困は
多く存在する。

それらを運が悪かったの一言で片づけてしまうことは、
結果的に社会全体として大きなマイナスになる。

貧困の増加は他人事ではなく、結果的に我々自身に
跳ね返ってくる。

最近の犯罪やネットでの悪意ある中傷頻発の裏には
社会に対する絶望感がうかがえるものが多い。

BUSINESS JOURNALが
低所得の親の子、低学力&非正規社員になる傾向強
まる…経済力が教育格差に直結
という記事を載せているが、これはおそらく事実だろう。

格差が拡大し貧困層が増加すれば、それが子供の
世代でさらに拡大する。

このまま放置すれば、古き良き日本社会の美徳は失
われ、日本も他国同様の荒んだ社会に陥ってしまう
ことになる。



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