平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

マイ★ボス マイ★ヒーロー 第9話

2006年09月10日 | 学園・青春ドラマ
 若頭・真喜男と高校生マッキー。

 ヤクザであることがわかれば、高校生活で得た友情や恋は失われてしまう。
 真喜男とマッキー。
 そのどちらかを選ばなくてはならなくてはならない。
 跡目選挙はそれを考えるきっかけ。
 結局、真喜男(長瀬智也)は若頭を選んだ。
 マッキーは高校卒業と共にいなくなる。
 しかし、真喜男は思う。
 マッキーとして過ごした高校生活の思い出は自分の中で失われることはない、と。
 和弥(田中聖)は言う。
 3Aのクラスメイトやひかり(新垣結衣)たちもマッキーのことを忘れないだろうと。
 真喜男には、その言葉が嬉しい。 

「真喜男は卒業と共にいなくなるか?」
 これがこの物語のクライマックスのテーマとなった様だ。

 真喜男がヤクザだとわかった時のみんなのリアクションはどうなるか?
 今回は鉄仮面・南先生(香椎由宇)でチラリとそれを見せた。
 卒業まで1週間、交換日記をやりたいと申し出た真喜男に南は怒った様な表情。
「あなたって……」
 その後の言葉は「私たちを騙してたの?」
 南は偶然、真喜男の正体を知ってしまったのだ。

 真喜男がやくざだとわかった時、同じ様なリアクションが予想される。
 信じていた者は「騙されていた」と思い、ある者は「怖い」と思う。
 これでマッキーは彼らの心の中からいなくなるばかりでなく、嫌悪の存在として彼らの心に残る。
 同時に真喜男の心にも。
 あれほど輝いていた高校生活の思い出が、つらい苦しいものに変わる。
 やっぱり学校なんて行くんじゃなかった。
 学校の否定。
 つらい思い出を作るために頑張った自分がバカらしくなる。
 元の心が空っぽの真喜男に逆戻りだ。

 次回は最終回。
 ヤクザの抗争に巻き込まれ、真喜男の正体を知ったクラスメイトたちのリアクションがポイントだ。
 テレビドラマだからいったんは否定、しかし最後には受け入れるという形にはなるだろうが、卒業式、すごく感動的なシーンが見られそう。

 卒業して真喜男がヤクザだとわかっても、みんなの心にマッキーは生き続ける。
 できれば、ずっと友達でいてほしい。
 そんなハッピーエンドを見たい。

 正体がばれること。
 「真喜男」と「ミッキー」。
 こうしたアイデンティティの問題をドラマにした作品は珍しい。
 第1話のレビューで一部の人間に正体がばれるのが普通と書いたが、このラストのクライマックスのために最後まで正体を明かさなかったのだとわかった。

★追記
 跡目争いの演説で「自分は強くなった」と語った真喜男。
 「強さ」とは何だろう?
 その演説の前に真喜男は和に「高校に行け」と言った。
 人のために何かをすること、人を思うこと。
 これが強さだとこの作品の作家は言っている。
 この辺も次回のやくざとの抗争でどう描かれるか注目だ。

コメント (2)
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