ルイガノ旅日記

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中村哲医師 源流をたどる~火野葦平資料館@若松市民会館

2020年12月05日 | 北九州
昨日、北九州市の若松市民会館1階(火野葦平資料館)で開催中の「中村哲 源流(ルーツ)」展に行ってきました。折しも12月4日は、中村哲医師が凶弾に倒れた日。あの襲撃事件から、もう一年が経つんですね。
若松は、中村医師が幼少期から小学1年の途中まで暮らしたところで、芥川賞作家の火野葦平は中村医師の叔父にあたります。
資料館では、親族から寄贈された若松時代の写真や、中村医師の著書などが展示されているほか、『アフガニスタン 用水路が運ぶ恵みと平和(ナレーション吉永小百合さん)』が上映されていました。源流展の会期は、12月1日から来年3月末日までとなっています。(館内写真撮影禁止)


その隣の展示室では、『~人・水・命~中村哲医師巡回平和パネル展』が行われていました。


この部屋では、中村医師や用水路建設などの写真とメディアの報道記事などを展示。会期は12月1日から6日までの6日間となっています。


「100の診療所よりひとつの用水路を」の一念で、マルワリード用水路の建設に身命を捧げられた中村医師。「一隅を照らす」という言葉を好んで使われたそうです。








持ち帰り用に準備されていたペシャワール会報No.143(4月8日発行)。中村先生の希望を引き継いでいくという村上優ペシャワール会現会長の言葉や、今年1月25日に行われた「中村哲医師お別れ会」でのご長男らの挨拶(テレビでも報道されていましたね)など、今読み返しても胸が熱くなるような記事が掲載されていました。


医師でありながら一から土木について学び、大河クナール川から水を引き込む全長25.5㎞に及ぶマルワリード用水路を完成させた中村医師。長男の中村健さんに対しては、「口で立派なことばかり言わんで行動で示せ」と仰っていたそうです(お別れ会での挨拶から)。その言葉どおり、30年以上にわたる苦しく過酷な状況にあっても、自らの信念を貫いて一隅を照らし続けた人だったと思います。
コメント (10)
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