いずれにしても中途半端な数字ですが、これはヤード・ポンド制をミリに直したためです。
標準軌道巾がこの数値になったのは、なんと紀元前3000年まで遡らなくてはなりません。 と言うのも、このバビロンの時代の馬車の”わだち”の巾が4フィート8インチであり、これが近世まで馬車の巾として引き継がれました。
最初の鉄道のレールは木で、車輪は馬車のものを改良して使われました。
では、新幹線が登場するまで、日本の標準とされた狭軌は、どうして決められたのかは定かではありませんが、イギリスの植民地だった南アフリカにこの軌道巾が使われていたのを鉄道創成期にイギリス人から進められたとされています。
これには、イギリスから鉄道のノウハウを教わった時、日本に中古資材を持ってきて一儲けを企んで日本に売りつけたもののようです。
この狭軌より狭い762mmの軌道巾は、かって軽便鉄道としてありましたが、現在も活躍している鉄道もあります。
それは、黒部峡谷鉄道と近鉄の支線の八王子・内部線(近鉄四日市駅から西日野・内部間)です。
下の写真は、近鉄の八王子線と内部線の分岐駅である日氷駅構内です。線路巾が狭いことが分かるでしょうか?
この車内は、足を伸ばすと向かいの座席の人の足と当たるようです。