極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

沸騰大変動時代(六十)

2024年06月14日 | ネオコンバーテック

彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦
国時代の軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと
)と兜(かぶと)を合体させて生まれたキラクタ「ひこにゃん」



❏ BASF、日本ガイシ、劣化率1%未満のナトリウム硫黄電池を発売
6月12日、BASFの子会社であるBASFのStationary Energy Storageと日
本のセラミックスメーカーであるNGKインシュレーターは、ナトリウ
ム硫黄
(NAS)電池の新バージョンを発売。
2019年、同パートナーが共同開発したコンテナ型NASモデルL24バッテ
リーは、従来のバッテリータイプと比較し、バッテリーセルの腐食低
減し、劣化率が年間1%未満と優れた特徴をもつ。さらに、バッテリー
モジュールの熱管理システムの改善で、長時間連続放電可能な特徴を
もち、NAS モデル L24 ユニットあたり 200kW-dc放電する場合、連続
放電時間は6時間である。NAS電池は日本ガイシが世界で初めて実用化
し、世界250カ所以上に導入、総出力720MW以上、総容量約5GWhの実績
をもる。新コンセプトは、UL1973やUL9540Aなどのエネルギー貯蔵設備
の最新安全基準に準拠する。
『ナトリウム硫黄電池の市場分析』
ナトリウム硫黄(NAS)電池市場は、予測期間13%年に約13%のCA
GRを記録すると予想されている。COVID-19パンデミックは、電力需
要の減少をもたらし、世界中のエネルギー貯蔵プロジェクトに直接影
響を与えたため、市場にマイナスの影響を与えた。NAS電池製造企業
は、2020年の収益が急落した。一例として、日本の業界リーダーであ
る日本ガイシ電池工業は、2020年に約4,419億5,600万円の収益を記録
し、2019年の収益のほぼ5%から減少した。世界のNAS電池市場は、
再生可能エネルギー・プロジェクトにおける使用量の増加や、高エネ
ルギー密度や長サイクル寿命といった技術的利点により、近い将来さ
らに強化されると予想される。しかし、ポリサルファイドナトリウム
は腐食性が高く、ポータブルモバイルアプリケーションには適さない
など、多くの制約によって市場成長は制限されている。
・室温NAS電池における効率的なNa2S電着のために、Mo5N6電極触
 媒で解決。
室温NAS電池における効率的なNa2S電着のために、Mo5N6電極触媒の
 形で解決
・モンゴル国ホブド県ミャンガド郡にモンゴル西部地域では初めての
 太陽光発電所となる「ホブド・ナル発電所」を建設し、2022年5月
 23日に発電所の稼働を開始(下画像)


画像:ホブド・ナル発電所

『関連特許事例』    1.特許第7278469号 電解セル、及びセルスタック装置 日本碍子  
【概要】下図1のごとく。電解セル10は、支持基板4と第1素子部
5aと第2素子部5bとを備える。支持基板4の内部には、水蒸気及
び二酸化炭素が流れる第1流路43が形成される。第2素子部5bは、
第1流路43内を流れるH2O及びCO2の流通方向において第1素
子部5aの下流側に配置される。第1素子部5a及び第2素子部5b
それぞれの水素極活性部61は、酸素イオン伝導性材料とニッケルと
を含有する。第2素子部5bの水素極活性部61が含有するニッケル
の粒径は、第1素子部5aの水素極活性部61が含有するニッケルの
粒径より大きい。性能を安定化させることのできる電解セル、及びセ
ルスタック装置を提供する。

図1.セルスタック装置の斜視図
【符号の説明】2 :マニホールド 21 :供給室 22 :回収室
4 :支持基板 5 :素子部 5a :第1素子部 5b :第2素子

部 6 :水素極 61,65,67 :水素極集電部 62,66,
68 :水素極活性部 7 :電解質 8 :酸素極 81 :酸素極活
性部 82 :酸素極集電部10,20,30 :電解セル 43 :
第1流路 44 :第2流路 100 :セルスタック装置

2.特許7236588 電気化学セルの製造方法 日本碍子    
【概要】下図5のごとく電解セル10は、支持基板4と第1素子部5a    
と第2素子部5bとを備える。支持基板4の内部には、水蒸気及び二    
酸化炭素が流れる第1流路43が形成される。第2素子部5bは、第    
1流路43内を流れるH2O及びCO2の流通方向において第1素子    
部5aの下流側に配置される。第1素子部5aの水素極活性部62は、    
酸素イオン伝導性を有する第1材料と、電子伝導性を有し、かつ、電    
極触媒として機能する酸化物系材料とによって構成される。第2素子    
部5bの水素極活性部62は、酸素イオン伝導性を有する第2材料と    
、電子伝導性を有し、かつ、電極触媒として機能する金属系材料とに    
よって構成され、素極の高い電解性能と活性低下抑制とを両立できる    
電解セルを提供する。(図5は割愛)    
❏ ナトリウム硫黄電池の仕組❏ 火災事故をきっかけに進化したNAS電池
❏ 自動車排ガス浄化用セラミックス

【最新ペロブスカイト太陽電池製造技術】
 特開2024-79311 太陽電池用反射防止膜及び反射防止膜を備えた太
  陽電池の設計方法、製造方法、及び設計プログラム 国立大学山形大学❏  特許7497539  光電変換素子の製造方法およびタンデム型太陽電池
  の製造方法  株式会社東芝❏ 特開2024-077606  正孔輸送性組成物、透明電極、光起電力素子 
  東レ株式会社❏ 特開2024-076411  フッ素化ポリイミド、フッ素化ポリアミド酸及
  びそれらの製造方法並びに前記フッ素化ポリイミドを適用した光学
  部品、半導体装置、プリント配線基板、電子・電気部品及びフレキ
  シブル太陽電池の製造方法 国立大学茨城大学
❏ 特開2024-071300 太陽電池 パナソニックIPマネジメント株式会社
❏ 特開2024-069366  電子デバイス及びその製造方法、並びに半導

  体層形成用塗布液及びその製造方法 三菱ケミカル株式会 
特開2024-06525ホール輸送材料及びホール輸送材料を用いた太陽電池
  株式会社アイシン
特開2024-062419 太陽電池及び光起電力モジュール ジョジアン 
   ジンコ ソーラー カンパニー リミテッド
❏  特開2024-061707  軽量樹脂製でリサイクルが容易、畳んだり巻い
  たりもできる発電場所の汎用性を高めた太陽光発電モジュール 松山 太
❏  特開2024-058455 電圧整合タンデム太陽電池モジュール 株式会

   社豊田中央研究所 
                                                                                   この項つづく
                                                                                         

【わたしの経済論⑯:為替と円安】
 
4章 為替と物価のキホンのキ
「マンデル・フレミングモデル」で説明できる経済成長
  
経済対策には財政政策と金融政策の二つがあるが、いわゆる「財政出
動派」は前者のことしか考えておらず、後者を軽視している節がある
ノーベル経済学賞を獲ったロバート・マンデルとジョン・マーカス・

フレミングが提唱した「マンデル・フレミングモデル]によれば、財
政政策だけだと不十分だ。
その理由を簡県に説明すると、財政出動は国債を発行して行う政策の

ため、通常は金利も上昇する。日本なら、盆利か上がると日本円の人
気が高まり円高に振れる。円高はGDPを低下させるため、それをカ
バーするには金融緩和が必要となる。
マンデル・フレミングモデルは大学院で習うレベルのため、いろいろ

な予備知識が必要になる。通常は2~3回コースで4~5時間かけて
説明するような理論だが、わかりやすく図で解説しよう。
図b-1を見ると、線が3本あるが、それらの交点に経済が落ち着く
ことをまずは押さえておきたい。


右下がりの「IS曲線」は、実物心場の均衡を表している。モノやサ
ービスの市場において、総需要と総供給が均衡するような利子率と、
国民所得の組み合わせを表す曲線だ。
ミギ下がりになる理由は、金利が高いほど実物経済は投資が誠ってい
き、成長率が下がるからだ。逆に金利が低いほど、実物経済は投資が
増えてGDPが伸びる


右上がりの「MP曲線」は、金融政策ルールを表す曲線である。右上
がりになる理由は、実物経済がよくなりすぎると、過熱してインフレ
になり、それを受けて中央銀行が金利を高くする傾向にあるためだ。
このIS曲線とMP曲線の交点でGDPが決まってくる。
これだけなら胆純な言、アルだが、これに「BP曲線」というものも
加わる。BP曲線とは、国際収支が均衡する際の自国の国民所得と利
子率の組み合わせを表す曲線だ。世界の金利に国内の金利が収束する
ことを決している。
この三つの線の交点の下をたどるとGDPになり、左へいくと金利に
なる。
これをベースとして、実際にいろいろな政策をとったときにどう動く
か見てみよう。

図b―2は財政出動のみを行ったケースだ。
同じ金利でもGDPが少し増えるから、IS曲線が少し右にずれる。
そうするとMP曲線との交点が少し右上にくる(①)。つまり、GD
Pは仲びるが、金利も高くなるのだ。日本は変動相場制だから、金利
上昇により円高に振れて輸出が落ち込み、IS曲線がまた左に戻る。
その結果、GDPも落ちて交点が元の位置に戻ってしまう(②)。
こうした結果は財政出勤派にとって非常に不都合な事実だ。
だから財政出動だけを主張する人は、自分の主張が否定されてしまう
ため、マンデル・フレミング言、アルについては言及しない。ノーベ
ル経済学賞を獲った理論であるにもかかわらず、だ。
  
  
次に、金融政策のみを行った場合の図b-3を見てみよう。
金融政策を動かすとGDPが増えて金利が下がるから、MP曲線は右

にいって、交点が少し右下にくる(①)。金利が下がると円安になっ
て輸出が伸びるため、実物経済のIS曲線が右にシフトして、金利が
元に戻ってGDPだけが伸びることになる(②)。
財政政策とは違って、金融政策はそれだけでもかなり経済はよくなる

が、両者の合わせ技をするとどうなるか。その答えが図b‐4だ。
まず金融政策を行うと、金利が下がってGDPが伸びてMP曲線が右

にいき、交点が・干にくる そして円安になって金利が戻り、交点の
位置が②になる。そこから財政政策をすると、IS曲線が右にいって
金利は上がるがGDPも伸びて、交占が③に移動。そこから金融緩和
するとさらにMP曲線が右に移り、交点④に落ち着く。
つまり、GDPが仲びたまま金利がドがる状態になり、経済はものす

ごくよくなるということを証明しているのだ。

第5章目奏経済を蝕む7つの俗論
「財政破綻論」で増税を目論む財務省 
「悪い円安論」のほかにも、日本経済に悪影響を及ぼす言説は多い。
そんな七つの俗論を本りでは紹介しよう。
一つめは「財政破綻論」だ。21年11月、当時の矢野康治財務次官が月
刊誌『文藝春秋』に、「財務次官、モノ申す『このままでは国家財政
は破綻する』」という論文を寄稿して話題となった、財務省はこれま 
でもたびたび、「国民一人当たりの借金は1000万円」「借金のG 
DPに湿る占める割合は260%」などと、日本の財政危機をあおっ 
  
てきた経緯がある。
だが、金融工学の観点から見ても、日本の財政が危機的ではないこと
 

は明らかだ、
日本国債の5年クレジット・デフォルト・スワッブ(CDS)は、0・00188%、つまり、日本が5年以内に破綻する確率は1%にも満
 

たない。これは大学院レベルの金融工学の知識があればわかることだ。
次に、会計学の立場から見てみよう、日本の財政状況は、一統合政府
 

バランスシート「BS」見れば判断できる。
 
  

  

  
統合政府BSとは、政府および政府の子会社である中央銀行(日銀)
のBSを合体させ、左側に「資産」、右側に「負債」をまとめた表の
こと。95年ごろに大蔵省時代の筆者が、址初にこれを作った。
金融政策では、日銀は政府から独立しているが、会計的には連結対象

となる。これは世…脊のどの国でも常識とされていることだ。
固紋問題があると主張する人たちは、統合政府BSの右側(負債)だ

けを見て騒いでいる。しかし、大事なのは負債の総額ではなく、負債
と資産の差し引き額だ。続行政府BSを見ると、ざっくり資産が15
00兆円、負債が国債1500兆円、銀行券等が500兆円。銀行券
は無利子無償還なので、形式上は負債だが、事実上負債ではない。日
銀の負債と資産を合体させれば、政府の負債は相殺されるため、何の
問題もない。
ては、.体誰が財政危機をあおっているのかといえば、それは財務省

だ。なぜなら、財務省は隙あらば増税する機会を窺っているためだ
日本の財政が危機ということにしておけば、増税の根拠にできるとで
も思っているのだろう。財務省と関係の深い岸田政権下では、財政危
機をあおるプロパガンダが一層エスカレートしている。
                         この項つづく


  
【懐かしいのシネマ音楽】 
  
In The Heat Of The Night  
真夜中のバラード

  

  

  
  
 今夜の一言:ペロストロイカと天安門事変がその後の趨勢を決
                            めた。

  
                       
 
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沸騰大変動時代(二十一)

2024年04月27日 | ネオコンバーテック


彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦
国時代の軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編のこと)
と兜(かぶと)を合体させて生まれたキラクタ「ひこにゃん」。

【今日の季語・短歌】




                              
ボローニャ 
缶詰め通りコロナ明け 老いもシェアする楽しきランチ  

我という三百六十五面体ぶんぶん分裂して飛んでゆけ 『サラダ記念日』

知れば知るほどむしろありえることだっこれまでがただ幸運だった
                         『未来のサイズ』

                 『多面体の肯定感』 伊藤一彦 選
                   短歌研究 4月号「特集 歌人達の「俵万智短歌」


値万智の登場はかつて新しかったし、今も新しい。一首目は『サラダ
記念日』のみならず俵万智の代表作と思っている。統一された人格や
不変の思想をもつことが当然とされたそれまでの価値観を否定した歌

で、彼女より旧世代の私は目を丸くした。日替わりの自分でよい、そ
の時々の自分でよいという「節操のなさ」を羨ましく思った。平野啓
一郎の『私とは何か----「湖人」から「分人」へ』が出版され話題に
なったのは、『サラダ記念日』から四半世紀後の二〇回一年である。
平野は書いている。「すべての間違いの元は、唯一無二の『本当の自
分』という神話である」「対人関係ごとに見せる複数の顔が、すべて
『本当の自分』である」「一人の人間は、複数の分人のネットワーク
であり、そこには『本当の自分』という中心はない」。
 一年を三百六十五面体、一日を二十四面体で生きるとはとう生きる

ことか。この間いがすでに旧世代の問いだが、俵万智は教えてくれる。「
見る前に翔ぱず何を見るのかもわからずけれどつるつる生きる」(『
サラダ記念日』)と。それにしても「つるつる生きる」の表現に感心
する。表面がフラットで、なめらか、とどこおらない。具体的には、
日常に対する肯定感だ。かつて「反日常」や「非日常」が文学評価の
基準の一つであり、「日常的」といえば否定の意味合いが濃く、日常
は止揚されるべきものだった。しかし、日本の文化を独自の観点で論
じていた見田宗介がいた。一九六五年出版の『現代日本の精神構造』
である。見田は「一神教」は絵で言えば全体に黒い画面に自い絵がか
いてあり、神という自い絵によって意味づけられる特定の行為や存在

だけが価値をもつという。それに対し「汎神論」は画面全体が真っ自
に輝いていて、ところどころに陰影がただよっているが、日常的な生
活やありのままな自然がそのまま価値の彩りをもっている。そして、
見田は言う。「賢治や白秋の宇宙感覚、小旗安二郎や木下恵介の抒情
性、(中略)日本文化論のレギュラー・メンバーとなっている俳句や
和歌や私小説はつねに、生活における『地の部分』としての、日常性
をいとおしみ、『さりげない』ことをよろこび、『なんでもないもの
』に価値を見出す」。俵万智の新しさは日本の伝統の上にあり、それ
ゆえに多くの読者を獲得し続けている。もちろん、日常に対する肯定
感を表現するのに日常の会話も巧みに生かした工夫ある口語文体が大
きな効果を上げていることは言うまでもない。
 二首目は「未来を汚す」の連作にある。韓国のセウォル号の悲惨な

事故を直接には歌っており、犠牲者への深い共感力(彼女の詩的武器
だ)が鋭い連作にしている。この歌を含めて福島原発事故とダブルイ
メージで歌った力作である。他に「こうなってしまったことのほんと
うの悪いひとたち現場におらず」「都合悪きことのなければ詳細に報
じられゆく隣国の事故」(『未来のサイズ』)などの作がある。
われわれの「日常」を破壊するものにむかっては抗議の強い声をあげ

る俵万智である。





❏ 空間に溶け込む一体感 TOPPANの新ディスプレイ
ダブルビューフィルムは、TOPPANが建装材事業で培った透過加飾技術。
4月19日、ホテルや商業スペースに向け、透過加飾技術を用いたディ
スプレイシステム「ダブルビューサイネージ」を発売した。ディスプ
レイ画面への加飾と鮮明な映像表示を両立し、高いデザイン性を要求
する空間においてインテリアと調和する。ウォールパネルの後ろから
映像を投影することで、従来のプロジェクター投影における人影の写
り込みといった映像阻害や壁面デザインへの干渉を防ぎ、映像が壁か
ら浮かびあがるような体験を視聴者に提供する。



ダブルビューフィルムは、TOPPANが建装材事業で培った透過加飾技術
を用いたもの。独自の印刷技術とインキによりディスプレイ画面を鮮
明に表示できる。これにより、鮮やかな映像表示が可能なダブルビュ
ーサイネージを実現した。ディスプレイサイズは55型で、パネルサイ
ズは幅1333mm×高さ813mm×奥行き140mm。対応コンテンツは、文字や
動画などさまざま。
ウォールパネルのデザインは、ウッド調やメタル調など5種類を用意
。デジタル感が軽減され、より高品位なインテリアの空間を実現する
ため、施設やホテルのエントランスなど高いデザイン性が要求される
空間での使用に適している。
近年、店舗や公共空間で普及しているLEDサイネージやプロジェクタ
投影では、機器が常に視界に入ることによる不快感や、非使用時の黒
い画面に対する違和感が課題となっていた。今回の製品では、プロジ
ェクター投影における人影の写り込みや壁面の遮りが解消され、より
インテリアの空間に溶け込むディスプレイシステムを実現。なお、ダ
ブルビューサイネージに適応したコンテンツ制作から施工までをTOPP
ANが提供。販売目標は2027年までに50億円(関連受注を含む)を目指
す。



❏ 交互積層型の電荷移動錯体で高伝導化に成功
 

4月24日、東京大学らの研究グループは、ドナーとアクセプターの分
子軌道を混成することで、交互積層型電荷移動錯体の高伝導化に成功。
大量合成が可能な塗布型有機伝導体材料として、有機電子デバイスへ
の応用可能。
ドナー分子とアクセプター分子から成る交互積層型電荷移動錯体は、
電荷輸送に携わるキャリアが少なく、これまで「電気がほとんど流れ
ない」といわれてきた。その原因は、電荷移動量(δ)が中性領域
(0~0.4)あるいはイオン性領域(>0.75)にある。一方で、「中性
-イオン性の境界領域にある電荷移動錯体を合成すれば、電気はよく
流れるのではないか」ともいわれてきた。
同研究グループは近年、電子が豊富なドナー分子としてドープ型ポリ
(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)のオリゴマーモデル
を開発した。この二量体(2O)および、酸素/硫黄原子置換体(2S)
は、電子が不足した「フッ素置換テトラシアノキノジメタン類(F4と
F2)」に対して、中性-イオン性の境界領域に錯体を構築するのに有
効な電子構造であることを発見。



開発したドナーとアクセプターの構造および、交互積層型電荷移動錯
体の一次元性単結晶における電荷移動量と室温伝導度
そこで今回は、ドナー「2O/2S」とアクセプター「F4/F2」を有機溶

媒中でそれぞれ混合し、数日かけて濃縮した。これにより、針状をし
た4種の電荷移動錯体単結晶が得られた。X線単結晶構造解析の結果、
これらの錯体はドナーとアクセプターが交互に等間隔で積層した一
次元構造であることが判明した。しかも、電荷移動量が中性-イオン
性境界付近にあることが分かった。特に、2S-F4の電荷移動量は「0.
69」で、狙っていた中性-イオン性境界に位置している。

極めて高い室温伝導度
単結晶構造情報を基に第一原理計算から結晶軌道を算出した。この結
果、ドナーの最高占有分子軌道(HOMO)由来の軌道と、アクセプター
の最低非占有分子軌道(LUMO)由来の軌道が強く混成し、ドナーとア
クセプターのどちらにも非局在化していることを確認。

電荷移動錯体結晶中におけるドナーとアクセプターの混成軌道

単結晶の電気抵抗率を測定した。これにより、合成した錯体の室温伝
導度は、従来の交互積層型電荷移動錯体と比べ極めて高く、とりわけ
2S-F4は一次元単結晶として最高レベルの0.10Scm-1となった。この単
結晶の光反射率を測定することで、ドナーとアクセプターの間で二量
化が形成されていることを確認。ドナーとアクセプターが等間隔に積
層した錯体であれば、伸縮振動モードは振動方向と直交するπ積層方
向において赤外不活性となるが、実験では赤外活性なモードとして観
測された。第一原理計算により、これは電子-分子内振動(EMV)結
合に基づいたものであることが判明。ドナーとアクセプター間で二量
化を伴う構造的な揺らぎを生じていることが分かった。
大型放射光施設「SPring-8」のBL02B1を活用した室温での単結晶構造
解析結果なども踏まえ、合成した錯体では、二量化に伴うスピンの組
み残し効果などにより、高い伝導性が発現したとの見方を強めている。
研究グループは開発した錯体の電気抵抗率を測定した。この結果、282
K(9℃)では急峻かつ可逆な温度変化を示し、同時にEMV結合由来の
シグナル強度は増大することが分かった。これは、中性-イオン性境
界特有の構造的な揺らぎが反映された。

交互積層型電荷移動錯体における電気抵抗率の温度変化


❏ ドコモがスマートリング
4月19日、EVERINGが提供するVisaのタッチ決済対応スマートリング
「EVERING(エブリング)」を同年5月上旬以降に一部のドコモショッ
プで販売開始することを好評、コンビニや商業施設での会計時に財布
やスマートフォンを取り出すことなく決済できる他、スマートロック
「bitlock」と「セサミ」連携にも対応しているため、ドアの施錠開
錠が可能だ。また、今後は公共交通機関へのシステムへも対応する
予定。
決済は、プリペイド方式を採用していて、スマートフォンの専用アプ
リで手持ちのクレジットカード(Visa、Mastercard、AMEX、JCB、
Diners Club)を登録して管理する。そのため、万が一、スマートリ
ングを紛失した時でも、アプリから即座に利用停止することができる。
また、充電不要で、5気圧防水性能を備えているため利用シーンを選
ばない他、肌との接触部分は金属を使用しない素材(ジルコニアセラ
ミック)を使用しているため、金属アレルギーにも対応する。
ドコモは今後について「より便利で効率的な社会実現に向けたキャッ
シュレス化推進のため、これまで展開してきた3つのキャッシュレス
サービス『dカード』『d払い』『iD』に加え、スマートリングの活用
も提案していく」とコメントした。
利用プランは、月額利用料を支払う「定額プラン」と、リングを購入
して利用する「スタンダードプラン」の2種類がある。なお、「EVERI
NG」の利用は、ドコモユーザーでなくとも可能だという。
両社はスマートリングを活用するスマートライフ事業の推進に向け、
同年3月に業務提携契約を締結していて、「EVERING」の販売は協業の
第1弾となる。

❏ 青色LEDを光源とした有機光触媒
4月26日、岡山大学の研究グループは,強い還元力を持つ安定なフェ
ノチアジン有機フォトレドックス触媒の開発。光照射によって励起さ
れた触媒が,他の分子との間で電子の授受を行なうことによって進行
する触媒反応をフォトレドックス触媒反応と言う。この光を吸収して
電子の授受を触媒的に行なう分子をフォトレドックス触媒と言う。近
年の地球環境問題への関心の高まりから,有機合成化学分野では環境
に配慮したものづくりが注目されている。特に最近ではクリーンなエ
ネルギー源である可視光を活用したフォトレドックス触媒反応が精力
的に研究されている。
フェノチアジンはさまざまなフォトレドックス触媒反応に利用されて
いる有機光触媒であり,これまで多くの可視光を光源とする光触媒反
応に用いられてきた。その一方で,フェノチアジン分子の窒素原子の
パラ位は高い反応性を有しており,しばしば官能基化されてしまうこ
とから,より安定性の高い新たなフェノチアジン触媒の開発が求めら
れていた。同研究グループは,これまで有機フォトレドックス触媒を
独自に設計・開発する研究に取り組んできた。今回新たに開発したフ
ェノチアジン触媒は,窒素原子のパラ位にtBu基などの置換基を導入
した螺旋型の構造を特徴とする有機フォトレドックス触媒。電気化学
測定および分光測定を用いてPTHS-1触媒の光触媒機能を評価したとこ
ろ,これは強い還元力(E1/2ox*=−2.34vs. SCE)を有しており,青色
光を光源として利用できる触媒であるということが分かった。次に既
存のフェノチアジン触媒との安定性の比較を検討するべく,光スルホ
ニル化反応に適応した。その結果,PTH触媒では窒素原子のパラ位が
トシル(Ts)化された生成物が高収率で得られたが,新たに開発した
PTHS-1触媒は95%で触媒が回収できたことから,従来のフェノチアジ
ン触媒よりも安定性の高い触媒であることが確認。
また,可視光照射下リン酸エステル化反応における触媒のリサイクル
化を検討したところ,PTH触媒では検討回数を重ねるごとに収率の低
下が見られたが,PTHS-1触媒では検討回数を重ねても収率が低下する
ことなく目的とするリン酸エステルが良い収率で得られることが分か
った。この触媒はグラムスケールの大量合成の条件にも適応可能であ
り,その場合においても96%という高い収率でPTHS-1触媒が回収でき
ることが分かった。研究グループは,今後はこの触媒を利用すること
により,従来のフェノチアジン触媒では適応が難しかった多様なフォ
トレドックス触媒反応が実現できる。


【掲載論文】
【掲載誌】
論 文 名:Strongly Reducing Helical Phenothiazines as Recyclable Organop-
       hotoredox Catalysts
掲 載 紙:
Chemical Communications
著 者:
Ando, Haru.; Takamura, Hiroyoshi.; Kadota, Isao.*; Tanaka,*
D O I:10.1039/D4CC00904E
U R L:https://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2024/cc/d4cc00904e



❏ 点群データ革命
https://youtube/dbwQje9Do
※この項つづく
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沸騰大変動時代(二十)

2024年04月26日 | ネオコンバーテック

彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦
国時代の軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編のこと)
と兜(かぶと)を合体させて生まれたキラクタ「ひこにゃん」。

【今日の季語・短歌】

         花筏 朝五時告げる 鶯よ   
 

季語は「花筏」。こんな世界的な気候不順でも、鶯も囀りであさの目
覚めるのは不思議なこと。スマートフォーンで確認するもジャスト・

タイム。これは奇跡だと、感心する。さて、花筏は桜が散り川を流れ
る様表意したのであるが、歴とした植物の学名でもあり、近江が生ん
文豪外村繁の小説『花筏』でもある(下部掲載画像参照)。

  
  
 

※五個荘近江商人屋敷 外村繫邸 
                       

❏ 遺伝子変異によりアルツハイマー病のリスクが 71% 削減される

アルツハイマー病に強い人々で防御遺伝子が発見された

研究者らは、症状を発症したことはないが、アルツハイマー病の発症
リスクを著しく高めるAPOE遺伝子のe4型を受け継いでいる人々に、こ
の保護的変異体があることを発見した。「これらの回復力のある人々
は、この病気について、そしてどのような遺伝的および非遺伝的要因
が防御に役立つのかについて、多くのことを教えてくれます」と研究
共同リーダーのバドリ・N・バルダラジャン博士は言う。 「私たちは
、これらの回復力のある人々は、APOEe4から身を守る遺伝的変異を
持っているのではないかと仮説を立てました。」
防御的変異を見つけるために、コロンビアの研究者らは、アルツハイ
マー病の有無を含むさまざまな民族的背景を持つ70歳以上のAPOEe4
保因者数百人のゲノム配列を解析した。 この研究によりフィブロネ
クチンの変異体が特定され、コロンビアのチームはその結果を他の研
究者が閲覧できるプレプリントとして公表しました。 コロンビア大
学のチームの観察に基づいて、スタンフォード大学とワシントン大学
の別のグループが、APOEe4保因者の独立したコホートで研究を再現し
た。
「彼らは同じフィブロネクチンの変異体を発見しました。これにより
私たちの発見が裏付けられ、結果にさらに自信が持てるようになりま
した」とバルダラジャン氏は言う。
2つのグループは11,000人の参加者に関するデータを統合し、この変
異によりAPOEe4キャリアのアルツハイマー病発症の確率が71%低下し
、最終的にアルツハイマー病を発症する人のアルツハイマー病の発症
を約4年予防できると計算できた。 研究者らは、米国のAPOEe4保因
者の1%から3%(およそ20万人から62万人)が、防御的フィブロネ
クチン変異を保有している可能性があると推定している。
フィブロネクチン変異体は、APOEe4保因者で発見されたものの、他
の形態のAPOEを持つ人々のアルツハイマー病を防ぐ可能性がある。
「APOEe4の状態とは関係なく、認知的に健康な人とアルツハイマー病
患者の間では、血液脳関門のフィブロネクチンレベルに大きな差が
あります」とキジル氏は言う。
「過剰なフィブロネクチンを減らすものはすべて、何らかの保護を提
供するはずであり、これを行う薬は、この衰弱性の状態との戦いにお
いて重要な前進となる可能性があります。」

                                

                                


 


  

   
❏ 月核の地震探知
【掲載論文】
原題:
Seismic Detection of the Lunar Core
 Science 6 Jan 2011 Vol 331, Issue 6015 pp. 309-312

DOI: 10.1126/science.1199375
 【要約】
衛星による感知と限られたアポロ時代の地震データの分析から、月の
歴史と現在の状態に関する最近の洞察には、月の深部内部に理解には
欠陥が残っている。コアからの反射および変換された地震エネルギー
の存在を探るには、アレイ処理手法を使用しアポロ月の地震記録を再
解析。このは、部分的に溶融した境界層によって覆われた、固体の内
部コアと流体外部コアの存在を示唆。内側コアと外側コアの相対的な
サイズは、コアが体積の約60%液体であることを示唆。鉄合金の状態
図と部分溶融の存在に基づくと、コアにはおそらく 6重量%未満の軽
量合金成分が含まれており、これは揮発性物質が枯渇した内部と一致
する。

https://www.nature.com/articles/s41586-023-05935-7

 ❏ ペロブスカイト太陽電池搭載センサーを室内に導入、リコーが
 実装検証

03月19日、リコーが東京都と共同で、ペロブスカイト太陽電池の実装検証を実施する。東京都庁およびサービス付き高齢者向け住宅に、リコーが開発したペロブスカイト太陽電池を実装するセンサーを導入し、同電池の課題とされる低照度環境での性能などを検証する狙いだ。



東京都庁展望室(左)およびコーシャハイム向原(右)での設置イメージ

❏ カチオン空孔を確保して岩塩酸化物中での可逆的な Mg の挿入/
   抽出を可能にする
【要約】
酸化物正極材料は、酸化還元電位が高いため、充電式マグネシウム電
池 (RMB) の用途が有望で、これにより、Mg金属負極の低い電位を利
用し、最終的には高エネルギー密度のRMBを実現することができるが、
スピネル酸化物などの酸化物陰極の容量とサイクル特性は、放電中に
不可逆的に形成される岩塩酸化物によって制限されることがよくある。
これは、カチオンが密に詰まった岩塩構造が、その後の充電による容
易な Mg抽出を妨げ、最終的に電極の劣化になる。したがって、従来
の酸化物陰極を強化し、岩塩酸化物をRMB用の新規な陰極材料として
利用するために、岩塩酸化物中での可逆的なMg抽出/インターカレー

ションを実現するメカニズムを解明することは非常に重要である。こ
こでは、可逆的なMg挿入が可能なMg0.35Li0.3Cr0.1Mn0.05Fe0.05Zn0.
05Mo0.1Oから得られるLi抽出欠陥無秩序岩塩酸化物を例に挙げて、RMB
の正極材料としての岩塩酸化物の活性化メカニズムを示す。最初の
充電で Li カチオンが抽出されると、岩塩構造にかなりの量のカチオ
ン空孔が生じ、その後のサイクルでの Mg の拡散が促進されます。
この空孔は、構成遷移金属カチオンの可能な限り低い価数状態により、

Mg を構造に挿入することによって材料が完全に放電した後でも確保
され、この材料の可逆的な充電/放電に貢献する。



図1.マグネシウム蓄電池の概念図 。リチウムイオン電池と同様に 、 
Mgが 正極と負極間を電解液を介して移動することで、蓄電池として
作動する。従来型のリチウムイオン電池と大きく異なるのはリチウム
イオン電池では黒鉛が使用されていた負極材料に、容量が大きいマグ
ネシウム金属を用いる点である 。
 【関連情報】
1.世界初! Mg蓄電池用正極材料の開発指針 安全・安価・高エネ
 ルギー密度の次世代蓄電池の実現に
2.堅固で低温でも充放電可能な岩塩型構造の正極材料の提案資源豊
 富なマグネシウムを使用する蓄電池の実現に貢献 2024.3.14
3.スピネル型構造:鉱物などでもみられる結晶構造の一種で、スピ
 ネル型構造の酸化物は 一般に M3O4の組成式で表されます。
 この構造では酸素が構成する面心立方格子の中で、カチオンが四面
 体位置の一部と、八面体位置の一部に一定の規則に従い占有。酸素
 の数に対してカチオンの数は 4分の 3と少ないため間隙が多くカチ
 オンの移動に有利な構造。実際、このことに由来して、初期のマグ
 ネシウム蓄電池の酸化物正極材料でMgの可逆的な 挿入・脱離が確
 認されたのはスピネル型構造を有する材料。

Structure Design of Long-Life Spinel-Oxide Cathode Materials
for Magnesium Rechargeable Batteries
     

 ❏ 安全で長寿命な「全固体リチウムイオン二次電池」が実現か、
 
  MITなどが開発 
全固体リチウムイオン二次電池は、一般的に発火や爆発の危険性が小
さい点と、高いエネルギー密度を維持できる点、使用劣化による寿命
の低下を抑えられる点などが特徴だとされている。一方で固体の電解
質ではリチウムイオンの伝導性を確保できず充放電の速度を十分に得
られないという課題を抱えいる、     


図1.本研究の概要。「分極性」を有する水素結合に由来して、光学
デバイスの発光効率向上、超高屈折率、分解性などの機能を付与でき
ることを見出した (”Ar” はaromatic ring (芳香環) を示す略称)。

  1.8以上の超高屈折率と可視光透明性を両立し、使用後に分解で
 きるプラスチックを開発

従来の超高屈折率高分子は多くが着色を呈するため、有機発光ダイオ
ード (OLED) などの可視光用途への応用が難しい課題があった。今回
開発した材料はポリマー鎖同士が「分極性水素結合」により密に絡み
合うことで、着色なく屈折率を向上できるほか、柔軟性と分解性も併
せ持つため、従来よりも低負荷で作動する、リサイクル可能な発光素
子の実現に繋がります。本研究の概念は、有機ELディスプレイの輝度
向上や、より高画素なマイクロレンズを実現できる透明材料の開発に
繋がるほか、環境適合性の高い光学プラスチックの設計指針を提示す
る重要な知見を与えるものと考えられる。

掲載日時(日本時間):2024年4月12日(金)15時
掲載URL:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adfm.

        202404433
DOI:10.1002/adfm.202404433

【要点】
1.分極性水素結合」という新たな構造に着目し、1.8以上の超高屈
 折率と可視光透明性を同時に満たすプラスチックを開発
2.今回開発したプラスチックは、優れた光学特性と柔軟性、リサイ
 クル性を併せ持ち、従来よりも低負荷で発光電気化学セル (LEC)
  を作動させることにも成功
3.有機ELディスプレイの輝度や光学素子の画素向上が期待できる
  ほか、光学プラスチックに環境適合性を付与する第1歩に繋がる。


図2.本研究の概念図。(a) ポリ(チオウレア)の分子設計。今回新た

に着目したのは「分極性水素結合」をもつチオウレアで、芳香族スペ
ーサーと合わせると屈折率が両者の相乗的な効果により向上する。(b) 
チオウレアが形成する「無秩序で密な」多点水素結合の模式図。可視
光透明性を維持しながら屈折率を向上させる鍵構造となる。(c) 新た
に提案した発光電気化学セルの素子構成。(CCライセンスに基づき、
論文中の模式図を一部改変及び翻訳


 風蕭々と蒼い時代 

チェリー     歌詞

君を忘れない 曲がりくねった道を行く
産まれたての太陽と 夢を渡る黄色い砂
二度と戻れない くすくリ合って転けた日
きっと 想像ンだ以上に 騒がしい未来が僕を待ってる
「愛してる」の響きだけで 強くなれる気がしたよ
ささやかな喜びを つふれるほど抱きしめて
こぼれそうな思い 汚れた手で書き上けた
あの手紙はすぐにでも捨てて肋ンいと言ったのに
侈しだけ眠い 冷たい水でこじあけて
今 せかされるように 飛はされるように 通り通きてく
「愛してる」の響きだけで 強くなれる気がしたよ
いつかまたこの場所で君とめくり会いたい
どんなに歩いてもた どりつけない 心の雪でぬれた頬
悪魔のふりして 切り裂いた歌を 晋の風に舞う花ぴらに変えて
君を芯廿1ない 曲がりくねった道を行く
きっと 想像ンだ以上に 騒がしい未来が僕を待ってる
「愛してる」の響きだけで 強くなれる気がしたよ
ささやかな喜びを つふれるほど抱きしめて
ズルしても真面目にも生きてゆける気がしたよ
いつかまたこの場所で君とめくり会いたい 


作詞・作曲:草野正宗 笹路正徳 
歌:スピッツ
「チェリー」は、日本のロックバンド・スピッツの楽曲で、13作目の
シングル。1996年4月10日にポリドールより発売。ノンタイアップな
がら発売から4週目に1位を獲得。ミリオンセラーを記録し、『ロビン
ソン』とほぼ同枚数の161.3万枚を売り上げたタイトルの由来につい
            
て、草野は「僕たちチェリーボーイズと言うことで……」と回答して
            
おり、後に「(ヴァージンという意味もあるが)桜は春に咲く花、そ
            
ういう意味でも何かから抜け出す、出発するようなイメージ」と答え
            
ている。
 
PVは短時間で撮影された。映像は室内で演奏するシンプルな形であ
り、室内とメバーの服装は白や明るい鮮やかな色を中心にコーディネ
ートされている。カット割りなしのオール1カットの計算された作品
となっている。JOYSOUNDの発表しているカラオケ年間ランキング2
1位(2012年)、12位 (2013年)、19位(2014年)にランクインし
ており、現在も幅広い世代から人気である。2019年から放送されて
いるNTT東日本のテレビCMで「チェリー」が使われた。サビの歌詞
「愛してる」と「ICT」を掛け合わせた「ICT(アイシテ)る?」を
キャッチフレーにしている。最高傑作の楽曲と思っている。



● 今夜の寸価:どうする円安?高橋洋一!
いわく、為替が1ドル150円近辺と1990年以来の水準に達した
ことで スコミの報道ではセンセーショナルな見出しが躍り、一部

民の間ににも不安の声が高まっている。しかし大チャンスに他ならな
い。なぜなら、自国通貨安はGDPプラスになるになるためだ。事実、
最近の企業業績は好調であり、IMFの予測でも日本は高成長率が見
込まれている。データを重視した数量理論を展開する髙橋洋一氏が、
今回も多くのデータや図版とともに、得意の理詰めの論法で「悪い円
安」論の虚像を論破する!

【内容】
 円安はGDPにとってプラス要因/「外貨準備」は埋蔵金/利上げに喜

ぶ金融業界/「貯蓄から投資へ」は矛盾だらけ/利回りが高い国債の
仕組み/国際金融のトリレンマ/為替レートはどうやって決まるのか/
「貿易黒字が得」「貿易赤字が損」は誤解/価格と物価を混同した「
スタグフレーション」の誤用/企業物価が上がってもすぐインフレに
はならない/デフレ脱却を目指す「リフレ政策」/「インフレ目標2
%」は失業率低下が目的/マネタリーベースとマネーストックの違い
/「マンデル・フレミングモデル」で説明できる経済成長/日本経済
を蝕む七つの俗論・・・・・・等々

【もくじ】
序 章 円安がチャンスである理由
第1章 円高・緊縮病を患った売国奴
第2章 儲け話には裏がある
第3章 海を渡りつつ、悪例になるな
第4章 為替と物価のキホンのキ
第5章 日本経済を蝕む七つの俗論 
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沸騰大変動時代(十二)

2024年04月17日 | ネオコンバーテック

彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦
国時代の軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編のこと)
と兜(かぶと)を合体させて生まれたキラクタ「ひこにゃん」。


【今日の短歌】

       六甲ライナー
   前を向き海を越えゆくほかはなし無人運転の先頭車輛

   電車より降りてひと息に続きたる歩みは止まる彫刻の前


   海上に開きし街に住まふ人二万大小の犬も移り来

   小磯良平の画室をドイツ人学校を橋を架けたる島に移しし

   屋根ひくく続く中国の家並みを写せり戦争画準備のために


   精一杯詰めれば八入は座れるか空きたるベンチふたつは並ぶ



                   短歌研究 四月号、2024 
                                                                   『島の街』  島田幸典

※島田 幸典(1972年5月27日 - )、日本の政治学者、歌人。
京都大学大学院法学研究科教授。専門は比較政治学、比較国制史。
山口県立山口高等学校在学中の1990年より短歌結社「牙」にて石田比
呂志に師事。石田死去による「牙」解散後は、2012年より阿木津英と
ともに「八雁」を創刊。京大在学中には吉川宏志、梅内美華子、林和
清らとともに京都大学短歌会に所属した。現在は同会顧問。2012年 
現職。「八雁」創刊、選者に就任。2016年:歌集『駅程』で寺山修司
短歌賞




沸騰大変動時代(十二)

毎日16時間打ち込んでいたものが、昨年末から8時間がやっと(加
齢と眼精心労で)。ところが環境リスク本位制とデジタル渦論で
科学技術の特異点で新情報のラッシュで "ヒリヒリ状態”.残件
の山。そこにきてブログテンプレートがかわり「てんやわんや」
である。”もっと、パワーを!” と、失明の危機を感じつつ、叫ん
でいる。それでは....

機械設計による高品質な半導体ファイバー
【要約】
最近のファイバー技術の進歩により、密接な界面を持つ機能性材料を
特定の形状の単一ファイバーに組み立てることが可能となり、センサ
ー、アクチュエーター、エネルギーハーベスティングとストレージ、
ディスプレイ、ディスプレイなどの機能を広範囲に渡って提供できる
ようになkるた。 医療機器。半導体はデバイスの性能を左右する重要
なコンポーネントであるため、ファイバー内の半導体の選択、制御、
エンジニアリングは、高性能機能ファイバーを実現するための重要な
経路となる。しかし、高収率ファイバーの熱延伸における応力の発生
と毛細管の不安定性により、半導体コアの亀裂と変形の両方がこれら
のファイバーの性能に大きな影響を与える。 今回、繊維形成の 3 つ
の段階(粘性流、コアの結晶化、その後の冷却段階)における応力の

発生と毛細管の不安定性に関する研究に基づいて、超長で破損がなく、
摂動のない半導体ファイバーを実現するための機械設計を報告提示す
る。 次に、露出した半導体ワイヤを金属電極との明確な境界面を備え
た単一の柔軟なファイバーに統合することで、オプトエレクトロニク
スファイバーや大規模なオプトエレクトロニクスファブリックを実現
できる。この研究は、従来のプラットフォームではアクセスできない
形状を伴う極端な力学と流体力学に関する基本的な洞察を提供し、本
質的に柔軟でウェアラブルなオプトエレクトロニクスに対する需要の
高まりに対処する。



図3.
【掲載論文】
Title:High-quality semiconductor fibres via mechanical design
Nature  2024 Feb;626(7997):72-78.
doi: 10.1038/s41586-023-06946-0.  

❏ 全塗布で3層構造の有機光電子デバイス集積
理化学研究所(理研),山形大学,東京大学,中国華中科技大学は,

全塗布プロセスによって,有機太陽電池,有機光検出器,有機発光ダ
イオード(LED)に新しい3層デバイス構造を適用することで,3種類
の有機光電子デバイスを集積し,ウエアラブルな自己給電式の超薄型
光脈波(PPG)センサーを実現した。
有機太陽電池や有機LED,有機光検出器の発光層・受光層・発電層(
機能層)を同一基板上に塗布プロセスで作製することは難しく,長期
安定性にも課題がある。研究グループは,正孔輸送層・電子輸送層を
含む従来の多層積層構造から,透明電極・不透明電極・機能層のみか
ら成る3層構造へと構造を簡略化。機能層を変えるだけで3種類のデバ
イスを同一基板上に作製可能とした。また,全塗布プロセスでの作製
手法の確立にも成功。この3層構造は,超薄型基板上に,透明電極,
機能層となる有機半導体層,不透明電極の順に積層されている


図1 3層構造から成る全塗布・超薄型有機光電子デバイスの構造
関聨情報
・全塗布プロセス作製された超薄型ウエアラブルセンサ 理化学研究所


❏ 新方式によるOLEDディスプレーの進捗を開示      
4月16日、ジャパンディスプレイ(JDI)が世界で初めて量産技術の開
発に成功し,2024年12月の量産開始に向け最終調整を進めている,マ
スクレス蒸着とフォトリソを組み合わせた方式で画素を形成する有機
ELディスプレー(OLED)「eLEAP」のの事業進捗について発表。この早
期の高歩留は,立ち上げが期待以上の速さで進んでいることを示すと
ともに,同社がこの製品の量産化の壁を乗り越えたことを意味すると
している。今後,ウェアラブルデバイス,スマートフォン,ノート PC,
車載製品等,様々なアプリケーション用にこの製品を開発・生産し提
供していく。
掲載情報
超高輝度1600 nitsノートPC用eLEAP開発のお知らせ 株式会社ジャパンディスプレイ
                      .       
❏ 水素製造と燃料電池による発電を1台で
日本特殊陶業は水素製造と燃料電池による発電を1台の装置で可能に
する「リバーシブルSOCシステム」を開発した。同社が開発中の固体
酸化物形セル(SOC:Solid Oxide Cell)を使うもので、水を電気分

解して水素(H2)を生成する固体酸化物形電解セル(SOEC)と、水素
と酸素から電気を生成する固体酸化物形燃料電池(SOFC)の動作を
切り替えられる。



リバーシブルSOCシステム
固体酸化物形電解セル(SOEC)と固体酸化物形燃料電池(SOFC)の動

作を切り替えられる。(出所:日本特殊陶業)
リバーシブルSOCシステムは、水素貯蔵によるエネルギーマネジメン
トに向く。余った電力を水素に変換する際はSOECとして動作し、水素
から発電する際はSOFCとして動作する仕組み。AC100V電源で動作し、
SOECとしての水素製造量は時間当たり最大0.9Nm3、SOFCとしての発電
能力は最大740W。

❏ 培養液の加温で植物工場の増収の可能性を発見 

掲載論文
Raising root zone temperature improves plant productivity and metab-
 olites in hydroponic lettuce production
・   Frontiers in Plant Science 
【DOI】     10.3389/fpls.2024.1352331 

❏ 表面増強フォトクロミズムでアミノ酸検出
掲載論文
論文名: Cyclodextrin-Assisted Surface-Enhanced Photochromic Phenomena of 
Tungsten(VI) Oxide Nanoparticles for Label-Free Colorimetric Detection of 
Phenylalanine:フェニルアラニンのラベルフリー比色検出のためのシクロデ
キストリン支援三酸化タングステン(VI)微粒子の表面増強フォトクロミック現象

❏ 運動「最少量」のメカニズムを光技術で発見
早稲田大学と国立スポーツ科学センターは,トレーニング効果を生み
出す「最少量」のメカニズムについて,強度の工夫によって,短時間
であっても大きな運動効果をもたらし得ることを,光技術を用いて発
見。
掲載論文
論文名;Physiological and Metabolic Responses to Low-Volume Sprint 
Interval Exercises: Influence of Sprint Duration and Repetitions
DOI:10.1249/MSS.0000000000003420

  長波長側の光で陰イオンを検出する材料開発
【掲載論文】

 高い光合成能力を持つトマトを発見


 光/音響ハイブリッド水中通信装置を開発
従来、水中での通信はケーブルによる「有線通信」が主流で、一部音波によ
る「音響無線通信」が利用されてきた。前者はケーブルが陸上と同様のリア
ルタイム伝送が可能ではあるものの、海流などの抵抗を受け、ROV(Remotely 
Operated Vehicle、遠隔操作型水中ロボット)の活動は制限される。後者は
、AUV(Autonomous Underwater Vehicle、自律型水中ロボット)に搭載され
ているが、通信速度は数十キロbpsが限界のため、大容量データのリアルタ
イム伝送に難があった。これらを解決すべく、国内外のメーカー・研究機関
は高速化が容易な水中光無線技術を開発してきましたが、その多くは発
光ダイオード(LED)を光源に使う方式です。島津製作所が製造・販売する
水中光無線通信装置「MC100」および「MC500」※2では、より指向性と応答
速度に優れた半導体レーザーを採用。
掲載論文

❏ 光 触媒 メタンの変換:現状 アート、課題、そして将来の展望⑥
【要約】
3. メタン光変換性能を向上させる戦略
3.1. 半導体の設計
3.1.2. ヘテロ原子ドーピング
3.1.3. ファセットエンジニアリング
3.2. 助触媒の修飾
半導体と適切な助触媒を組み合わせるのも、光触媒によるメタン変換の性能を調整し最適化するための有望な戦略です。 担持された助触媒は、次の 2 つの側面を通じて性能に影響を与える可能性があります: (1) 助触媒は、光励起された電子/正孔のトラップ サイトを提供して、キャリア分離を促進し、太陽から化学への変換効率を促進できます。102 (2) 助触媒は、加速することができます。 メタン活性化のエネルギー障壁を下げることができる、•OH、•OOH、•O2- などの活性酸素種の生成。74,103,104 現在、助触媒の研究は主に貴金属 (Pt、Au、Pd、Ag) に焦点を当てています。 、Ruなど)や金属酸化物(CuOx、CoOxなど)の光触媒メタン変換分野。 このセクションでは、メタン変換に対する助触媒の影響について説明します。
Au は、メタンの選択的変換を達成するための効果的な助触媒として実証されています。105,106 Lang et al. は、光蒸着法によってさまざまな貴金属を TiO2 上に蒸着し、メタンの非酸化カップリングの性能を評価しました。42 裸の TiO2、Ru/TiO2、Pd/TiO2、Ir/TiO2、および Pt/TiO2 と比較して、Au/TiO2 は明らかに優れた C2H6 を持っています。 接触抵抗が最も低く、TiO2 と Au 間の光電子の移動が容易であるため、気体-固体反応系における収率と選択性が向上します。 DFT 計算により、TiO2 表面での CH4 の解離には、Au 表面での解離よりも高いエネルギー障壁が必要であることが明らかになり、Au 助触媒が反応点であることが明らかになりました。 Au ナノ粒子上に蓄積された光生成電子は、吸着されたメタン分子を活性化して CH3- アニオンと H 原子にすることができます。 次に、CH3- アニオンが正孔と反応して •CH3 ラジカルが生成され、さらに互いに結合して C2H6 を形成する可能性があります。 液体-固体反応系における助触媒の役割は、Ye のグループによって研究されました (図 66a)。彼らは、NaBH4 還元法を介して、市販の ZnO をさまざまな貴金属 (Pt、Pd、Au、Ag) で修飾しました。 助触媒の導入により、・CH3 および・OOH の量が顕著に増加しました。これは、光励起キャリアの分離効率の向上と酸素還元反応のエネルギー障壁の低下によるものと考えられます。 これらのラジカルの信号の増加により、光触媒活性が向上しました。 O2 の関与により、Au と Ag は 2e- プロセスを通じて選択的に O2 を H2O2 に還元し、続いて CH3OOH を形成できますが、Pt と Pd は 4e- 酸素還元反応でより効率的に H2O または CH3OH を生成します。 したがって、CH3OOH または CH3OH に対する選択性は、さまざまな種類の助触媒を修飾することによって変更できます。



図6 (a)異なるコタリストをロードしたZnO上の光触媒メタン変換
の提案されたメカニズム。 許可を得て転載。44Copyright 2019、Ameri
can Chemical Society。 (b)Au-Coox/TiO2を介した光触媒メタン酸
化の反応メカニズム。 許可を得て転載。51Copyright 2020、American 
Chemical Society。 (c)Au-Zno/TiO2を介した光発生電荷移動プロ
セスを示す概略図。 (d)au catatalystをロードしたZnOおよび(e
)Pt catatalystをロードしたZnOの反応プロセス。 許可を得て転載
。105Copyright 2021、Springer Nature。 (f)それぞれAU1/IN2O3
またはAUNPS/IN2O3でCH4からHCHOまたはCH3OHへの光触媒変換の提案
されたメカニズム。          
                                                              この項つづく
【関係論文】
Title:Photocatalytic Conversion of Methane: Current State of the Art,
 Challenges, and Future Perspectives, in PMC












                      
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こじ開けるパンドラの箱②

2024年03月22日 | ネオコンバーテック


彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から
救ったと伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤
備え(戦国 時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱りにした
部隊編 のこと)と兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ
「ひこにゃん」。

●メターネションと光還元触媒② 
先回の事例の補足

4.特開2023-18305 複合体及びその製造方法、分散剤、電極、
イオ ン交換膜-電極接合体並びに固体電解質形電解装置
 出光興
産株式会社

【発明が解決しようとする課題】
CO2還元においては、CO2還元触媒の活性点の密度が還元反
応速 度に強く寄与している。一般的に、金属触媒の粒子径は小さ
いほど活
性点密度は高くなる。特許文献1及び2の手法では、
粒径が十分 小さ<(1nm下)Agナノ粒子を合成することが困
難であった。非特 許文献1に記載の手法はコストが高くかかり、
<また、大量合成が困難という課題があった。これに対し、Ag
ナノ粒子を安価に大量合成可 能な技術として、Ag化合物が光
<分解することを利用し、溶液中で光< <を照射することによって
Agナノ粒子を合成する技術がある。特許文 献3および非特許
文献2は、この光照射の手法を用いているが、溶液 中のAgナ
ノ粒子は凝集化しやすいことから、ポリビニルピロリドンや多
価カルボン酸といった表面保護剤(分散剤)を添加する必要が
あり、これら表面保護剤は触媒反応においてCO2還元反応の
妨げとなる表面被毒を引き起こすという課題があった。本開示
の技術は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、本開示の
技術の課題は、COを含む合成ガスの生産効率及び電流密度が
高い複合体及びその製造方法、電極、イオン交換膜-電極接合
体及び電解装置、並びに、被毒抑制に優れる分散剤を提供する
ことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
<1> 金、銀、銅、ロジウム、パラジウム、及び白金からなる
群よ選ばれる少なくとも1つの金属を担体に担持させた複合体
の製造方法 <であって、溶媒、アルキルアンモニウム基を含む
樹脂、前記金属を含 む金属化合物、及びハロゲン化物を混合す
る混合工程と、前記混合工程で得られた混合液に、紫外線を照
射する照射工程と、前記照射工程を経た混合液に、前記担体を
添加する担持工程とを有する複合体の製造方法。
<2>記担体100質量部に対する前記金属化合物中の金属の
質量が、15質量部以上40質量部未満である<1>に記載の
複合体の 製造方法。
<3> 前記アルキルアンモニウム基が、下記式(1)で表され
る<1>又は<2>に式(1)中、R1~R3は、各々独立に、
炭素数1~5のアルキル基 である。*は結合部位を表す。前記
樹脂は、前記アルキルアンモニウム基を側鎖に有する<1 >~
<3>のいずれか1つに記載の複合体の製造方法。
<4>前記樹脂は、前記アルキルアンモニウム基を側鎖に有する
~<3>のいずれか1つに記載の複合体の製造方法。
<5> 前記アルキルアンモニウム基は、前記側鎖の末端に位置
する
<6> 前記担体は、炭素を含む<1>~<5>のいずれか1つ
に記<載の複合体の製造方法。
<7><1>~<6>のいずれか1つに記載の複合体の製造方法
<8><1>~<6>のいずれか1項に記載の複合体の製造方
に用いられ、アルキルアンモニウム基を含む樹脂を含有する分
散剤。
<9> <7>に記載の複合体を含む触媒層と、ガス拡散層とを
有す電極
<10> 前記電極は、カソードである<9>に記載の電極。
<11> <10>に記載の電極と、固体電解質と、アノードと
を有 するイオン交換膜-電極接合体。
<12> 前記固体電解質が、陰イオン交換膜である<11>に
記載の<イオン交換膜-電極接合体。
<13><10>に記載の電極を構成するカソードと、前記カ
ソー<ド と一対の電極を構成するアノードと、前記カソードと
前記アソードと< の間に接触状態にて介在する固体電解質と、
前記カソードと前記アノ ードとの間に電圧を印加する電圧印加
部と を有する固体電解質形電解< 装置。
<14> 前記固体電解質が、陰イオン交換膜である<13>に
記載の 固体電解質形電解装置。
【発明の効果】
本開示の技術によれば、COを含む合成ガスの生産効率及び電
流密度< が高い複合体及びその製造方法、電極、イオン交換膜
-電極接合体及 び電解装置、並びに、被毒抑制に優れる分散剤
を提供することができる。

 5.特開2024-34802 黒リン/層状リン酸ジルコニウム複合体
及びその製造 方法、並びにナトリウムイオン電池 国立大学法
人信州大学 

【概要】 従来のナトリウムイオン電池(NIB)は正極にナト
リウム系層状化 合物が用いられ、負極に炭素系電極が用いられ
ている。リチウムイオ ン電池でも多用される炭素系電極をNI
Bに適用すると、ナトリウム イオンのイオン半径がリチウムイ
オンよりも大きいため、電池の可逆 容量が小さいという問題が
ある。炭素系電極の代替材料として期待炭 の約8.65倍の可
逆容量を持ち、リンの同素体の中で最も安定で ある。しかしな
がら、ナトリウムイオンの吸蔵/放出に伴う体積の膨 張/収縮
の比が4倍にもなり、黒リンが微粉化して劣化する問題があ<る。
先行技術には、黒リン表面をニッケルや酸化チタンなどで被覆
す ることにより、体積膨張に対する緩衝能を黒リンに付与する
例がある (非特許文献1,2)。しかしながら、黒リンを被覆
する材料が導電 物質である場合、電解液の酸化分解は避けられ
ない。また絶縁体 導体)であってもイオン伝導体でない場合は、
充放電に大きな抵抗と なってしまう。
[1]黒リン粒子の表面の少なくとも一部が層状リン酸ジルコ
ニウム で被覆された、黒リン/層状リン酸ジルコニウム複合体。
[2]黒リン粒子の表面の少なくとも一部が層状リン酸ジルコ
ニウム で被覆されてなる黒リン/層状リン酸ジルコニウム複合
体を含む 負極材と、ナトリウムを含む正極材とを備えたナトリ
ウムイオ ン電池。
[3]リン酸ジルコニウムと、黒リン粉末と、pH調整剤と、
水とを含む反応液を加熱することにより、黒リン粒子の表面の
少なくと も一部が層状リン酸ジルコニウムで被覆された黒リン
/層状リン酸ジルコニウム複合体を得る、黒リン/層状リン酸
ジルコニウム複合体の製造方法。
【発明の効果】
本発明に係る黒リン/層状リン酸ジルコニウムは、黒リン粒子
の少なく とも一部が層状リン酸ジルコニウム(ZrP)によ
被覆されてい る。絶縁体であるZrP層間のプロトンは種々の
陽イオンと交換可能 <であり、ナトリウムイオンとの可逆的交
換も容易である。つまり、ZrPはナトリウムイオンを伝導す
る絶縁体であるので、NIBの負 極材として好適であり、電解
液の酸化分解を防止できる。また、黒リ ン粒子の膨張収縮にと
もなう劣化を抑制できる。本発明に係る製造方法によれば、上
記黒リン/層状リン酸ジルコニウ ム複合体が容易に得られる。
本発明に係るナトリウムイオン電池にあ っては、繰り返し充放
電に対する負極材の劣化が低減されており、耐 久性が向上して
いる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】黒リン粒子の表面の少なくとも一部が層状リン酸
ジルコ ニウムで被覆された、黒リン/層状リン酸ジルコニウム
複合体。
【請求項2】黒リン粒子の表面の少なくとも一部が層状リン酸
ジルコ ニウムで被覆されてなる黒リン/層状リン酸ジルコニウ
ム複合体を含< む負極材と、ナトリウムを含む正極材とを備え
たナトリウムイオン 電池。
【請求項3】リン酸ジルコニウムと、黒リン粉末と、pH調整
剤と、 水とを含む反応液を加熱することにより、黒リン粒子の
表面の少な とも一部が層状リン酸ジルコニウムで被覆された黒
リン/層状リン酸 ジルコニウム複合体を得る、黒リン/層状リ
ン酸ジルコニウム複合体< の製造方法。
6.特開2023-164259 量子ドットを有するナノ複合体及びその
製造方< 法 株式会社QDジャパン
【概要】
量子ドットを有するナノ複合体の製造方法であって、複数の直
線状伝導体が1nm以上100μm以下の間隔で並んだ隙間を
反応場として、前記ナノ複合体のコアであるナノ粒子と、前記
ナノ粒子の表 面に付着した量子ドットとからなるナノ複合体を、
前記直線状伝導 体上に析出又は担持させ、複数の前記ナノ複合
体が相互に離散もし くは集合して吸着もしくは結合した状態で
存在するように合成する ことを特徴とする量子ドットを有する
ナノ複合体の製造方法で、下図 1のとく従来と異なる新規な量
子ドットを有するナノ複合体の製造方< 法を提供する。

図1.発明の量子ドットを有するナノ複合体の一例を示す概略図
【符号の説明】10…ナノ複合体、12ナノ粒子、14…量子
ドット、22…電極、24…直線状伝導体。
【発明の効果】
本発明の量子ドットを有するナノ複合体の製造方法は、従来異
なる新規な量子ドットを有するナノ複合体の製造方法を提供す
ることができる。また、本発明により、そのような量子ドット
を有するナノ複合体を製造することができる。本発明の量子ド
ットを有するナノ複合体の製造方法により、「リニア配列量
ット」と称することができる構造の量子ドットを有するナノ
合体を製造することができる。このようなリニア配列量子ド
トを有するナノ複合体は、高性能の光電変換素子に応用する
とができ、電気エネルギー・量子コンピューター、医療・農林
業への利用をすることができる
【特許請求の範囲】
【請求項1】 量子ドットを有するナノ複合体の製造方法であ

て、複数の直線状伝導体が1nm以上100μm以下の間隔で
並んだ隙間 を反応場として、前記ナノ複合体のコアであるナ

ノ粒子と前記ナノ粒 子の表面に付着した量子ドットとからな
るナノ複合体を、前記直線状 伝導体上に析出又は担持させ、
複数の前記ナノ複合体が相互に離散も しくは集合して吸着もし
くは結合した状態で存在するように合成する ことを特徴とする
量子ドットを有するナノ複合体の製造方法。
【請求項2】 前記直線状伝導体を直鎖高分子とすることとする
請求項1に記載の方法。
【請求項3】 前記直鎖高分子をポリアニリンとすることを特徴
とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】 前記量子ドットを可視光域にバンドギャップを
つ酸化鉄、硫化鉄、CdSe、PbS、PbSeの少なくとも
いずれか一種 からなるものとすることを特徴とする請求項1
記載の方法。 
【請求項5】 前記ナノ粒子を無機半導体とすることを特徴と
る請求項1に記載の方法。
【請求項6】 前記直線状伝導体を直鎖高分子とし、前記ナノ粒
子及び前記量子ドットの少なくともいずれか一方を、水溶液中
の反応もしくは電析反応によって合成し、反応物濃度、反応pH、
反応温度、反応時間の少なくともいずれか一つのパラメータを
制御することにより前記直鎖高分子間の隙間に合成することを
特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】 前記直線状伝導体を直鎖高分子とし、前記ナノ粒
子を酸化鉄もしくはTiO2からなるものとし、 前記量子ドッ
トをFeS2からなるものとすることを特徴とする請求項1に
記載の方法。
【請求項8】 前記直鎖高分子をポリアニリンとし、水溶液中の
反応及び電析反応によって前記酸化鉄もしくは前記TiO2か
らなるナノ粒子に前記FeS2からなる量子ドットを析出又は
担持させることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】前記酸化鉄もしくはTiO2からなるナノ粒子の
形成の プロセスと、 前記酸化鉄もしくはTiO2からなるナ
ノ粒子に前記 FeS2からなる量子ドットを析出又は担持させ
るプロセスとを、繰り返して前記酸化鉄もしくはTiO2から
なるナノ粒子と前記FeS2 からなる量子ドットからなるナノ
複合体を、前記ポリアニリンの高分子直鎖方向に連結させて合
成することを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】 前記酸化鉄もしくはTiO2からなるナノ粒子
及び前 記FeS2からなる量子ドットの少なくともいずれか一
方を、水溶液中の反応もしくは電析反応によって合成し、反応
物濃度、反応pH、反応温度、反応時間の少なくともいずれか
一つのパラメータを制御することにより前記ポリアニリンの隙
間に合成することを特徴とする請求項7に記載の方法。 
【請求項11】前記直鎖高分子を透明電極表面に垂直方向に、
かつ前記直鎖高分子が互いに平行になるように成長させた高分
子束が形成する該高分子束間の隙間を反応場とすることを特徴
とする請求項2に記載の方法。 
【請求項12】 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載
の方法により製造した量子ドットを有するナノ複合体を、色素
増感太陽電池又は有機太陽電池の製造に用いることを特徴とす
る太陽電池の製造方法。 
【請求項13】 前記直線状伝導体を直鎖有機高分子として、該
直鎖有機高分子を電池の電極にほぼ垂直方向に成長させ、前記
直線状伝導体間の隙間を反応場として前記ナノ粒子及び前記量
子ドットを形成した直鎖有機高分子を正極とすることを特徴と
する請求項12に記載の>陽電池の製造方法。 
【請求項14】前記複数の前記ナノ複合体が相互に離散もしく
は集合<して吸着もしくは結合した状態で存在するように合成
した後、さらに前記ナノ複合体を前記直線状伝導体から遊離回
収することを特徴とする請求項1に記載の方法。 
【請求項15】 請求項1から請求項10のいずれか1項に記
載の方法により、前記複数の前記ナノ複合体が相互に離散もし
くは集合して吸着もしくは結合した状態で存在するように合成
した後、さらに、前記ナノ複合体を構成する前記量子ドットを
前記直線状伝導体から遊離回収することを特徴とする量子ドッ
トの製造方法。
【請求項16】量子ドットを有するナノ複合体であって、複数
の直線状伝導体が1nm以上100μm以下の間隔で並んだ隙
間にナノ複合体のコアであるナノ粒子と、前記ナノ粒子の表面
に付着した量子ドットとからなるナノ複合体を有し、複数の前
記ナノ複合体が相互に離散もしくは集合して吸着もしくは結合
した状態で存在することを特徴とする量子ドットを有するナノ複
合体。 

※デジタル技術を背景に、ナノスケールの「可視化」「計測」「

ディープラーニング」のトライアングルで、「物質結合の適条
件想定の高速自動化」と「高速実証化」が同時進行可能な革命
的な時代であることを告げている。「新しい触媒」「新しい錬
金術」として「光還元触媒」ないしは「量子コンピュータ」「
電子デバイス(センサ)」「発色」「塗料」「機能性材料及び
に多層化複化」等どが爆発的に産出される時代を告る。それで
は新技術時代のうねりを俯瞰しよう。

心最大級再開発で 高層ビルメガソーラー計画




都内有数のビジネス街「内幸町一丁目街区」が日比谷公園と一体と

なった街づくりを進めている。開発では国が掲げるカーボン<ニュ
ートラル実現のフラッグシップたるべく、電化、省<エネ、再エ
ネの開発を目指し、世界初のペロブスカイトによる高層ビルのメ
ガソーラ via 環境ビジネス 2024年春季号 

【先鋒はペロブスカイト多層太陽電池】
その「赤備え」「黒備え」の精鋭として「積水化学」「パナソッ

ク」の働きぶりが上記雑誌で取り上げられている。ペロブスカイ
ト太陽電池の実用化サイズで世界最高の発電効率を達成したパナ
ソニックグループが、ガラス建材一体型にって、製品化を目指す
。建物の窓や側面ーウインドウなど 用途は多様。23年8月からの
実証試験に続き4月から1.0×1.8メートルの試作ラインを立ち上
げる。モデ<ルハウスのバルコニーでデザイン、発電性能、耐久性
などを実証。<昨年8月、パナソニックホールディングス(HD)
が神奈川県藤沢市のFujisawaサスティナブル・スマートタウンで
建材一体型のペロブカイト太陽電池(以下PSC)の実証試験を開始
した(24年11月29目まで)。



新設されたモデルハウスの2階パルコ二ー(幅 3,876mm x 高950mm)
にグラデーション状の透過性のガラス建材一体型PSCのプロトタイ
プ(小型のモジュールを組み合わせて)を配置。目隠し既と透過
性を両立したデザインや長期間設置による発電性能、耐久性など
を検証する。ガラス建材一体型PSCとは建築資材であるガラス基根
上に直接、発電層を形成した太陽電池。建物の窓や側面、ショー
ウインドウ、トップライトなど、ガラスが使える場所であればど
こでも設置できる。
 シリコン系太陽電池のように建物の屋上・屋根など設置場所が限
定されず、景観を損ねることなく街並みに調和することで不動産
価値を高める効果もある。 PSCは柔軟性のあるフィルム基板に発
電層を形成するタイプやPCSとシリコンを積層するタンデム型、
センサ端末電源など幅広い用途・製品化が可能だ。パナソニック
HD技術部門テクノロジー本部マテテリアル応用技術センター1
部の金子幸広部長は、ガラス建材一体型を選択した理由として「
お客様から今まで設置できなかった場所への太陽電池の導入のご
要望が大変多い中、ビルや建物のオーナー様から屋根以外にも垂
直面への設置の要望をお伺いしています。最近は全体をガラス建
材で覆ったビル・建造物が増えていますが、建物の窓や側面に
PCSを組み藤沢市での実証試験は国内で初めての建材一体型PSC
の展示といこともあり、ビルオーナー、建設会社、設計事務所等か
ら多くの問い合わせが寄せられている。中にはすぐにでも導入し
たいとの声もあり、 現地見学(1日3組ま込む場合に、建材ガラス
と一体化すれば、従来の 建材ガラスと同様に施工が可能で建物の
堅牢性を担保することができ ます」と説明する。藤沢市での実証
試験は国内で初めての建材一体型 PSCの展示ということもあり、
ビルオーナー、建設会社、設計事務所等br>から多くの問い合わせ
が寄せられている。中にはすぐにでも導入したいとの声もあり、
現地見学(1日3組まで)もほぼ連日、予約で埋る。
 

有機ELディスプレイで培ったインクジェット技術を活かす
パナソニックグループが次世代型太陽電池として期待されるPSC
研究開発に着手したのは2014年のことだ(わたしは1990年代、有
機EL。プラズマ、色素増感などの太陽電池製造研究をスタート)、。
2015年からはNEDOの開発プロジェクトに参画。 2020年には30
cm角モジュールをベースにした開口面2cm2メートル・の実用化
レベルで当時世界最高の変換効率17.9%を達成した(2024年2月現
在18.1%に向上)。 こうした実用化レベルでの高効率化を支えた
のはパナソニックグループの様々な技術の集積であるが、とくに
有機ELディスプレイで使用したインクジェット塗布技術がそのま
ま開発に活かしている。ガラス基板の上に、いかに薄く、均一に材
料の有機化合物を塗布できるかどうかが高効率化、大面積化のカ
ギを握っているからだ。
「大面積の透明電極付ガラス基板にレーザー加工でカット・パター
ニングし、インクジェットで発電層を均一に塗布しさらにレーザ
ー加工でカットする。当社のインクジェットを用いた大画面・サ
イズフリー塗工技術とレーザー技術を組み合わせることで、サイ
ズや透過度、デザインなどの自由度を高め、カスタマイズにも対
応することができる。に下るに従い遮蔽性が高まるといったグラ
デーション状のデザインも可能。まだ数値を算定していないが、
窓から入る目差しを電気エネルギーに変換(国際的な研究開発が
展開中。後日。特集記載)するので、遮熱による省エネ効果も高
い。
例えば、レーザーで塗布部分を飛ばし、元の透明なガラスに戻すこ
ともできるし、透過度を2割、4割に設定することもできる。さらに
ガラスの上部は視線を遮らないように透明度を高くし、足元に下
るに従い遮蔽性が高まるといったグラデーション状のデザインも
可能。まだ数値を算定していないが、窓から入る目差しを電気エ
ネルギーに変換するので、遮熱による省エネ効果も高い。

シリコン系並みの耐久性を実現し製品化を目指す
今年4月には1mx1.8mの大面積のガラス建材一体型PSCの試作ライ
ンも立ち上げる。大面積化することで生産コストも下がり、デザ
イン性も向上する。さらに2024年度末には大面積モデルでの実証
試験を開始する見込み。たPSCは水分や酸素などに弱いとされるが、
劣化物資を遮断し、大面積化とともに技術課題の一つである耐久
も高める。そのためのフアーストステップとして、20年後の劣
化率をシリコン系太陽電池同等レベルに抑えることを目差す。ま
た発電コストについては、NEDOのグリーンイノベーション事
業が2030年までにシリコン系と同等に14円/kWhの達成を掲げて
いるが、コストを下げるには高い変換効率を大面積でも維持し、
量産体制を確立することが欠かせない。まず、お客様の要望に応
え、高効率で耐久性を備えたガラス建材一体型PSCを提供できる
のは、おおよそ4,5年先になる。その市場は4桁億円(1000備円単
位)の規模に成長すると見込んでいる。

 風瀟々と蒼い時代

  
 
Sunshine Superman - MonaLisa Twins
 
レノンがデル・シャノンが1961年4月に発表した「悲しき街角」のコードを参考にして本作を作曲したとのこと[3]。レノンも1980年の『プレイボーイ』誌のインタビューで「デル・シャノンの歌のコードを参考にした」と語っている]。 フラメンコ調のアコースティック・ギターと感情の複雑さを表した
歌詞が特徴となっている。曲はヴァースと2つのブリッジで構成され、コー
ラスが存在しない。 プロデューサーのジョージ・マーティンは、ビートルズのアルバムのオープニング・ナンバーとクロージング・ナンバーには「優位性がある」と判断した楽曲を使うことを好んでいた。『ハード・デイズ・ナイト』の驚くほど穏やかな別れの曲で、これから成熟していくことを予感さす曲と評価されている。
モナリザ・ツインズ - 2015年にカバー演奏する動画を公開。2018年に発売されたカバー・アルバム『Monalisa Twins Play Beatles & More, Vol. 2』で初音源化となった
     
   
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こじ開けるパンドラの箱①

2024年03月20日 | ネオコンバーテック


彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救った
と伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国
時代の軍団編成の 一種で、あらゆる武具を朱りにした部隊編のこと)
兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。 井伊軍団のシンボ
ルとも言える 赤備え。(戦国時代の軍団編成のせて生まれたキャラク
タ「ひこにゃん」。

メターネンションと光還元触媒 


 1.特開2018-181674 全固体二次電池 TDK株式会社
【特許請求の範囲】
【請求項1】結晶構造が立方晶であるリチウム含有リン酸化合物を有
する固体電解質。
【請求項2】前記固体電解質を構成する立方晶のリチウム含有リン酸
化合物が、 LixM1yM2zM3wP3-wO12・・・(1)で
表され、 前記一般式(1)は、0<x≦3、0≦y<2、0<z≦2、
0≦w<3を満たし、 M1は、Mg、Ca、Sr、Ba、V、Nb、
Mn、Co、Ni、Cu、Ag、Ga、Al、In、Sc及びYから
なる群より選択される少なくとも一種であり、 M2は、Zr及びHf
からなる群より選択される少なくとも一種であり、 M3は、Si、B、
S、V、Mo及びWからなる群より選択される少なくとも一種である
請求項1に記載の固体電解質。
【請求項3】結合水を0.01質量%以上20質量%以下含む請求項1
又は2のいずれかに記載の固体電解質。
【請求項4】粒度分布測定で得られる測定値(D50)が、0.1μm
以上10μm以下である請求項1~3のいずれか一項に記載の固体電
解質。
【請求項5】 請求項1~4のいずれか一項に記載の固体電解質を有す
る全固体二次電池。
【請求項6】一対の電極層と、この一対の電極層の間に設けられた前
記固体電解質を有する固体電解質層とが、相対密度80%以上である
<ことを特徴とする請求項5に記載の全固体二次電池。

2.特開2024-23045(P2024-23045A) 二酸化炭素除去を含むメタンガス
生成装置及び方法 荏原実業株式会社 

【概要】
下図2のごとく 水素含有ガスBとCO2含有ガスAとを微生物処理を
行う嫌気性生物反応槽1に供給し、メタンガスを含有する処理ガスE
を排出する二酸化炭素除去を含むメタンガス生成装置において、該処
理ガスEの少なくとも一部を該反応槽に循環する循環ガスライン(D)
を有することを特徴とし、微生物を用いた場合でも、高い効率で高濃
度のメタンガスを生成可能な、二酸化炭素除去を含むメタンガス生成
装置及び方法を提供する。

図1 概要図
【符号の説明】 1 嫌気性生物反応槽 2 散気手段 3 NH3除去手
段除去装置) 4 ガス分離手段(分離装置) 10 流動担体 A 二
酸化炭素を含むガス B 水素を含むガス E 処理ガ
【特許請求の範囲】
【請求項1】 水素含有ガスとCO2含有ガスとを微生物処理を行う嫌
気性生物反応槽に供給し、メタンガスを含有する処理ガスを排出する
<二酸化炭素除去を含むメタンガス生成装置において、該処理ガスの少
なくとも一部を該反応槽に循環する循環ガスラインを有することを特
徴とする二酸化炭素除去を含むメタンガス生成装置。
【請求項2】 請求項1に記載の二酸化炭素除去を含むメタンガス生成
装置において、 該反応槽の後段には、該処理ガスに含まれるNH3を
除去するNH3除去手段を有することを特徴とする二酸化炭素除去を
含むメタンガス生成装置。
【請求項3】 請求項1に記載の二酸化炭素除去を含むメタンガス生成
装置において、 該反応槽の後段には、該処理ガスに含まれるメタンガ
スを分離するためのガス分離手段を有し、 該ガス分離手段によりメタ
ンガスが除去された残留ガスを、該循環ガスラインに供給することを
特徴とする二酸化炭除去を含むメタンガス生成装置。
請求項4】 請求項2に記載の二酸化炭素除去を含むメタンガス生成
装置において、 該NH3除去手段の後段には、該NH3除去手段を通
過したガスに含まれるメタンガスを分離するためのガス分離手段を有
し、 該ガス分離手段によりメタンガスが除去された残留ガスを、該循
<環ガスラインに供給することを特徴とする二酸化炭除去を含むメタン
ガス生成装置。
【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の二酸化炭素除去を含
むメタンガス生成装置において、 該反応槽内の微生物を含む液体中に
流動担体を有し、該流動担体の充填率は5~50%であることを特徴
とする二酸化炭素除去を含むメンガス生成装置において、該反応槽内
の微生物を含む液体中に流動担体を有し、該流動担体の充填率は5~
50%であることを特徴とする二酸化炭素除去を含むメタンガス生成
装置。
【請求項6】請求項5に記載の二酸化炭素除去及びメタンガス生成装
置において、 該循環ガスラインで循環させる該処理ガスの循環量を、
該反応槽に供給する該水素含有ガスと該CO2含有ガスとの合計量の
0.5~50倍に設定する循環量調整手段を有することを特徴とする
二酸化炭素除去を含むメタンガス生成装置。
【請求項7】 水素含有ガスとCO2含有ガスとを嫌気性生物反応槽に
供給し、該反応槽内で微生物処理を行い、メタンガスを含有する処理
ガスを排出する二酸化炭素除去を含むメタンガス生成方法において、
該処理ガスの少なくとも一部を該反応槽に循環することを特徴とする
二酸化炭素除去を含むメタンガス生成方法。
【請求項8】 請求項7に記載の二酸化炭素除去を含むメタンガス生成
方法において、 該処理ガスに含まれるNH3を除去することを特徴と
する二酸化炭素除去を含むメタンガス生成方法。
【請求項9】 請求項7に記載の二酸化炭素除去を含むメタンガス生成
方法において、 該処理ガスからメタンガスを分離し、該メタンガスが
除去された残留ガスを、該反応槽に循環させることを特徴とする二酸化
炭除去を含むメタンガス生成方法。
【請求項10】 請求項8に記載の二酸化炭素除去を含むメタンガス生
成方法において、 該NH3を除去した処理ガスから、メタンガスを分
離し、 該メタンガスが除去された残留ガスを、該反応槽に循環させる
ことを特徴とする二酸化炭除去を含むメタンガス生成方法。
【請求項11】 請求項7乃至10のいずれかに記載の二酸化炭素除去
を含むメタンガス生成方法において、該嫌気性生物反応槽に供給され
る該水素含有ガスのH2質量と該CO2含有ガスのCO2質量との比
は、1:5.5~1:11の範囲に設定されていることを特徴とする
二酸化炭素除去を含むメタンガス生成方法。
※生活及び生物廃液処理水と再エネ由来水素を併合することで二酸化
炭素除去とメタンガス生成が可能となる事業が実現するか?


3.特開2024-018475 炭化水素製造装置および炭化水素製造方法
 株 式会社日立製作所

【概要】
下図2のごとく本開示の一態様は、原料ガスFGが導入される反応器
2と、反応器2に収容され、原料ガスFGを反応させて炭化水素HC
を生成する触媒3と、複数の温度調節部4と、複数の炭化水素センサ
6と、制御部7とを備える炭化水素製造装置1である。複数の温度調
節部4は、反応器2の内部におけるガスの流れ方向FDに設けられて
触媒3の温度を調節する。炭化水素センサ6は、複数の温度調節部4
の各々の下流側の複数の検出位置で反応器2の内部の炭化水素量を検
出する。制御部7は、炭化水素センサ6によって検出された複数の検
<出位置の各々の検出位置における炭化水素量の差を低減するように、
各々の温度調節部4の温度を制御することで、原料ガスを使用して炭
化水素を製造する際の反応を均一化することができ、省エネルギー<化
と触媒の劣化抑制が可能な炭化水素製造装置を提供する。

図2.図1の炭化水素製造装置の反応器の概略的な断面図。
【符号の説明】
1 炭化水素製造装置 2 反応器 3 触媒 41 第1温度調節部
42 第2温度調節部 43 第3温度調節部 6 炭化水素センサ
7 制御部 FD ガスの流れ方向 FG 原料ガス HC 炭化水素
P 炭化水素製造方法

【特許請求の範囲】
【請求項1】原料ガスが導入される反応器と、前記反応器に収容され、
前記原料ガスを反応させて炭化水素を生成する触媒と、前記反応器の
部におけるガスの流れ方向に設けられて前記触媒の温度を調節する
複数の温度調節部と、前記複数の温度調節部の各々の下流側の複数の
置で前記反応器の内部の炭化水素量を検出する炭化水素センサ
と、前記炭化水素センサによって検出された前記複数の検出位置の各
々の検出位置における炭化水素量の差を低減するように、各々の前記
温度調節部の温度を制御する制御部と、を備えることを特徴とする炭
化水素製造装置。
【請求項2】前記原料ガスは、一酸化炭素と二酸化炭素と水素を含有
し、前記温度調節部は、前記反応器の内部におけるガスの流れ方向の
上流側の前記触媒の温度を一酸化炭素の反応に適した第1温度に調節
する一つ以上の第1温度調節部と、前記ガスの流れ方向の下流側の前
記触媒の温度を二酸化炭素の反応に適した第2温度に調節する一つ以

上の第2温度調節部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の
炭化水素製造装置。
【請求項3】前記ガスの流れ方向における各々の前記第1温度調節部
の下流側と各々の前記第2温度調節部の下流側の複数の検出位置で前
記反応器の内部の炭化水素量を検出する炭化水素センサと、前記炭化
水素センサによって検出された前記複数の検出位置の各々の検出位置
、各々の前記第1温度調節
部と各々の前記第2温度調節部の温度を制御する制御部と、をさらに
備えることを特徴とする請求項2に記載の炭化水素製造装置。
【請求項4】前記ガスの流れ方向において一つ以上の前記第1温度調
節部と一つ以上の前記第2温度調節部との間に配置されて前記触媒の
温度を前記一酸化炭素および前記二酸化炭素の反応に適した第3
に調節する一つ以上の第3温度調節部をさらに備えることを特徴とす
る請求項2に記載の炭化水素製造装置。
【請求項5】前記ガスの流れ方向における各々の前記第1温度調節部
の下流側と各々の前記第3温度調節部の下流側と各々の前記第2温度
調節部の下流側の複数の検出位置において、前記反応器の内部の炭化
水素量を検出する炭化水素センサと、前記炭化水素センサによって検
出された前記複数の検出位置の各々の検出位置における炭化水素量の
差を低減するように、各々の前記第1温度調節部と各々の前記第2温
度調節部と各々の前記第3温度調節部のそれぞれの温度御部と、をさ
らに備えることを特徴とする請求項4に記載の炭化水素製造装置。
【請求項6】前記原料ガスに含まれる一酸化炭素ガスと二酸化炭素ガ
スの比率が同等であることを特徴とする請求項2に記載の炭化水素製
造装置。
【請求項7】前記原料ガスに含まれる一酸化炭素ガスと二酸化炭素ガ
スの比率が異なることを特徴とする請求項4に記載の炭化水素製造装
置。
【請求項8】前記炭化水素は、メタンであることを特徴とする請求項
2に記載の炭化水素製造装置。
【請求項9】一酸化炭素と二酸化炭素と水素を含有する原料ガスを反
応させて炭化水素を生成する触媒が収容された反応器に前記原料ガス
を導入し、前記反応器の内部におけるガスの流れ方向の上流側の前記
触媒の温度を一酸化炭素の反応に適した第1温度に調節するとともに、
前記ガスの流れ方向の下流側の前記触媒の温度を二酸化炭素の反応に
した第2温度に調節することを特徴とする炭化水素製造方法。 


 4.特開2023-18305 複合体及びその製造方法、分散剤、電極、イオ
ン交換膜-電極接合体並びに固体電解質形電解装置 出光興産株式
会社

【概要】
金、銀、銅、ロジウム、パラジウム、及び白金からなる群より選ばれ
る少なくとも1つの金属を担体に担持させた複合体の製造方法であっ
て、溶媒、アルキルアンモニウム基を含む樹脂、前記金属を含む金属
化合物、及びハロゲン化物を混合する混合工程と、前記混合工程で得

られた混合液に、紫外線を照射する照射工程と、前記照射工程を経た
混合液に、前記担体を添加する担持工程とを有する複合体の製造方法
で、COを含む合成ガスの生産効率及び電流密度が高い複合体及びの

製造方法、電極、イオン交換膜-電極接合体及び電解装置、並びに、
被毒抑制に優れる分散剤を提供する。


図1.本実施形態で好適に用いられるイオン交換膜-電極接合体の
 模式図である。
【符号の説明】
10 ガス拡散層 20 触媒層 22 アイオノマー 24 複合体
30 固体電解質(イオン交換膜) 40 アノード(陽極)50 イオ
ン交換膜-電極接合体 100 カソード集電板 200 カソード(
陰極)300 固体電解質(イオン交換膜)400 アノード(陽極)
500 アノード集電板 600 電解液 700 電圧印加部 80
0 固体電解質形電解装置
【産業上の利用可能性】
本実施形態によれば、固体電解質形電解装置に対して、例えば工場よ
り排出されたCO2ガスを原料として、電圧印加部への太陽電池等の
再生可能エネルギーを利用することで、所望の生成割合による少なく
ともCOとH2を含有した合成ガスを生成することができる。このよ
うにして生成された合成ガスは、FT合成(Fischer-Tropsch合成)、
メタネーション等の手法により燃料基材、化学品原料等を生成するこ
とができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 金、銀、銅、ロジウム、パラジウム、及び白金からな
る群より選ばれる少なくとも1つの金属を担体に担持させた複合体の
製造方法であって、溶媒、アルキルアンモニウム基を含む樹脂、前記
<金属を含む金属化合物、及びハロゲン化物を混合する混合工程と、前
記混合工程で得られた混合液に、紫外線を照射する照射工程と、前記
照射工程を経た混合液に、前記担体を添加する担持工程とを有する複
合体の製造方法。
【請求項2】前記担体100質量部に対する前記金属化合物中の金属
の質量が、15質量部以上40質量部未満である請求項1に記載の複
合体の製造方法。
【請求項3】前記アルキルアンモニウム基が、下記式(1)で表され
る請求項1又は2に記載の複合体の製造方法。
【化1】

〔式(1)中、R1~R3は、各々独立に、炭素数1~5のアルキル
基である。*は結合部位を表す。〕
【請求項4】前記樹脂は、前記アルキルアンモニウム基を側鎖に有す
る請求項1~3のいずれか1項に記載の複合体の製造方法。
【請求項5】前記アルキルアンモニウム基は、前記側鎖の末端に位置

する請求項4に記載の複合体の製造方法。
【請求項6】 前記担体は、炭素を含む請求項1~5のいずれか1項に

記載の複合体の製造方法。
【請求項7】請求項1~6のいずれか1項に記載の複合体の製造方法で

製造された複合体。
【請求項8】請求項1~6のいずれか1項に記載の複合体の製造方法に

いられ、アルキルアンモニウム基を含む樹脂を含有する分散剤。
【請求項9】請求項7に記載の複合体を含む触媒層と、ガス拡散層とを

有する電極。
【請求項10】前記電極は、カソードである請求項9に記載の電極。
【請求項11】請求項10に記載の電極と、固体電解質と、アノードと

を有するイオン交換膜-電極接合体。
【請求項12】前記固体電解質が、陰イオン交換膜である請求項11に

記載のイオン交換膜-電極接合体。
【請求項13】請求項10に記載の電極を構成するカソードと、前記
カソードと一対の電極を構成するアノードと、前記カソードと前記カ

ードとの間に接触状態にて介在する固体電解質と、前記カソードと
記アノードとの間に電圧を印加する電圧印加部とを有する固体電解
質形電解装置。
【請求項14】前記固体電解質が、陰イオン交換膜である請求項13

記載の固体電解質形電解装置。
※ この事例は詳細に考察することに!(明日)





     風瀟々と蒼き時代



「アイル・ビー・バック」(I'll Be Back)は、ビートルズの楽曲。
イギリスでは1964年に発売された3作目のイギリス盤公式オリジアルバ

ム『ハード・デイズ・ナイト』、アメリカでは同年12月に発売された
キャピトル編集盤『Beatles '65』に収録された。レノン=マッカート
ニー名義となっているが、実質的にはジョン・レノンによって書かれた
楽曲

モナリザ・ツインズ - 2015年にカバー演奏する動画を公開。2018年に

発売されたカバー・アルバム『Monalisa Twins Play Beatles & More, 
Vol. 2』で初音源化となる。この曲は5億回再生を達成している。



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未来を信じる使命

2024年03月18日 | ネオコンバーテック

彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救った
と伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国

時 代の軍団編成の 一種で、あらゆる武具を朱りにした部隊編のこと)
兜(か <ぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。 井伊軍団のシンボ
ルとも言える 赤備え。(戦国時代の軍団編成のせて生まれたキャラク
タ「ひこにゃん」。

  春くれば散りにし花も咲きにけり あはれ別れのかからましかば
                          具平親王
                   

※春が来て、かつて散った花もまた咲いた。別れた人ともこのように再
び会えたら嘆くこともないのに<
                   
※具平親王(ともひら しんのう、応和4年(964年8月4日)- 寛弘6年(1009
年8月21日))は、平安時代中期の皇族。第62代村上天皇の第七皇子、母
は女御荘子女王(醍醐天皇の第三皇子代明親王の次女)。官位は二品・中
務卿。後中書王(のちの ちゅうしょ おう)、千種殿(ちぐさ どの)、六
条宮(ろくじょうの みや)の通称がある。 [来歴] 康保2年(965年)親王<
宣下。 同5年(968年)5月に父が崩御、7月に母が出家。貞元2年(977年)8
月11日元服して三品に叙せられる。兵部卿・中務卿を経て、寛弘4年(
1007年)4月二品に叙される。  
 
 
 



温条件下のペロブスカイト太陽電池モジュール完全ロール・ツー・
ロール製造での実証実験
 

【要約】 
有機無機ハイブリッドペロブスカイト太陽電池の急速な発展により、商
業化された技術に匹敵する電力変換効率を備えたラボスケールのデバイ
スが誕生したが、ハイブリッドペロブスカイト太陽電池は、まだ研究コ
ミュニティを超えた影響を与えておらず、業界に関連する
大面積デバイ
スへの変換は依然として製造方法で重要な課題  
である。ここでは、
室内環境下で産業用ロール・ツー・ロール印刷ツールのみの

製造された、直列相互接続されたセルで構成されるハイブリッド・
ペロブスカイト太陽 電池モジュールの初試作結果を報告する。この開
発の、高価な真空蒸着金属電極を印刷したカーボン電極に置き換えてい
る。20のパラメーターイン ープット実験により、大きなパラメーター
空間での迅速な最適化が なった。最適化されたロール・ツー・ロール
製造されたハイブリ ペロブスカイト太陽電池は、個々の小面積セルで
最大15.5%、面積モジュールの直列相互 接続セルで最大11.0%の電力変
換効率を示す。
製造したデバイスに基づくと、コストは~~0.7 USD/W 。オーストラリア
 
 
年間1,000,000m²の生産が見込まれており、さらなる大幅なコスト削減
が見込む。

図1.工程図
a 信頼性の高いSDコーティングプロセスとペロブスカイトに優しいカー
ボンインクが開発され、真空フリーのペロブスカイトPV生産が可能にな
りました。カーボンインクは、3ロールミルを使用してアップスケール
され、自動化されたロールツーロール研究プラットフォームを使用し
て多数の研究セルを製造およびテストすることにより、デバイスパラ
メータを最適化するために使用されます。b SDコーティング、リバース
グラビア(RG)コーティング、スクリーン印刷によるモジュールのロー
ルツーロール生産の概略図。c 直列接続モジュールの詳細な構造は、市
販の透明電極上に完全にロール・ツー・ロールで製造されています。

【はじめに】
    
 
 
 
 

有機無機ハイブリッドペロブスカイト太陽電池(PeSC)は、26.1%の電力               
変換効率(PCE)を実証した有望な次世代太陽光発電(PV)技術

録的な効率は、市場の既存技術に匹敵するにもかかわらず、PCEが26.8%
の結晶性Si PVでは、PeSCを実際のアプリケーションで実現する課題に
対処する必要がある。最も重要なのは、経済的に実行可能または スケ
ーラブルではない材料や方法を使用し製造されることが多い小面積のラ
ボスケールのセルを、大量かつ低コストの製造方法で製造された大面積
のデバイスへの変換にある。無機多接合セルやGaAsセルなど、PCEの高
い他の太陽光発電技術が示すように、コストダウンしなければが市場イ
ンパクトを与えられない。   

 PeSCと従来の無機PV技術の主な違いはスプレーなどの溶液ベースの工 
業プロセスを使用した低コストで低エネルギーの製造可能性でありお
よびスロットダイ(SD)コーティング大面積のガラスベースのPeSCの最近
の進歩により、最大25.8%の効率が期待されているが、これらのデバイ
スは、ディスクリートのシートツーシート処理を使用し製造され、真空
ベースの蒸着ステップを利用し、サブトラクティブレーザーパター/br>
ニングを採用して大面積モジュールの相互接続を実現している。これら
に、柔軟なPeSCは、連続ロールツーロール(R2R)製造技術を使用し量かつ
高スループットの製造を実現する。また、フレキシブルPeSCの軽量で物
理的な柔軟性は、高い比電力(電力対重量比)を持つ太陽光発電パ ネル
の可能性を提供し、車両一体型太陽光発電、建物一体型太陽光発電宇宙
を含む新しいアプリケーションにとって非常に望ましいが、連続的に動
くフレキシブルプラスチック基板上でPeSC製造プロセスには、技術的
題、特に時間と温度処理の制限がある。
        


製造プロセスを進化させるだけでなく、太陽電池アーキテクチャの高コ                            
スト部品を、同等の性能を維持しながら、より安価な代替品に置き換え             
ることは、依然として永続的な課題であり、最もコストの高い部品は真             
空処理されたAu電極で、市販の透明導電性電極(TCE)が後続する。真空             
蒸着はコストがかかり、プロセスの性質上、従来のR2R製造ラインでの             
使用には適していません。ガラス系デバイスにおける溶液処理された裏             
電極の報告がいくつかあるが、その加工には長時間の高温工程が必要で             
あり、連続工程の時間的制約から、軟質プラスチック基板との相性が悪             
く、R2Rベースのアップスケーリングにも適さない。これらの技術的課             
により、小面積のPeSC(0.09cm2R2Rプロセスを用いてフレキシブルプ             
ラスチック基板上に全層を堆積させた活性領域)は、ごく最近(2023年2             
月)に報告されたばかりで、28個々のセルは最大10.8%のPCEを示す。最             
初の報告は、この分野において重要なマイルストーンとなったが、その

効率は依然として一般的な研究用セルの効率とはかけ離れており、実証
されたのは小さなセルのみでした。本稿では、過去最高の15.5%のPCE
を持つ、完全にR2R印刷された個々のPeSCの製造について報告する。
た、業界に関連するR2R製造技術のみを使用して、周囲の室内条件下
で製造されたPeSCモジュールの最初のデモンストレーションについても
報告します。これは、(i)堅牢でスケーラブルな成膜技術、(ii)真空ベース
の電極に代わるペロブスカイトフレンドリーなカーボンインク、および
(iii)図1に示すR2Rベースのハイスループット実験プラットフォームの開
発によって達成されました。後者は製造プロセスを模倣して、1日に数千
個の研究用セルを製造およびテストします。これにより、ミニチュア工
場から、最大11%のPCEを示すPeSCモジュール(~50cm²のアクティブエ
リア)のフルスケールR2R製造へのシームレスな移行が可能になりました。
印刷したPeSCの将来性は、本研究で用いた製造方法や材料をもとにコ
ストモデルを用いて算出した様々な生産シナリオにおける製造コストと
その結果得られたデバイス効率を考慮して評価する。    
                            この項了       
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太陽を追って

2024年03月16日 | ネオコンバーテック


彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救った
と伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国
時代の軍団編成のせて生まれたキャラクタ「ひこにゃん」。



光合成細菌の生きた化石を湖から発見
14日、北海道大学と加ウォータールー大学は,光合成進化のミッシング
リンクに相当する新奇性の高い細菌を発見。研究グループは,「Candid- 
atus Chlorohelix allophototropha」と名付けた細菌を,カナダ北部の
湖から培養。研究開始当初,光合成ができる珍しい細菌の培養を目指し
て,採水した湖水に光を照射して培養を行なったが、数週間経ってもは
っきりとした結果でなかったが,微生物増殖を示した1本の培養瓶中に含
まれている主要な光合成細菌の分離培養に成功し、その詳細な特徴を明
らかにする。



ところが,クロロフレキサス門の既知の全ての光合成細菌は光化学系II
を使っているのに対して,この新しい細菌は光化学系Iを使っていること
判明、すなわち,クロロフレキサス門の細菌は光化学系の反応中心を
柔軟に変化させながら進化しつつ,クロロソームの様な集光装置をその
まま維持して進化したと考えられる。この発見によって,研究グループ
はクロロフレキサス門における光合成進化仮説の矛盾を解消し,この進
化を説明する二つの新しいモデルを提案。この新種の酸素非発生型光合
成細菌を生きた化石と捉えることができます。そして、特筆すべき点と
して、本細菌が地球における光合成のからくりや進化の謎を解く鍵とな
る生物であり、分離培養ができたことで生体分子の生化学的アプローチ
が可能となるため、酸素非発生型から酸素発生型光合成への進化過程、
さらには太古地球の環境と生命の共進化について包括的に理解できるこ
とに期待がかかる。


光渦で金ナノの超精細パターニングに成功
13日、千葉大学,北海道大学,大阪公立大学,大阪大学は金ナノ微粒子
が分散する懸濁液(金ナノインク)に光渦を照射することで従来のイン
クジェット技術の限界を凌駕する微小なドットが印刷できることを実証。
近年,半導体・電子製品などを印刷して製造するプリンタブルエレクト
ロニクス技術に注目が集まっている。従来のインクジェット印刷技術で
はノズルが目詰まりを起こすため,高粘度材料の印刷が困難だったが,
レーザー誘起前方転写法(LIFT)によって,それが可能になり、LIFTが,
パルスレーザー加熱によってドナー膜に形成されたキャビテーションバ

ブルの膨張・収縮によってドナーの液滴が吐き出されてレシーバー基板
に転写される現象で,次世代プリンタブルエレクトロニクスの印刷手法
のホープであるが、LIFTはドナー物質の液滴が吐出される方向を制御す
ることは原理的に不可能だった。この課題を克服するため,研究グルー
プは光渦を用いた光渦レーザー誘起前方転写法(光渦LIFT)を考案。


図1 光渦レーザー誘起前方転写法のイメージ図
液滴の自転運動によって液滴中の金ナノ微粒子

が高密度に充填されてドットとして印刷される

光渦は,照射した物質にトルク(軌道角運動量)を与えることが知られ
ている。光渦の軌道角運動量がLIFT現象によって吐出された液滴を自転
させる結果,液滴が安定して直進飛翔するため,より精密にプリントす
ることが可能になる。検証は,波長532nmの光渦ナノ秒パルスレーザー
をガラス基板上のドナーである金ナノインクにビームスポットが35μm
になるようにレンズで集光した。単一パルス照射によって,液膜から単
一液滴を吐出し,ドナー基板に平行して設置されたレシーバー基板にド
ットとして印刷された。その結果,金属ナノ微粒子が密に充填された真
円性・均質性の高いドットが印刷できた。
一方,ガウシアンビームを用いた従来のLIFTで転写されたドットは,い
びつでドット中のナノ微粒子の分布も不均一だった。ドット径も光渦の
結果と比較してかなり大きく,周辺にデブリが散乱。さらに,印刷した
ドットの位置精度を評価したところ,光渦LIFTはガウシアンビームを用
いた通常のLIFTよりも半分以下の距離差でドットを印刷でき,金ナノイ
ンクの文字パターニングが可能になった。さらに集光ビーム径を制御す
ることで最小直径9μmのドット印刷にも成功した。研究グループは,こ
の印刷技術は,半導体インク材料や他の金属インク材料にも適応できる
ため,次世代プリンタブルエレクトロニクス技術の基盤技術として回路
の量産技術などへ発展可能と見込んでいる。
【掲載論文】
・論文タイトル︓High-definition direct-print of metallic microdots with
        optical vortex induced forward transfer
・雑誌名︓APL Photonics  DOI︓https://doi.org/10.1063/5.0187189
・論文タイトル:Fabrication of an array of hemispherical micro-lasers
         using optical vortex laser-induced forward transfer
・ 雑誌名:ACS Photonics
・DOi:https://doi.org/10.1021/acsphotonics.3c01005 

------------------------------------------------------------------------------------------------
CO2の光駆動メタネーションのための効率的な金属-有機構造体由来ニッケ
ル触媒

東京ガスの場合
安価な再生可能エネルギーを利用するということ、天然ガスの既存イン
フラを活用するということから、大規模なe-メタン製造は基本的に海外
で実施することになる➲現在の小規模実証でのメタネーションプロセ
スは、「サバティエ反応」という触媒反応を使っていますが、これには
機器コスト、水電解からメタン合成に至る効率や大型化の限界、熱マネ
ジメントの難しさ、といった課題があります。大規模で安価なメタネー
ションを実現するためには、新たな技術革新が必要となる。

※サバティエ反応は、ニッケルなどを触媒として使い、気体の二酸化炭
素(CO2)と水素を高温で反応させて、メタンと水を得る反応。

現状のメタン製造はこのサバティエ方式を使っていますが、水電解装置
、水素タンク、メタン合成装置といった複数の設備を必要とするため、
機器コストが高いという問題があり、
また、水素を作り出すための水電解プロセスとメタネーションを合わせ
た総合効率が50%程度で、大規模な導入のためには更なる効率化が必要・
加えて、サバティエ反応は約500℃という高温に達する発熱反応であり、
この熱マネジメントが難しいという課題も解決する必要
この課題解決のため、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開
発機構(NEDO)のプロジェクトにおいて、「ハイブリッドサバティエ
方式」と「PEMCO2還元方式」という、2つの革新的技術開発に取り組
んでいる➲国のグリーンイノベーション基金を活用し、将来の社会実
装をコミットして進めている取り組みになる。

♞ 水電解とメタン合成を一体化する、ハイブリッドサバティエ方式
宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同開発しているハイブリッドサバテ
ィエ方式は、発熱反応であるサバティエ反応の排熱を、吸熱反応である
水電解に利用することで、高効率化と熱マネジメント性の向上を可能に
する。


サバティエ反応は前述のように500℃程度の高温になるため、熱マネジ
メントが難しいという問題があった。JAXAは、宇宙船内でのCO2の除
去と酸素を発生させる水電解をリンクさせて、循環型の空気再生システ
ムを構築するため、220℃付近の低温で進行する低温サバティエを開発
した。ハイブリッドサバティエは、固体高分子電解質膜(PEM:Polymer Electrolyte Membrane)を使ったPEM水電解と、低温サバティエ反応を
一体化、モジュール化することで、機器コストの低減と、複数化、大型
化によりスケールアップが可能。また、基本的に既存技術の組み合わせ
であり、JAXAによって原理実証も完了しているから、早期の大型化、
社会実装が可能だ。
 水とCO2から直接メタンを合成するPEMCO2還元方式
PEMCO2還元は、水電解でも利用される電気化学反応により、水とCO2
から直接メタンを合成技術。


PEMCO2還元は低温サバティエよりさらに低い、約80℃で反応し、かつ熱
中立な反応のため、熱マネジメントは不要になる。さらに1デバイスで
全ての反応が完結するため、設備構造の簡略による低コスト化、またモ

ジュール化と大型化によってスケールアップが容易と考えている。また、
PEMCO2還元には、メタン合成に用いられる電極触媒により、電解電位が
近接しているメタン以外の副生成物を生成する可能性があり、弊社では
代替石油などクリーンなe-fuelの合成への応用も視野に入れ、開発を進
めている。なお、メタン以外の成分の検討はNEDO支援によらず弊社独自
の取り組み。
確かに触媒反応や電気化学反応など、応用化学系のエンジニアが中心で
すが、これから社会実装に向けたシステム構築、スケールアップ、イン
フラの活用・整備などを総合的に推進していく必要がありますから、応
用化学以外の多岐にわたる技術開発が必要になります。デバイスの大型
化では機械系、電気系のエンジニアが求められるでしょうし、海外への
展開も視野に入れるとプラントエンジニアの活躍の場もあるでしょう。
また、多くのシステムを連携させながら運用するという点で、IT系やシ
ステム開発ができる人材などは、この領域でも欠かせない。

SDGsの広がりと共に、世の中が化石燃料を使わない方向に進みだろう。
そうした中、合成メタンを製造するメタネーションに携われることは、
お客様にこれまで通り都市ガスを使い続けて頂きながら、地球環境を守
ることができるという点で、やりがいがある。革新的メタネーション技
術開発グループは、2021年度に新設された部署(東京ガス)で、多くの
関連する技術に携わっている人たちが集まっている。みんなメタネーシ
ョンをしっかりやっていかないと、炭化水素の燃料から離れてしまう、
とい危機意識を持って取り組む。今の部署が設立されたタイミングで異
動してきた。ただ、新しい組織が立ち上がって新たな活動に取り組むこ
とになっても、目標に向かって開発し、改善していくことの繰り返しと
いう基本的な考え方は変わらない。ハイブリッドサバティエもPEMCO2
還元も、これまで燃料電池で扱っていたものと似たような技術でメタン
を製造するもの。これまで培ってきた技術を、全く違う目的のために応
用できるというのも面白い。今後、環境技術に関わるエンジニアも増え
ていくと思うが、今自分のやっている仕事が、どこでどういう形で花を
開くのか、本当にいろいろな可能性がある。新しく学ぶことも多いが、
楽しみながら技術開発への取り組みを進めることができれば、それがき
っと将来役に立つと思う。via MEITEC「合成メタンの価格を下げる2つの
革新的技術とは[東京ガスに聞く、CO2ネットゼロを目指すエネルギー産
業の最新事情」2023.4.10




 風蕭々と蒼い時代



I'll Follow The Sun - MonaLisa Twins (The Beatles Cover)
「アイル・フォロー・ザ・サン」は、マッカートニーがデビュー前に書
いた楽曲で、マッカートニーは「16歳の時にフォースリン・ロードに面
した部屋で書いた曲[注釈 1]。歌詞についてマッカートニーは、「『ア
イル・フォロー・ザ・サン』は最初の頃に書いた曲のひとつさ。病み上が
りの間もない時に部屋からレースのカーテン越しに外を眺めながら書い
た記憶がある。でもその頃僕らは地元でハードなリズム・アンド・ブル
ースをやっていたから、『アイル・フォロー・ザ・サン』のようなバラ
ードは後回しにしたんだ」と語る。 1980年にジョン・レノンは、『プレ
イボーイ』誌のインタビューで「これはポールだ。おかしな内容なんだ。
「明日、雨が降るかもしれない。ぼくは太陽を追いかける(Tomorrow 

may rain / So I'll follow the sun) 」…マッカートニーの最初期の
作品。きっとビートルズ以前に書いたんじゃないかと思う。彼はたくさ
ん曲を書いていた]と語る。

モナリザ・ツインズ(英: MonaLisa Twins) は、リバプールを本拠地と
する双子の姉妹による二人組ロック・バンド。 ビートルズをはじめと
る1960年代のバンドの曲をカバーした動画を、YouTubeで発表するこ
で知られている。それらの曲の多くはアルバムとしても発表されてお
、またオリジナル曲を収録したアルバムも発表している。





アメリカの地方都市で秘書をしている独身の38歳のジェーン・ハドソン

(キャサリン・ヘプバーン)は長期休暇を取り、念願であったヨーロッ
パ旅行の夢を実現させて、ロンドンとパリを観光後、オリエント急行に
乗って、この旅行の最終目的地である水の都・ヴェネツィアを訪れる。
ヴェネツィアは街中に水路が張り巡らされた歴史のある美しい都であり
ジェーンは駅から船でフィオリーニ夫人(イザ・ミランダ)が経営す
ペンシオーネに到着する。その後、観光に出かけたヴェネツィアのサン
・マルコ広場で1人のイタリア人男性レナード(ロッサノ・ブラッツィ)
と出会う。



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再エネ第一先鋒;太陽電池 ③

2024年03月08日 | ネオコンバーテック
 
彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと伝えら
れる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国時代の軍団編成の
せて生まれたキャラクタ「ひこにゃん」。



絶え間なく降り注ぐ太陽エネルギーが『贈与経済』の源 ②

地下化石燃料は太陽エネルギーの缶詰
地球に到達した太陽光線の1時間あたりの総エネルギー量は20世紀後半の世界の

1年間で消費されるエネルギーに匹敵し、そのエネルギーの地上での内訳は、 
地上で熱に変わってしまうエネルギーは約45%。海中に蓄えられるエネルギーは
20数% 風や波を動かす原動力へ変わるエネルギーは0.2% 程度 光合成に使われる
エネルギーは0.02% 程度 宇宙へ反射してしまうエネルギーは30%程度。最的には、
可視光や赤外線などの電磁波として宇宙へ再放射されています。この太陽エネル
ギーを利用して化石燃料が、地質時代にかけて堆積した動植物などの死骸が地中
に堆積し、長い年月をかけて地圧・地熱などにより変成されてできた有機物の化
石のうち、人間の経済活動で燃料として用いられる。地球が誕生した頃の大気は
主に窒素・水蒸気・二酸化炭素・硫黄酸化物(火山ガス)などで形成され、二酸
化炭素は、今より遙かに高濃度であったと推定されています。まずは、光合成を
行うことのできる植物プランクトン(または硫黄酸化物を吸収する嫌気性生物)
のような生物が海中で誕生し、光合成によって太陽エネルギーを利用して大気
中の二酸化炭素を吸収・分解(または硫黄酸化物を吸収)、そのうち炭素(硫黄
)成分を体内に吸収し、酸素を排出する。すると、今度は酸素を消費し、植物プ
ランクトンを捕食する動物プランクトンのような生物が誕生します。

この小さな原始生物達の生命活動の循環が積み重ねられることで、約 8億年前に

は現代と、ほぼ 同程度の酸素濃度(約23%)になり、この高濃度の酸素が後に
オゾン層を形成し、動植物が地上へ進出することが可能になったと考えられてい
る。また、太古の地球は現在より遙かに気温が高く、二酸化炭素などの減少によ
り気温が概ね15℃程度まで低下、大気の循環も相まって冷やされ、現在の姿にな
った。それらの動植物性プランクトンは、一生を終えると海中深くへ沈み、それ
が堆積・重合し、加圧される等の変遷を経て、地層を形成し、石油となる。また、
その後に陸上に進出した樹木などの生物の死骸が同様の理由で、堆積・加圧等さ
れて形成されたものが石炭であり、言い換えれば、かつて大気中に存在していた
炭酸ガス、その他の人体にとって有害な成分と太陽エネルギーが、生物の働きに
よって長大な時間をかけて固定され、地中深くに封じ込められました。これが
「太陽エネルギーの缶詰」だといえる所以です。

人類のエネルギー消費は太陽エネルギーの僅か1万分の1
もっとも、石油は現在の学説の主流は、百万年以上の長期間にわたり厚い土砂の
堆積層に埋没した生物遺骸が、高温と高圧によって油田という物質に変わり、液
体やガスの炭化水素へと変化し岩盤内の隙間を移動、貯留層と呼ばれる多孔質岩
石に捕捉されて、油田を形成する石炭とともに化石燃料とも呼ばれる「有機由来
説」が現在の主流です。これ以外にも、天文物理学者トーマス・ゴールドが唱え
る「惑星が誕生する際の大量の炭化水素が惑星内部の高圧・高熱を受けて変質す
ることで石油が生まれる」という無機由来説があります。これは、一度涸れた油
田も、しばらく放置すると再び原油産出可能になることで説明されているが、超
深度さえ掘削できれば、世界中どこでも石油を採掘できる可能だとされる。掘削
技術整えば膨大な量の石油が消費されても、石油が枯渇する危険性はほぼ皆無で、
ベトナム沖、メキシコ湾岸油田のユウジン・アイランドの化石燃料では考えら
れない深さの超深度油田から原油がみつかっている。

もう一つは、世界的にも稀な軽質油を産出する静岡県の相良油田では、有機由来
説とも無機由来説とも異なる第三の説が唱えられており、1993年、京都大学大学
院の今中忠行(現在:株式会社アイティー技研長、京大名誉教授:1945~)は、
研究室内の「無酸素実験装置」において、相良油田から採取した石油分解菌が、
通常状態では石油を分解する能力を持ちながら、石油も酸素もない環境におかれ
ると、細胞内に逆に原油を作り出すことを発見した石油分解菌。この際生成され
た石油は相良油田産の軽質油と性質が酷似しており、相良油田が形成された一因
として唱えられているほか、今中忠行らはこの石油分解菌がメタンハイドレート
に関係していると指摘。この研究が進めば、将来的には石油醸造プラントでの有
機的な石油の生成が可能になるとも言われている石油分解菌説。人類が地上でエ
ネルギー源として実際に利用可能な量は約1PW(ペタワット:1015)といわれてい
るが、これは現在の人類のエネルギー消費量の約50倍で、ソーラパネルに換算す
るとゴビ砂漠の半分に現在市販されている太陽電池を敷き詰めれば、全人類のエ
ネルギー需要量に匹敵する発電量に匹敵する。

 https://ittech.co.jp/company/



『贈与経済』の流儀-どのようにエネルギーを消費しますか
「われわれの富の源泉と本質は日光のなかで与えられるが、太陽のほうは返報な

しにエネルギーを-富を-配分する。太陽は与えるだけでけっして受け取らない
」(ジョルジュ・バタイユ『呪われた部分』)と、このようにバタイユは「普遍
経済」をイメージしていました。これを『贈与経済』と言い換えることもできま
すが、常にエネルギーが過剰であることは何を意味するのか。生産のためのエネ
ルギーが、成長のためのエネルギーが過剰に与えられているとことは、太陽エネ
ルギーが無限に与えられていることは、「もしもその組織(たとえば一個の有機体)がそれ以上成長しえないか、あるいは剰余が成長のうちに悉く摂取されえな
いなら、当然それを利潤ぬきで損耗せねばならない。好むと好まざるとにかかわ
らず、華々しいかたちで、さもなくば破滅的な方法でそれを消費せねばならない」ことを意味していると。そうです、エネルギーが過剰に与えられているから、惜
しみなく消費せざるをえないということが、人間の諸々の経済活動、あるいはも
っと広く言えば、諸エネルギーの関係の推移を位置づけていくことが、バタイユ
の謂う「普遍経済」の意味です。

もうお分かりだと思いますが、地下化石燃料や原子力燃料に依存せずとも、人類
は無償のエネルギーを手にできる段階になったといえます。そのことは、消費活
動に伴い排出される温暖化ガスが原因となり、引き起こされる世界規模の気象変
動の問題が解決され、持続可能な社会を希求するわたしたちの努力により、光熱
費は限りなく、社会的費用として漸近し、個人的な費用としての意味を失ってい
くのだと思っていまが、それを身をもつて実現していくことが喫緊の使命だと考 
えています。 
※以上の文は16年前に掲載した記事を加筆修正し再掲載したものである。 
※バタイユ,ジョルジュ[バタイユ,ジョルジュ]:1897-1962年。フランスの
思想家。大戦前から戦後にかけて、文学・思想・芸術・宗教学・政治等広範な領
域で批評活動を行い、現代に至るまで影響を与えつづけている。
「“全般経済学”とは、生産よりも富の“消費”(つまり“蕩尽”)のほうを、
重要な対象とする経済学のことである。」経済合理性の範疇に収まらない蕩尽・
祝祭・宗教・エロス・芸術は、人間の喜びの本質が有用性の原理に拠って立つ
生産・蓄積過程にあるのではなく、消費・蕩尽にあることを示す。本書は人間が
不可避的に内包せざるを得なかった「過剰」を考察の対象にして人間存在の根
源に迫り、生を真に充実させるために、蕩尽・神聖・恍惚に代表されるこの「
呪われた部分」の再考を鋭く強く促す。意識の「コペルニクス的転回」に賭けた
バタイユ作品の新訳。巻末に先駆的重要論文「消費の概念」を収録。

  

※中沢新一:1950年山梨県生まれ。明治大学野生の科学研究所所長(本データは 
この書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 
大地震と津波、そして原発の事故により、日本は根底からの転換をとげていかな 
ければいけないことが明らかになった。元通りの世界に「復旧」させることなど 
はもはや出来ない。未知の領域に踏み出してしまった我々は、これからどのよう 
な発想の転換によってこの事態に対処し、「復興」に向けて歩んでいくべきなのか。原子力という生態圏外的テクノロジーからの離脱と、「エネルゴロジー」と 
いう新しい概念を考えることで、これからの日本、そしてさらには世界の目指す 
べき道を指し示す。 

 従来のイデオロギー的な反原発の主張でも、堕落した資本主義への譴責(けん
 せき)という理解でもなかった。「エネルゴロジー(エネルギーの存在論)」
 からみた、人類史における原子力の特異性に焦点を当てた。太陽エネルギーの
 循環の中で長い時間をかけ蓄積された石炭や石油と違い、原子核融合などの高
 エネルギー現象を無媒介に直接的に地球の生態圏内部へ持ち込む原子力は、現
 在の技術では安全上の欠陥が大きい。しかも本来ない「外部」を持ち込むとい
 う思考回路は、生態圏の自然の秩序や調和を重んじる多神教やアニミズムと異
 なり、現代資本主義を駆動させているユダヤ教やキリスト教など一神教の超越
 的な世界観と同じ過激さをはらむ、と踏み込んだ。「わかりづらい、悠長だと
 批判も受けました。でも土台となる思想を解き明かさなければと考えた。新自
 由主義的な経済は限界に近づいている、という予感が現実になった危機感でし
 た。





米最大1.3GWの「太陽光+蓄電池」稼働
今後3GW超に増設へ
全2068文字
 太陽光発電で米国をリードするカリフォルニア州で、米国最大の太陽光発電と大規模なエネルギー貯蔵プロジェクトが商業運転を開始した。
 「エドワーズ&サンボーン・ソーラー・エネルギー貯蔵」と呼ばれるこのプロジェクトは、太陽光パネルの出力が875MWに達するメガソーラー(大規模太陽光発電所)と容量3282MWh(3.282GWh)もの「ギガストレージ」から構成される(図1)。
このプロジェクトは、1300MW(1.3GW)の系統連系容量を、カリフォルニア州の送電系統を管理するカリフォルニア独立系統運用機関 (California Independent System Operator、 以下CAISO)に提供する。CAISOの予測だと、発電量は、23万8000軒の家庭が消費する電力に匹敵するという。
 カリフォルニア州セントラルバレー南部に位置するカーン郡の私有地と、航空機開発の拠点として知られる「エドワーズ空軍基地」からリースした土地の両方にまたがり、総面積は4600エーカーを超える。
ちなみに、この事業は、米国国防総省(US DOD)史上で最大の官民連携によるプロジェクトになるとしている。

LG化学・サムスン・BYDの蓄電池
 米国で最大規模となる今回のプロジェクトでは米ファースト・ソーラー(First Solar)の190万枚のカドミウムテルル(CdTe)型化合物系薄膜太陽光パネルと、
韓国LG化学、サムスンSDI、そして中国BYDの3社によるエネルギー貯蔵システム
(Battery Energy Storage System =BESS)で構成されている。エネルギー貯蔵
設備には、12万個以上のリチウムイオン電池モジュールが使用された(図2)。


電力購入者には「スタバ」も
プロジェクトから発電される電力の購入者(オフテイカー)は、コーヒーチェー
ン業界大手の米スターバックス、カリフォルニア州で長年地域独占している垂直
統合型の大手電力会社電力会社2社、サザン・カリフォルニア・エジソン(SCE)
とパシフィック・ガス・アンド・エレクトリック・カンパニー(PG&E)、大手電
力に対抗する新電力であるクリーン・パワー・アライアンス(CPA)、カリフォ
ルニア州サンノゼ市などが含まれる。
スターバックスは、環境負荷を低減するために、2030年までに、CO2排出量を50
%削減することを目指している。さらに、同社は2025年までに北米1万店舗を環
境配慮型店舗に転換する目標を掲げている。同社は、風力、太陽光発電からPPA(
電力購入契約)を通じて、米国、カナダ、英国にある直営店舗について、既に
「再エネ100%」の電力で賄っている。
スターバックスは、2020年12月に「エドワーズ&サンボーン・ソーラー・エネルギー貯蔵」プロジェクトの蓄電池設備から5.5MW、そして太陽光発電から24MW分
のバーチャルPPAを締結した。

大手電力と米版「地域新電力」にも
米国で最大規模の電力会社の1つであり、カリフォルニア州の中部・沿岸部・南
部に及ぶ地域で およそ1400万人に電力を供給しているSCEは、エドワーズ&サンボーンプロジェクトのエネルギー貯蔵設備から出力50MWの電力を10年間、購入す
る契約になっている。
プロジェクトに参加した新電力CPAは、正式には「コミュニティ・チョイス・ア
グリゲーション(CCA)」と呼ばれる。CCAは日本の地域新電力に似ていて、市や
郡などの地方自治体が設立し、自ら発電所を開発、または発電事業者から電力を
調達し、 既存の大手電力会社が所有する送配電網を利用し地域の需要家に電力
を供給する小売電気事業を展開している。CCAは、既存の大手電力会社との差別
化として、再エネの比率がより高いプランを提供し、その再エネも「地産地消型
」で調達している。
カリフォルニア州太平洋岸に面しているロサンゼルスとベンチュラ郡を含む同州
南部をサービス管轄に持つCPAは、エネルギー貯蔵設備から100MW分の電
力購入に関してPPAを締結した。
実は、このプロジェクトはさらに大規模化する予定で、計2000MW(2GW)の太陽光発電とエネルギー貯蔵設備をCAISOの電力系統に接続するための
完了すると、最大
3.35GWに達することになる。
米再エネ・プロジェクト・デベロッパーであるテラジェン(Terra-Gen)がこのプロジェクトを開発・所有し、ミネソタ州に本社を構える太陽光発電のEPC(設計・調達・施工)サービス事業者であるモーテンソン(Mortenson)がプロジェクトを施工した。
 1Aと1Bという2段階からなるこのプロジェクトをモーテンソンは、2021年の第1四半期(1~3月)に建設を開始した。プロジェクトの第1段階の系統連系出力346MW の太陽光パネルと1.5GWhの蓄電池は2021年末に運転を開始し、残りの設置は2023年末に完了した(図3)。
電力購入者には「スタバ」も
 プロジェクトから発電される電力の購入者(オフテイカー)は、コーヒーチェーン業界大手の米スターバックス、カリフォルニア州で長年地域独占している垂直統合型の大手電力会社電力会社2社、サザン・カリフォルニア・エジソン(SCE)とパシフィック・ガス・アンド・エレクトリック・カンパニー(PG&E)、大手電力に対抗する新電力であるクリーン・パワー・アライアンス(CPA)、カリフォルニア州
サンノゼ市などが含まれる。
スターバックスは、環境負荷を低減するために、2030年までに、CO2排出量を50
削減することを目指している。さらに、同社は2025年までに北米1万店舗を環
配慮型店舗に転換する目標を掲げている。同社は、風力、太陽光発電からPPA(
力購入契約)を通じて、米国、カナダ、英国にある直営店舗について、既に「
再エネ100%」の電力で賄っている。
スターバックスは、2020年12月に「エドワーズ&サンボーン・ソーラー・エネルギー貯蔵」プロジェクトの蓄電池設備から5.5MW、そして太陽光発電から24MW分のバーチャルPPAを締結した。

大手電力と米版「地域新電力」にも
米国で最大規模の電力会社の1つであり、カリフォルニア州の中部・沿岸部・南
部に及ぶ地域で およそ1400万人に電力を供給しているSCEは、エドワーズ&サンボーンプロジェクトのエネルギー貯蔵設備から出力50MWの電力を10年間、購入す
る契約になっている。
プロジェクトに参加した新電力CPAは、正式には「コミュニティ・チョイス・ア
グリゲーション(CCA)」と呼ばれる。CCAは日本の地域新電力に似ていて、市や
郡などの地方自治体が設立し、自ら発電所を開発、または発電事業者から電力を
調達し、 既存の大手電力会社が所有する送配電網を利用し地域の需要家に電力
を供給する小売電気事業を展開している。CCAは、既存の大手電力会社との差別
化として、再エネの比率がより高いプランを提供し、その再エネも「地産地消型
」で調達している。
カリフォルニア州太平洋岸に面しているロサンゼルスとベンチュラ郡を含む同州
南部をサービス管轄に持つCPAは、エネルギー貯蔵設備から100MW分の電力購入に
関してPPAを締結した。
実は、このプロジェクトはさらに大規模化する予定で、計2000MW(2GW)の太陽
光発電とエネルギー貯蔵設備をCAISOの電力系統に接続するための開発作業が進
行中という。 エドワーズ&サンボーンプロジェクトがすべて完了すると、最大3.35GWに達することになる。









 
 
 
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再エネ第一先鋒;太陽電池 ②

2024年03月07日 | ネオコンバーテック


彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと伝えら
れる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国時代の軍団編成の
せて生まれたキャラクタ「ひこにゃん」。

彦根の伝統的ゲーム「カロム」



「カロム」ってどんな遊び
国宝・彦根城をはじめとする歴史的、文化的資産が多数存在する本市において、
「カロム」はまさしく彦根の文化と歴史を象徴する遊びであり、市内の一家に一
台カロム盤があると言われるほど、市民に根ざしたご当地文化です。シンプルな
ルールでありながらも技と戦略が必要であるため、子どもから大人まで幅広い世
代に愛され、家族団らんの遊び、地域行事での催しとして多くの方に親しまれて
いる。
【カロム関連リンク】
※一般的なカロムの遊び方 https://hansoku-carom.com/description/
※html彦根の伝統的ゲーム「カロム」
https://www.city.hikone.lg.jp/kakuka/kanko_bunka/10/1/11856
※「カロム境界」https://www.biwako.ne.jp/~carom/



カロムの歴史
カロムに似たゲームは世界各国でも盛んに行われており、12~13世紀にかけてエ
ジプトでその原型が確立されたとも言われている。日本への伝来時期や伝来ルー
トには諸説ありますが、カナダのボードゲーム「クロキノール」に似ており、彦
根からカナダに移民として移られた方々が持ち帰り、独自のルールとして発展し
たのではないかとも言われている。昭和30年代初期には「闘球盤(とうきゅうば
ん)」という名称で日本各地に普及し、現在では彦根を中心とした湖東・湖北地
域に残っている。また、彦根は地場産業である「彦根仏壇」といった仏壇作りが
盛んな地域であり、仏壇作りの技術を活かしてカロム盤の制作が行われている。

クロキノール(Crokinole、発音は[ˈkroʊkɪnoʊl] KROH-ki-nohl)またはクロックノールは器用さを競うボード・ゲームの一種。 円形の遊戯面を用い、プレイヤー
は交代で、より高得点の領域にディスクを弾き入れようとすると同時に、相手の
ディスクを弾き出そうとする。シャフルボードやカーリングをテーブル上に収ま
るサイズにしたようなものである点で、pitchnutやカロム、ビー玉遊び、おはじ
き、shove ha'pennyに類似している。



カロム普及への取り組み
「カロム」は彦根の伝統遊戯であり、老若男女問わず幅広い年齢層に親しまれて
いる彦根オリジナルの文化。「カロム」の文化を継承し、「カロム」の魅力をよ
り多くの方に発信していくことは本市の文化振興に寄与するものであり、大会の
活動を支援するとともに、普及拡大に努めていろとのこと。
※今年から住民(地縁)組織の「老友会」の役回りを引き受けている・ここでも
少子高齢化が露出、そこで「子どもと高齢者の余暇交流(地域振興策)の思案中!










画像:新しい陰イオンのシアネートを ペロブス カイト構造に組み込に成功。
 世界最高効率の新しいトリプル接合タンデム太陽電池
3月3日、シンガポール国立大学(NUS)の科学者たちは、新しいトリプルジャン
クションペロブスカイト/Siタンデム太陽電池を開発しました。1平方センチメー
トルの太陽光吸収面積で27.1%という世界記録の変換効率を達成し、これまでで
最も性能の優れた。チームは、安定性とエネルギー効率の高い新しいシアン酸エ
ステル統合ペロブスカイト太陽電池を設計。
【概要】
品質を損なうことなくペロブスカイトのバンドギャップを調整することで、ペロ
ブスカイトは太陽光吸収体の中でもユニークなものとなり、タンデム型太陽電池
に有望な道を提供。 ただし、三重接合タンデム使用でバンドギャップが 1.90 eV
以上に増加した場合の電圧損失を最小限に抑えることは困難。臭化物の代替物と
して臭化物 (1.95 Å) に匹敵する有効イオン半径 (1.97 Å) をもつ、新規な擬似
ハロゲン化物であるシアネート (OCN-) を提案する。 電子顕微鏡検査と X 線散
乱により、ペロブスカイト格子への OCN の取り込みが確認された。 
これは、90.5°から96.5°の範囲の大きな格子歪み、均一なヨウ化物/臭化物分
布、および一貫したマイクロ歪みに寄与。 これらの効果により、OCNベースのペ
ロブスカイトは欠陥形成エネルギーが向上し、非発光再結合が大幅に減少。1.422 
V の開路電圧 (VOC)、Shockley-Queisser 限界の 80% を超える VOC × FF (曲線因 
子) 積、および最大電力下での安定した性能を備えた逆ペロブスカイト (1.93 
 eV) 単接合デバイスを達成しました。 ポイントトラッキングにより、開口面積 
 1 cm2 の効率 27.62% (認定効率 27.10%) のペロブスカイト - ペロブスカイト - シリコン三重接合太陽電池を作製。 
関連情報
※https://news.nus.edu.sg/new-tandem-solar-cells-with-world-record efficiency/
※https://www.nature.com/articles/s41586-024-07226-1
※Triple-junction solar cells with cyanate in ultrawide bandgap perovskites
Triple-junction solar cells with 39.5% terrestrial and 34.2% space efficiency 
 enabled by thick quantum well superlattices

高機能テープを用いた二次元材料の革新的転写
2024-02-13


【要点】
1.グラフェンや遷移金属ダイカルコゲナイドなどの原子厚みの二次元材料が大
 きな期待を集めているが、成長基板からシリコンやフレキシブル基板などへの
 「転写」が難しかった。
2.二次元材料を転写できる、UV光によって粘着力が大きく変化するテープの開
 発に成功。これにより、誰でも二次元材料を容易に転写できるようになる。
3.本UVテープによる転写は、さまざまな二次元材料に適用可能で、大面積転写
 もできることから、二次元材料の研究や生産プロセスを加速し、新産業創出に
 大きく貢献できる。
【概要】
近年の情報化社会の進展に伴い、半導体デバイスには高速化や省電力化が求められ

ていますが、次世代のデバイス材料として期待されているのがグラフェンをはじめとする,
原子の厚みしかない究極に薄い二次元の原子シート(二次元材料)です。しかし、 二次
元材料の多くは成長基板からシリコンやフレキシブル基板上に移す「転写」というプロセ
スが使われますが、この転写の際に二次元材料が破れたり、保護膜の高分子が残って
特性低下につながったりすることなどが知られています。また、保護膜の除去には有機
溶媒が必要なためフレキシブル基板には使えない、転写に長時間かかる、高度な転写
技術が必要といった課題が多くあった。

画像:(左)さまざまな二次元材料のテープ転写のイメージ、(右)単層グラフェンのテー
転写
九州大学グローバルイノベーションセンターの吾郷浩樹主幹教授、日東電工株式会社、
合同会社二次元材料研究所、中央大学の李恒助教・河野行雄教授、九州大学先導物
質研究所の吉澤一成教授、九州大学大学院総合理工学研究院の辻雄太准教授、大阪
大学産業科学研究所の末永和知教授、産業技術総合研究所の林永昌主任研究員らの
研究グループは、NEDOの支援を受けて、二次元材料に特化した紫外線で粘着力が低
下する機能性テープを開発することに成功しました。この方法では、保護膜や有機溶媒
を使う必要がなく、エンドユーザーでも簡単に転写できる手軽さもあります。また、このテ
ープ転写はグラフェンに限らず、半導体や絶縁体の二次元材料にも使えます。   さらに、
テープ転写したグラフェンを使って、 フレキシブルなテラヘルツのセンサーも実現した。
本研究は、  これまで難しかった二次元材料の大面積での転写・製造プロセスに大きな

進歩をもたらすものであり、半導体を含む次世代産業の創出に大きく貢献すると期待さ
れる。 
本研究の成果は 2024年2月9日(金) 午後7時(日本時間)発行の英国科学誌「Nature
 Electronics」オンライン版で公開された。
UVテープを用いたグラフェン転写法。本手法により最大4インチ(f100 mm)の
グラフェンの転写を実現した。小さなサイズのUVテープの場合、貼り付けや剥離
を手作業で行ったが、機械を用いることで大面積の二次元材料の転写が可能とな
り、今後の大量生産に基づく産業応用につながるものと期待できる。
【掲載誌】
掲載誌:Nature Electronics
タイトル
:Ready to transfer two-dimensional materials using tunable adhesive force tapes

✺両面採光太陽電池の発電を向上するシート

-------------------------------------------------------------------------

神戸大名誉教授の政治学者で、東日本大震災復興構想会議議長や防衛大学校長を
務めた五百旗頭真(いおきべ・まこと)さんが6日、死去した。80歳だった。葬
儀の詳細は未定。
塩野義製薬は5日、開発した新型コロナウイルスの飲み薬「ゾコーバ」が厚生労

省に正式に承認されたと発表しました。新型コロナウイルス対策として新設され
た「緊急承認制度」により、2022年11月に緊急承認されていました。


光硬化樹脂の窓で脳を広範囲に顕微鏡観察            
6日。東京理科大学,東海大学,中国天津大学,生理学研究所は,高分子ナノ薄
膜と光照射によって状態変化する光硬化性樹脂を用いた透明な素材で頭蓋骨を代
替する手法を開発し,マウスの大脳皮質から小脳までの頭頂部広域の神経細胞を
6ヶ月以上
   
極めて薄い赤外線吸収メタサーフェスを実現            
 東京農工大学の研究グループは,極めて薄い赤外線吸収メタサーフェスを実現
した。 電磁波として身の回りの物体から放射される熱は,
赤外域の電磁波である赤外線として放射されている。これまで,物体から放射さ


放射光と中性子線で漆のナノ構造を解明                  
5日、日本原子力研究開発機構と明治大学は,物質を透過する力に優れかつ内部

の極微量な成分を検出することが可能な放射光と中性子線を利用して,黒漆内部
の鉄イオンや特殊なナノ構造を観ることに初めて成功した(ニュースリリース)。

広がる治療薬 アトピー性皮膚炎 - NHK
www.nhk.or.jp  kaisetsu-blog
2023/11/15 · アトピー性皮膚炎の代表的な薬として、長年使われているの
がステロイドの塗り薬です。 皮膚の表面に塗って、炎症を抑え、かゆみを
止めるものです

  風蕭々と蒼い時







今夜の寸評 : 鈍すれば貧する
         賢明でなければ豊かになれない。
 

3月6日、ロシア国営宇宙開発企業ロスコスモスのボリソフ社長は5日、ロシア
と中国は2033年から35年にかけて月面に原子力発電所を設置することを検
討していると明らかにした。月面居住施設建設の実現につながる可能性があると

している。 ボリソフ氏は、ロシアと中国は共同で取り組んでおり、ロシアは「核・
宇宙エネルギー」に関する専門知識で貢献できると指摘。「中国と共に、33─
35年に月面に発電装置を設置するプロジェクトを真剣に検討している」と述べ
た。太陽光発電では、月面居住施設に十分な電力を発電できないとしている。こ
のほか、原子力を動力源として利用する宇宙船の建造計画についても説明。原子
炉の冷却方法以外の技術的な問題は全て解決済みだと語った。(モスクワ 5日 
ロイター
※国連を議論・決議なしで開発競争は映画「スターウォ-ズ」をやらかす大国主
義をやらかすというのだろうか。知恵のない好戦主義と首をかしげたくなる。



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スマート太陽電池・電子デバイス製造方法 

2024年03月04日 | ネオコンバーテック


彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと伝えら
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1.特許第7442002号 太陽電池およびその製造方法、光起電力モジュール
【要約】
下図3のごとく、陽電池は、第1表面を備える基板と、第1表面に形成されるト
ンネル層と、トンネル層に形成される第1ドーピング導電層と、第1ドーピング
導電層に形成される第2ドーピング導電層であって、第2ドーピング導電層は、
複数の第1部分と複数の第2部分とを含み、ここで、第1ドーピング導電層のド
ーピング元素濃度が第1部分のドーピング元素濃度より小さく、且つ、第1部分
のドーピング元素濃度が第2部分のドーピング元素濃度より小さい第2ドーピン
グ導電層と、複数の第1電極であって、複数の第1電極のうちの各第1電極がい
ずれも予め設定された方向に沿って延び、1つの第1電極が1つの前記第2部分
と電気的と接触している第1電極と、を含む。本願実施例は、太陽電池の光電変
性能を向上させることに有利である。

図3.本願の一実施例によって提供される第1の太陽電池の断面構造を示す図
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表面を備える基板と、前記第1表面に形成されるトンネル層と、前記トンネ

ル層の前記基板から離れた表面に形成される第1ドーピング導電層と、前記第1
ドーピング導電層の前記基板から離れた側に形成される第2ドーピング導電層であって、前記第2ドーピング導電層は、複数の第1部分と、複数の第2部分と、
を含み、各前記第1部分と各前記第2部分が予め設定された方向及び前記第2ド
ーピング導電層の厚さ方向に垂直な方向に沿って交互に配列され、各前記第1部
分と各前記第2部分がいずれも前記予め設定された方向に沿って延び、ここで、
前記第1ドーピング導電層のドーピング元素濃度が前記第1部分のドーピング元
濃度より小さく、且つ、前記第1部分のドーピング元素濃度が前記第2部分のドーピング元素濃度より小さい第2ドーピング導電層と、複数の第1電極であって、
前記複数の第1電極のうちの各第1電極がいずれも前記予め設定された方向に沿
って延び、各前記第1電極と各前記第2部分とが1対1で対応しており、1つの
前記第1電極が対応する前記第2部分と電気的と接触している第1電極と、を含み、前記予め設定された方向は、前記第1表面に平行でありかつ前記第1部分と
前記第2部分が交互に配列された方向と垂直な方向であり、前記基板の元素種類
N型ドーピング元素であり、前記第2部分は、N型ドーピング元素がドーピング
本体部と、前記本体部内に位置し、P型ドーピング元素がドーピングされた反転ドーピング部と、を含み、前記反転ドーピング部が前記本体部内に占める体積比
は1/2より小さい、ことを特徴とする太陽電池。
【請求項2】前記第1部分のドーピング元素濃度と前記第2部分のドーピング元

濃度の比は1:50~3:4である、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
【請求項3】前記第1ドーピング導電層のドーピング元素濃度と前記第2部分のドーピング元素濃度の比は1:100~1:2である、ことを特徴とする請求項

に記載の太陽電池。
【請求項4】前記第1ドーピング導電層は、複数の第3部分と、複数の第4部分

と、を含み、各前記第3部分と各前記第4部分が前記予め設定された方向及び前
記第2ドーピング導電層の厚さ方向に垂直な方向に沿って交互に配列され、各前
第3部分と各前記第4部分がいずれも前記予め設定された方向に沿って延び、1
つの前記第3部分が1つの前記第1部分に正対し、1つの前記第4部分が1つの
前記第2部分に正対し、前記第3部分のドーピング元素濃度が前記第4部分の
元素濃度より小さい、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
【請求項5】前記第1ドーピング導電層のドーピング元素種類がN型である場合、前記第3部分のドーピング元素濃度と前記第4部分のドーピング元素濃度の比は1:30~5:6であり、前記第1ドーピング導電層のドーピング元素種類がP

型である場合、前記第3部分のドーピング元素濃度と前記第4部分のドーピング
素濃度の比は1:100~2:3である、特徴とする請求項4に記載の太陽電池。
【請求項6】前記第4部分のドーピング元素濃度と前記第2部分のドーピング元

素濃度の比は1:10~5:6である、ことを特徴とする請求項5に記載の太陽
電池。
【請求項7】遮断層をさらに含み、前記遮断層が前記第1ドーピング導電層と前

第2ドーピング導電層の間に位置し、前記遮断層の前記基板に向かう表面が前記
第1ドーピング導電層の前記基板から離れた表面と接触しており、前記遮断層の
前記基板から離れた表面が前記第2ドーピング導電層の前記基板に向かう表面と
接触している、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の太陽電池。
【請求項8】前記遮断層の前記基板から離れた表面は各前記第2部分と接触して

おり、前記遮断層の前記第1表面における正射影は前記第2部分の前記第1表面における正射影と重なっている、ことを特徴とする請求項7に記載の太陽電池。
【請求項9】前記遮断層の前記基板から離れた表面は各前記第1部分および各前

記第2部分と接触しており、且つ前記遮断層の前記第1表面における正射影は各
前記第1部分の前記第1表面における正射影および各前記第2部分の前記第1表
面における正射影と重なっている、ことを特徴とする請求項7に記載の太陽電池。
【請求項10】前記遮断層の材料は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリ

コン、炭化ケイ素またはフッ化マグネシウムのうちの少なくとも1つを含む、こ
とを特徴とする請求項7に記載の太陽電池。
【請求項11】第1ドーピング導電層の材料は、アモルファスシリコン、多結晶

シリコンまたは炭化ケイ素のうちの少なくとも1つを含み、前記第2ドーピング
電層の材料は、アモルファスシリコン、多結晶シリコンまたは炭化ケイ素のうち
の少なくとも1つを含む、ことを特徴とする請求項10に記載の太陽電池。
【請求項12】前記第1ドーピング導電層は第1多結晶シリコンから構成され、

前記第1部分は第2多結晶シリコンから構成され、前記第2部分は第3多結晶シ
リコンから構成され、前記第1多結晶シリコンの平均結晶粒径は、前記第2多結
晶シリコンの平均結晶粒径より大きく、且つ前記第3多結晶シリコンの平均結晶
粒径より大きい、ことを特徴とする請求項11に記載の太陽電池。
【請求項13】前記第3部分は第4多結晶シリコンから構成され、前記第4部分

は第5多結晶シリコンから構成され、前記第1部分は第2多結晶シリコンから構
成され、前記第2部分は第3多結晶シリコンから構成され、ここで、前記第4多
結晶シリコンの平均結晶粒径は前記第5多結晶シリコンの平均結晶粒径より大きく、前記第5多結晶シリコンの平均結晶粒径は前記第3多結晶シリコンの平均結
晶粒径より大きく、前記第2多結晶シリコンの平均結晶粒径は前記第3多結晶シ
リコンの平均結晶粒径より大きい、ことを特徴とする請求項4に記載の太陽電池。
【請求項14】前記第1ドーピング導電層の厚さと前記第2ドーピング導電層の

厚さの比は2:1~1:12である、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか
1項に記載の太陽電池。
【請求項15】複数の請求項1に記載された太陽電池を接続することで形成され

た少なくとも1つの電池ストリングと、前記少なくとも1つの電池ストリングを
覆うための少なくとも1つの封止層と、前記少なくとも1つの封止層を覆うため
の少なくとも1つのカバープレートと、を含む、ことを特徴とする光起電力モュ
ール。
【請求項16】第1表面を備える基板を提供することと、前記第1表面にトンネ

ル層を形成することと、前記トンネル層の前記基板から離れた表面に第1ドーピ
ング導電層を形成することと、前記第1ドーピング導電層の前記基板から離れた
側に第2ドーピング導電層を形成することであって、前記第2ドーピング導電層は、複数の第1部分と、複数の第2部分とを含み、各前記第1部分と各前記第2
部分が予め設定された方向及び前記第2ドーピング導電層の厚さ方向に垂直な方
向に沿って交互に配列され、各前記第1部分と各前記第2部分がいずれも前記予
め設定された方向に沿って延び、ここで、前記第1ドーピング導電層のドーピン
グ元素濃度が前記第1部分のドーピング元素濃度より小さく、且つ前記第1部分
のドーピング元素濃度が前記第2部分のドーピング元素濃度より小さいことと、
複数の第1電極を形成することであって、前記複数の第1電極のうちの各第1電

極はいずれも前記予め設定された方向に沿って延びており、各前記第1電極は各
前記第2部分に1対1で対応し、1つの前記第1電極は対応する前記第2部分に
電気的と接触していることと、を含み、前記予め設定された方向は、前記第1表
面に平行でありかつ前記第1部分と前記第2部分が交互に配列された方向と垂直
な方向であり、前記基板のドーピング元素種類はN型ドーピング元素であり、前
記第2部分は、N型ドーピング元素がドーピングされた本体部と、前記本体部内
位置し、P型ドーピング元素がドーピングされた反転ドーピング部と、を含み、
前記反転ドーピング部が前記本体部内に占める体積比は1/2より小さい、
ことを特徴とする太陽電池の製造方法。
【請求項17】前記第2ドーピング導電層を形成するステップの前に、さらに、

前記第1ドーピング導電層の前記基板から離れた表面に位置する遮断層を形成し
、前記遮断層の材料が酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコンまたは炭化
ケイ素のうちの少なくとも1つを含むことを含む、ことを特徴とする請求項16
に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項18】 前記重合工程後に実施される加熱工程を更に含む請求項17に

記載の積層構造体の製造方法。
【請求項19】 前記基材が電極基体上に予め形成された活物質層であり、前記

積層構造体が積層電極である、又は 前記基材がフィルムセパレータであり、前記
積層構造体が積層セパレータである請求項16に記載の積層構造体の製造方法。
【請求項20】 請求項19に記載の積層構造体の製造方法により積層電極を製

造する電極製造工程と、 前記積層電極を用いて蓄電素子又は発電素子を製造す
る素子化工程と、を含むことを特徴とする蓄電素子又は発電素子の製造方法。

2.特開2024-28210 正極活物質および二次電池
【要約】
下図28のごとく、リチウムと、遷移金属Mと、添加元素と、酸素と、を有する
正極活物質であって、温度180℃以上200℃以下、0.3MPa以上2MP
a以下の圧力において、正極活物質の粉体における体積抵抗率が1.×105Ω・cm以上である、正極活物質。該正極活物質のメディアン径は3μm以上10μ
m以下であることが好ましい、充放電容量が大きく安全性の高い正極活物質およ
びこれを有する二次電池を提供する。

図28.正極活物質の体積抵抗率と温度を示すグラフ
【特許請求範囲】
【請求項1】リチウムと、遷移金属Mと、添加元素と、酸素と、を有する正極活
物質であって、温度20℃以上30℃以下、かつ10MPa以上20MPa以下
の圧力において、前記正極活物質の粉体における体積抵抗率が1.×1010Ω
・cm以上である、正極活物質。
【請求項2】リチウムと、遷移金属Mと、添加元素と、酸素と、を有する正極活

物質であって、温度180℃以上200℃以下、かつ0.3MPa以上2MPa
以下の圧力において、前記正極活物質の粉体における体積抵抗率が1×105Ω・cm以上である、正極活物質。
【請求項3】請求項1および請求項2において、前記正極活物質のメディアン径

は3μm以上10μm以下である、正極活物質。
【請求項4】請求項3において、前記添加元素は、マグネシウム、フッ素、ニッ
ケルおよびアルミニウムから選択される一または二以上である、正極活物質。
【請求項5】リチウムと、遷移金属Mと、添加元素と、酸素と、を有する正極活
物質を有する正極と、電解液と、を有する二次電池であって、前記電解液は、作
用極にAB:PVdF=1:1で混合したものを炭素コートされたアルミニウム
箔に塗工したものを用い、対極にLi金属を用い、ポリプロピレンのセパレータ
を用いたコインセルを、電圧の走査速度を1.0mV・s-1とし、温度25℃
でLSV測定したとき、5.0V以下のいずれの電圧においても電流密度が1.
0mA・cm-2以下である、二次電池。

特開2024-027324 p型半導体膜の作製方法、p型半導体膜、ペロブスカイト太
陽電池の製造方法、ペロブスカイト太陽電池
【要約】

下図2のごとく、Cuを含むp型半導体、AgまたはPbの硫化物を含むp型半
体のうち少なくとも一種を、オレイルアミン、オレイン酸、炭素数12-24の
トリアルキルホスフィン、トリフェニルホスフィン、炭素数5-19の直鎖状ア
ルキルアミンのうち少なくとも一種の結晶化剤の存在下で結晶化させる工程を含み、当該工程は、基材上に形成されたp型半導体の膜に、結晶化剤を接触させて
結晶化させる工程である、p型半導体膜の作製方法である。また、ペロブスカイ
ト太陽電池の正孔輸送層を形成する工程が、前記p型半導体膜の作製方法により
p型半導体を結晶化させる工程を含んでいてもよい。性能が向上した無機p型半
導体膜の作製方法および当該p型半導体膜の提供、また、前記p型半導体膜を用
ペロブスカイト太陽電池の製造方法および当該ペロブスカイト太陽電池の提供で
ある。

図2.実施例1で得られたCuSCN膜のX線回折パターン
【特許請求範囲】
【請求項1】Cuを含むp型半導体、AgまたはPbの硫化物を含むp型半導体のうち少なく
とも一種を、オレイルアミン、オレイン酸、炭素数12-24のトリアルキルホスフィン、トリフェニルホスフィン、炭素数5-19の直鎖状アルキルアミンのうち少なくとも一種の結晶
化剤の存在下で結晶化させる工程を含み、前記結晶化させる工程は、基材上に形成さ
れた前記p型半導体の膜に、前記結晶化剤を接触させて結晶化させる工程である、p
型半導体膜の作製方法。
【請求項2】前記p型半導体の膜は、CuSCN、CuI、CuSeCN、CuS、Cu2Sから選択

される少なくとも一種のp型半導体の膜である、請求項1に記載のp型半導体膜の作製
方法。
【請求項3】前記結晶化剤はオレイルアミンを含む、請求項1または請求項2に記載のp

型半導体膜の作製方法。
【請求項4】導電性基板と電極との間に、金属酸化物層と、ペロブスカイト層と、正孔輸

送層とを順次形成して太陽電池を製造する方法であって、前記正孔輸送層を形成する
工程は、Cuを含むp型半導体、AgまたはPbの硫化物を含むp型半導体のうち少なくと
も一種を用いてペロブスカイト層上に半導体膜を形成し、前記半導体膜にオレイルアミ
ン、オレイン酸、炭素数12-24のトリアルキルホスフィン、トリフェニルホスフィン、炭素
数5-19の直鎖状アルキルアミンのうち少なくとも一種の結晶化剤を接触させて結晶
化させる工程を含む、ペロブスカイト太陽電池の製造方法。
【請求項5】  前記半導体膜のp型半導体として、CuSCN、CuI、CuSeCN、CuS、Cu2

Sから選択される少なくとも一種を用いる、請求項4に記載のペロブスカイト太陽電池の
製造方法。


特開2024-18969 液体組成物、積層構造体、積層構造体の製造方法、及び蓄電素
子又は発電素子の製造方法
【要約】

図2のごとく、重合性化合物、及び液体を含む液体組成物であって、前記重合性化合物は、水酸基と共有結合可能な官能基を有する重合性化合物を含み、前記液体組成物は、重合により多孔質樹脂を形成し、前記液体組成物を攪拌しながら測定した波長550nmにおける光透過率が、30%以上であり、前記液体組成物を重合して前記多孔質樹脂としたときの、ヘイズ測定用素子の重合前後におけるヘイズ値の上昇率が、1.0%以上である液体組成物。

図2
【特許請求範囲】

【請求項1】重合性化合物、及び液体を含む液体組成物であって、前記重合性化
合物は、水酸基と共有結合可能な官能基を有する重合性化合物を含み、前記液体
組成物は、重合により多孔質樹脂を形成し、前記液体組成物を攪拌しながら測定
した波長550nmにおける光透過率が、30%以上であり、前記液体組成物を
重合して前記多孔質樹脂としたときの、ヘイズ測定用素子の重合前後におけるヘイズ値の上昇率が、1.0%以上であることを特徴とする液体組成物。
【請求項2】蓄電素子又は発電素子用の絶縁層形成用の液体組成物であり、前記

多孔質樹脂が、蓄電素子又は発電素子用の絶縁層である請求項1に記載の液体組
成物。
【請求項3】前記重合性化合物の重合性基が、(メタ)アクリロイル基、及びビ

ニル基の少なくともいずれかである請求項1に記載の液体組成物。
【請求項4】前記水酸基と共有結合可能な官能基が、イソシアネート基、カルボ

ジイミド基、エポキシ基、アルコキシシリル基、シラノール基、及びオキサゾリ
ン基から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の液体組成物。
【請求項5】前記水酸基と共有結合可能な官能基が、イソシアネート基である請
項1に記載の液体組成物。
【請求項6】 前記重合性化合物が、水酸基を有する重合性化合物を含む請求項

1に記載の液体組成物。
【請求項7】 前記重合性化合物の含有量が、10.0質量%以上50.0質量

%以下であり、 前記液体の含有量が、50.0質量%以上90.0質量%以下
請求項1に記載の液体組成物。
【請求項8】 前記液体の沸点が、50℃以上250℃以下である請求項1に記

載の液体組成物。
【請求項9】前記重合性化合物が、熱又は光により重合反応を開始する請求項

に記載の液体組成物。
【請求項10】 25℃における粘度が、1mPa・s以上150mPa・s以

下である請求項1に記載の液体組成物。
【請求項11】25℃における粘度が、1mPa・s以上30mPa・s以下で
ある請求項1に記載の液体組成物。
【請求項12】前記重合性化合物が、水酸基を有する重合性化合物を含む請求項
1に記載の液体組成物。 前記多孔質樹脂が、孔径が0.01μm以上10μm以

下の空孔を有する請求項1に記載の液体組成物。
【請求項13】前記多孔質樹脂の空隙率が、30%以上である請求項1に記載の

液体組成物。
【請求項14】前記多孔質樹脂が、複数の空孔が連続して連結している共連続構

造を有する請求項1に記載の液体組成物。
【請求項15】
基材と、
前記基材上に、請求項1から14のいずれかに記載の液体組成物が重合してなる

多孔質樹脂と、を有することを特徴とする積層構造体。
【請求項16】請求項1から14のいずれかに記載の液体組成物を基材上に付与する付与工程と、前記液体組成物に熱又は光を付与して重合させる重合工程と、を

含むことを特徴とする積層構造体の製造方法。
【請求項17】前記液体組成物における前記重合性化合物が、水酸基を有する重

合性化合物を含み、
前記液体組成物又は前記多孔質樹脂に外部エネルギーを付与し、前記水酸基を有する重合性化合物における水酸基と、前記水酸基と共有結合可能な官能基を有する重合性化合物における水酸基と共有結合可能な官能基との間に共有結合を形成させる共有結合形成工程を更に含み、
  前記共有結合形成工程は、前記重合工程と同時又は前記重合工程の実施後に実施される請求項16に記載の積層構造体の製造方法。


特開2024-28171 太陽電池
【要約】
第1電池と、第2電池とを備え、第1電池の第1光電変換層10と第2電池の第2光電
変換層20との間に、第1電荷輸送層31と、透明導電層32と、第2電荷輸送層33と、多結晶シリコン層34とが設けられ、第2電荷輸送層が、多結晶シリコン
層と透明導電層との間に設けられ、前記第2電荷輸送層と前記多結晶シリコン層と
の電荷輸送特性が同じである太陽電池に関する。本発明に係る太陽電池では、第
1光電変換層と第2光電変換層との間に、第1電荷輸送層、透明導電層、第2電荷輸
送層及び多結晶シリコン層が順次設けられ、特に、第2電荷輸送層の設置は、多
結晶シリコン層を保護することができ、同一種類の電荷を効果的に輸送すること
ができ、界面又は薄膜内部での再結合現象の発生を回避し、電池効率を効果的に
向上させることができる。
【効果】本願の太陽電池は、構造が簡単で、製造プロセスが簡便で、コストが低
いなどの特徴を有する。
【選択図】図1


図1


特開2024-24793 太陽電池素子コーティング組成物ならびに太陽電池モジュール
およびその製造方法
【要約】
A)下記式(1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、



(式中、R1はアルキル基、R2はアルキル基またはアリール基、R3は水素原子
またはメチル基、Meはメチル基を表す。mは1~10の整数、aおよびbはそ
れぞれ1以上の整数、a+bは3~80の整数である。aおよびbが付された括
弧内のシロキサン単位の配列は、任意であってよい。)
(B)光重合開始剤、および、
(C)白金族金属系触媒
を含み、23℃における表面張力が23~30mN/mであり、かつ23℃における粘度が5~80mPa・sである太陽電池素子コーティング組成物。



 今日の寸評:目標への道筋は平坦ばかりではありません。
それでも、ゴールを見失うことなく
あゆみ続けることが大切です。
Whether things are going well not、try your
best right now and have trust in the future, 

                                             浄土宗の月訓より

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最新ネオコンバーテック群技術考 ③

2024年02月27日 | ネオコンバーテック


彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと伝えら
れる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国時代の軍団編成の
一種で、あらゆる武具を朱りにした部隊編のこと)の兜(かぶと)を合体させて
生まれたキャラクタ。


【スマートトレーニング記:「Galaxy Ring」登場】 


さすが、三星電子だ。
さぁ!第二の「ロード・オブ・リング」の探検をスタート。



最新ネオコンバーテック群技術考 ③



2月22日、Microsoftは、生成AIのリスクを特定する自動化ツール(PyRIT(Python Risk  

Identification Toolkit for Generative AIのリリースを発表。生成AIには、誤った情報を

出力する「幻覚」という問題や不適切な結果を出力するといった問題があり、そ
の悪影響排除のを使いすり抜けつため、「いたちごっこ」状態になっている。そ
こで。Microsoftの生成AIであるCopilotも例外でない。同社はAI Red Teamを設
立し責任あるAI開発に取り組む。今回同社が公開したPyRITにより、人間の専
家がリスクを特定するのにかかる時間が大幅に短 縮される。従来のテストでは
 AIがマルウェアを出力してしまったり、学習データセットの機密情報をそのま
ま吐き出したりするのを防ぐために、人間のレッドチームが手動で敵対的なプロ
ンプト生成しなければならい。一方、PyRITを使<うとAIへの敵対的入力の種類指
定だけで、その基準を満たす数千のプロンプトの自動生成ができ る。例えば、
同社tがCopilotで行う演習では、危害カテゴリを選び数千の悪意あるプロンプト
を生成し、それに対するCopilot出力の評価処理時間が数週間から数時 間に短縮
され、敵対的プロンプト生成以外AIモデルの反応を見て、あるプロンプトに対し有
害な出力を行ったかどうかを自動的に判断したりAIの 応答を分析しプロンプト調
整できるため、テスト全体の効率化につながる 。 Microsoft PyRITが手動のAI 
Red Team、その専門知識を強化し、面倒なタスク<の自動化でに代わるものでは
なく、セキュリティ専門家が潜在的なリスクをより 鋭く調査できるようにする
ものあることを強調する。しかも、敵対的なプロンプトはテキストや画像といっ
た<が出力する形式ごとに、 そしてとユーザーがやりとりを行う<ごとに生成す
る必要があり、こうした。作業は面倒で時間もかかるタスクであった。

● 有機電子デバイスの製造方法及び装置特許事例研究 

1.特開2023-152759 有機半導体材料の製造方法、半導体デバイスの製造方

法、水溶液、pH測定方法、pH測定装置、及び、センサ素子      
【概要】
導電性ポリマー材料及びその製造方法、高分子膜及びその製造方法、導電性高分
子膜、光電変換素子並びに電界効果トランジスタ(WO-A1-2020/085342)では、方
法によれば、優れた効率で、高分子半導体をドーピングできたが、系中に水が混
入したり、大気下(酸素存在下)で反応を行ったりすると、ドーパントの劣化が
起こる場合があり、改善の余地があった。そこで、水分、及び、酸素の存在下で
あっても、有機半導体化合物のキャリア密度を増減させ(典型的には、注入し)、
かつ、有機半導体化合物にイオンを導入し、有機半導体材料を製造できる、有機
半導体材料の製造方法を提供することを課題とすることで、以下の構成により上
記課題を解決することができることを見出した。
下図2のごとく、プロトン共役電子移動により、有機半導体化合物を酸化、又は、
還元し、キャリア密度を増減させる酸化還元剤と、塩と、を溶解した水溶液に、
上記有機半導体化合物を、接触させ、上記有機半導体化合物に、上記キャリア、
及び、上記塩に由来するイオンが導入された有機半導体材料を製造する、有機半
導体材料の製造方法。水分、及び、酸素の存在下であっても、有機半導体化合物
のキャリア密度を増減させ、かつ、有機半導体化合物にイオンを導入し、有機半
導体材料を製造できる、有機半導体材料の製造方法の提供。


図2 本方法のドーピングの推定メカニズムの説明図
【特許請求範囲】
【請求項1】
プロトン共役電子移動により、有機半導体化合物を酸化、又は、還元し、キャリ

密度を増減させる酸化還元剤と、塩と、を溶解した水溶液に、前記有機半導体
化合物を、接触させ、前記有機半導体化合物に、前記キャリア、及び、前記塩に
来するイオンが導入された有機半導体材料を製造する、有機半導体材料の製造
方法。
【請求項2】
前記酸化還元剤は、2プロトン、及び、2電子移動により、前記有機半導体化合
 
 

物を酸化、又は、還元し、キャリア密度を増減させる化合物を含む、請求項1に  
記載の有機半導体材料の製造方法。
【請求項3】
前記酸化還元剤は、1プロトン、及び、1電子移動により、前記有機半導体化合
 
 

物を酸化、又は、還元し、キャリア密度を増減させる化合物を含む、請求項1に  
記載の有機半導体材料の製造方法。
【請求項4】
前記水溶液のpHを調整して、前記酸化還元剤のレドックスポテンシャルを、前

記有機半導体化合物と前記酸化還元剤との間で電子移動が起こるレベルに調整す
ることを含む、請求項1に記載の有機半導体材料の製造方法。
【請求項5】
電圧の印加により、前記水溶液中に含まれる前記酸化還元剤の酸化体と還元体の

比率を調整し、ドーピング強度を調整することを含む、請求項4に記載の有機半
導体材料の製造方法。
【請求項6】
前記酸化還元剤が、キノン骨格を有する化合物を含む、請求項2に記載の有機半

導体材料の製造方法。
【請求項7】
前記酸化還元剤が、以下のグループA及びBからなる群より選択される少なくと

も1種の化合物、及び/又は、その還元体を含む、請求項2に記載の有機半導体
材料の製造方法。 グループA: 以下の一般式Q1~Q4で表される化合物から
なる群より選択される少なくとも1種
【化1】
(一般式Q1~Q4中、RQ1~RQ6はそれぞれ独立に1価の置換基を表し、

m1は0~4の整数を表し、m2は0~2の整数をし、m3は0~4の整数を表
し、m4は0~4の整数を表し、m5は0~4の整数を表し、m6は0~4の
整数を表す)
グループB:
以下の一般式Q5で表される化合物
【化2】
(一般式Q5中、RQ7、及び、RQ8は、それぞれ独立に、水素原子、又は、

1価の置換基を表す)
【請求項8】
前記酸化還元剤が、以下のグループA及びBからなる群より選択される少なくと

も1種の化合物、及び、その還元体を含む、請求項1に記載の有機半導体材料の
製造方法。
グループA:
以下の一般式Q1~Q4で表される化合物からなる群より選択される少なくとも

1種
【化3】
(一般式Q1~Q4中、RQ1~RQ6はそれぞれ独立に、水素原子、又は、1

価の置換基を表し、m1は0~4の整数を表し、m2は0~2の整数をし、m3
は0~4の整数を表し、m4は0~4の整数を表し、m5は0~4の整数を表し
、m6は0~4の整数を表す) グループB:
以下の一般式Q5で表される化合物
【化4】
(一般式Q5中、RQ7、及び、RQ8は、それぞれ独立に、水素原子、又は、

 1価の置換基を表す)
【請求項9】
前記酸化還元剤が、酸化体、又は、還元体にラジカル部分を含む化合物を含む、

請求項1に記載の有機半導体材料の製造方法。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の有機半導体材料の製造方法を含む、半導体

デバイスの製造方法。
【請求項11】
プロトン共役電子移動により、有機半導体化合物を酸化、又は、還元し、キャリ

密度を増減させる酸化還元剤と、塩と、を溶解した水溶液であって、前記有機
導体化合物に接触させて、前記有機半導体化合物の前記キャリア密度 減し、
か<つ、前記塩に由来するイオンが導入された有機半導体材料を製造するために
用いられる、水溶液。
【請求項12】
前記酸化還元剤は、2プロトン、及び、2電子移動により、前記有機半導体化合

物を酸化、又は、還元し、キャリア密度を増減させる化合物を含む、請求項1に
記載の水溶液。
【請求項13】
前記酸化還元剤が、キノン骨格を有する化合物を含む、請求項11に記載の水溶液

。【請求項14】
前記酸化還元剤が、酸化体、又は、還元体にラジカル部分を含む化合物を含む、

請求項11に記載の水溶液。
【請求項15】
プロトン共役電子移動により、有機半導体化合物を酸化、又は、還元し、キャリ

ア密度を増減させる酸化還元剤と、塩と、を溶解した水溶液、及び、有機半導体
化合物を含むセンサ素子に、検体を接触させ、前記検体のpHに応じて変化する
前記有機半導体化合物の電気伝導度を測定することと、前記電気伝導度とpHと
の関係を規定する予め定められた関数に基づき、前記検体のpHを求める、pH
測定方法。
【請求項16】
前記酸化還元剤が、2プロトン、及び、2電子移動により、前記有機半導体化合

物を酸化、又は、還元し、キャリア密度を増減させる化合物を含む請求項15に
記載のpH測定方法。
【請求項17】
前記酸化還元剤が、キノン骨格を有する化合物を含む、請求項16に記載のpH

測定方法。
【請求項18】
前記酸化還元剤が、1プロトン、及び、1電子移動により前記有機半導体化合物

を酸化、又は、還元し、キャリア密度を増減させる化合物を含む請求項15に記
載のpH測定方法。
【請求項19】
前記酸化還元剤が、酸化体、又は、還元体にラジカル部分を含む化合物を含む、

請求項15に記載のpH測定方法。
【請求項20】
前記検体が、液絡を介して前記水溶液と接触する、請求項15に記載のpH測定

方法。
【請求項21】
センサ素子と、制御装置と、を有し、 前記センサ素子は、基材と、前記基材上

に形成された有機半導体化合物と、前記有機半導体化合物と接するように形成さ
れた電解質と、を有し、前記電解質は、プロトン共役電子移動により、前記有機
半導体化合物を酸化、又は、還元し、キャリア密度を増減する酸化還元剤と、塩
と、を溶解した水溶液を含み、前記制御装置は、検体と前記電解質との接触によ
り変化する前記有機半導体化合物の電気伝導度を測定する測定部と、前記電気伝
導度とpHとの関係を規定する予め記憶された関数に基づき、前記測定部の測定
<値から、前記検体のpHを計算する計算部と、を有する、pH測定装置。 
【請求項22】 
基材と、前記基材上に形成された有機半導体化合物と、前記有機半導体化合物と
接するように形成された電解質と、を有し、前記電解質は、プロトン共役電子移
動により、前記有機半導体化合物を酸化、又は、還元し、キャリア密度を増減す
る酸化還元剤と、塩と、を溶解した水溶含み、検体と前記電解質との接触により
変化する前記有機半導体化合物の電気伝導度を測定し、前記電気伝導度とpHと
の関係を規定する関数に基づき、前記検体のpHを計算するのに用いられる、セ
ンサ素子。 
【請求項23】  
更に、前記電解質と前記検体とを隔てる液絡部を有する、請求項22に記載のセ
ンサ素子。


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ドライブマイカー(ただいま修理中)

2024年02月25日 | ネオコンバーテック

【ルームランニング記;変更】



Drive My Car - MonaLisa Twins (The Beatles Cover)

My Guitar Gently Weeps - MonaLisa Twins (The Beatles Cover)

【最新濾過膜/装置技術事例】

1.WO2020/013215 単離ナノシート及びその製造方法
 厚みが100nm以下であるナノシートは、近年、薬剤、触媒、
光学材料、電極、生体材料などへの応用開発が進んでいる。材料
としては酸化チタン、窒化ボロン、窒化炭素、グラフェンなどが
従来用いられてきた(例えば、非特許文献1~5を参照のこと)
が、これら無機材料は不純物が混入しやすい一方、精製が困難で
あるため、生体安全性や適合性に問題があり、薬剤や生体材料へ
の応用は困難であった。生体適合性を有する有機分子を用いてナ

ノシートを合成する方法もいくつか提案されている。
 例えば、ポリ乳酸(PLA)やポリジメチルシロキサン(PDM

S)などを用いて形成される高分子ナノシートを挙げることがで
きる。 これらは、高分子溶液を準備し、該溶液を基板上にスピン
コートし、得られたシートを基板から剥離させ、さらに得られた
剥離シートを粉砕することにより得られている(例えば非特許文
献6を参照のこと)。上記の有機分子を用いるナノシートは、薬
剤や生体材料への応用が期待できるが、合成プロセスやフィルム
成形プロセスが煩雑であり、莫大なコストがかかることが問題と
なっている。
ナノシートは、ナノ状態として安定に存在することが困難であり、

シート同士が付着するか又は凝集するという問題や、それを防ぐ
ための表面の改質・修飾が困難という問題もあり、これらの問題
の解決も望まれている。

---------------------------------------------------------------------------------------
【非特許文献1】Zhang, S.; Sunami et al., Nanomaterials-Basel 2017, 7 (9).
【非特許文献2】Tan, C. L. et al., Chem Rev 2017, 117 (9), 6225-6331.
【非特許文献3】Li, X. et al., Small 2017, 13 (5).
【非特許文献4】Kong, X. K. et al., Chem Soc Rev 2017, 46 (8), 2127-2157.
【非特許文献5】Yang, G. H. et al., Nanoscale 2015, 7 (34), 14217-14231.
【非特許文献6】Okamura, Y. et al., Adv Mater 2013, 25 (4), 545-551.

----------------------------------------------------------
【要約】
本発明は、擬ポリロタキサンを複数有して成るナノシートであっ
て、各々が付着せず、容易に単離する単離ナノシートを提供する。
本発明は、第1の環状分子の開口部が直鎖状分子によって串刺し
状に包接されてなる擬ポリロタキサンを複数有して成る単離ナノ
シートであって、直鎖状分子は、その一部が、水又は水溶液中で
電離する電離基を有する第1の直鎖状分子を有する単離ナノシー
トを提供する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1の環状分子の開口部が直鎖状分子によって串刺

し状に包接されてなる擬ポリロタキサン及び/又はポリロタキサ
ンを複数有して成る単離ナノシートであって、 前記直鎖状分子は、
その一部が、水又は水溶液中で電離する電離基を有する第1の直
鎖状分子を有する、上記単離ナノシート。
【請求項2】 前記電離基が、前記第1の直鎖状分子の少なくとも

一方の末端又はその近傍に有する請求項1記載の単離ナノシート。
【請求項3】 前記電離基が、前記第1の直鎖状分子の両末端又は

その近傍に有する請求項1又は請求項2記載の単離ナノシート。
【請求項4】 前記第1の直鎖状分子は、少なくとも2つの部位を

備える請求項1~3のいずれか一項記載の単離ナノシート。
【請求項5】 前記第1の環状分子が前記少なくとも2つの部位

のうちの1つの部位に包接されてなる請求項4に記載の単離ナノ
シート。
【請求項6】 前記電離基が、カルボキシル基、アミノ基、スルホ

基、リン酸基、塩化トリメチルアミノ基、塩化トリエチルアミノ
基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルアミノ基、エ
チルアミノ基、ピロリジン基、ピロール基、エチレンイミン基、
ピペリジン基、ピリジン基、ピリリウムイオン基、チオピリリウ
ムイオン基、ヘキサメチレンイミン基、アザトロピリレン基、イ
ミダゾール基、ピラゾール基、オキサゾール基、チアゾール基、
イミダゾリン基、モルホリン基、チアジン基、トリアゾール基、
テトラゾール基、ピリダジン基、ピリミジン基、ピラジン基、イ
ンドール基、ベンゾイミダゾール基、プリン基、ベンゾトリアゾ
ール基、キノリン基、キナゾリン基、キノキサリン基、プテリジ
ン基、カルバゾール基、ポルフィリン基、クロリン基、コリン基
、アデニン基、グアニン基、シトシン基、チミン基、ウラシル基、
解離したチオール基、解離した水酸基、アジ基、ピリジン基、カ
ルバミン酸類、グアニジン類、スルフェン酸類、尿素類、チオ尿
素類、過酸類、およびこれらの類似体、誘導体からなる群からな
る群から選ばれる、少なくとも1種である請求項1~5のいずれ
か一項に記載の単離ナノシート。
【請求項7】 前記少なくとも2つの部位のうちの1つの部位は、

その鎖長が前記第1の環状分子の中心軸方向の厚さの2倍以上で
ある請求項4~6のいずれか一項に記載の単離シート。
【請求項8】 前記第1の直鎖状分子が、少なくとも3つの部位を

有する第2の直鎖状分子を有する請求項1~7のいずれか一項に
記載の単離ナノシート。
【請求項9】 前記直鎖状分子が、少なくとも3つの部位を有する

第2の直鎖状分子から本質的になる、請求項1~8のいずれか一
項に記載の単離ナノシート。
【請求項10】 前記第2の直鎖状分子は、少なくとも3つのブロ

ックを備えるブロックコポリマーである請求項8又は請求項9に
記載の単離ナノシート。
【請求項11】 前記少なくとも3つのブロックが、ポリエチレン

グリコール(PEG)からなる部位、及びポリプロピレングリコ
ール(PPG)からなる部位から形成される請求項10に記載の
単離ナノシート。
【請求項12】 前記直鎖状分子による包接を受けない第2の環状

分子をさらに有する請求項1~11のいずれか一項に記載の単離
ナノシート。
【請求項13】 前記第2の環状分子は、その開口部に第1の物質

を包接してなる請求項12に記載の単離ナノシート。
【請求項14】 第2の物質をさらに有する請求項1~13のいず

れか一項に記載の単離ナノシート。
【請求項15】 前記第1及び第2の環状分子が、α-シクロデキ

ストリン、β-シクロデキストリン、γ-シクロデキストリン、ク
ラウンエーテル、ピラーアレン、カリックスアレン、シクロファ
ン、ククルビットウリル、およびこれらの誘導体からなる群か
ら選ばれる請求項1~14のいずれか一項に記載の単離ナノシー
ト。
【請求項16】 前記直鎖状分子が、PEGからなる部位-PPG

からなる部位-PEGからなる部位:で表される構成を有するコ
ポリマーであり、 前記第1の環状分子がβ-シクロデキストリン
である請求項1~15のいずれか一項に記載の単離ナノシート。
【請求項17】 前記直鎖状分子が、PEGからなる部位-PPG

からなる部位-PEGからなる部位:で表される構成のみからなる
トリブロックコポリマーであり、 前記第1の環状分子がβ-シク
ロデキストリンである請求項1~16のいずれか一項に記載の単
離ナノシート。
【請求項18】 前記単離ナノシートの厚さが0.5~100nm

である請求項1~17のいずれか一項に記載の単離ナノシート。
【請求項19】 請求項1~18のいずれか一項に記載の単離ナ

ノシートを有する材料。
【請求項20】 第1の環状分子の開口部が直鎖状分子によって串

刺し状に包接されてなる擬ポリロタキサンを複数有して成る単離
ナノシートの製造方法であって、
a)直鎖状分子を準備する工程;
 b)水又は水溶液中で電離する電離基を、前記直鎖状分子に導入

し、第1の直鎖状分子とする工程;
 c)第1の環状分子を準備する工程;及び

 d)前記第1の直鎖状分子と前記第1の環状分子とを水又は水溶
液中で混合させる工程;を有することにより、前記単離ナノシー
トを得る、上記方法。
【請求項21】 第1の環状分子の開口部が直鎖状分子によって串

刺し状に包接されてなる擬ポリロタキサン及び/又はポリロタキ
サンを複数有して成る単離ナノシートの製造方法であって、
a)直鎖状分子を準備する工程;
c)第1の環状分子を準備する工程;
d’)前記直鎖状分子と前記第1の環状分子とを水又は水溶液中
で混合させて、擬ポリロタキサン及び/又はポリロタキサンを得
る工程; b’)前記d’)工程で得られた擬ポリロタキサン及び/
又はポリロタキサンに、水又は水溶液中で電離する電離基を導入
し、第1の直鎖状分子とする工程;及び f)得られた擬ポリロタ
キサン及び/又はポリロタキサンを水又は水溶液中で混合させる
工程;を有することにより、前記単離ナノシートを得る、上記方
法。
【請求項22】 請求項1~18のいずれか一項に記載の単離ナノ
シートを有する医薬用担体及び/又は医薬用ビヒクル。
【請求項23】 請求項1~18のいずれか一項に記載の単離ナノ
シートを有する医薬用崩壊剤及び/又は医薬用結合剤。
【請求項24】 前記単離シートが標的箇所と接着する請求項22
又は23に記載の医薬用担体及び/又は医薬用ビヒクル、
医薬用崩壊剤及び/又は医薬用結合剤。
【請求項25】 医薬上許容可能な有効成分;及び請求項1~18
のいずれか一項に記載の単離ナノシート;を有する医薬。
【請求項26】 医薬上許容可能な有効成分; 請求項1~18の
いずれか一項に記載の単離ナノシートを有する医薬用担体及び/
又は医薬用ビヒクル;及び/又は 請求項1~18のいずれか一
項に記載の単離ナノシートを有する医薬用崩壊剤及び/又は医薬
用結合剤;を有する医薬。


2.特開2022-050363 量子ドット、量子ドットの製造方法、及び
量子ドットの使用
【要約】
 
下記式(1)で表されるハロゲン化鉛ペロブスカイト構造を有す
る化合物と、前記化合物に配位した多価カルボン酸と、を含み、
前記多価カルボン酸が、sp3炭素に結合したカルボキシル基を
有する、量子ドット。APbX3 (1)
(前記式(1)中、AはCsカチオン又はメチルアンモニウムカ
チオンを表し、Xは塩素アニオン、臭素アニオン及びヨウ素アニ
オンからなる群より選択される少なくとも1種を表す。)で、動
作安定性、量子収率及び貯蔵安定性に優れる量子ドット、その製
造方法、及びその使用方法を提供する。

図1.本発明の一実施形態に係る量子ドットを用いたLED発光
素子デバイス構造を例示する概要図 

【発明の効果】本発明によれば、動作安定性、量子収率及び貯蔵
安定性に優れる量子ドット、その製造方法、及びその使用方法を
提供することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】下記式(1)で表されるハロゲン化鉛ペロブスカイ

ト構造を有する化合物と、前記化合物に配位した多価カルボン酸
と、を含み、前記多価カルボン酸が、sp3炭素に結合したカルボ
キシル基を有する、量子ドット。APbX3 (1)
(前記式(1)中、AはCsカチオン又はメチルアンモニウムカ

チオンを表し、Xは塩素アニオン、臭素アニオン及びヨウ素アニ
オンからなる群より選択される少なくとも1種を表す。)
【請求項2】前記多価カルボン酸が、水酸基、メルカプト基及び

窒素原子からなる群より選択される少なくとも一種を更に含む、
請求項1に記載の量子ドット。
【請求項3】前記多価カルボン酸中に含まれるカルボキシル基の
少なくとも1つが、Pb原子に配位している、請求項1又は2に
記載の量子ドット。
【請求項4】アーバックエネルギーが、10meV以上35me

V以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の量子ドット。
【請求項5】前記多価カルボン酸が、チオリンゴ酸、リンゴ酸、

エチレンジアミン四酢酸、トリカルバリル酸及びクエン酸からな
る群より選択される少なくとも一種を含む、請求項1~4のいず
れか1項に記載の量子ドット。
【請求項6】透過電子顕微鏡観察により測定される平均粒子径が、

2nm以上4nm以下である、請求項1~5のいずれか1項に記
載の量子ドット。
【請求項7】発光スペクトルの波長ピークが、440nm以上4

80nm以下の範囲に極大を示す、請求項1~6のいずれか1項
に記載の量子ドット。
【請求項8】下記式(1)で表されるハロゲン化鉛ペロブスカイ

ト構造を有する化合物を含む量子ドットの製造方法であって、C
s又はメチルアンモニウムと、Pbと、Cl、Br及びIからなる
群より選択される少なくとも1種と、多価カルボン酸とを含む溶
液を調製する工程を含み、前記多価カルボン酸が、sp3炭素に結
合したカルボキシル基を有する、量子ドットの製造方法。
APbX3 (1)
(前記式(1)中、AはCsカチオン又はメチルアンモニウムカ

チオンを表し、Xは塩素アニオン、臭素アニオン及びヨウ素アニ
オンからなる群より選択される少なくとも1種を表す。)
【請求項9】前記多価カルボン酸が、チオリンゴ酸、リンゴ酸、

エチレンジアミン四酢酸、トリカルバリル酸及びクエン酸からな
る群より選択される少なくとも一種を含む、請求項8に記載の量
子ドットの製造方法。
【請求項10】前記多価カルボン酸の添加量が、Pb量に対して

1等量以上3等量以下である、請求項8又は9に記載の量子ドッ
トの製造方法。
【請求項11】請求項1~7のいずれか1項に記載の量子ドット

の光デバイスとしての使用。

3.特開2023-115733 セルロース多孔質体の製造方法
【要約】

発明に係るセルロース多孔質体の製造方法は、置換基の対イオン
にアンモニウムイオンを持つセルロースナノファイバーと分散媒
とを含有する混合液を準備する工程と、前記混合液をゲル化剤に
よってゲル化させてゲルを得る工程と、前記ゲルを凍結乾燥させ
る工程と、を有することを特徴とする。汎用な設備で製造でき、
スケールアップもしやすいという利点を有しつつ、高透光率を有
するセルロース多孔質体の製造方法を提供。

【特許請求の範囲】
【請求項1】置換基の対イオンにアンモニウムイオンを持つセル
ロースナノファイバーと分散媒とを含有する混合液を準備する工
程と、前記混合液をゲル化剤によってゲル化させてゲルを得る工
程と、前記ゲルを凍結乾燥させる工程と、を有することを特徴と
するセルロース多孔質体の製造方法。
【請求項2】前記ゲル化剤が、沸点が210℃以下の有機酸、硫
酸及びリン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種であること
を特徴とする請求項1に記載のセルロース多孔質体の製造方法。
【請求項3】前記有機酸がギ酸、酢酸またはギ酸と酢酸の両方を
含むことを特徴とする請求項2に記載のセルロース多孔質体の製
造方法。
【請求項4】前記セルロースナノファイバーの置換基が、カルボ
キシル基、硫酸基及びリン酸基からなる群から選ばれる少なくと
も1種であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記
載のセルロース多孔質体の製造方法。
【請求項5】前記混合液中の前記セルロースナノファイバーの固
形分濃度が0.1~3.0質量%であることを特徴とする請求項
1~4のいずれか一つに記載のセルロース多孔質体の製造方法。
【請求項6】前記分散媒が、水および水と混和する有機溶媒との
混合分散媒であることを特徴とする請求項1~5のいずれか一つ
に記載のセルロース多孔質体の製造方法。
【請求項7】前記凍結乾燥をさせる工程において、前記ゲルの周
囲温度が、ゲル中の分散媒の融点よりも20℃以上低いことを特
徴とする請求項1~6のいずれか一つに記載のセルロース多孔質
体の製造方法。
【請求項8】前記ゲルを得る工程において、前記混合液の液面に
前記ゲル化剤の蒸気若しくはミスト又は前記ゲル化剤を含む水溶
液のミストを接触させて、前記混合液をゲル化させることを特徴
とする請求項1~7のいずれか一つに記載のセルロース多孔質体
の製造方法。
【発明の効果】 
本開示によれば、汎用な設備で製造でき、スケールアップもしや
すいという利点を有しつつ、高透光率を有するセルロース多孔質
体の製造方法を提供することができる。

3.特開2023-107761 水分解光触媒、水素及び/又は酸素の製

  造方法、並びに水分解装置
【要約】

図7のごとく光触媒と助触媒とを含む水分解光触媒であって、前
記水分解用触媒の表面の少なくとも一部が金属酸化物で被覆され
ており、X線光電子分光分析(XPS)により測定される、前記
金属酸化物中の金属元素に対する前記水分解光触媒中の金属元素
の原子比が、0.7以上15.0以下であり、気相反応に用いら
れる水分解光触媒。水分解効率が改善された気相反応用の水分解
光触媒を提供する。

図7.実施例1及び2で得た水分解光触媒の活性評価の結果を示

すグラフ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光触媒と助触媒とを含む水分解光触媒であって、前記水分解光触

媒は、表面の少なくとも一部が金属酸化物で被覆されており、X
線光電子分光分析(XPS)により測定される、前記金属酸化物
中の金属元素に対する前記水分解光触媒中の金属元素の原子比が、
0.7以上15.0以下であり、 気相反応に用いられる、水分解
光触媒。
【請求項2】 前記金属酸化物の被覆率が、50%以上である、請

求項1に記載の水分解光触媒。
【請求項3】 前記金属酸化物の形状が、被膜状であり、前記金

属酸化物の膜厚が、0.1nm以上10.0nm以下である、請
求項1に記載の水分解光触媒。
【請求項4】 前記水分解光触媒の標準状態(273.15K、

100kPa、相対湿度80%)における吸着水分量が、前記水
分解光触媒1.0重量部当たり0.001重量部以上1.50重
量部以下である、請求項1に記載の水分解光触媒。
【請求項5】 前記水分解光触媒の総重量に対する前記金属酸化

物中の金属元素の重量の比率が、0.001重量%以上10.0
重量%以下である、請求項1に記載の水分解光触媒。
【請求項6】請求項1~5のいずれか1項に記載の水分解光触媒

の存在下で、相対湿度60%以上の気体に光を照射する水分解工
程を含む、水素及び/又は酸素の製造方法。
【請求項7】請求項1~5のいずれか1項に記載の水分解光触媒

を含む反応管と、前記反応管に相対湿度60%以上の気体を供給
する供給部と、水分解により生成した気体に含まれる水分を低減
させる水蒸気トラップ部と、前記水蒸気トラップ部により水分が
低減された前記気体に含まれる水素と酸素とを分離する分離部と
を有する、水分解装置。

【発明の効果】
本発明によれば、水分解効率が改善された気相反応用の水分解光
触媒を提供することができる。また、本発明によれば、当該水分
解光触媒を用いた水素及び/又は酸素の製造方法、並びに当該水
分解光触媒を備えた水分解装置を提供することができる。



図 1. 第1の環状分子を模式的に示す図であり、Dで示す距離が、「
第1の環状分子の中心軸方向の厚さ」であることを示す図
【発明の効果】
本発明により、生体安全性や適合性に優れ、薬剤や生体材料への

応用も可能であり、合成プロセスやフィルム成形プロセスが比較
的簡便であり、コストが低減されたナノシートを提供することが
できる。
また、本発明により、上記効果に加えて、シート同士が付着又は

凝集しない単離ナノシートを提供することができる。さらに、本
発明により、上記効果の他に、又は上記効果に加えて、上記ナノ
シート、特に単離ナノシートを有する材料を提供することができ
る。また、本発明により、上記効果の他に、又は上記効果に加え
て、上記ナノシート、特に単離ナノシートの製造方法を提供する
ことができる。



    風蕭々と碧いの時代

 
 今夜の寸評 :日々の合唱 心の手当
          Thinking of those who have passed and putting your

                           hands together each day bring you peace of mind.


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持続可能戦略電子デバイス製造論 ⑥

2024年02月22日 | ネオコンバーテック






LEDを搭載したピアスを自作してお洒落してみよう!




日本から始まるか?!
窓の太陽光発電システム置換工法

2
月20日、大成建設株式会社らは透過性のある「T-Green Multi Solarシースルー
タイプ」を既存建物の窓ガラスに置き換えられるリニューアル工法を開発「T-
Green Multi Solarシースルータイプ」は,大成建設とカネカが開発した,建物
<の外壁や窓と一体化させた太陽電池モジュールで発電する外装システム。2050
年のカーボンニュートラル社会の実現に向け,膨大な既存ストックの環境性能
を向上させるための効果的な取り組みが求められている。これらの性能向上を
図るためには,省エネルギー設備の導入や太陽光パネル等の創エネルギー設備
の設置などが有効となる。具体的な方策の一つとして,多くの既存オフィスビ
ルの窓に用いている単板ガラスなどをこの製品のシースルータイプに置き換え<
ることで,発電による創エネルギーが得られると同時に,Low-Eガラスとの複層
化により断熱性が高まり,建物の外被性能の向上も期待される。しかし,既存窓
サッシ枠の溝幅によってはこの製品を設置できないことがあり,設置する場合<
はサッシ枠交換などの大掛かりな外装工事が必要となり,時間と費用を要して
いた。そこで同社は,この製品にアルミ製リブ付きアタッチメントを工場で製
作し取り付けることにより,ガラス交換の要領で既存窓サッシ枠の溝にはめ込
むだけで容易且つ安価に設置できるリニューアル工法を開発した。この工法は,
工場製作したアタッチメント付の製品をガラス交換の要領で既存窓サッシ枠の
溝にはめ込むだけで容易に置換えることができ,短時間,低コストで施工でき
るという。また設置場所の条件に応じて,必要な耐風圧性能を有するこの製品
を,既存窓に適合した最適な寸法で製作できる。 
_blank 
※ 過去にも海外事例を掲載してきたが、いよいよ日本も本腰を入れてきたよう
  うだ。



今月21日、トヨタ自動車が千代田化工建設と大規模水電解システムの共同開発及

び戦略的パートナーシップを構築することに合意し、協業基本合意書を締結した。
国内外で現在、水素関連市場が急拡大している。この動きに対応するため、今回
の協業では、競争力のある大規模水電解システムを開発する。具体的には、サイ
ズが小さく、水素の製造効率が高い水電解システムを目指す。
水素の使用量や設置面積の制約など、顧客の多様なニーズに対応できるよう、原
単位は5MW級とする。設置面積は2.5m×6m、水素製造能力は約100kg/hを想定して
いる。これらを組み合わせて標準パッケージ化することで、大規模な水電解シス
テムを構築する。2025年度からトヨタ本社工場の水素パーク内に水電解システム
を導入する予定だ。将来的には10MW級まで拡大する。




ペロブスカイト太陽電池 
高光電変換効率と長期耐久性の両立へ大きく前進
実用環境に近い60℃、効率20%以上で1000時間連続発電まで実現

NIMS (国立研究開発法人物質・材料研究機構) は、太陽光に対して20%以上の光
電変換効率 (発電効率) を維持しながら、60℃の高温雰囲気下で1000時間以上の
連続発電に耐えるペロブスカイト太陽電池 (1cm角) を開発したことを前回掲載
したが再度掲載する。
【要点】
1.NIMSは、太陽光に対して20%以上の光電変換効率 (発電効率) を維持しながら
 60℃の高温雰囲気下で1000時間以上の連続発電に耐えるペロブスカイト太陽電
 池 (1cm角) を開発しました。本研究の成果により、ペロブスカイト太陽電池
 が研究室レベルから屋外設置の実用化レベルに大きく前進。
2.国土面積の小さい我が国で化石燃料を太陽光発電で代替するためには、製造
 コストが安い、加工しやすい、また高い発電効率の太陽電池が求められる。
 この観点からペロブスカイト太陽電池は有望ですが、電池の耐久性にはペロブ
 スカイト層に侵入する酸素や水分による欠陥の発生が大きく関与することが分
 かっており、数10年間安定に発電し続ける事が課題となっている。室温 (25℃
 ) での疑似太陽光照射下では、1000時間連続発電が実現できていたが、太陽光
 が降り注ぐ屋外では、表面温度が50℃以上 (夏場では85℃) になるので、より
 高温環境下での耐久性が求められる」。
3.ペロブスカイトAサイトに有機アミン類を導入することにより、半導体層と
 絶縁層が交互に積層した二次元 (2D) ペロブスカイトができます。そして2Dペ
 ロブスカイトは3次元 (3D) ペロブスカイトに比べて水や酸素に強いことが一
 般的に知られています。本研究では、FA0.84Cs0.12Rb0.04PbI3 3Dペロブスカ
 イト/C60界面に有機アミンを導入し、2Dペロブスカイト結晶粒を形成させ、ペ
 ロブスカイト/C60界面にある、発電効率を低減させる欠陥を取り除くことによ
 り耐久性と発電効率を向上した。
4.今後、NIMSではペロブスカイト太陽電池の高効率化とともに高耐久化のため
 の屋内 (より高温条件下における疑似太陽光照射) や屋外試験を行いながら、
 長期信頼性を保証するための加速試験の確立を進める
【掲載論文】
題目 : Defect Passivation in Methylammonium/Bromine Free Inverted Perovskite Solar 
     Cells Using Charge-Modulated Molecular Bonding
著者 :
 Dhruba B. Khadka, Yasuhiro Shirai, Masatoshi Yanagida, Hitoshi Ota, Andrey

      Lyalin, Tetsuya Taketsugu, and Kenjiro Miyano
雑誌 : Nature Communications

掲載日時 : 2024年1月30日オンライン掲載
DOI : 10.1038/s41467-024-45228-9

先回、電気自動車の航続距離を長くするにはバッテリーとして使われるリチウム
イオン電池のエネルギー密度向上として、「負極の材料にリチウムイオンを多く
保持できるケイ素(シリコン)を使う」というアプローチで、シリコンには「充電
中に体積が3倍以上に膨張する問題」を「ナノメートルクラスの微細なシリコン
を使うことなく。韓国の研究チームは、マイクロメートルクラスのシリコンをゲ
ル電解質に封入し、電子ビームを照射することでシリコンゲルとゲル電解質が共
有結合した「シリコンゲル電解質」を作成し「従来のバッテリーと比べてエネル
ギー密度が40%向上しつつシリコン特有の膨張も抑えたバッテリー」の作成に成
功し、「1回の充電で1000km走る電気自動車」の実現に向けたバッテリー技術」
を掲載したように、バッテリー製造技術には、ナノメートルクラスのシリコンと
比べて製造が容易なマイクロメートルクラスのシリコンで実現。このように蓄電
池の開発が加速している(下表「電池市場の推移」参照)。



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持続可能戦略電子デバイス製造論 ⑤

2024年02月21日 | ネオコンバーテック

彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと伝えら
れる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国時代の軍団編成
の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編のこと)の兜(かぶと)を合体さ
せて生まれたキャラクタ「ひこにゃん」。


1回の充電で1000km走る電気自動車蓄電池
安定で高エネルギー密度のシリコン微粒子アノードのための電子線誘起共有結合の定式化

要約
大容量シリコン(Si)材料は、高度なリチウムイオン電池の最前線での地位を占めています。この固有のポテンシャルは、電池のエネルギー密度を大幅に向上させる上で大きな利点を提供し、ナノサイズからミクロンサイズのSi粒子にパラダイムを変えることでそのメリットを最大化することができます。それにもかかわらず、本質的な構造の不安定性は、特により大きなSi粒子の場合、その実用化に対する大きな障壁のままです。ここでは、Si微粒子(5μm)と高弾性ゲル高分子電解質(GPE)を用いた電子線照射による共有結合系について報告しています。この統合システムは、純粋なSiの大幅な体積膨張を軽減し、全体的な安定性を向上させると同時に、高いイオン伝導率により電荷キャリアの速度を加速します。電子ビーム技術の費用対効果が高く実用的なアプローチにより、得られた500 mAhパウチセルは、並外れた安定性と413 Wh kgの高い重量/体積エネルギー密度を示しました−1、1022 Wh L−1は、現在のバッテリー生産ラインでも実現可能であることを示しています。
1 はじめに
電子機器や電気自動車の需要の急増により、リチウムイオン電池(LIB)は、その環境上の利点と用途の広い用途により、大きく依存しています。[1、2]高度なバッテリーシステムにおけるエネルギー密度の必要性が高まる中、大容量シリコン(Si)材料は、その優れた理論的容量(3579 mAh g−1李の場合15Si4)と低い動作電圧(Li/Liに対して<0.4V)。+[3、4]しかし、Si材料は、電気化学的サイクル中の合金化反応によりかなりの体積膨張を起こし、構造的完全性を著しく損傷し、Siの粉砕、そして最終的には初期のサイクル破壊につながります。[5、6]そのため、粒子の破壊を防ぎ、リチウムイオンの速度論を加速し、それによって構造の安定性と容量保持を向上させることを目的としたナノ構造化を通じて、多くの研究がこれらの課題に取り組んできました。[7]これらの取り組みにより、本質的な特徴と電気化学的性能が向上しましたが、複雑な合成プロセス、スケーラビリティの低さ、タップ密度の低さ、電解質との膨大な副反応により、実用的なソリューションを提供することはほとんど実現不可能です。その結果、高エネルギー密度電池に対する市場の需要を満たし、同時にコストを削減することを約束する魅力的な選択肢として、Si微粒子(SiMPs)に重点を置いた、多様で実行可能な戦略が出現しました。[8]
これまでの研究では、主に小型のSiMP(1〜2 μm)が使用されてきましたが、本研究では、特に大型のSiMP(5 μm)を採用することで、費用対効果、タップ密度の向上、および高い体積容量において、さらに顕著な利点が得られます(図S1、補足情報)。[9、10]しかし、SiMPアノードの大型化を実現するには、材料レベルだけでなく、セルやシステムレベルでも固有の課題に対処する包括的なアプローチが必要です。Si材料の粒径が大きくなると、降伏強度と終局強度の両方を超え、破壊、粉砕、層間剥離が発生します。[11、12 ]したがって、新しく開発されたSi表面の極端な反応性は、連続的な液体電解質分解を引き起こし、その結果、厚い固体電解質界面(SEI)層が形成され、インピーダンスの上昇と最終的な容量の衰退を引き起こします。[13、14 ]亀裂、粒子の変位、界面の不安定性といった避けられない問題を考慮すると、液体電解質をゲルポリマーマトリックス内に封入するゲル高分子電解質(GPE)は、近年、安定で安全なLIBシステムの基幹部として認識されています。[15]GPEは優れた機械的特性を備えているため、信頼性の高いサポートシステムとして機能し、大型SiMPの体積変化を軽減し、電極の完全性を維持するのに役立ちます。さらに、高いイオン伝導率と熱安定性などのGPEの利点は、Si電極上に安定した界面の形成に貢献し、爆発のリスクを低減します。[16、17 ]したがって、GPEは二次電池内の亀裂や追加の損傷を修復し、大型のSiMPアノードの完全性を維持することができます。
GPEの作製には、その場でのゲル化法とin situでのゲル化法の両方が含まれます。[18]in situゲル化法では、細胞の組み立てプロセス中に従来の液体電解質との架橋性前駆体を使用します。[19、20]その後、後処理を行って前駆体を活性化し、組み立てられたセル内でゲル化プロセスを開始し、電極への良好な界面接着を通じて効率的なイオン輸送を確保します。代表的なin situゲル化アプローチは、比較的長い処理時間のために高い反応温度(60〜80°C)を必要とする熱フリーラジカルゲル化であり、寄生性副反応のために電気化学的性能が劣ります。[21、22 ]対照的に、電子線架橋によって開始されるゲル化は、より好ましい代替手段であり、副反応を大幅に低減し、開始剤の必要性を排除することでバッテリーシステム全体の完全性を向上させます。[23]重要なことは、電子線活物質を組み込むことで、架橋プロセス中にいくつかの好ましい反応が誘発され、既存の電池の製造プロセスでも幅広い用途に対応できることです。
本研究では、まず、フッ素化炭素を取り込んだSiMP(F-Si)が電子線照射により高弾性GPEとの共有結合を誘発し、SiMPの内部共有結合封入と外部共有結合ネットワークの形成を両立させる化学集積系について報告する。この研究は、市販の大型Si微粒子(5μm)と手頃な価格のフッ素化炭素源を用いた湿式化学プロセスを利用した、費用対効果の高いシンプルな方法論を実証しています。さらに、電子ビームを印加するだけで、既存の電池製造ラインに容易に導入できる統合戦略も可能だ。グラフト化されたインターネットワーク(SiMPフッ素化炭素多機能GPEのオーダーで共有結合的に相互接続)は、リチオ化/脱リチエーションを繰り返す間、SiMPを二重に保護し、バッテリーの寿命を大幅に延ばします。相互結合に加えて、粘弾性GPEはSiMPの体積膨張に対して堅牢な物理的サポートを提供し、大きな応力を放散し、それによって粒子レベルと電極レベルの両方で構造安定性を向上させます。この集積システムにより、SiMPの体積膨張を効果的に抑制し、従来の液体電解質と同等のイオン伝導率を達成できることを明確に確認しました。実用的な観点からは、電子ビームベースのアプローチによる低コストでスケーラブルなF-Siは、413 Wh kgという優れた安定性と高い重量/体積エネルギー密度を達成しました−1、1022 Wh L−1500mAhのパウチセルで、実際のバッテリー生産ラインでの応用の可能性を示唆しています。
2 結果および考察
2.1 電子線照射による連系系
我々は、市販のSiMPアノードと共有結合的に絡み合ったGPEを電子線照射によりその場で作製する先駆的な手法を採用した。プロセス全体を図1に視覚的に示し、既存のバッテリー製造プロセスと一致する電解液注入プロセスを示しました。続いて、作製したセルに電子線照射を行った。電子ビームの高エネルギーと効率による優れた透過能力は、コインセルとパウチセルの両方の構成で保証されました。[24]アクリレート化合物をGPEの前駆体材料として利用し、電子線によって効果的に活性化させました。[25]特に、8つのアクリレートサイトを持つメタクリル多面体オリゴマーシルセスキオキサン(POSS)架橋剤の組み込みは、顕著なイオン伝導性とゲル化速度の向上を達成するのに有益でした。さらに、GPEの柔軟性と物理的特性を高めるために、追加成分であるシアノエチルポリビニルアルコール(PVA-CN)を導入しました。[26]PVA-CNのゲル化は、活性化部位がないため、架橋剤を添加しなければ開始できませんが、POSS架橋剤で生成されたアクリレート駆動ラジカルは、電子ビームの露光中にPVA-CNのC≡N三重結合と容易に反応します。さらに、Si表面は官能基化を受け、架橋プロセス中にGPEとの共有結合を促進しました。一般的なC-C炭素構造内の共有結合を切断するという課題が残っていたため、電子極性を補償するコーティング層を適用することで、高エネルギー電子線による活性化が可能になりました。[27]フッ素(F)ヘテロ原子を含む炭素層を利用して、電極界面にLiFリッチ層を形成するだけでなく、フッ素化炭素のC-F結合部位とGPEの間に追加の共有結合を提供しました。[28]重要なことは、フッ素化炭素層のC-F結合は、F-Siに電子線を照射すると、特定の電子線エネルギーで切断される可能性があることです。[29]C-F結合の解離によって形成された炭素ラジカルは、コアSiMPと共有結合を形成し、同時に外部ゲル前駆体との架橋プロセスに関与することができます。その結果、フッ素化炭素を含有するSiMP(F-Siと表記)を電子線で活性化したゲル電解質前駆体と一体化させることで、in situ架橋による相互接続システムが実現し、電気化学的サイクル中の体積膨張による応力の放散により、優れたバッテリー安定性が得られます。
シリコン微粒子アノードと多機能ゲルポリマー電解質を一体化した電子線誘起共有結合のin situ形成の模式図。
2.2 F-Siの作製と特性評価
市販のSiMPは、競争力のある価格優位性を提供します。[30]さらに、F-Siは、安価な材料であるPVDFを使用して電子ビーム活性特性を付与するシンプルなコーティングプロセスにより、構造安定性を強化し、費用対効果の高い利点をさらに高めます。SiMPの平均サイズは≈5 μm(図S2、補足情報)で、PVDFは炭素層にFヘテロ元素を注入するために展開されました。F-Siは、市販のSiMP上に汎用性の高いフッ素化炭素を均一にコーティングする湿式化学法という、実現可能かつ簡単な方法を用いて作製されました(図2a)。PVDFを良好な溶媒に溶解し、SiMPを溶液中に十分に分散させて均質な混合物を形成しました。コーティングプロセスは、溶液に無溶媒として過剰な量のエタノールを添加することによって開始され、その結果、SiMPの表面にPVDFが析出しました。PVDF被覆SiMPを不活性アルゴン雰囲気中で炭化処理した。700°Cで熱処理を行い、SiMP上に適当な厚さのフッ素化炭素層を組み込みました。得られたF-Siは、裸のSiと同等またはそれ以上のタップ密度を示しました(図S3、補足情報)。
図 2Figure Viewer で開くPowerPointF-Siの構造進化a)F-Si合成の概略図。b) 裸のSi(左)とF-Si(右)の拡大TEM像。c)裸のSiとF-SiのFT-IRスペクトルとd)F1s XPSスペクトル。e)裸のSiおよびF-Si電極のイオン伝導率と電子伝導率。
F-Si上のフッ素化炭素の形態構造を透過型電子顕微鏡(TEM)測定で調べました(図2b;図S4およびS5、補足情報)。裸のSiとF-Siの全体的な外観は、フッ素化炭素層の存在によらず有意差を示さなかった。しかし、TEM画像を拡大すると、F-Si粒子はSiMPの表面に≈20 nmの厚さの明確な層を示し、裸のSi粒子は天然の酸化物層とは別に滑らかな表面に現れていることが明らかになりました。さらに、エネルギー分散型分光法による元素マッピングにより、F-Si内のC元素とF元素の均一な分布が確認され、F-ドープされた炭素層がSiMP表面に直接集積していることが示されました。フーリエ変換赤外(FT-IR)分析を実施して、コーティング層の化学構造を確認しました(図2c;図S6、サポート情報)。FT-IR スペクトルは CH を明瞭に表示しました2(839、1401センチメートル−1)、CF (1068、1276 cm−1)、および CF2(873、1179センチメートル−1)ピークは、F-Siのフッ素化炭素マトリックスによって寄与されました。[31]これらの結果は、SiMPの表面にフッ素化炭素層がコンフォーマルにコーティングされていることを示しており、TEM分析と一致しています。さらに、X線光電子分光法(XPS)を用いて、炭素マトリックス中のF元素の存在と結合状態について、より正確で信頼性の高い結果が得られました(図2d;図S7、サポート情報)。Fヘテロ原子が埋め込まれた炭素殻をF-Siに導入すると、285.0 eVにC-(C, H)結合のメインピークが生成され、C-FとC-Fの2つのフッ素化炭素ピークが得られた2C 1sスペクトルの288.0 eVおよび289.6 eVの種。同様に、C-F と C-F2F1sスペクトルでは、それぞれ686.5eVと687.4eVにピークが観察されました。[32、33 ]予想通り、純粋なSi材料のため、裸のSiサンプルではフッ素シグナルは検出されませんでした。さらに、炭素マトリックスへのF元素の含浸も、固体核磁気共鳴(NMR)分光法によって検証されました(図S8、補足情報)。[34]XPSと固体NMRの結果から、炭素層において階層的なF注入が効果的に達成されることが証明されました。重要なことは、X線回折(XRD)分析により、F源と熱処理中のSiとの化学反応を検証するために結晶構造を調べたことです(図S9、補足情報)。裸のSiとF-SiのXRDパターンの結果から、Siに帰属するピークのみが存在し、ピークシフトはなく、フッ素化炭素層の導入プロセスが結晶構造に影響を与えないことが確認されました。F-Si中の炭素層の定量分析は、熱重量分析(TGA)、元素分析(EA)、燃焼イオンクロマトグラフィー(CIC)を用いて行いました(図S10、補足情報)。TGA測定では、コーティング層の重量は7.82%でした。同様に、EAとCICの結果を使用して、それぞれ7.02 wt.%と0.185 wt.%の値を提供したC元素とF元素の含有量を決定しました。F-Siの主な炭素成分は、その導電性を高めることが期待されていますが、C-FとC-F2結合は、電子ビーム照射時にラジカルブリッジを与えるために追加の役割を果たします。そこで、炭素層の実際の影響を、従来の各電極の種類におけるベアSiとF-Siのイオン伝導率と電子伝導率を測定することによって検証しました(図2e;図S11、補足情報)。[35]裸のSiとF-Siのイオン伝導率の測定値は0.23mS cmでした−1および 0.75 mS cm−1それぞれ。これに対応して、裸のSiとF-Siの電子伝導率は0.05mS cmと決定された−1および 0.11 mS cm−1それぞれ。F-Siは、裸のSiと比較して、3倍以上高いイオン伝導率と2倍高い電子伝導率を示しました。ヘテロ原子を炭素マトリックスに取り込むことで、格子間空間が拡大し、電荷キャリアの輸送が容易になりました。[36]
2.3 粘弾性E-GELの機械的・電気化学的性質
また、電子線はGPEのゲル化プロセスを開始することも可能であり、物理的強度の向上により、より安定した電池システムに貢献します。[37] 図3aは、電子線照射がゲル化に及ぼす影響を検証したゲル化度合いの評価を示すものです。重要なことに、LEは電子ビームに対する反応性がないため、元の液体状態のままでした。一方、POSS架橋剤をわずか1wt%添加した電子線誘起POSS GPE(E-POSS)では、15kGyの電子線で20%という驚異的なゲル化率を達成しました。一方、PVA-CNとLiPFの組み合わせ6-ベースの電解質は、電子ビームに反応しないため、通常、熱架橋(T-PVA-CNと表記)によってオルガノゲルを調合するために使用されます。[38]そのため、PVA-CNは、高出力電子線(E-PVA-CNと表記)に曝されても、本来の添加量に比べてゲル化率の2%しか保持されなかった。さらに、イオン伝導率とゲル化速度の相関関係を、種々のポリマー含有量を用いて検証するために綿密な調査を行った(図S12、補足情報)。POSSまたはPVA-CNの量が増えると、GPEのイオン伝導率は低下する傾向を示し、ゲル分画の値は必然的に上昇しました。驚くべきことに、POSSを1wt.%、PVA-CNを2wt%含有するGPE前駆体(E-GEL)は、電子線照射時に≈30%という高いゲル化速度を示しました。この結果は、POSS中の活性化されたアクリレート基が、架橋プロセス中にPVA-CNの共ゲル化を可能にする可能性を示唆しました。内部シアノ基(C≡N)に着目したPVA-CNの活性化特性を、乾燥したE-PVA-CNおよびE-GELのN 1s XPS分析により分析しました(図3b)。E-PVA-CNおよびE-GELのゲルポリマーマトリックスは、電子線誘起ゲル化および残りの液体電解質の抽出後の真空乾燥プロセスによって得られた。XPSの結果、E-GELではC = N二重結合が優勢なため、C≡N三重結合が顕著に減少することが確認されましたが、E-PVA-CNは依然として未消費のC≡N三重結合を保持しており、新しい結合は発生しませんでした。E-GELのC=N二重結合の一部がC-(N)に変換された3これは、アクティベーションプロセスの証拠を提供しました。[39]さらに、圧縮ひずみ応力試験により、各GPEに関連する物理的特性をさらに調査しました(図3c;図S13、補足情報)。E-PVA-CNは電子線を照射してもゲル化しないため、T-PVA-CNを導入し、熱硬化による化学官能基の特性を調べました。少量のPOSS架橋剤でも、E-POSSは剛性構造を示し、ひずみは小さいが、ヤング率値は28 kPaと比較的高い。一方、T-PVA-CNはPVA基の存在によりヤング率が14.1 kPaと比較的柔軟性があり、E-POSSと比較して高いひずみ値を示しました。POSSとPVA-CNの異なる特性を併せ持つことで、E-GELは18 kPaの中間ヤング率とPVA-CNと比較して並外れたひずみをもたらし、体積膨張の緩和に有益でした。[40]
図 3Figure Viewer で開くPowerPointGPEの物理化学的および電気化学的分析。a) LE、E-POSS、E-PVA-CN、E-GEL(POSS/PVA-CN)のゲル分画(挿入図:電子線照射後のE-POSS、E-PVA-CN、E-GELの写真画像)b)E-PVA-CNおよびE-GELのN1sXPSスペクトル。c)E-POSS、T-PVA-CN、E-GELの圧縮ひずみ応力曲線。d)25°CでのLE、E-POSS、E-PVA-CN、およびE-GELのイオン伝導率。 d)LE、E-POSS、E-PVA-CN、およびE-GELのイオン伝導率。e)さまざまな温度でのLE、E-POSS、およびE-GELのアレニウスプロット。f)LE、E-POSS、およびE-GELの線形スイープボルタモグラム。
優れた物性を有することに加え、優れたイオン伝導性を得ることは、抵抗の増加や性能低下を防ぐ上で重要な要素です。POSSの化学構造にある8つの活性化部位は、POSSが20%のゲル化率に達するための最小限の利用に寄与し、それによって同等の優れたイオン伝導性(9.56 mS cm)を提供します−125°CでLE(9.82 mS cm)まで−125°Cで)(図3d)。[41]しかし、E-PVA-CNのゲル化は経験していないにもかかわらず、LEへのPVA-CNの溶解により電解質の粘度が上昇し、イオン伝導性が劣る(7.3 mS cm−125°Cで)。重要なのは、E-GELの優れたイオン伝導率(8.83 mS cm−1at 25 °C)は、少量のゲル前駆体と電子線誘起架橋によって相乗的に達成され、リチウムイオン(Li)移動度を加速する3Dネットワーク構造を形成しました。さらに、すべての電解質の温度依存性イオン伝導率は、0〜60°Cのアレニウスプロットに従います。 導電性の高いE-GELは、実質的に最も低い活性化エネルギー(E+ある)の値0.180 eV(Eと比較して)ある= 0.194 eV (E-POSS および E の場合)ある= 0.182 eV(Li輸送に支障のないLEの場合)(図3e)。+[42]ゲル前駆体を含有すると必然的にイオン伝導率が低下しましたが、導電性はLEに大きく依存しており、これはゲル前駆体の低画分(合計3wt%)に起因しています。したがって、エネルギー障壁はLEと同等か、それよりも低くなる可能性があります。実用的な電池システムを考えると、電解液の酸化安全性の実現は、高電圧正極や二次電池を適用する上でボトルネックとなっていました。調製した電解質の電気化学的安定性を検証するために、設計したコイン電池でリニアスイープボルタンメトリー(LSV)を利用しました(図3f)。高電圧条件下でのLEの酸化傾向の急激な増加とは異なり、E-POSSおよびE-GELは単位面積あたりの電流密度の大幅な減少を保証しました。[43]さらに、火災や爆発を引き起こすような虐待的な状況では、同量のLEが燃焼し続け、5秒以上持続します。しかし、ゲル高分子電解質(GPE)はLEをゲルマトリックス内に内包しているため、難燃性を示します。(図S14、サポート情報)。さらに、E-GEL内のPOSSコンポーネントは、高温でも優れた熱安定性を備えています。POSS構造内のSi-Oネットワークは、熱による分解に対して無傷のままであり、効率的な酸素捕捉を可能にし、難燃剤として機能します。[44]LEをゲルネットワーク内に保持することで、熱暴走を抑制して酸化還元反応を効果的に防止し、E-GELが高ニッケルカソードに適切な電解質を提供できることを実証しました。
2.4 統合システム形成のためのメカニズムの提案
F-SiとE-GELは、電子線照射に応答して活性化部位を産生し、共有結合を介して相互接続されたネットワークを形成する可能性を示唆しています。電子線に対する相互反応性を調べるために、反応したSiMPに対してXPSと固体NMRを用いた表面分析を行った。Si粒子は、電子線照射されたSiMPと過剰量のGPE前駆体の混合物から得られました。裸のSiのN 1s XPSスペクトルでは、混合プロセスで導入された過剰なPVA-CNと、ゲル化プロセス中に形成されたごくわずかな量のC=N二重結合により、C≡N三重結合のかなりの部分が表面に付着して除去されずに残りました(図4a)。しかし、F-SiはC≡N三重結合が有意に減少し、C-N=CおよびN-(C)が有意に増加した3絆。[45、46 ]PVA-CNの熱硬化プロセス中に、C≡NトリプルボンドがPFによって攻撃されます5おや−これは、LiPFの水による分解反応によって生成されます6追加の熱による塩。この振る舞いは、その後、各PVA-CN間にC-N = C結合を形成することにより、ゲル化プロセスを引き起こします。したがって、F-Si表面のC-N=C結合は、PVA-CNがPOSS中の励起されたアクリレート基によって開始される架橋反応にうまく関与していることを示唆しています。 同時に、F-Siコーティング層のC-F結合は電子線照射で切断され、F-Si上に形成されたCラジカルは活性化PVA-CNとの架橋反応に従事し、 N-(C)の生成3ブリッジボンド。GPE前駆体を過剰に含む混合物から得られたF-Siにおいて、電子線照射前後にCICを配備してフッ素含有量の比較を評価した(図S15、補足情報)。電子線照射後のフッ素量の減少が顕著に見られたのは、F-SiとE-GELの間に共有結合が形成される可能性があったためである。混合物から得られたのと同じ反応したSiMPを利用することにより、化学結合の形成がさらに検証されました。29Si と13C固体NMR分析(図4b)。この研究は、反応中にF-Si表面に新しいSi-C結合が出現することを明らかにしました。電子線を照射すると、フッ素化炭素層のC-F結合が崩壊し、コアSiMPと部分的に共有結合を形成するCラジカルが生成されました。逆に、固体NMRスペクトルでは、Si-Si結合を除いて、反応時の裸のSiには有意なピークは検出されませんでした。[47]重要なのは、13C固体NMRスペクトルは、明らかにPVA-CNに由来するC = NおよびC-N基の異なるシグナルを示し、C = O基はPOSSに由来する(図4c)。化学変換は、POSS中の分解されたアクリレート基によって触媒され、非ゲル化PVA-CNのみの開始を引き起こし、その結果、POSSがPVA-CNに化学的に結合しました。同時に、POSS/PVA-CNオリゴマーは、E-GELの架橋反応中にF-Si表面のCラジカルと部分結合を定式化し、共有結合的に絡み合ったシステムを生成しました。C-F結合の影響を評価するために、トルエン溶媒を用いた化学気相成長(CVD)法を用いて、従来のカーボンコーティング層を裸のSi上に導入しました。同様に、従来の炭素被覆SiMPは、過剰な量のGPE前駆体と混合され、電子ビームに曝露された後にのみ抽出されました。Fヘテロ原子がない場合、固体NMRは追加の結合形成を示さず、電子ビームに対する活性は無視できる程度であることを示しました(図S16、補足情報)。
図4Figure Viewer で開くPowerPoint電子線照射による共有結合生成の反応機構の追跡a)E-GELと反応後のF-Siと裸のSiのN1s XPSスペクトル。ソリッドステートb)29Siおよびc)13E-GELと反応した後のF-Siと裸のSiのC NMRスペクトル。反応したF-Siと裸のSi粒子は、溶媒と成形されたままのゲルを除去して得られた。d)電子線照射時の架橋反応のメカニズムの提案。
共有結合ネットワークを形成するための提案されたメカニズムは、F-Si、POSS、およびPVA-CNを含む相互接続システムの概要を示す図4dに記載されています。電子線を照射することで最初に生成されるPOSSのアクリレート基のラジカルは、PVA-CNのC≡N三重結合と相互作用し、架橋反応を開始します。続いて、生成したままのC-N=C*基は、POSSのアクリレート基とのゲル化反応をさらに促進し、オリゴマー中でPOSSとPVA-CNの連鎖反応を繰り返す別のラジカルを生成します。反応中、電子線はF-Si中のC-F結合の解離をさらに刺激し、それによってF-Si表面でのCラジカルの形成を促進します。[48]ラジカルは自然にPOSS/PVA-CNオリゴマーと架橋反応を起こし、N-(C)を生成します3共有結合を可能にする結合。[49]その結果、現在進行中の架橋反応により、電子線誘起共有結合を介してF-SiとE-GELの集積系が確立され、電池サイクル中のF-Siの巨大な体積変化を効果的に緩和することができます。
3 共有結合導入による構造強化
F-SiとE-GELの共有結合の構造進化について、F-Si電極のTOF-SIMS深さプロファイリング結果をF-Si|電子線照射後のE-GELセル(図S17、補足情報)。すべての化学反応は電極マトリックスの内外で完全に発生し、電解質との接触面積が最も広いため、必然的に最上層で勾配形成が観察されました。[50]電極内の任意の部位にかかわらず、明瞭なピークは、両方の共有結合インターネットワーク(CN−、C2N−、および C3N−)およびPOSS架橋剤(CO−)が検出され、共有結合で相互接続された系へのF-Si粒子の全体的なカプセル化が強調されました。[51]裸のSiとF-Siの電気化学的特性は、0.1mV秒で3〜0.05V(対Li/Li)の周期ボルタンメトリー(CV)測定を行うことによって調査されました+−1スキャン速度(図S18、サポート情報)。電解質の種類に関係なく、F-Si電極のSEI層形成の各ピークは、最初のサイクル中に1.2〜2Vの高電圧領域にわずかにシフトしました。これらの傾向は、図2eに示すように、裸のSiよりもF-Siの導電率が優れていることに起因しています。[52]完全な充放電条件(すなわち、充電状態制御(SOC)100)下でのSi微粒子の挙動は、それぞれの物理化学的特性および相互接続された共有結合の影響を実証することができる。Fドープ炭素層の導電効果に加えて、C-F層のカバレッジ密度と厚さも、電池システムにおけるF-Si電極の電気化学的性能に影響を与える可能性があります。薄いカーボンコーティングは、Siの体積膨張を効果的に緩和するのに苦労し、SiMPではより厚い層が好まれるようになりました。しかし、過度に厚いコーティングは、体積膨張を抑制することで構造安定性を高める一方で、絶縁バリアとしても機能し、電気化学的性能を低下させました。興味深いことに、PVDFの量が多いほど、それに対応してフッ素含有量の増加が観察され、電子線誘起性E-GELとの共有結合の形成が増強されたことが示唆されました。そこで、C-F層の被覆密度と厚さに対する前駆体比の影響を解明するために、系統的な変動試験を実施した(図S19、補足情報)。Fドープ炭素前駆体(PVDF)に対するSiMPの元の比率(4:1)と、8:1および2:1の追加の比率を拡張して、電気化学的サイクルに対するその他の影響を調査しました。静電充電/放電プロファイルは、コーティングの厚さが厚くなるにつれて、初期可逆容量と初期クーロン効率が低下することを示しました。0.5°Cでの電気化学的サイクルから、8:1|E-GELは、裸のSi|LEは、Fドープカーボンコーティングと二次共有結合性カプセル化がSiの構造的完全性を維持するには不十分である可能性があることを示しています。一方、比率を2:1に増やすことで構造安定性は向上しましたが、抵抗バリアとして機能すると、4:1の比率と比較して可逆容量が大幅に低下しました。したがって、4:1の比率が最適で、バランスの取れた厚さを提供し、Fドープカーボンコーティング層の利点を最大化しました。F-Siの前駆体比を4:1に設定し、LEといくつかのGPEを用いて、両電極の静電気充放電性能を評価しました(図S20、補足情報)。LEおよびE-GELを備えた裸のSi電極は、3375.2および3389.3mAhgの可逆容量を提供しました−1また、最初のサイクルでそれぞれ91.8%と92.0%の高いクーロン効率を実現しています。さらに、E-POSSおよびT-PVA-CNと結合された裸のSi電極は、GPE前駆体の使用が最小限であるため、LEと同等の可逆容量とクーロン効率をもたらしました。F-Siの炭素含有量と適度な厚さを考慮すると、F-Si電極は3161.3mAhと3141.2mAhgの同様の放電容量を実現しました−1また、LEとE-GELでそれぞれ90.2%と90.0%のクーロン効率が同等です。電解質としてE-POSSとT-PVA-CNを導入したにもかかわらず、LEと比較してわずかな改善しかありませんでした(図S21、補足情報)。また、電気化学的評価を並行して実施した結果、PVA-CN2%とPOSS1%の組み合わせによる最適な組成が明らかになりました(図S22、補足情報)。電子線誘起ゲル化プロセスに対する2つの前駆体の衝突から、F-Si電極とE-GELの間の界面に堅牢なインターネットワークが得られ、F-Si界面との適切な相互作用により、まったく異なる結果が得られました(図5a)。The F-Si|質量負荷量0.8–1.0 mg cmのE-GEL−22698.3 mAh gの強化されたリバーシブル容量を提供−10.5°Cで(1°C = 3141 mA g−1)が120サイクル後であるのに対し、裸のSi|LEは、同じ条件で急激な容量減衰を示しました。E-GELがLEに匹敵するイオン伝導性を有することを考えると、F-Si|E-GELは、まともな容量とレート能力を示しました(図S23、サポート情報)。興味深いことに、F-Si|E-GELは、裸のSi|LEです。SiMP(5μm)という非常に大きなサイズにより、F-Si|E-GELは、F-Si上に直接的な化学結合を形成することで安定したサイクル保持を実現し、導電性と構造安定性を向上させました(図S24、補足情報)。さらに、取り込まれた炭素層内のF元素により、LEを使用した場合でも、ガルバノスタティック充放電サイクル後のF-Si電極では、裸のSi電極よりもF-Si電極でより多くのLiFが検出されました(図S25、サポート情報)。特に、F-Si|E-GELは、Li 1s XPSスペクトルにおいてLiFリッチなSEI層と、N-(C)の共有結合結合を必然的に示しました3界面におけるN 1s XPSスペクトルのボンディング(図S26、サポート情報)。活物質の含有量を80質量%に増やすと、F-Si|E-GELは0.5°Cで50サイクルにわたって安定したサイクル性能を示しましたが、裸のSi|LEは、大きな体積膨張に耐えられず、以下の破断に耐えられなかったため、すぐに深刻な容量減衰を経験しました(図S27、補足情報)。
図5Figure Viewer で開くPowerPoint共有結合の効果を示す3D特性評価。a)裸Siのサイクル安定性|LEおよびb)F-Si|0.5°CでのE-GELセル。 b)SEMおよびX線マイクロCT画像に基づく、0.5°Cで1、50サイクル後の電極厚さの平均変化(灰色)、および50サイクル後の膨張率を、各原始電極(青)と比較した比較分析。裸Si中のc)裸Si電極とd)F-Si電極のX線マイクロCT画像(青色散乱:50サイクル後の各原始電極との比較平均膨張率) |LEとF-Si|1サイクル後のE-GEL細胞(左)、0.5°Cでの50サイクル(右)、対応するe)細孔径分布、f)各電極の平均フェレ径。
SiMPの体積膨張を緩和し、構造的完全性を維持するための実際の実現を明らかにするために、X線マイクロコンピュータ断層撮影(Micro-CT)を使用して形態と内部組織を解析しました(図S28、補足情報)。[53、54 ]マイクロCTの上面図を通して、裸のSi|LEは50サイクル後に高多孔質構造になりました。また、裸のSi電極の断面厚は9.26μmから22.4μmに増加し、膨張率は141.9%と厳しい数値となりました。対照的に、F-Si|電極膜が厚くても、E-GELは16.03〜19.45μmのわずかな膨潤のみを示し、50サイクル後の膨張率は21.3%とはるかに小さいことが示唆されました(図5b;図S29、補足情報)。その結果、GPEは強度だけでなく粘弾性も持つべき物理的支持において重要な役割を担っていることが証明されました。さらに、共有結合はF-Si|E-ゲル。各電極のSiMPと細孔を3次元的に再構成し、内部構造の変化をマイクロCTで調べました。得られた画像から、電気化学的サイクル後に裸のSi電極が粒子径の減少と細孔径の増加を経験していることが明らかになり、裸のSiMPが粉砕されたことが示唆されました(図5c)。一方、F-Si電極は、50サイクル後でも十分に保護されたマイクロスケールの粒子と小さな細孔を達成することができました(図5d)。裸のSi電極の厚さは2倍以上増加したのに対し、F-Si電極はほとんど膨張を示さず、共有結合を特徴とする最高に弾性のある集積システムの効率が浮き彫りになりました。上面図のSEM画像では、F-Si電極は滑らかな表面を示し、化学的に絡み合ったシステムに由来する固有の微細構造を維持していました(図S30、補足情報)。対照的に、LEとペアをなす裸のSi電極は、亀裂が目立つ破砕された微細構造を示しました。さらに、断面SEM分析を実施して、長時間サイクル後の厚さ変化を調べたところ、F-Si電極は、1サイクル後の電極厚さと比較して68.5%と95.9%の膨張率を示し、100、200サイクル後でも構造の並外れた安定性が得られました(図S31、補足情報)。細孔径値を測定したところ、50サイクル後にF-Si電極に有意に小さな細孔が均一に分布していることが明らかになりました(図5e)。注目すべきは、裸のSi電極の当初の小ささの孔径が、50サイクル後のF-Si電極の値よりもさらに拡大されたことである(図S32、補足情報)。さらに分析したところ、Si材料を充填するための平行接線間の最小距離と最大距離の平均である平均フェレ直径を評価すると、粒子の破壊とそれに伴う微細な細孔の出現により、サイズが小さくなるほど発生率が高いことが明らかになりました(図5f)。[55]これに対し、F-Si電極は、1)粒子レベルでの体積膨張による応力を効率よく放散する粘弾性E-GELクッション、2)大型SiMPの粉砕・層間剥離の緩和、3)電極構造全体の保存に成功したこと、などから、直径を越えた均一な分布を特徴としています。そのため、F-Si|E-GELは、SOC100の0.5°Cという比較的過酷な条件下で耐え難いストレスに耐えることに貢献しました。
3.1 相乗効果による高エネルギー密度フルセル・パウチセルの実現
相互反応により集積系を形成したF-Si|E-GELは、F-Siの平均粒子径が5μmであるにもかかわらず、安定した電気化学反応速度を示しました。重要なことは、電気化学的性能を最適化することを目的として、総Si容量の利用部分を管理するために、SOC制御の戦略がさらに採用されたことです。[56、57 ]SiMPを部分的に利用するためのリチウムの取り込み度を制限することで、体積膨張の問題を大幅に軽減し、それによって全体の構造安定性を高めることができます。したがって、裸のSiとF-Siの長期サイクル安定性は、0.8〜1.0 mg cmの質量負荷量で追加でテストされました−20.5°Cで、SOC 70条件での電気化学的改善をさらに確認しました(図6a;図S33、補足情報)。[58、59 ]The F-Si|E-GELは、300サイクルにわたって持続的な容量保持を伴う非常に優れた可逆性を示しましたが、裸のSi|E-GELは、80サイクル後にかなりの容量減衰を観察しました。化学的に相互接続されたシステムがなければ、裸のSi|E-GELは、全容量の70%しか使用していない場合でも、裸のSiを粉砕するため、可逆容量を維持することができませんでした。ハーフセルでSi容量の70%を満たすようにSOCを制御することは、フルセルで1.4の負極と正極の容量(N/P)比に相当し、F-Si電極はフルセルとパウチセルを同じN/P比で実現するのに適している。
図6Figure Viewer で開くPowerPoint実用的なバッテリーシステムにおける電気化学的評価。a) 裸のSiのリチエーション限定サイクリング|E-GELとF-Si|0.5°CのE-GEL細胞、70%までの充電状態(SOC)制御。b) 0.1°Cにおけるコイン型フルセルの静電充電/放電プロファイルとc)0.5°Cにおけるコイン型フルセルの対応するサイクル安定性 d) F-Siの体積エネルギー密度の比較|イージェル|NCM811 500 mAhパウチセルと他の報告されているSiアノード。e) F-Siを用いた500mAhパウチセルのサイクル性能 |イージェル|NCM811 (0.3°C)
そこで、ベアSiアノードとF-Siアノードの両方について、フルセルでE-GELを用いて多種多様な評価を行い、実用レベルでの実現可能性を実証しました(図6b)。フルセルはLiNiとペアになりました0.65共0.15ミネソタ0.2O2(NCM651520)負荷レベル3mAhcmのカソード−2N/P比は1.4です。裸のSi|イージェル|NCM651520とF-Si|イージェル|NCM651520は、156.1mAhgと154.8mAhgの同様の放電容量を示しました−1、最初のサイクルでそれぞれ84.1%と80.0%のクーロン効率とともに。F-Siの初期クーロン効率|イージェル|NCM651520は裸のSi|イージェル|NCM651520、これはF-SiアノードとE-GELの間に共有結合が形成されることに起因しています。[60]さらに、F-Si|イージェル|NCM651520、F-SiとE-GELの間の共有結合は、むしろ電荷キャリアの移動に有益なインターフェースを提供することを示しました(図S34、補足情報)。予備リチオ化ステップなどの有利なアプローチを採用することなく、F-Si|イージェル|NCM651520は、0.5°Cで100サイクル、200サイクルでそれぞれ88.6%と65.4%という驚異的な容量保持率を達成しました(図6c)。しかし、裸のSi電極は大きな応力に耐えられず、100サイクル後、200サイクル後の容量保持率はそれぞれ75.6%、44.6%と劣っていました。フルセルを評価するには、カソードの劣化による潜在的な影響があるため、アノードとカソードの両方の構造的完全性を考慮する必要があります。有害な界面副反応は、裸のSi|イージェル|NCM651520誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP-OES)分析により、陰極で遷移金属の溶解が発生します。しかし、F-Si|イージェル|NCM651520は、裸のSi|イージェル|NCM651520、このような統合システムの実用的実行可能性を実証する(図S35、補足情報)。さらに、ポリマー系電解質は速度低下により低温での性能が劣りますが、E-GELの優れたイオン伝導性と低抵抗の中間相により、過酷な条件下でも広い温度範囲で容量安定性が確保されます(図S36、補足情報)。[61、62 ]
信頼性の高い特性にもかかわらず、Si材料の膨大な体積変化を管理するというボトルネックは、外部圧力を加えずにパウチセルシステムを実装する上で大きなハードルとなっています。しかし、F-SiとE-GELの相乗効果により、F-Siの体積膨張を効果的に抑制し、実用的なパウチセルを作製する可能性が示唆されました。そこで、F-SiアノードとLiNiとを数個積層して、0.8共0.1ミネソタ0.1O2(NCM811)カソード、500 mAhパウチセルを組み立てて、高い面容量(3.5 mAh cm–2)NCM 811カソードの。重要なのは、F-Siパウチセルが413Whkgの高エネルギー密度を実現したことです−1、1022 Wh L−1タップ密度の高い大型SiMPにより、単位質量および単位体積あたりの高いエネルギー密度を確保します(図6d;表 S1 および S2、サポート情報)。[63〜68 ]高価なナノサイズのSi材料に頼ったり、体積膨張に対応するためにボイドスペースを作ったりするのではなく、5μmの大きな粒子を採用することで、高いエネルギー密度と顕著な安定性を実現しています。高密度で相互接続されたシステムは、150サイクル後に77.0%の容量保持を達成し、高エネルギーで安定したバッテリーの実現に向けて大きく前進したことを示唆しています(図6e)。実世界での電子アプリケーションの検証では、ドローンを用いた動作試験を実施しました(動画S1、補足情報)。その結果、電子ビームによるF-Siと弾性E-GELの相乗的集積が、粒子径5μmでも純粋なSiアノードの本質的な課題を効果的に克服できることが実証されました。さらに、本研究で開発された独自のシステムは、エネルギー貯蔵システムや次世代電池などの実用化を促進し、高度な電池技術への将来の実装の可能性を浮き彫りにしています。
4 まとめ
5μmの大型SiMPと多機能GPEを電子線照射で集積した新しいシステムを紹介します。安価なフッ素源を用いた単純な湿式化学プロセスにより、SiMPの電子極性が補償され、E-GELの電子線誘起架橋プロセスでF-Siが出現しました。これにより、電子線照射時にゲル化反応と架橋反応を同時に起こすことで、F-Siと高弾性E-GELの集積化が可能になりました。その結果、絡み合ったシステムは、特に高いイオン伝導率を提供しながら体積膨張を緩和する優れた特性を示しました。マイクロCTは、大型のSiMP粒子の完全性を維持する能力を直接確認し、効果的な応力散逸を示しました。さらに、SOC制御の体系的な管理により、統合システムは純粋なSiMPアノードで前例のない性能を達成することができました。我々は、F-SiとE-GELの架橋反応機構を提案し、活物質とGPEが相互接続可能な他の系にもこの原理を拡張できる可能性を示唆しています。システムのユニークな構造的および電気化学的特徴に基づいて、F-Si|E-GEL 500 mAhパウチセルは、413 Wh kgという非常に高い重量/体積エネルギー密度を示しました−1、1022 Wh L−1.本研究は、電子ビームを用いた将来の電池技術におけるエネルギー密度の向上、既存の電池製造ラインにおけるエネルギー貯蔵システムや次世代電池に革命をもたらす可能性を浮き彫りにした。
    
図5.                                                                                                           この項了


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