10月1日には、阪神は阪急と統合され、阪急阪神ホールデイングという会社になり、阪神は阪急の完全子会社化されます。
関西の人は、阪神と阪急は昔から馴染みがあり、それぞれ違うイメージを持っています。
つまり、阪神は阪神間の南部の工場、商業地帯を走り、庶民的なイメージを持っていますが、阪急は、阪神間(京都・宝塚線もありますが)の高級住宅街を走り、高級感・セレブ感と同時に”お高く止まっている”のイメージを持っています。
そのイメージの違う両社の統合は、関西の人は、違和感を持っています。
では、その鉄道の違いを数字で比べてみました。
営業収益における鉄道依存度は、阪急の41.6%に対して阪神は36.9%となっています。 どちらも鉄道以外の収益が多くあります。
つまり、阪神は、タイガース、阪急は、宝塚やファッションショップなどでしょうか。
路線100Km当たりの駅の数は、阪急が62駅に対して阪神は104駅となっています。
実際、阪神の営業距離は、40Km足らずですが、比較してみると阪神の駅の数は、阪急の2倍近くあることになっています。
ちなみに、日本の私鉄でも一番多いのは、やはり阪神です。
社員一人当たりの走行距離はどうでしょうか?
年間の客車の走行距離(Km)を鉄道に従事する社員の数で割ったもので算出すると、
阪急の62,595Kmに対して阪神が33,583Kmとなります。
これは、大きくなる程省力化が進んでおり、小さいほど無駄な社員がいるということになります。
この値は、日本の私鉄でのトップが阪急で、阪神は最下位に近い値です。
つまり、省力化の進んだ阪急が、多くの社員を抱える阪神を統合するということになり、考えように寄っては、阪神の社員のリストラが進む恐れがあるのではないでしょうか?
では、走行距離1Kmあたりの収入はどうでしょうか?
阪急の556円に対し阪神は686円の収入を得ています。
社員は多い阪神の方が1Km当たりでは多くの収入を得ています。
省力化と収入とは、あまり関係がないのでしょうか?
阪神の方が、効率的な車両運用が出来ているということになります。
ここでもう一つの効率の良い車両運用がされているかの比較をしてみます。
阪神と阪急の車両1両あたりの収入はどうなるのでしょうか?
これは、運賃収入を全車両で割ったもので算出すると、
阪急は7216万円に対して阪神は、7848万円と若干阪神の方が車両を効率的に運営されています。
これは、関東の私鉄に比べ非常に低い数値となっています。
ちなみに日本一は、東京メトロの1億533万円、東京急行電鉄の1億505円、小田急電鉄の1億334万円となっており、この点も統合によって考えなくてはならない要因ではないでしょうか?
庶民色の阪神だが中身はホワイト。