片山さつきが坂上忍に年金問題とマイナンバー制度を批判され暴言連発! またぞろ生活保護バッシングも…
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2015.10.17. リテラ
下着ドロボーの高木毅復興相に、竹刀で体罰の馳浩文科相、ヤクザとズブズブという過去が暴かれた森山裕農相……。早くもその本質が露呈しつつある第三次安倍内閣だが、そんななか、今度は安倍応援女衆のひとりである片山さつきがテレビの生放送で問題発言を連発した。
片山が出演したのは、10月6日に放送された『バイキング』(フジテレビ)。きょうの番組テーマは年金制度だったが、片山は「年金は支え合いの制度。愛です!」「You and I、そして愛なんです」と珍妙なフレーズを連呼。年金はいまの若者たちの老後にも「破綻的なことがなければ」支払われると訴えた。
しかし、ここでツッコミを入れたのは、番組MCの坂上忍だ。
「ぼくは執念深い男なので、消えた年金問題のときにね、安倍さんが『最後のひとりまでお支払いする』っておっしゃったんですよ。それ、どうなったんですか?って話があって。それができない限り、ぼくは信用しません」
生放送で突然、鋭く切り込まれてしまい、ものの見事に表情が固まってしまった片山。だが、口を開くと、こんなことを言い始めた。
「また厚生労働省でね、事件起きちゃって、わたしたち政治家のほうは怒っております」
坂上が話したのは消えた年金問題のときの安倍首相の説明についてで、厚労省のマイナンバー収賄の話ではない。こうして露骨に話題をすり替え、さらには「政治家のほうは怒っております」と責任を転嫁する。だいたい片山自身も大蔵官僚時代、労働省(当時)から官官接待を受けていたことが問題になっているが、そんなことは棚に上げて、である。
ある意味、この“話のすり替え”は片山のお決まりのパターンだが、番組ではここから片山の暴言劇場がはじまった。
というのは、番組レギュラーの渡辺えりが「年金を払っていない人が4割もいて、その人たちがお年寄りになったときにどうするのかって、すごく不安ですよ」と発言。すると片山は咄嗟に「それなんです!」と言い、生活保護受給者バッシングを繰り出したのだ。
「私がこの4年間、ずっと取り組んでいる生活保護の問題で、本当に無年金で蓄えもなく、その方たちもわたしたちと同じ日本人、仲間ですから支えなきゃいけないと。(でもその人たちは)100%税金の生活保護になっちゃって、それが3兆円、4兆円になっちゃって、このままじゃ本当に国がもたないんですよ。だから、少しでも、少しずつでも、できる限り働く側に回ってもらって」
もちろん、渡辺は年金を払っていない人たちを責めたのではない。「働きたくても働けない人たち、払いたくても(年金の)その金額が払えない人たち」のことを心配したのだ。だが、片山にはまったく届かず、「現役で働ける方が60万人くらいいらっしゃるのも事実」「病院たらい回しとか、その問題もあるし」と、結局“生活保護受給者が国を滅ぼす”と言わんばかりに主張した。
しかも、その後、前出の厚労省官僚のマイナンバー収賄に話が移っても、「(マイナンバー導入によって)ずる貰いみたいな生活保護もなくなるし、管理もしやすくなる」と言ってのけたのだ。
片山は、次長課長・河本準一を「税金ドロボー」だとし、生活保護バッシングを展開した張本人だが、そのせいで渡辺が指摘したような国が保護しなくてはいけないような人びとがさらに生活保護を受給しづらい環境をつくり上げた。それでも片山には反省などあるはずもなく、生活保護を「ずる貰い」と表現し、マイナンバー問題をまたしてもお得意の論理のすり替えで生活保護バッシングに利用したのだ。
さらに、そのマイナンバー導入に坂上や雨上がり決死隊の宮迫博之から反論が飛び出すと、「世界中IT化だから、どこの国でも制度あるからやっていこうっていう、そういう国民運動なんですね」と説明。当然、国民のあいだからはマイナンバーに懐疑的な声こそ上がってはいても、それを求める運動など起こってはいない。誰にでもわかる大嘘である。
また、賄賂を受け取ったと言われる厚労省の官僚についても、「すごいキャラの立っちゃってる、変わった厚労省の職員さん」「服装が異常」などと述べ、“たんにヘンな人が混ざっていただけ”だと片山は問題を矮小化。他人の容姿をとやかく言うなら片山のヘアスタイルも大概ヘンだと思うが、挙げ句、片山はこのように語り始めた。
「いちばん利権があるのは、いま中華人民共和国と言われていますから、官僚制度のいちばん強いのは共産圏なんですよ。情報独占で何でもできちゃう。(中略)そういうレベルでは日本はないわけですが」
日本の官僚による収賄の話をしているのに、今度はなんと中国に話題をすり替える。──これだけでも驚きだが、番組の最後に「最近、嬉しかったニュースは?」と尋ねられた際には「スポーツ界のいろんな活躍ですね」と言い、つづけて「日本のいろんな国際貢献がね、国連の場とかでも少しずつ認められているのが嬉しいのと、逆にあの南京みたいな、間違った情報が登録されて、これは絶対、反論してやり返さなきゃいけないなと」と、さらっと“南京事件はなかった”と主張した。
「間違った情報」を垂れ流し、詭弁を弄しているのはあなたのほうでは?と言いたくなるが、これこそが安倍政権クオリティというものなのだ。
ちなみに番組では、片山が前夫・舛添要一とのスピード離婚について触れ、舛添のことを「怖かった」と語る一幕も。そして、当時の自分をこう評した。
「いまの議員やってる片山さつきじゃないですもん。大蔵省で、まだそれこそ新進気鋭の、夜遅くまで働いている女性ひとりのキャリアウーマンで」
自分のことを“新進気鋭”と自画自賛……。厚かましいにも程がある。
(水井多賀子)
片山議員は、生活保護は税金の無駄使い、と言わんばかりであるが、政党助成金を何十億円も官僚から采配され、その御礼として官僚作成の法案を党議拘束をかけて可決させる与党など、よほど税金の無駄使いであろう。
そもそも議員歳費は、一般労働者が300万円程度の年収であるのに比較し2千万円以上であり、国民代表者として国会で支持者の代弁をする役割であるにしては、かなりの高額報酬である。
北欧などでは企業に勤務しながら夜間に議会を開くところもあるようで、非常に質素である。今更ではあるが、議員というものが特権階級扱いである日本は、かなりおかしいのではないか。
それというのも、与党は血税の財布を財務官僚に預けてしまい、各省庁の廊下に集まる内外ロビイストの要請や意向に沿った法案を官僚が作り、与党に説明して賛成多数で可決に持って行かせ、予算配分するシステムを容認している。そのため政党助成金が大判振る舞いされていることに、何の違和感も無いのである。
政党助成金を巡って醜態をさらしている維新の会を見ても、いかに官僚采配の政党助成金が旨味があるかが解るのである。
大体、代議士ともあろうものが、国民主権者、納税者の声を聴かずに財務省の側に立ち、福祉予算の削減を意図して不正受給者を例に出し、結果的に国民生活の底下げを導くようでは、一体誰の代表として議員をやっているのか、という事だ。
日本は国民から徴税し、全体の福祉に充てる租税国家であり、その税の使途の優先順位は、代表議員が主権者納税者の声を反映して決定すべきものである。
世界の先進国のどこを探しても、政党が助成金を何十億円も受け取り、その代わりに与党が党議拘束をかけて官僚都合の法案を可決するような議会制民主主義国などあり得ない。これこそが国税の誤った使い方に他ならないのである。
しかも、行き返りはタクシー利用、乗るのはグリーン車やビジネスクラスと、議員そのものが贅沢な報酬を謳歌していれば、巷の経済状況など実感が無いだろうし、地元民の声を拾わなければ猶更である。
よって、官僚や上級公務員の天下りや、官官接待による野放図な予算使用、株式に投機して枯渇させている年金資金を理由に福祉関連予算を出し渋れば、たちまちその広報担当となって世論を導くべく奮闘するのが、片山議員のような、議員とは事務方代表、と勘違いしているらしい似非代議士なのである。