列車のダイヤには、1~3%の余裕時分があります。.
それにしても1~3%の余裕で一体何が出来るのでしょうか?と疑問に思いますが、事実その通りなのですが、システムに設けられた余裕時分は、それ単独で機能するだけではありません。
一端遅れるとなかなか回復しない鉄道となっても不思議ではありませんが、日本の鉄道の場合には、その解決には2つの理由があります。
一つは、余裕というものは、技術が発達すれば大きくなるということです。
つまり、日本の鉄道は、緻密なシュミレーションをして、その通りの仕事をすると言う技術を持っていることです。
日本の鉄道は、技術を磨くことによって、余裕を大きくするという選択です。ブレーキ一つの掛け方で余裕が生まれるのです。
もう一つは、鉄道システムの余裕というものは、相撲の徳俵のようなものと考えられることです。 この徳俵を巧く使うによって様々な技を生みだし、鉄道システムを安定的な経路に乗せるための手法が考えられています。
余裕時分単独では吸収出来ない大きなダイヤを狂わす要因が生じた時に、既存のダイヤを捨て、代役ダイヤを組むようになされています。
つまり、代役ダイヤが立てられ易いように、ダイヤの可変性を持たせることによって乱れたダイヤは回復しやすくなるということです。
この基本的な発想は、トラブルがあった時、列車がなるべく駅間には、止まらないようなダイヤの組み方をすることです。