彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時代の
井伊軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと)と兜(
かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。
【季語と短歌:1月24日】
冬日和忘れるほどに没頭し
高山 宇 (赤鬼)
左図は水文環境図の内容を概念的に示したもの。水文環境図では地下水に関するさまざまな情報
を重ねて表示できる(右図)。(図 産総研)
✳️
いま、日本中がIT産業にまみれている。が、情報を扱うにはコツがいる。
ハーバート・サイモン(854夜)がとっくに見抜いていたように、「情
報の豊かさは注意の貧困をつくる」のだ。ビッグデータ時代では、なおさ
らだ。(千夜千冊「1518夜 読相篇 2013.09.03」より)を皮切りに、こ
の『水素物語(私)』の寄稿動機とし、更に「1092夜」で、北一輝は日米
が戦えば必ず第二次世界大戦になると読んでいたと書いている。大隈重信
内閣が中国に突き付けた大正4年(1915)の「対支二十一カ条の要求」
の過剰要求に五四運動を巻き起こる。
当時、北一輝以外、吉野作造と石橋湛山と中野正剛であったが、アメリカ
との戦争を最も不利な条件で迎えざるをえない方向に向かう。
ちくま文庫
ザ・フィフティーズ―1950年代アメリカの光と影〈1〉
【内容】
1950年代(フィフティーズ)のアメリカでは様々な発見と発明、政治
的決断、価値の転換が行われた。現代史上最も興味深く、また重要な時代
である。本書は、そのアメリカの姿を政治から産業、文化、生活のあらゆ
る面において光と影の両面から論じる。第一巻では、朝鮮戦争、マッカー
シズム、テレビの台頭、性革命、ビート世代などが描かれる。
【目次】
ルーズヴェルトからトルーマンへ
原爆から水爆へ
マッカーシズム
朝鮮戦争
ダグラス・マッカーサー
水素爆弾
中国参戦
ゼネラル・モーターズの勃興
一戸建てを大量生産する
ディスカウントショップ〔ほか〕
【著者】ハルバースタム,デイヴィッド(Halberstam,David)
1634年ニューヨーク生まれ。ジャーナリスト。ハーバード大学卒業。ニュ
ーヨークタイムズの海外特派員として活躍する。64年、ベトナム戦争報
道によりピュリッツアー賞を受賞。取材の対象は、政治、経済、産業、社
会からスポーツ、人物など極めて広範に及ぶ。2007年没
峯村利哉(ミネムラトシヤ)
1965年生まれ。翻訳家。青山学院大学国際政治経済学部国際政治学科卒
以上のことを踏まえすすめていく。
日本での公開は米国公開後も長らく未定となっていたが、12月7日にビタ
ーズ・エンドによっての日本配給が発表され]、2024年3月29日に公開さ
れる。因みに、興行収入は、公開から16日後の8月6日の発表で推定5億ド
ルを突破。9月第3週末時点には9億1200万ドルを記録し、伝記映画として
は『ボヘミアン・ラプソディ』(2018年)や『アメリカン・スナイパー
』(2014年)を抜いて歴代1位、第二次世界大戦を扱った映画としても歴
代1位となった。また、R指定を受けた映画としては『ジョーカー』(20
19年)に次ぐ興行収入を上げている。オッペンハイマーは原爆の父と呼ば
れ、多くのアメリカ兵を救った英雄として賞賛されることに困惑、既に戦
力を失って降伏間近だった日本への原爆投下によって多くの犠牲者が出た
事実を知って深く苦悩。1949年、太平洋上で偵察機が放射線を検出、事前
の予想より早くソ連が原爆開発に成功。衝撃を受けたアメリカでは水爆な
ど核兵器の推進が盛んに議論される事態となった(前出『ザ・フィフティ
ーズ』やユーチューブの『黒歴史』を要観賞)。当時、アメリカ原子力委
員会の顧問だったオッペンハイマーはソ連との核開発競争を危惧して水爆
開発に反対する。
🎈水爆の作り方
https://www.wsj.com/video/the-deadly-explosive-power-of-a-hydrogen-bomb/094D83A7-2F1C-487C-97D1-DF5F73240355
✳️ 水素エネルギーは核融合か燃料か
水素エネルギーの魅力と製造方法
驚愕の水素革命!!
①海水から水素製造 ②火力発電の水素化 ③コスト89円→2円
✳️ 「再エネ等由来の電力を活用した水電解による水素製造] プロジェクト
に関する研究開発・社会実装計画
✳️
二酸化炭素の排出を抑えて化石資源に依存しない持続可能な社会を構築す
には、再生可能エネルギーの有効利用が不可欠。特に再生可能エネルギー
の中でも最も膨大である太陽エネルギーの利用は非常に重要であるが、そ
の利用技術は限定されている(下図1)。太陽光発電、太陽熱、バイオマ
スに続く第4の技術として、人工光合成がある。その中でも、容易に作製
できる酸化物半導体を用いた光触媒や光電極で水を直接分解して水素と酸
素を製造する太陽光水素製造技術は低コストであり、将来の水素社会実現
の基盤技術として活発に研究が行われている。太陽電池並みの高い効率で、
植物栽培と同じようにシンプルで安価な太陽光水素製造システムが開発で
きれば、エネルギー問題解決に大きな貢献が期待できる。
しかし、これまでに報告されている酸化物半導体光電極を用いて太陽エネ
ルギーを水素エネルギーに変換する効率は低く(酸化物だけでは0.69%。
高価な白金を複合したものでは1.1%)、高性能システムの開発が望まれて
いた。
尚、熱化学法ISプロセス法などもあるが、本件は取り挙げない。
図1.さまざまな太陽エネルギー変換利用の技術マップ
光触媒-電解ハイブリッド法については2010年3月11日産総研プレス発表参照
これまで産総研では、さまざまな酸化物半導体の多孔質光電極を用いて水
分解による水素製造技術の研究開発を行ってきた。酸化物半導体光電極を
用いた水分解による水素製造は日本発の太陽エネルギー変換技術である。
通常、電解による水の分解反応では、理論上1.23 V以上、実際には過電圧
の影響で1.6 V以上の電解電圧が必要である。
しかし、光電極を用いれば、低い補助電源電圧(今回の光電極では0.7 V程
度であるがさらにゼロに近づけることも可能)で水を分解して水素を生成
できるので水素製造の低コスト化につながる。研究開発の初期段階では酸
化チタンの単結晶や高温焼結体(ペレット)が用いられてきたが、紫外線
しか利用できない欠点があった。その後欧州を中心に酸化タングステン(W
O3)や酸化鉄(Fe2O3)などの可視光を利用できる酸化物半導体を導電性基
板上に湿式法で薄く成膜した多孔質光電極の研究が盛んになった。また、
酸化物半導体はn型が多く、酸素を発生する側の電極として最適であり、
塗布して空気中で焼成するだけで成膜できるので大面積化も容易である。
しかし、太陽エネルギーを水素に変換する太陽エネルギー変換効率は低く、
実用化には一層の変換効率の向上が必要不可欠であった。
今回、電荷再結合抑制と光吸収増大の観点から、3種類の酸化物半導体膜
を多重に積層することなどによって変換効率を大幅に向上することに成功
した。
【成果】図2に酸化チタンなどn型半導体を光電極として用いた水分解によ
る水素製造の原理を示す。光電極は対極とつながっており、通常その間に
太陽電池のような補助電源を入れて用いる。光が半導体光電極に吸収され
ると価電子帯の電子が伝導帯に跳ね上がる(光励起)。この伝導帯の電子
を補助電源の作用で対極に送り込み、対極で水を還元すれば水素が生成す
る。伝導帯の電子のエネルギーは高いので、補助電源の電圧が通常の水の
電解電圧より低くても電子を対極へ送り込むことができる。一方、価電子
帯にはその電子の抜け殻ができ、この部分に正電荷に帯電した“正孔”がで
きる。正孔は他の物質から電子を奪いやすい(酸化しやすい)ので、光電
極側では水を酸化して酸素を発生させる。このように低電圧で水を電解で
きるので、太陽電池だけで水を電解して水素を製造するよりも、光電極の
性能が今後ある程度向上すればシステムとして低コスト化が可能になる(
図3)。500 nmまでの波長の光、または600 nmまでの波長の光をすべて
この反応に利用し、補助電源の電圧をゼロに近づければ、太陽エネルギー
変換効率の理論的な限界値はそれぞれ8%または15%に達し、太陽電池と
水電解を単純に組み合わせたシステムと同等の効率を、単純な光電極とよ
り少ない太陽電池で実現できるようになる。
図2 半導体光電極による水分解水素製造の仕組み
図3 半導体光電極による水分解水素製造の意義
今回、3種類の半導体を積層した構造の酸化物光電極を作製し、高濃度の
炭酸塩電解液を用いて水分解による水素製造を行った。図4に今回作製し
た積層光電極の写真と電子顕微鏡写真を示す。この光電極は導電性ガラ
スを基板として、1層目に酸化タングステン(WO3)、2層目に酸化スズ
(SnO2)、3層目にバナジン酸ビスマス(BiVO4)となるように積層して
ある。それぞれの層に対応した金属イオンを含む溶液をスピンコート法
で塗布し、焼成して成膜した。この成膜法を用いることで多孔質の薄膜が
作製される。BiVO4側から光を照射すると、BiVO4が520 nmまでの可視光
を主に吸収する一方で、WO3は効率的な電子移動を担い、その間のSnO2
は界面での電荷再結合のロスを低減すると考えられる。
図5 光電極の電流電圧特性
光のエネルギーを用いて小さな電解電圧で水を分解できる
図5に今回開発した酸化物光電極の電流電圧特性を示す。3種類の半導体
を積層した光電極を用いて高濃度の炭酸塩電解液中で水分解反応を進行さ
せると、太陽エネルギー変換効率は0.85%であった。さらに、この光電極
効率は1.35%に向上した。これは貴金属を添加していない酸化物光電極を
用いた場合の効率としては、従来報告されている最高値の2倍程度で、世
界最高値である。この積層酸化物光電極を用いたシステムによって水が分
解されて、水素の泡が対極から、酸素の泡が光電極から生成される。現状
の材料でも水分解の電解電圧を4割以上低減でき、水分解による水素製造
の低コスト化につながる。
【展望】光電極の太陽エネルギー変換効率を向上させるには、光電流を増
大させつつ、補助電源電圧をさらに低下させる必要があり、より長波長の
可視光を十分に利用できる、伝導帯準位が負に大きい、電荷分離効率が高
いという3つの特徴を持つ半導体の開発が重要である。そのため、産総研で
は無数にある複合材料やその組み合わせの中から短時間で有望な半導体や
最適な多層膜構造を自動探索できるロボットシステムを独自に開発して高
速スクリーニングを行っている。また、材料探索とともに光電極調製法を
改良して太陽エネルギー変換効率を向上させていく。さらに高濃度炭酸塩
は、炭酸イオンが酸化還元を繰り返して触媒のように水分解反応を促進し
ていると考えられるが、その詳細なメカニズムを解明し、水分解システム
の高効率化につなげたい。
【最新特許情報】
1.特開2024-139228 水電解の酸素発生電極用触媒及びその製造方法並び
に水の電気分解方時空化学株式会社他
【要約】本発明の水電解の酸素発生電極用触媒は、電極基材上に触媒を備
え、前記触媒は、複合酸化物を含有し、前記複合酸化物は、Al又はCr
と、Feと、Coと、Niと、Mnとを含む酸化物である。本発明の水電
解の酸素発生電極用触媒は、電解時における過電圧上昇を抑制することが
でき、かつ、長期間にわたって安定に使用することができる。電解時にお
ける過電圧上昇を抑制することができ、かつ、長期間にわたって安定に使
用することができる水電解の酸素発生電極用触媒を提供する。
【図1】(a)、(b)及び(c)は、実施例で得られた酸素発生電極用
触媒における触媒部分のSEM画像であり、(d)はTEM画像である。
【図2】(a)は、実施例1及び比較例1~3で得られた酸素発生電極用
触媒を電極として使用したリニアスイープボルタンメトリーの測定結果、
(b)は(a)に示すリニアスイープボルタンメトリー曲線から算出した
ターフェル勾配を示す。
図3(a)は、実施例1及び比較例1~3で得られた酸素発生電極用触媒を
電極として使用したリニアスイープボルタンメトリーの測定結果、(b)
は(a)に示すリニアスイープボルタンメトリー曲線から算出したターフ
ェル勾配を示す。
図4.実施例1で得られた酸素発生電極用触媒を電極として使用したクロノ
ポテンシオメトリ測定の結果である。
表1は、図2の結果をまとめた表であり、各電極の50mAcm-2及び
100mAcm-2における過電圧、並びにターフェル勾配の値を示して
いる。
表1.
以上の結果から、実施例1で得られた酸素発生電極用触媒は、電解時にお
ける過電圧上昇を抑制することができ、また、ターフェル勾配を低くする
ことができ、かつ、長期間にわたって安定に使用することができるもので
あった。また、アルカリ溶液のみならず、アルカリ性模擬海水及びアルカ
リ天然海水でも効率よく水分解することができ、工業用海水電解への応用
にも有望である。
2.特開2024-126412 酸素発生反応用触媒、電極及び酸素発生反応用触媒
の製造方法 国立大学法人山口大学
【要約】下図3のごとく、酸化ルテニウム(IV)を含み、前記酸化ルテニウ
ム(IV)の結晶子サイズが2.5~4.0nmである酸素発生反応用触媒。
本発明の課題は、酸素発生反応に用いる触媒として使用でき、海水等の塩
化物イオンを含む水の電解において塩化物イオンの酸化を抑制できる触媒
を提供することである。
図3.表1の結果をグラフに表したものである
【発明の効果】本発明の酸素発生反応用触媒及び電極は、触媒活性に優れ、
海水等の塩化物イオンを含む水の電解において塩化物イオンの酸化を抑制
できる。また、本発明の製造方法は、本発明の酸素発生反応用触媒を製造
することができる。
表1.
表1に、RRDEボルタンメトリーにおいてディスク電流が10mA/c
m2に到達したときの過電圧(測定電位-E0(O2/H2O))と、ディ
スク電流が10mA/cm2に到達したときのRRDE法に基づくCOR
ファラデー効率及び10mA/cm2で定電流電解を行ったときの残留塩
素種量によるCORファラデー効率を示す。表1における「FE(COR)
PRDE」はRRDE法に基づいて算出したCORファラデー効率を示し、
「FE(COR)DPD」は残留塩素種量により算出したCORファラデー
効率を示す。CORファラデー効率は、通常残留塩素種量により算出する
が、RRDE法に基づいて算出したCORファラデー効率も残留塩素種量
により算出したCORファラデー効率とほぼ同様の値を示した。
図3に表1の結果をグラフに表したものを示す。図3は、電解液が0.5
MNaClの場合の過電圧並びにFE(COR)PRDE及びFE(CO
R)DPDを示し、棒グラフは過電圧を、折れ線グラフはCORファラデ
ー効率を示している。実施例1~3で得られたルテニウム酸化物(S-R
uOx、H200-RuOx及びH400-RuOx)のいずれを使用し
た場合も、比較例2の市販RuO2を使用した場合に比べて過電圧が低く
、CORファラデー効率は極めて低い値を示した。比較例1で得られたル
テニウム酸化物(H600-RuOx)を使用した場合は、市販RuO2を
使用した場合に近い過電圧及びCORファラデー効率を示した。
【産業上の利用可能性】本発明の酸素発生反応用触媒及び電極は、水の電
気分解における陽極、金属空気電池における空気極(正極)、二酸化炭素
の電解における還元反応の対極等として使用することができる。本発明の
酸素発生反応用触媒及び電極は、塩化物イオンの酸化を抑制できるため、
特に塩化物イオンを含有する水溶液の電解に好適に利用でき、例えば、海
水の電解に好適に利用することができる。
3.特開2024-75820 海水電解用又は電気防食用電極及び触媒、並びに電
極の製造方法 国立大学法人山口大学他
【要約】下図1のごとく、導電性基材の表面にマンガンの塩の熱分解生成
物であるγ型二酸化マンガンが担持された海水電解用又は電気防食用電極
。導電性基材の表面においてマンガンの塩を200~350℃で熱分解す
ることにより、γ型二酸化マンガンを前記導電性基材の表面に付着させる
海水電解用又は電気防食用電極の製造方法。本発明の課題は、海水電解及
び電気防食の用途に適した、副反応である塩化物イオンの酸化を抑制でき、
十分な電流密度を得ることができる触媒担持電極を提供することである。
図1は、実施例1~3及び比較例1で得られた触媒被覆チタン電極のLS
Vの結果を示す。
【発明の効果】 本発明の海水電解用又は電気防食用電極は、副反応である
塩化物イオンの酸化を抑制でき、十分な電流密度を得ることができる。本
発明の製造方法は、前記海水電解用又は電気防食用電極を好適に製造する
ことができる。
(電気化学特性評価:定電流電解試験)
リニアースィープボルタンメトリーと同様に3電極セルを使用して、電解
液として模擬海水を使用し、表1に示す実施例及び比較例で得られた電極
を作用極として用いて、模擬海水を電流密度10mA/cm2で67分間
定電流電解した。表1に、実施例2、5及び6並びに比較例1~3で得ら
れた電極を用いたときの過電圧と塩素発生量から決定した塩素発生反応の
ファラデー効率(CER効率)を示す。なお、比較例3としては、市販の
酸化イリジウム/チタン電極(i-RODE TYPE-2、株式会社ア
スカエンジニアリング)を使用した。図5には、実施例2、5及び6で得
られた電極を用いたときの電極電位(vs.RHE)を電解時間の関数と
して表す。使用した模擬海水のpHは8.3であり、模擬海水に含まれる
成分はNaCl(0.47mol/L)、MgCl2(0.035mol
/L)、MgSO4(0.018mol/L)、CaSO4(0.010
mol/L)、KCl(0.010mol/L)、NaHCO3(2.0
mmol/L)、Na2SO4(0.10mmol/L)及びH3BO3
(0.42mmol/L)であった。CER効率(%)は、以下の式で求
めた。また、100からCER効率(%)を引いた値がOER効率(%)
となる。以下の式における残留塩素種の濃度(表示値[CLO-](mg/L
))は、模擬海水の一部を抜き取りジエチルパラフェニレンジアミン法(D
PD法)により決定した。
表1.
表1の結果から、比較例2のチタン板単独の場合は電圧が大きくなり過
ぎて測定が不可能であった。比較例1の500℃で熱処理した電極の過電
圧は2V以上であり、CER効率も25%になった。これに対して実施例
で得られたMnO2のCERは5%以下であり、CaやMgといった2価
イオンや、バッファーとして働く炭酸イオン等が含まれた海水中において
も、塩化物イオンの酸化を抑制でき、塩素及び次亜塩素酸の発生量の少な
い電極が得られた。これらの電極は酸素の発生効率に非常に優れるもので
あった。また、これらの電極は、電位(=過電圧)が小さくても電流密度
10mA/cm2の電流を供給できることが分かった。
【産業上の利用可能性】
本発明の電極及び触媒は、電解や電気防食において、塩素の発生を抑制し
た酸素発生電極及び触媒として使用できるため、本発明の海水電解用電極
及び触媒は、塩化物イオンを含有する水溶液である海水の電解の陽極に好
適に利用でき、本発明の電気防食用電極及び触媒は、製塩プラントの電気
防食、洋上風力発電、港湾設備の電気防食等の陽極に好適に利用できる。
また、本発明の電気防食用電極は、外部電源方式の電気防食における電気
防食用電極として好適に使用できる。
心に残る曲『昴 谷村新司』
作詞/作曲:谷村新司
ジャンル:J=POP/1980年4月1日
● 今日の言葉:
春が来ても、鳥たちは姿を消し鳴き声も聞こえない。
春だというのに自然は沈黙している。
レイチェル・カーソン 『沈黙の春』
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