今月14日以来、M5以上の地震が熊本や大分で多発しています。
地震の怖さと不安は、経験した者しか分からない恐怖心があります。
一刻も早い復興を願い、被災者の方々にお見舞い申し上げます。
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阪急電鉄が所有していない阪急電車があることをご存じでしょうか・・・
今、阪急は、話題になっているタックスヘイブンを活用して、鉄道リース会社のエスアンドエイチ(S&H)レイルウェイに車両を売却しています。
阪急8300系
8300系は、8000系違いは、車両長さ19㍍に対して、18.9㍍と違うのは地下鉄堺筋線に乗り入れることを考慮してとのことだけではなく、それ以外に、この8300系は阪急が所有していない車両という大きな違いがあります。
元々は阪急の所有なのですが、8300系84両の全車両をエスアンドヘィチレイルウエイに売却したために、阪急の所有ではありません。
このエスアンドエイチレイルウェイは、ケイマン諸島にある英国領にあり、法人税や所得税の制度がありません。
ここに売却することで一時的に多額の利益を得ることが出来、車両が阪急の固定資産ではなくなり減価償却も不要となります。
エスアンドエイチレイルウエイに支払うリース料は全額経費となり、資金調達と節税を同時に実現できます。
これが、節税というのか、脱税というのか、考えが分かれるところですが、法的には問題はないと言われています。
しかし、これが多くの会社で同じように節税という名目で行うと、本来、日本政府に入る税金が少なくなり、このため一般国民に負担がかかるとなれば、本末転倒です。
世界で問題されているように、阪急だけではなく、これらを利用する多くの企業や富裕層に、禁止か何らかの制限することを法的に決めることが望まれます。
なお、阪急がこれほどの資金(売却費用102億円と言われています)が必要としたのは、ある傘下の企業(中堅ゼネコン企業)への金融支援のためと言われています。
* この記事には、一部推測のところがありますので念のために申し添えます。