極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

ヘーリオス@ナイジェリア

2011年11月11日 | 省エネ実践記



 

小糠雨 サイドミラーに 蝸牛 必死の思い 家路を急ぐ

In the drizzle, and I have been driving,
I then find a snail in the side mirror.
We rush home in desperation.

蒙蒙细雨中、一直在推动
然后我找到蜗牛一面镜子
我们审慎紧回家

 

 

 



【アフリカのヘーリオス】

ここは、ナイジェリア経済の中心都市ラゴスの近くのオニソウォ(Onisowo)
村。ラゴスラグーン(潟湖)に浮かぶビショップコドジ(Bishop Kodji)島
にあり、一等地ではあるが、周囲の著しい発展から完全に取り残されている。
年前、住民5000人の小さな漁村で飲料水の確保、夜道の安全な往来、経済
の活性化が実現するため送水ポンプや魚乾燥機、街灯への電力供給するはず
だったがソーラー電化プロジェクト計画は頓挫する。指導者のひとり
アジメ・
アンソニー(Azime Anthony)は「システムは約3カ月で停止した。街灯は
消えたままで、誰も修理に来ない」と訴える。ビショップコドジの場合は豊
かな地域と近接している点が違う。エネルギー大国ナイジェリアは、アフリ
カ最大の産油国。ビショップコドジ島から1キロほど先のティンカン港は石
油の輸出港であり、連邦政府はこの主要輸出品目から毎日数千万ドル(数十
億円)の外貨を稼いでいる。島の住民は積荷満載の貨物船を横目に生活しな
がら取り残されている。

2005年の世界銀行のレポートによると、ナイジェリアの推定人口1億5400万人
のうち約1億人には国営電力網が届いていない。連邦政府は電力公社を民営化
し再編後のナイジェリア電力持株会社(PHCN)で、毎年少しずつ供給量を増
やしているが貧困地域住民の多くは電気料金を支払う余裕がない。ビショッ
プコドジの状況を改善するため2006年、ラゴス州政府は島内2カ所に300ワッ
トの太陽光発電パネルを設置するが、その後、ラゴス州政府は別の9つのコミ
ュニティにも同様のプロジェクトを導入するが、定期的なメンテナンスなし
運用し故障が発生破綻する。



ビショップコドジのような失敗例がある反面、北部国境に接するジガワ州の
ビショップコドジから約1200キロの距離にあるコミュニティでは、2001年、
農村部を対象とする大規模な電化プロジェクトに対し、日本政府の資金援助
を取り付け、アメリカの国際開発庁(USAID)とエネルギー省も援助をうけ
る(投資額は45万ドル)。また、ジガワ・プロジェクトの導入と保守にワシ
ントンD.C.に本拠を置くNPO「ソーラー・エレクトリック・ライト・ファン
ド(SELF:Solar Electric Light Fund)」の主導によりビショップコドジ
より大きな成果を上げている電力が安定供給された結果、ジガワの住民はコ
ンピューター技術の専門学校を開校することができ、ナイジェリア北部の州
として初めて、衛星経由のブロードバンドインターネットや、すべての行政
区域とリンクした通信システムを構築する。このように、ビショップコドジ
とジガワの違いは、計画とメンテナンスの両方にあることを実証している。
つまり、計画、資金調達、遂行が万全なら、そのプロジェクトは何年も持続
可能だという至極当たり前の結論だった。

 

   

 

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