Enoの音楽日記

オペラ、コンサートを中心に、日々の感想を記します。

北穂高岳登山

2009年08月10日 | 身辺雑記
 毎年夏になると、高い山に登っています。今年は北アルプスの北穂高岳(3106メートル)へ。

 6日(木)の朝、JRで新宿から松本へ。松本に着いて、いつものとおり松本電鉄に乗り換えましたが、登山客が少ないので意外に思っていたら、「上高地に行くお客様は直通バスで」との車内放送。あわててバスターミナルに向かいました。世の中、少しずつ変わるんですね。

 上高地に着いてから、林道を3時間ほど歩いて横尾山荘へ。曇り空ですが、ときどき薄日がさしたり、ときにはパラパラと雨がふったりする天気。山荘に入ったとたんにゴロゴロッと音がして雷雨に。滑り込みセーフです。

 7日(金)の朝は雨。しかたがありません、雨具をつけて歩き始めましたが、蒸し暑くて、元気が出ません。足取りも重く、やっとの思いで涸沢(2309メートル)へ。山小屋の手前には雪渓が残っていて、びっくり。こんなことは初めてです。小屋のかたにきいてみると、「珍しいですね」。今年は、冬の積雪量は平年並みだったそうですが、6月には雨が少なく、7月には日照時間が短かったからとのこと。

 小屋のメニューに「ジョッキパフェ」というのがあったので、面白半分に注文してみました。出てきたものは、ビールの大ジョッキに盛り付けられたフルーツパフェ(1500円)。ほかのお客さんの好奇の目線を感じながら、ぺろりとたいらげました。

 ジョッキパフェで元気が出ました。相変わらずの雨の中を北穂高岳へ。視界はゼロ。雨具のフードに当たる雨の音がにぎやかです。頂上近くになって、ときおり雨のやむ瞬間があったので、フードをはずすと、あたりは風の音だけの静寂の世界。なんだか自分が原初の生命に戻ったようです。

 頂上に着いても雨。仕方がないので、直下の山小屋でワインを飲んで時間をつぶしました。夕食時、小屋のかたが「ガス(霧)の間から槍ヶ岳の穂先がみえます」。みんないっせいに外に出ると、たしかにガスの渦巻く間から黒い穂先がみえます。軒先で雨をよけながら、みんなで歓声を上げていると、みるみるうちにガスが切れ、雨がやんで青空が広がってきました。目の前には北アルプスの大展望。あわてて頂上に戻ってみると、奥穂高岳に夕日があたり、感動的な光景です。ブロッケン現象(光の輪の中に自分の姿がうつる自然現象)も――。

 満足して就寝。夜中に目がさめたので、「ひょっとすると満天の星かも」と思って外に出てみましたが、ザーザー降りの雨。翌朝も雨で、雨の中を下山しました。涸沢に戻って、ジョッキパフェで締めているうちに、雨がやんで、気持ちのよい夏山になりました。
コメント (2)
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