つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

当たりますようにⅡ

2006-09-14 02:29:20 | ちょっとした出来事
前回宝くじ売り場のおばさんが、「当たりますように」と言って
券を渡す、ということを書いたが、母の買った券は三千二百円が当たっていた。
結局三千円で買った券なので、行って来いになってしまったのである。

「それあげるわ」と言うので、喜んで頂いたのである。換金は5万円以内なら
宝くじ売り場でできるというので、まてよ、あのおばさん
当たった券に対しては何と言うのかな…と興味が湧いてきた。

実は、あのおばさんの宝くじ売り場まではちょっと
距離があるのだが、このことを確かめたくて、換金に出かけた。

売り場は開店中でおばさんもいた。顔の記憶はほとんどなかったのだが、
けっこうキリリといい顔立ちをしている。客は誰もいなかったので、
そろりと売り場の前に立ち、おもむろに当たり券を差し出した。

おばさん、こちらをチラリと見やると、「三千二百円になりますね」
と手馴れた感じで言うと、お金を窓口に並べて、「実はきょう発売の
くじがあるんですけど、いかがですか?」とさりげなく、しかも
絶妙のタイミングで「一枚百円なんですよ」と勧めるのである。

当たり券に関して何か一言…と期待したが、こちらは残念な結果だった。
しかしまだ肝心なのがあるじゃないか、ここで勧められたのも何かの縁、
と10枚組千円のを買うことにした。おばさんは、「ありがとうごだいます」
と言った後「当たりますように」と言って券を手渡した。
“やったー”私はこれが一番言って欲しかったので
心の中で叫んでいた。そんなことを考えているのが目の前にいるとも
知らず、おばちゃんはニッコリ微笑んだ。

胸のポケットに差し込んだ券を、手で押さえつつ、「当たりますように」
と言ってみるのだった。


        
コメント
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