ルイガノ旅日記

あちこち出かけた場所で目にとまったもの、
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【備忘録】自宅で観た映画(10月/11月)

2020年12月01日 | 映画や小説
10月と11月に観た映画です。2ヵ月で7本と少なめですが、内容は充実していました。やはり映画っていいですね~♪

『ダウントン・アビー /Downton Abbey』ヒュー・ボネビル、ジム・カーター、ミシェル・ドッカリー、エリザベス・マクガバン、マギー・スミス(2020年)
20世紀初めの英国の大邸宅“ダウントン・アビー”を舞台に、そこに暮らす伯爵一家とその使用人たちが織りなす悲喜こもごもの人間模様を描いた、シリーズもののドラマの映画化。
舞台は1927年の英国。ジョージ5世国王夫妻が、地方巡行に際してダウントン・アビーで宿泊することになり、一家や使用人たち、村中の人がその栄誉に沸き立ちます。壮大なパレードや豪勢な晩餐会の準備に館はてんやわんや。国王夫妻への接遇を軸に、夫婦関係の悩みやロマンス、国王の暗殺未遂事件、その背後にあるアイルランド独立運動、LGBTへの無理解、遺産相続のトラブル、国王の従者と館の使用人との確執、斜陽に向かう貴族社会で大邸宅を維持していくことの困難等、様々な要素を絡めて物語が展開します。当初、登場人物を把握するのが大変でしたが、重厚ながら時折ユーモアも交えて見ごたえのある映画でした。


『はじまりのうた /Begin Again』キーラ・ナイトレイ、マーク・ラファロ(2013年)
かつては優秀な音楽プロデューサーだったダンは、仕事がうまくいかなくなり、妻子とも別居して酒に溺れる日々。共同で設立した会社も、ある日クビになってしまいます。その夜たまたま立ち寄ったパブで、最愛の恋人に裏切られ夢も諦めようとしていた無名のシンガーソングライター グレタと出会いました。お互いどん底にあった二人が偶然ニューヨークで出会い、新しい音楽を一緒に作り上げていくことに……。軽快な音楽のようにテンポよくストーリーが展開するので引き込まれてしまいました。


『イエスタデイ /Yesterday』 ヒメーシュ・パテル、リリー・ジェームズ(2019年)
イギリスの小さな町で暮らすシンガーソングライター ジャックは、鳴かず飛ばずで音楽で身を立てる夢を諦めかけていました。そんなある日、ジャックは交通事故でこん睡状態に陥ります。目が覚めると、「ザ・ビートルズ」とその音楽が存在しない世界に……。なんと、ビートルズの曲を知っているのは世界でジャックただ一人。彼が演奏したビートルズの曲をCDにすると、次第に反響が大きくなっていきました。遂にレコード会社と契約を結びアルバムを制作することになりますが……。
映画に登場するビートルズの曲を聴いているだけでも楽しかったです。


『ラスト・クリスマス /Last Christmas』エミリア・クラーク、ヘンリー・ゴールディング(2019年)
ロンドンのクリスマスショップで働くケイトは、親友や恋人もなく家族にも疎んじられ、知り合いの家を転々とする毎日を送っていました。1年前に心臓の病気に倒れ移植手術を受けてからというもの、何をやっても上手くいかない日々。希望を託して受け続けてきたオーディションもすべて不合格となり、ますます自信を失っていたある日、ケイトの前に不思議な青年トムが現れます。トムは、ケイトが抱える様々な悩みや問題を見抜き、彼女を導いてくれました。ケイトは次第にトムに惹かれていきますが、トムはケイトの前に突然現れたり、いつの間にかいなくなったりと掴みどころがありません……。


『しあわせの絵の具 /Maudie』
美しい風景や動物たちを描き続け、カナダで最も愛された画家、モード・ルイスの半生を描いた作品です。
カナダ東部の小さな港町で叔母と暮らすモード。ある日モードは魚の行商エベレットが家政婦募集中と知り、叔母から自立するため住み込みの家政婦になることを決意します。幼いころから重いリウマチで厄介者扱いされてきたモード。一方のエベレットは孤児院育ちで学も教養もなく、生きるだけで精いっぱいの頑固者。はみ出し者同士の同居生活はトラブルの連続でしたが、いつしか心が通うようになりやがて結婚します。ある日、モードの絵の才能を見抜いたエベレットの顧客サンドラはモードに絵の創作を依頼。そんなことから次第にモードの絵は評判を呼び、小さな家には彼女の絵を求める行列ができるようになりました。


『風をつかまえた少年 /The Boy Who Harnessed The Wind』マックスウェル・シンバ、キウェテル・イジョフォー、アイサ・マイガ(2019年)
2001年、アフリカの最貧国のひとつマラウイは大干ばつに襲われ、人々は空腹と貧困にあえぎました。14歳のウィリアムは、念願の学校に通い始めましたが、学費を納めることができず退学となってしまいます。しかし、図書館で出会った一冊の本を頼りに独学で風力発電の仕組みを学んだ彼は、風車を作って乾いた畑に水を引くことを思いつきます。しかし、雨を降らせるのは祈祷に頼る村人は耳を貸そうとしませんでした。それでも何とか風車を作って家族を、村を救いたいという一途な思いが、次第に周りの人々を動かし始めます。


『未来を花束にして /Suffragette』キャリー・マリガン、ヘレナ・ボナム・パーカー、ブレンダン・グリーンソン(2017年)
20世紀初頭のイギリスにおける女性参政権を求める女性たちの過酷な戦いを、実話に基づいて描いた作品。
1912年ロンドン、洗濯工場で働く24歳のモードは、同僚の夫と幼い息子の3人暮らし。ふとしたきっかけから参政権運動の公聴会に参加し、「今とは異なる生き方があるのでは?」という疑問が湧いてきました。WSPU(女性社会政治同盟)のリーダー、エメリン・パンクハーストの演説を聞いてデモにも参加するようになりますが、当時は女性の政治活動に対する反感が根強かった時代。警察から弾圧・暴力を受け、夫からは家を閉め出され、愛する息子と会うことも禁じられてしまいます。それでもモードは、子供たちの未来のために声を上げることを諦めませんでした。
今ではごく当たり前になっていることは、多くの先人たちの勇気ある行動によって勝ち取られてきたがわかり感動を覚えました。一方で、原題の「サフラジェット」と呼ばれた女性参政権活動家の過激な一面には違和感を禁じえませんでした。パンクハーストに率いられたWSPU活動家を「サフラジェット」と呼ぶのに対して、より広い意味で女性参政権運動に参加する人々のことは「サフラジスト」と表現されるそうです。
コメント (11)
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