「LIMIT OF LOVE 海猿」
物語はこう。(公式HPより)
「潜水士となって早2年。海上保安官である仙崎大輔(伊藤英明)は、鹿児島・第十管区に異動となり、機動救難隊員として海難救助の最前線で働いていた。恋人・伊沢環菜(加藤あい)とは将来を意識しながら、遠距離恋愛を続行中。
さまざまな経験を経て、ひと回り大きくなった大輔だったが、成長したことで知る重みや苦しみもある。それが原因で環菜との仲もギクシャクし、心は複雑に揺れていた。そんななか、鹿児島沖3キロで大型フェリー・くろーばー号の座礁事故が発生。バディの吉岡哲也(佐藤隆太)たちと現場に駆けつけた大輔は、そこで驚愕の光景を目撃する。
凄まじい早さで浸水を始め、傾いていく船体。9階建ビルに匹敵する船内には195台もの車両が積載されていて、引火すれば大爆発の危険が。しかも非常用システムはすべて破損している。そして、パニックを起こして逃げ惑う620名もの乗客。そこには、偶然にも船に乗り合わせていた環菜の姿が!
4時間後、船は沈没する。最後の最後まであきらめずに立ち向かう大輔だったが、かつてない極限状態の前に限界があった。大輔の勇気と力と愛、皆の信じる思いも飲み込んで沈みゆく船。そして、大輔の声、彼の名を呼ぶ環菜や仲間の声は、爆発音にかき消される…」
アクション映画である。
アクション映画のポイントはいかに主人公に困難を与えるかにある。
1.大輔が助けるのは足を怪我をした男(吹越満)とお腹に子供のいる女性(大塚寧々)。
2.大輔たちが逃げ延びた場所は、下とまわりが浸水し、上が火事で炎上している場所。すなわち逃げ道なし。
その場所を下川(時任三郎)は配管の番号で調べる。
3.大輔たちは浸水した1階を潜水して別の場所に行こうとする。しかし、一般人には30メートル、1分半の潜水は難しい。
また、潜水してたどり着いた場所もスプリンクラーが効いていなければ火事である。
4.やっと潜水でたどり着くが、ホッとしたのも束の間。爆発が起きて階下へ。
5.船が傾き、保安官の退去命令。取り残される大輔たち。
6.脱出口を探していた大輔は仲間の残していった酸素ボンベを発見。そして煙突まで導いていくが、哲也(佐藤隆太)が鉄網の下敷きになって。
7.携帯で対策本部に連絡。男を背負って煙突の階段を昇るが、船は沈み大輔らは水の中へ。
8。大輔救出。大輔は下敷きになった哲也を救い出すため、再び水の中へ。
またアクション映画のポイントは仲間の見せ方にある。
船が沈没。大輔は死んだ。だが、仲間たちは信じない。
「潜水許可をお願いします」「潜水許可をお願いします」
下川のもとに命令を求める仲間たち。アクアラングをつける仲間たち。
下川も諦め、事故処理モードの上層部の思惑に反して、許可を出す。
実にかっこいい。見せ場だ。
またアクション映画にはヒロインがいる。
結婚するかどうか曖昧な大輔に自分が作ったウエディングドレスを着てみせる環菜。大輔が迷っているのには、航空機事故で人を助けられなかった想いがあるのだが、環菜はそれを知らない。
ウエディングドレスを着ても「きれいだ」と言えない大輔と喧嘩。
そして今回の事故発生。
苦難の中で大輔の生還を信じている。
大輔は大輔で、戻ったら結婚しようとプロポーズ。無線でふたりの会話を仲間たちが聞いているのも知らずに。
パターンと言えばパターンだが、この定石は不滅。
救難ボートには大きな荷物を詰めないため、ウェディングドレスを残していかなくてはならない環菜の葛藤もいい。
これらの点で「海猿」はアクション映画の王道。
対策本部が設置され機材が運び込まれる様子やカメラがパンして、上官の下川に至るカメラワークなどもワクワクさせられる。
制作はROBOT。
「踊る大捜査線」シリーズの作りを踏襲している。
★追記
ある出来事に対するリアクションがキャラクターを作る。
事故に巻き込まれてわめき立てる男。(税金払っているだから何とかしろよ)
巻き込まれて「男なんだからしっかりしなさいよ」という女性。
冷静沈着で対処する大輔。
物語はこう。(公式HPより)
「潜水士となって早2年。海上保安官である仙崎大輔(伊藤英明)は、鹿児島・第十管区に異動となり、機動救難隊員として海難救助の最前線で働いていた。恋人・伊沢環菜(加藤あい)とは将来を意識しながら、遠距離恋愛を続行中。
さまざまな経験を経て、ひと回り大きくなった大輔だったが、成長したことで知る重みや苦しみもある。それが原因で環菜との仲もギクシャクし、心は複雑に揺れていた。そんななか、鹿児島沖3キロで大型フェリー・くろーばー号の座礁事故が発生。バディの吉岡哲也(佐藤隆太)たちと現場に駆けつけた大輔は、そこで驚愕の光景を目撃する。
凄まじい早さで浸水を始め、傾いていく船体。9階建ビルに匹敵する船内には195台もの車両が積載されていて、引火すれば大爆発の危険が。しかも非常用システムはすべて破損している。そして、パニックを起こして逃げ惑う620名もの乗客。そこには、偶然にも船に乗り合わせていた環菜の姿が!
4時間後、船は沈没する。最後の最後まであきらめずに立ち向かう大輔だったが、かつてない極限状態の前に限界があった。大輔の勇気と力と愛、皆の信じる思いも飲み込んで沈みゆく船。そして、大輔の声、彼の名を呼ぶ環菜や仲間の声は、爆発音にかき消される…」
アクション映画である。
アクション映画のポイントはいかに主人公に困難を与えるかにある。
1.大輔が助けるのは足を怪我をした男(吹越満)とお腹に子供のいる女性(大塚寧々)。
2.大輔たちが逃げ延びた場所は、下とまわりが浸水し、上が火事で炎上している場所。すなわち逃げ道なし。
その場所を下川(時任三郎)は配管の番号で調べる。
3.大輔たちは浸水した1階を潜水して別の場所に行こうとする。しかし、一般人には30メートル、1分半の潜水は難しい。
また、潜水してたどり着いた場所もスプリンクラーが効いていなければ火事である。
4.やっと潜水でたどり着くが、ホッとしたのも束の間。爆発が起きて階下へ。
5.船が傾き、保安官の退去命令。取り残される大輔たち。
6.脱出口を探していた大輔は仲間の残していった酸素ボンベを発見。そして煙突まで導いていくが、哲也(佐藤隆太)が鉄網の下敷きになって。
7.携帯で対策本部に連絡。男を背負って煙突の階段を昇るが、船は沈み大輔らは水の中へ。
8。大輔救出。大輔は下敷きになった哲也を救い出すため、再び水の中へ。
またアクション映画のポイントは仲間の見せ方にある。
船が沈没。大輔は死んだ。だが、仲間たちは信じない。
「潜水許可をお願いします」「潜水許可をお願いします」
下川のもとに命令を求める仲間たち。アクアラングをつける仲間たち。
下川も諦め、事故処理モードの上層部の思惑に反して、許可を出す。
実にかっこいい。見せ場だ。
またアクション映画にはヒロインがいる。
結婚するかどうか曖昧な大輔に自分が作ったウエディングドレスを着てみせる環菜。大輔が迷っているのには、航空機事故で人を助けられなかった想いがあるのだが、環菜はそれを知らない。
ウエディングドレスを着ても「きれいだ」と言えない大輔と喧嘩。
そして今回の事故発生。
苦難の中で大輔の生還を信じている。
大輔は大輔で、戻ったら結婚しようとプロポーズ。無線でふたりの会話を仲間たちが聞いているのも知らずに。
パターンと言えばパターンだが、この定石は不滅。
救難ボートには大きな荷物を詰めないため、ウェディングドレスを残していかなくてはならない環菜の葛藤もいい。
これらの点で「海猿」はアクション映画の王道。
対策本部が設置され機材が運び込まれる様子やカメラがパンして、上官の下川に至るカメラワークなどもワクワクさせられる。
制作はROBOT。
「踊る大捜査線」シリーズの作りを踏襲している。
★追記
ある出来事に対するリアクションがキャラクターを作る。
事故に巻き込まれてわめき立てる男。(税金払っているだから何とかしろよ)
巻き込まれて「男なんだからしっかりしなさいよ」という女性。
冷静沈着で対処する大輔。